セッション

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司会の言葉
藤盛 孝博(獨協医科大学病理学(人体分子))
 大腸鋸歯状病変のひとつであるSessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)に関して,近年その病理診断基準,分子病理学的特徴,拡大観察を含めた内視鏡所見などが明らかにされつつあり,本病変の臨床的取扱い指針について議論されている.SSA/Pは癌化のポテンシャルを有しているため前癌病変としての取扱いが必要である.本セッションでは,SSA/Pと発癌をテーマに,その①病理診断,...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

拡大内視鏡所見から見たSSA/P癌化例の検討
青木 敬則(秋田赤十字病院消化器病センター)
【背景】当センターでは,これまで拡大内視鏡観察で開II型pitを呈する病変が臨床病理学的にSSA/Pの特徴を有し,また分子生物学的にもBRAF変異,CIMP-highを示し,SSA/Pに矛盾しないことを報告してきた.一方,SSA/Pの癌化および治療適応に関しては明確なストラテジーは示されていない.
【目的】開II型pitに付随した表面微細構造を呈する病変における臨床病理および分子生物学的特徴...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

SSA/Pの内視鏡的診断と治療に関する検討
田中 秀典(広島市立安佐市民病院消化器内科)
【目的】SSA/PとHPの,内視鏡所見および局在部位などから,両者の鑑別の可能性について検討する.また,SSA/Pの臨床病理学的特徴から内視鏡治療の適応について検討する.【方法】対象は2013年4月までに広島市立安佐市民病院において拡大内視鏡観察後に内視鏡的切除され,SSA/PあるいはHPと診断された211病変(SSA/P 155病変,HP 56病変).これらを用いて,部位,大きさ,肉眼型,粘液付...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

SSA/Pに合併した大腸癌の臨床病理学的特徴
藤井 茂彦(京都桂病院消化器センター消化器内科)
【目的】SSA/Pは癌化のポテンシャルを有し,通常の大腸癌とは異なる発癌経路をもつ可能性があり注目されている.今回SSA/Pに合併した早期大腸癌の臨床病理学的特徴とその発育進展を明らかにすることを目的とした.
【方法】当センターにて2005年から2012年までの8年間に内視鏡的切除された早期大腸癌1233病変を再検鏡し,SSA/Pに合併した早期大腸癌と通常早期大腸癌との臨床病理学的特徴を比較...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

大腸鋸歯状病変(Sessile serrated adenoma/polyp:SSA/P)に対するNarrow band imaging拡大観察を用いた内視鏡診断能についての前向き試験
山階 武(大阪府立成人病センター消化管内科)
【背景】大腸鋸歯状病変(以下SSA/P)はSerrated pathwayを介した発癌経路における前癌病変として内視鏡摘除の適応と認識されつつあるが,過形成性ポリープ(HP)との鑑別が問題となる.当院での後ろ向き研究ではNarrow band imaging拡大観察(M-NBI)における腺窩開口部の開大所見(ECO)と拡張した樹枝状血管所見(DBV)がSSA/Pの診断に有用であった.【目的】M-N...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

Endocytoscopyを用いた大腸鋸歯状病変の診断
小川 悠史(昭和大学横浜市北部病院消化器センター)
【目的】これまで我々は大腸腫瘍におけるEndocytoscpy所見(EC分類)を提唱してきた.しかし,大腸鋸歯状病変においてはEC分類に合わない所見も認めていた.今回それら鋸歯状病変のEC所見を解明するため検討を行った.【対象】当院で2005年5月から2013年3月までにEC観察後に切除された大腸鋸歯状病変82病変(hyperplastic polyp[HP]34病変,sessile serrat...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

鋸歯状構造を有する大腸病変の画像強調観察および病理学的特徴所見の検討
斎藤 彰一(東京慈恵会医科大学内視鏡科)
【目的】鋸歯状病変のNarrow Band Imaging(NBI)観察による内視鏡および病理組織学的特徴所見について検討した.【方法】NBI観察では赤色調に変化をきたす粘液付着(red cap sign)の有無,拡大観察にて血管拡張の有無とsurface patternについて検討した.併せて免疫組織染色でも検討を行った.【成績】NBI観察の検討(100病変)では,red cap signの陽性...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

REG Iαの過剰発現はSSA/Pにおける陰窩上皮のcompartmentalizationの異常を反映する
岡本 健太郎(獨協医科大学病理学(人体分子))
【背景・目的】 大腸のsessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)は,Ki67陽性細胞の不規則で左右非対称な分布という特徴を持っており,陰窩上皮細胞のcompartmentalizationの異常と関連する.Regenerating gene(REG)Iαは細胞増殖を促進しアポトーシスを抑制するため,REG Iαの過剰発現は,SSA/Pにおける陰窩上皮細胞のcompa...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

Sessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)及びcancer in SSA/Pの遺伝子異常の解析―メチレーションアレイ解析を含めて―
藤野 泰輝(徳島大学ヘルスバイオサイエンス研究部消化器内科学)
<目的>近年,大腸癌の発生経路としてserrated polypsから発癌するserrated pathwayが注目されている.Serrated polypsの一つであるSessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)は,右側大腸に多く発生し,BRAF変異を高率に認め,しばしばCIMPマーカーであるMINTやp16などのメチル化を認める.右側大腸癌は,しばしばhMLH1の...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点

SSA/P由来の大腸癌症例におけるエピジェネティックな異常とmicroRNA発現の検討
能正 勝彦(札幌医科大学消化器・免疫・リウマチ内科学講座)
【目的】大腸癌の新たな発癌経路としてserrated pathwayが近年,注目されている.その前癌病変であるsessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)は高率にBRAF遺伝子変異を認め,右側結腸に多く発生することが明らかにされているが,その発癌メカニズムに関しては不明な点が多いのが現状である.よって今回,我々はSSA/PとSSA/P由来の大腸癌(早期癌)症例を対象に...

第100回日本消化器病学会総会SSA/Pと発癌―診断学の到達点