- S1-01 食道及び胃噴門腺の分布とその意義
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中西幸浩(国立がんセンター研究所病理部)
目的:食道及び胃噴門腺の分布とその意義を明らかにする目的で食道胃接合部の組織構築を検索した.方法:食道胃接合部にがん浸潤が及ばない食道がん切除材料131例を対象に全割標本を作製して胃及び食道噴門腺の長さ及び円柱上皮島の頻度tパレット食道の頻度及びパレット食道における杯細胞化生の有無に関して検索した.結果:胃噴門腺は全例に認められ食道噴門腺は125例(95%)に認められた.胃及び食道噴門腺の平均長は...
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食道・胃接合部腺癌とパレット腺癌の新展開
- S1-02 拡大内視鏡による血管パターンおよび酢酸を用いたchemical dynamic endoscopyによるBarrett食道癌の診断の検討
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八木一芳(新潟県立吉田病院内科)
【目的】Barrett食道腺癌は存在診断範囲診断の難しい病変が多い.当院では以前から拡大内視鏡診断酢酸散布による診断を行ってきたその有用性をまとめた【方法】2000年から2007年まで9例の早期Barrett食道癌(粘膜内または粘膜下層)を経験し2例を外科的手術4例をESD2例をEMRで治療した.1例は基礎疾患の関係で治療を行わなかった.全例に拡大内視鏡を施行しており4例に酢酸散布によるdynar...
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食道・胃接合部腺癌とパレット腺癌の新展開
- S1-03 Barrett食道とBarrett食道癌のX線造影
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西隆之(東海大学消化器外科)
[目的]近年GERD症例の増加とともにBarrett食道癌の報告例が増えている.診断には肉眼で形態や色調を観察できる内視鏡検査が最も有用でルチーン検査として行われておりX線造影で詳細に検査され診断される機会は少ない.またBarrett上皮・Barrett食道癌に対するX線造影のまとまった報告は症例数の多い欧米でも少なく本邦ではほとんどない.当科のBarrett食道癌症例を対象にBarrett上皮お...
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- S1-04 食道腺癌高危険群のバレット食道における病態因子の解析
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秋山純一(国立国際医療センター消化器科)
【目的】パレット食道(BE)では発癌予防の観点から上皮細胞増殖の抑制のために食道内酸逆流の正常化が重要と考えられている.BEの治療としてプロトンポンプ阻害薬(PPI)が汎用されているがBEではPPI投与にも関わらず異常酸逆流が持続する症例が多いことが報告されている.食道腺癌の高危険群であるBEの病態を明らかにすることを目的とした.【方法】対象はGERD患者51例(女2663.3歳).常用量PPIの...
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- S1-05 食道胃接合部癌の病態及び臨床病理学的検討
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堀井享(東北大学消化器内科)
【目的】食道胃接合部癌にはBarrett腺癌に近い病態と胃癌に近い病態が混在しているものと思われる.Barrett食道癌を含む食道胃接合部癌の酸分泌を中心とした病態及び臨床・病理学的特徴を検討した.【方法】食道胃接合部の腺癌において病変の粘膜下層に固有食道腺を認めるものまたは病変の肛門側にBarrett粘膜を認めるものをBarrett食道癌確診例(B群)とした.また食道胃接合部の腺癌で病変が食道胃...
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- S1-06 Barrett食道におけるfatty acid synthase発現の意義
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石村典久(島根大学医学部第二内科)
【目的】Fatty acid synthase(FAS)は腹腔内脂肪髄肝脳などに存在するcarb()・hydrateから脂肪酸を合成するprimary enzymeであるが近年FASが胃大腸などの固形癌に強く発現し悪性度及び予後を規定する因子と報告されているさらに胃の腸上皮化生での発現も報告され前癌状態への関与も示唆されている.我々はこれまでにFASがBarrett食道の発生・発癌に関与している可...
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- S1-07 マウス逆流性食道炎モデルにおける骨髄由来細胞の動態
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愛甲丞(東京大学胃食道外科)
近年骨髄幹細胞が様々な臓器損傷における修復に動員されているという報告や発癌への関与を示唆する報告がある.一方で手術的に逆流性食道炎を発生させることでパレット食道や食道癌が生じるラットモデルが数多く報告されている.今回我々は手術モデルをマウスに応用しマウスの逆流性食道炎手術モデルの作成を行うとともに手術後に骨髄細胞を移植することで逆流性食道炎における骨髄由来細胞の動態を検討したので報告する【方法】C...
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- S1-08 バレット粘膜・バレット食道癌におけるgeneticおよびepigeneticな異常とHelicobacter pylori感染との関連についての検討
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盛一健太郎(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科)
【目的】パレット粘膜(BE)・パレット食道癌(BE-Ca)における分子異常を明らかにすることを目的にゲノム不安定性(GIN)とhMLHIE-cadherinp16のプロモーター領域におけるメチル化の頻度について検討しこれら分子マーカーとHelicobUcter pylori(HP)感染との関連性について解析した.【対象と方法】通常内視鏡観察で食道下端の柵状血管網より生検を行った.早期BE-Ca例(...
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- S1-09 胆汁酸受容体アンタゴニストによるバレット食道および食道腺癌発生の抑制
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山田貴教(浜松医科大学内科学第一講座)
【はじめに】パレット食道および食道腺癌の発生には胃酸と胆汁酸の食道逆流が関与すると考えられている.H2拮抗剤やPPIは胃酸分泌抑制に有効であるが胆汁酸による粘膜障害に関わる薬物治療は知られていない胆汁酸の粘膜障害機序を分子レベルで捉える事は新たな治療・予防の方策を探ることに結びつくと考えられる.近年核内受容体である胆汁酸受容体(FXR)の発見以降FXRを介した胆汁の生理活性が新たに示されている.一...
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- S1-10 Granulocyte Macrophage Colony Stimulating Factor導入癌ワクチンよるバレット腺癌進展への予防
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宮下知治(金沢大学消化器・乳腺外科)
【目的1欧米ではパレット食道患者の腺癌への進展の予防が検討されている.我々は独自に確立したラットの十二指腸液逆流による食道発癌モデルから20週目以降にパレット食道が出現することを確認している.このモデルより樹立した食道癌細胞株にGM一・CSFを遺伝子導入しワクチンを作成した.今回このGM-CSF産生ワクチンの有用性を検討した.【方法】Sprague Dawleyラットを用いて十二指腸食道逆流モデル...
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