セッション

検索結果は9件です。

グレリンの胃酸分泌増加作用の機序に関する研究
林 健次郎(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科)
目的:食欲亢進ホルモンであるグレリンの食物消化への関与を明らかにするため、グレリンの胃酸分泌について検討した。方法:胃内腔灌流ラットを作成したのち、滴定法にて酸分泌を測定した。次にグレリン静注を基礎酸分泌の状態にて行い、前後の酸分泌量を比較した。また、下部食道に併走する両側迷走神経幹を横隔膜下にて切断し、迷走神経切断によるガストリン刺激下酸分泌に対するグレリンの影響を検討した。さらに、アトロピン静...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

モチリンとグレリンのクロストークに関する検討
松浦 文三(愛媛大大学院・地域生活習慣病・内分泌学)
【目的】モチリン受容体(MR)とグレリン受容体(GHSR)は同じclass I GPCRに属し,消化管運動機能調整に重要な役割を果たしている。MR作動性物質やGHSR作動性物質は,糖尿病性胃麻痺などの消化管運動障害例の治療に期待されている。演者らは,MRとGHSRにおけるリガンド結合機構を報告してきた。ヒトではMRとGHSRの両者の発現がみられるが,げっ歯類ではGHSRの発現しかみられず,両者の関...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

生体内におけるGhrelinとMotilinの関係
小川 敦(群馬大・病態総合外科)
【背景】GhrelinはGHS受容体の内因性リガンドとして、ヒト及びラットの胃組織より精製、構造解明された消化管ホルモンである。Ghrelinは、ラットやヒトにおいて消化管運動を亢進するという報告がある。しかし、意識下犬を用いた当科の研究では、Ghrelinは消化管運動に影響を与えなかった。そこで、我々は意識下犬における血中Ghrelin濃度の日内変動パターンの観察し、Ghrelinの消化管運動へ...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

大腸粘膜からのタキキニンNK2受容体作動性セロトニン放出におけるpeptide YYの役割
児嶋 修一(獨協医大・薬理学)
【背景・目的】大腸粘膜エンテロクロマフィン(EC)細胞で合成・放出されるセロトニン(5-HT)は、大腸運動・分泌、悪心・嘔吐、下痢・腹痛の発症に影響する重要な伝達物質である。しかしながら、EC細胞からの5-HT放出調節機構の正確なメカニズムはまだ明らかにされていない。一方、大腸粘膜L細胞で合成・放出されるpeptide YY(PYY)は、生理的な満腹ホルモンとして作用することが示されているが、EC...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

脂肪の摂食、吸収、代謝調節に関わるガラニンの意義
永瀬 肇(横浜労災病院・消化器病センター)
【目的】ガラニンは摂食調節作用を有する脳―腸ペプチドである。ラットによる動物実験成績とヒトでのガラニンの変動から、ガラニンの摂食、消化・吸収、代謝調節における意義を検討した。【方法】SD系雄性ラットの第III脳室にガラニンを投与し摂食量と肩甲間部褐色脂肪組織(IBAT)に分布する交感神経活動を測定した。次にガラニン静脈投与による膵液・胆汁分泌、胃酸分泌、肝PDH活性、迷走神経求心性電気活動を測定し...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

グレリンシグナルの増強は癌性悪液質を改善する
浅川 明弘(鹿児島大大学院・心身内科学)
[目的]癌性悪液質は、摂食量低下、体重減少、精神的苦痛などの症状を有し、癌における主要な死因の一つである。我々はこれまでに、グレリンが構造上モチリンと類似性を有し、食欲、体重、腸管運動、不安などの調節に関与していることを報告している。本研究は、癌性悪液質における食欲不振などの病態、グレリンシグナルの役割、及びその臨床応用の可能性について検討した。[方法]担癌ラットを用い、摂食量、腸管運動、不安様行...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

視床下核深部脳刺激(STN-DBS)による体重の長期的変動とその機序の解明
新井 英二(千葉大・消化器内科)
【背景】これまで我々は、パーキンソン病患者に対する視床下核深部脳刺激法(STN-DBS)によって、術後3ヶ月の時点で、低体重の改善と胃排泄能の改善がみられることを明らかにした(Arai E, Brain 2012 in press)。しかし、その機序および長期的な効果については十分な検討はなされていない。【目的】パーキンソン病患者におけるSTN-DBS施行前後での体重と胃排泄能のの長期的変化および...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

グルタミン酸は脂肪含有流動食摂取後早期のGLP-1分泌を促進し、食後血糖の上昇を抑制する
保坂 浩子(群馬大大学院・病態制御内科学)
【目的】L-monosodium glutamate (MSG)はうま味調味料として一般に使用されるアミノ酸化合物で、内外分泌や消化管運動に影響を及ぼす物質である。今回、我々は脂肪含有流動食に添加されたMSGが、食後の糖代謝、インクレチン、胃排出、食後の腹部症状に与える影響について検討した。【方法】抗H.Pylori抗体陰性の健常人男性(n=13,平均年齢25.5歳)を対象とし、400 ml (5...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開

2型糖尿病患者における血中Dipeptidyl peptidase-4活性と肥満との関連
柳町 幸(弘前大大学院・内分泌代謝内科学)
【背景】Dipeptidyl peptidase-4(DPP-4)はナフチルアミンとGly-Pro-2-ナフチルアミドの結合を開裂する酵素として、ラット肝上清中で発見された。DPP-4は組織に広く分布するセリンプロテアーゼであり、インクレチンやニューロペプチド、ケモカインなどの糖代謝や食欲に関わるペプチドホルモンを調節している。近年、肥満患者の血中DPP-4活性が健常者と比較し約20%上昇すること...

第54回日本消化器病学会大会食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開