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検索結果は10件です。

血中フコシル化タンパクは肝臓ballooning hepatocyteのバイオマーカーである
鎌田 佳宏(大阪大学機能診断科学)
【目的】非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を鑑別するためには現時点では肝生検による組織診断が必要である.脂肪化の程度,肝線維化の程度については種々の画像診断,血液バイオマーカーが存在するがballooning hepatocyteの存在を非侵襲的に診断する方法はこれまでなかった.一方,我々はAFP-L3に代表されるフコシル化タンパクが胆管側へと極性輸送...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

生活習慣病の治療効果とNAFLD肝組織像の変化についての検討
山田 和俊(金沢大学消化器内科)
【背景】非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は肥満,糖尿病,脂質異常症などの生活習慣病を伴うことが多い.治療は食事・運動療法など生活習慣の改善に加え,合併する生活習慣病に対する治療も重要とされているが,生活習慣病に対する治療が肝組織の変化に与える影響については報告が少ない.今回我々は複数回肝生検を施行したNAFLD症例を用いて,生活習慣病の治療効果と肝組織の変化に関連について検討した.【方法】...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)診断におけるControlled attenuation parameter(CAP)の有用性
菊池 真大(東海大学医学部付属東京病院消化器肝臓センター)
【目的】我々は,心血管関連死が多いことで知られる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)では,動脈硬化指標である頸動脈内膜中膜肥厚度や脈波伝搬速度が上昇しており,動脈硬化促進因子であるレムナント様リポ蛋白コレステロール,中性脂肪,遊離脂肪酸が増加することを報告し,病初期からの拾い上げの重要性を指摘した.一般的に脂肪肝のスクリーニングは,B-モード超音波で行われるが,検者の主観に委ねられている部分が...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

非アルコール性脂肪性肝疾患における耐糖能異常合併に関する検討
谷合 麻紀子(東京女子医科大学消化器内科)
【目的】非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の基盤となる病態で,最も重要なのはインスリン抵抗性である.今回NAFLDにおけるインスリン抵抗性・耐糖能異常の実態や病態との関連を明かにすることを目的とした.【対象と方法】2003年から2013年に当科で肝生検を施行し診断されたNAFLDのうち下記1)2)に欠損値のない401例(年齢中央値53歳,女性56%)を対象とした.糖代謝関連検査では,1)空腹...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

肝脂肪化やメタボリック症候群関連因子に及ぼす飲酒習慣の影響
藤田 尚己(三重大学消化器内科学)
【目的】メタボリック症候群(MetS)に代表される生活習慣病の増加に伴いNASHの疾患概念はもはや肝臓病領域に留まらず,肝脂肪蓄積自体がinsulin抵抗性や動脈硬化進展を惹起すると考えられる様になった.以上の結果は,同様に肝脂肪化を呈する,飲酒といった最大の生活習慣関連疾患であるアルコール性肝疾患においても,飲酒のMetSや動脈硬化に及ぼす影響が危惧されるがその詳細は不明である.【方法】[Stu...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

生活習慣が肝線維化と発癌に与える影響
青木 智子(兵庫医科大学肝胆膵内科)
【目的】糖尿病の第一死因は癌死で,最も多いのは肝癌である.近年,非B非C肝癌が増加しており,脂肪肝(以下FL)が肝線維化や発癌に与える影響を検討した.【方法】2008/10以降当院でFL及び非侵襲的線維化診断法(VTQ)を評価した4234例(FLなし/軽度/中等度/高度3020/700/393/121例)を対象として以下の検討を行った.(1)FL症例での肝障害の有無とVTQ値を比較検討した.(2)...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

2型糖尿病の心血管イベントおよび悪性腫瘍発症における脂肪肝の影響~10年間の前向き研究~
織部 淳哉(大分大学消化器内科学講座)
【目的】糖尿病は血管病変をはじめとしたさまざまな合併症を引き起こし,消化器系においても脂肪肝や癌との関連が報告されている.当科ではこれまで2型糖尿病患者の長期観察において脂肪肝と心血管疾患や悪性腫瘍合併について調べてきたが,観察開始後約10年間が経過したのでその結果を報告する.【方法】対象は2003年度に糖尿病専門クリニックで腹部エコーを施行された2型糖尿病患者670名(男性423名,女性247名...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

NASHおよびNASH肝癌における血中胆汁酸分画測定とその意義
池上 正(東京医科大学茨城医療センター消化器内科)
【目的】非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)において,腸内細菌叢の変化が病因になっている可能性が指摘されており,動物モデルで二次胆汁酸の増加がSenescence-associated secretory phenotypeを誘発し肝発癌リスクが増加することが示されている.二次胆汁酸は腸内細菌によって生成されるため,末梢血の胆汁酸分画が腸内細菌叢を反映する血清マーカーとなる可能性がある.NASH患...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

肝発癌に関連する生活習慣病の検討
平松 憲(広島大学消化器・代謝内科)
【目的】わが国では,NBNC肝癌が増加しているが,その背景には肥満,糖尿病,脂質異常症,高血圧などのメタボリックシンドロームが関与しており,メタボ肝癌として位置づけられる.今回,肝発癌と関連がある非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の背景因子の検討とNBNC肝癌の背景因子の検討を行った.【方法】(1)2001-2012年までに多施設共同研究(Japan Study Group of NAFLD...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態

肝生検にて診断したNAFLDからの発癌,予後に寄与する因子の検討
瀬古 裕也(京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学)
【目的】近年NAFLDの発癌率,予後が明らかになりつつあるが,発癌や予後に寄与する因子は明らかにされていない.肝生検にて診断したNAFLDからの発癌率,生存率およびそれらに寄与する因子につき検討した.【方法】1999年1月から2012年12月までに肝生検にてNAFLDと診断した277例を対象とした.肝細胞の風船様腫大,Mallory-Denk体,線維化のいずれか一つの所見を認めるものをNASHとし...

第100回日本消化器病学会総会NAFLDの病態