セッション

検索結果は10件です。

便中カルプロテクチンを指標とした活動期潰瘍性大腸炎に対するアサコールの有効性の評価と意義
川島 耕作(島根大学第2内科)
【目的】近年,IBDの治療目標をmucosal healing(MH)に置く考え方が推奨されている.MHの評価法の中でも,便中カルプロテクチン(FC)の測定は非侵襲的で感度の高い方法である.一方,アサコールが活動性潰瘍性大腸炎(UC)に使用可能となり,UCに対する5-ASA製剤の有効な使用と効果判定が再考されている.今回我々は,UCに対するアサコールの臨床的有効性とMHにおけるFC測定の意義につい...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

難治性潰瘍性大腸炎に対するTacrolimusの長期成績と投与終了後再燃の予測因子の検討
黒羽 正剛(東北大学病院消化器内科)
[背景]難治性潰瘍性大腸炎(UC)に対する新たな寛解導入療法としてTacrolimus(Tac)が登場し治療成績の向上が期待されている.Tacは寛解導入において広く利用されているが維持効果についてはエビデンスがなく,現行の保険診療では原則3カ月までの投与となっている.その為チオプリン製剤へのbridging therapy(BT)が必要となるが,投与終了後再燃する症例も少なくない.[目的]UCに対...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

難治性潰瘍性大腸炎に対する,タクロリムスおよびインフリキシマブ治療の短期・長期治療成績
高津 典孝(福岡大学筑紫病院消化器内科)
【背景と目的】難治性潰瘍性大腸炎(UC)に対して,タクロリムス(Tac)およびインフリキシマブ(IFX)が使用可能となり,難治性UCの内科的治療成績は向上したが,両薬剤の使いわけに関しては,コンセンサスはない.今回,当院における両薬剤の治療成績を後方視的に検討し,両薬剤の位置づけを明らかにすることを目的とした.【方法】2004年7月から2013年8月までに,当院にてTacおよびIFXにて治療をおこ...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

重症潰瘍性大腸炎患者に対するシクロスポリン持続静注療法開始直後の末梢血白血球分画の特徴的変動が以後の長期寛解を予測する
勝野 達郎(千葉大学医学部附属病院消化器内科)
【目的】我々はシクロスポリン持続静注療法(CYA)を施行した重症潰瘍性大腸炎(UC)患者の長期予後予測式をJDDW2013にて発表した.ここからCYA開始早期の末梢血白血球分画の変動と長期予後との関連が示唆され検証を行った.【方法】対象は2004年10月から2011年3月まで当院にてCYAを施行した重症UC患者(Lichtiger score≧10)52症例のうち,3ヶ月以内に手術を施行されず2年...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

UCにおける粘膜治癒マーカーとしての定量的便ヘモグロビン検査:CAIとの併用の有用性について
金岡 繁(浜松医科大学第1内科)
【目的】UC診療において粘膜治癒の重要性が認識されている.その判定には大腸内視鏡検査(TCS)が確実な方法であるが,侵襲性や簡便性の点から頻回に行えないのが現状である.CAIは内視鏡所見を評価項目に含まず非侵襲的なindexとして汎用されているが,寛解期と判断されても粘膜治癒が伴わない症例も多い.そこで非侵襲的で簡便な粘膜治癒の代理マーカーの必要性が認識されるが,最近,定量的便ヘモグロビン検査(q...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

クローン病手術例の病態と手術成績は術前の抗TNFα抗体製剤の使用により影響を受けるか?
高橋 賢一(東北労災病院大腸肛門病センター)
【背景】当院では術前に抗TNFα抗体製剤を使用していた症例は2010年以前にはクローン病(CD)手術例の19%であったが,2011年以降では55%と有意に増加した.術前の抗TNFα抗体治療は病勢制御によりクローン病(CD)手術例の病態を変化させうる一方,免疫抑制により手術成績に影響を及ぼしうる.【方法】平成17年~24年までに当院で腹部手術を行ったCD症例を対象とした.術前に抗TNFα抗体製剤投与...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

潰瘍性大腸炎手術における術前栄養学的因子としてのSarcopeniaの意義
藤川 裕之(三重大学消化管・小児外科学)
【背景】潰瘍性大腸炎における術後合併症に対して様々な危険因子が報告されており低栄養もその一つである.Sarcopeniaは筋肉量低下を示した病態であるが,栄養に関連して生じるものも含まれ栄養学的指標としても用いられる.【目的】当科で施行された潰瘍性大腸炎手術症例における術前栄養学的因子と術後合併症との関連を検討することとした.【対象と方法】当科で回腸嚢肛門吻合術を施行した潰瘍性大腸炎168例を対象...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

クローン病手術後妊娠・出産例の臨床的検討
辰巳 健志(横浜市民病院炎症性腸疾患センター)
背景:クローン病(以下CD)は妊娠適齢期に好発する疾患であり,経年的に手術を必要とする症例が増加するため,手術既往のある女性症例での妊娠,出産の機会が多い.しかし本邦ではCD術後症例の妊娠出産の経過に関する報告は少ない.目的:当院におけるCD手術症例の妊娠出産の現状を明らかにし,留意点を検討した.対象・方法:当院でCDの手術を施行後に妊娠出産をした17症例(27妊娠)の妊娠出産の経過をretros...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

内視鏡で診断し得たクローン病に合併した直腸肛門管癌の特徴
小川 智広(兵庫医科大学病院内科学下部消化管科)
【背景】近年,クローン病(CD)に合併する癌症例の報告が増加している.そのほとんどが直腸肛門管に発生するため,直腸肛門管に対するサーベイランス検査は重要な課題である.しかし,肛門病変を伴う症例が多いCDでは内視鏡でのサーベイランス検査は困難な場合が多い.【目的】今回,大腸内視鏡検査でCDに合併した直腸肛門管癌と診断し得た症例の内視鏡所見を含めた臨床的特徴に関してretrospectiveに検討した...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断

炎症性腸疾患における静脈血栓症の頻度・危険因子と発症リスクの階層化に関する検討
安藤 勝祥(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野)
【背景】血栓症は炎症性腸疾患患者の生命予後を左右する合併症である.しかし,本邦での血栓症合併の頻度・危険因子は十分に明らかにされていない.
【目的】当科における炎症性腸疾患患者の静脈血栓症発症頻度とともに,危険因子を解析し,それに基づいた血栓症発症リスクの階層化を行う.
【対象・方法】2009年1月から2012年12月まで当科に入院した炎症性腸疾患患者158人,のべ271回の入院を対象...

第100回日本消化器病学会総会炎症性腸疾患の病態と診断