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検索結果は10件です。
- 大腸腫瘍の病態に関わるエピゲノム異常
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近藤 豊(愛知県がんセンター研究所・分子腫瘍学部)
発がん過程には様々な経路が存在し、症例ごとに個々の性格が異なっていることが予測される。したがって従来の診断法に加えて、がんを発がん経路やその性格に基づいて分類することは、治療法を決定する上で有用である。例えば肺がんではEGFR遺伝子変異やALK遺伝子の解析がチロシンキナーゼ阻害剤の治療効果予測に有用であり、大腸がんではKRAS遺伝子の変異の有無がセツキシマブ治療の予測マーカーとして有効である。この...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 大腸癌における3群のエピジェノタイプと予後
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金田 篤志(東京大・先端科学技術研究センター, JSTさきがけ)
大腸癌はジェネティクス異常およびエピジェネティクス異常の蓄積により発症することが知られる。特に遺伝子プロモーター領域のDNAメチル化は癌抑制遺伝子をサイレンシングする主要なメカニズムである。我々は大腸癌における異常メチル化部位をメチル化DNA沈降(methylated DNA immunoprecipitation, MeDIP)法を用いてゲノム網羅的に探索し、大腸癌メチル化マーカーを樹立、大腸癌...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 大腸腫瘍におけるニューロテンシン受容体1型遺伝子のメチル化と臨床的意義
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鈴木 拓(札幌医大・分子生物学)
【目的】大腸腫瘍の診断マーカーとしてDNAメチル化の応用可能性が模索されている。今回我々は、腫瘍径は小さいが垂直方向に進展し浸潤する小型浸潤癌 (small invasive tumor; small IT)と、腫瘍径は大きいが側方進展し粘膜内に留まる非浸潤癌 (large non-invasive tumor; large NT)のメチロームを比較することで、大腸癌の進展様式に関わるメチル化異常...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 大腸癌の予後因子とmicroRNAの発現
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中川 義仁(藤田保健衛生大・消化管内科)
【目的】microRNA (miRNA)は22-25ヌクレオチドの小さな機能性RNAで、標的となるmRNAと結合して翻訳調節をすることから、その破綻は疾患と深く関連する。我々はこれまでに大腸腫瘍症例とヒト大腸癌培養細胞株を解析し、大腸の腫瘍組織においてmiR-143、miR-145、miR-34aが共に高率に発現低下し、miR-7が大腸癌において高率に発現増加することを見出し報告してきた。今回我々...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 大腸癌の分子診断学におけるLINE-1メチル化レベルの重要性とmicroRNA発現の網羅的解析
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能正 勝彦(札幌医大・1内科)
【目的】レトロトランスポゾンの一種であるlong interspersed element 1(LINE-1)はヒトゲノムの約17%を占めるといわれており、ゲノムワイドDNAメチル化の指標としても重要である。そのメチル化レベルが低下することによっておこるLINE-1の活性化は、染色体不安定性や遺伝子変異等を引き起こし、様々な癌の進展に重要な役割を果たすと考えられている。近年、我々はLINE-1メチ...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 腫瘍先進部における浸潤免疫細胞の意義
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目片 英治(滋賀医大・消化器・乳腺・一般外科)
大腸癌のStage I,II,III症例に関して、我々は癌の局所環境に注目して、再発リスクについて検討した。近年、癌の局所環境において、非癌部の関わりの重要性が指摘されるようになってきた。我が国では、癌や間質に関する評価はされているものの、腫瘍先進部の浸潤免疫細胞に関する注目度は低い。今回、我々は腫瘍先進部の腫瘍環境について、免疫の観点より検討し評価した。(対象)は2000年から2005年までに当...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 新たな「分化度」スケーリングを用いた大腸癌形質制御と個別化医療への可能性
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加納 嘉人(東京医歯大・消化器内科)
【背景、目的】大腸癌においては病理学的分化度分類より化学療法効果・予後を予測するが、その診断基準は形態学的な腺管形成が主であり癌細胞形質を直接評価した方法は未だ確立されていない。特に癌細胞の分化度と分化形質の関連は不明であり、印環細胞癌は分化形質が維持されているにもかかわらず病理的には未分化癌に分類されるなど「病理の分化度」と「細胞の分化度」は一致していない。そこで我々は細胞の分化度に着目し、大腸...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 大腸癌細胞のEpidermal Growth Factor Receptor(EGFR)を標的とした分子イメージング ―抗EGFR抗体薬の効果予測と効果判定を含めて―
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六車 直樹(徳島大・消化器内科)
【目的】大腸癌治療においては、分子標的薬である抗Epidermal Growth factor Receptor(EGFR)抗体薬が標準治療の一つとして広く用いられている。しかし、K-RAS変異陽性の癌には無効で、K-RAS野生型においても症例により効果は異なる。一方、消化器内視鏡領域においても、分子イメージング技術が急速に進歩し、近い将来重要な役割を担うことが期待される。そこで本研究では、蛍光標...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- メタボ関連大腸癌においてSIRT1発現の低下は癌進展と予後に関係する
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高須 千絵(徳島大・外科)
【目的】近年メタボリックシンドロ-ムで大腸癌のリスクが高まることが示唆されている。またカロリ-制限により発現する長寿遺伝子Sir2(silent information regulator 2)が発癌に関与し、臓器や癌種によりその発現が異なる事が報告されている。今回、我々は大腸癌においてSir2 familyであるSIRT1が内臓肥満で発現が低下し、そのことで癌進展を促進し、予後予測因子となる可能...
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分子診断学からみた大腸腫瘍の治療成績と予後
- 高感度レクチンアレイを用いた大腸癌の糖鎖プロファイリング-新しい再発予測マーカーの確立-
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中嶋 健太郎(大分大・1外科)
【目的】多くのタンパク質や脂質は、糖鎖が付いた糖タンパク質や糖脂質となることで、様々な機能を発揮する。糖鎖は、生体の重要な構成成分であり、生命活動において重要な役割を果たすことから、第3の生命鎖とも呼ばれている。正常組織は前癌病変、癌組織へと変化するに従い細胞表面の糖鎖構造が修飾され、変化を生じる。今回我々は糖鎖結合性タンパク質であるレクチンを用いて、ヒト大腸癌組織を対象とし、大腸癌に特有の糖鎖プ...
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