- 結腸癌に対する術前リスクからみた手術方法の検討 (E-PASS scoring systemの評価を含めて)
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小島 康知(広島市民病院・外科)
高リスク症例に対しても安全に手術が可能となり,適応が拡大してきている.しかし患者の生理機能を超える過大な侵襲が加わると,生体内の恒常性が破綻し,さまざまな合併症が生じると考えられる。術前リスクをE-PASS scoring systemの術前リスクスコアにて評価し結腸癌に対する腹腔鏡手術と開腹術、それぞれを高リスクと低リスクに分類検討.対象:2007年1月から09年12月までの大腸癌症例479例中...
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併存疾患を有する消化器癌の治療方針と術前・術後管理における注意点
- 高齢者および超高齢者の肝・膵切除における現状と問題点
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中尾 健次郎(長崎大大学院・腫瘍外科学)
【目的】近年、高齢者特に80歳以上超高齢者の肝膵疾患切除症例が増加傾向にあり、術前合併症など臓器機能低下が予想され厳格な周術期管理が要求される。肝膵切除は手術侵襲が大きいことから通常の手術選択が適応されるか問題がある。これまでの肝膵切除症例を年齢別に解析し各種scoring systemによる評価を行った。【方法】1994~2010年の肝癌肝切除188例と膵切除147例を対象とし、年齢はAge<5...
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併存疾患を有する消化器癌の治療方針と術前・術後管理における注意点
- 高齢者消化器外科手術における術前Revised Cardiac Risk Index評価の意義
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竹内 裕也(慶應義塾大・外科)
【目的】高齢者消化器手術の安全性をより向上させるためにはハイリスク群の拾い上げが重要である.その方法として術前の改訂版心リスク指標(Revised Cardiac Risk Index: RCRI)に注目し,前向き観察試験でその有用性を検討した.【対象】2009年4月から2010年4月までの当教室の65歳以上の消化器外科手術患者で術前に同意書が得られた98例を対象に,術前RCRIと周術期合併症,入...
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併存疾患を有する消化器癌の治療方針と術前・術後管理における注意点
- 併存疾患を有する胃腫瘍性病変に対するESDについての検討―2施設で施行した618病変の解析から―
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豊川 達也(国立福山医療センター・消化器科)
【目的】我が国において胃病変に対するESDは、ほぼ標準化がなされたと言っても過言ではない。しかし、併存疾患を有する症例への安全なESDについては、まだ詳細に検討されていない。今回我々は、併存疾患を有する胃病変に対するESDについて、その適応、成績、安全性などに関して検討したので報告する。【方法】対象は、2003年5月から2010年8月までに基幹病院2施設でESDが施行された胃腫瘍性病変618病変(...
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- 膵切除手術における肥満患者の術後膵液瘻リスク解析
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新関 亮(神戸大・肝胆膵外科)
【背景】本邦では食生活の変化に伴って肥満者の割合が増加している。厚生労働省は膵・胆道癌の高リスク群である50歳以上では約3割が肥満者であると報告しており、外科手術においても肥満症例の増加が予想される。【目的】膵切除術における術後膵液瘻(以下、PF)のリスク因子として肥満の関与を検討する。【対象】2006年11月から2011年1月に施行した膵頭十二指腸切除術(以下、PD)116例、2007年3月から...
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併存疾患を有する消化器癌の治療方針と術前・術後管理における注意点
- High risk例での肝腫瘍に対する腹腔鏡下肝切除のFeasibility
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大塚 由一郎(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科)
腹腔鏡下肝切除術(LH)は、肝腫瘍に対し根治性と低侵襲性を有する治療として役割を急速に増している。我々はHigh risk例におけるLHのFeasibilityを検討した。【適応】腫瘍が外側区域や、S4a,S5,S6の表面にある境界明瞭な病変への外側区域切除や部分切除が好ましい適応である。また肝頭背側の腫瘍や外側区域以外の系統切除に関しても必要に応じHALSや腹腔鏡補助下手技を併用し適応している。...
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- 術前DCF療法後の食道癌切除例における術後合併症のリスク因子の解析
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渡邊 雅之(熊本大・消化器外科)
【目的】術前DCF療法後の食道癌手術における術後合併症の特徴とリスク因子を明らかにする。【方法】2008年10月から2011年3月に術前DCF療法後に食道癌手術を施行した51例を対象。DCF療法はドセタキセル60mg/m2をday1に、シスプラチン6mg/m2、5-FU 350mg/m2をday1-5に投与し、3週毎に2コース施行。手術は開胸開腹で3領域または反回神経領域を含む2領域郭清を施行。術...
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- 食道癌術前治療が周術期生体反応に及ぼす影響とその病態解析に関する検討
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辻本 広紀(防衛医大・外科)
【目的】近年進行食道癌に対する術前治療の臨床的有効性が報告されているが、術前治療が周術期生体反応に及ぼす影響については十分に検討されていない。そこで食道癌術前治療が術後合併症の発生に及ぼす影響を臨床的に解析するとともに、放射線胸部照射が肺組織に与える影響について実験的に検討した。【方法】臨床:当科で施行した根治食道癌手術113例を対象に、前治療なし群(無し群)42例、術前化学放射線療法施行群(CR...
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- 併存症を有する食道癌患者の外科的治療:縦隔鏡補助下食道切除と胸腔鏡下食道切除
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小出 直彦(信州大・消化器外科)
「目的」日本消化器外科学会2008年度報告による食道切除再建手術関連死亡率は3.63%と低くない。食道癌症例では併存症の存在により治療選択の制限を考慮せざるを得ない場合やサルベージ手術や他臓器重複癌の問題も存在する。これらの症例に縦隔鏡補助下食道切除術(MAE)を行い、胸腔鏡下食道切除術(TSE)症例と比較し、併存症を有する食道癌症例の外科切除に関して術前、術中、術後の問題点を検討した。「方法」食...
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- 食道癌手術に対する侵襲軽減の試み-適応拡大を目指して-
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芝﨑 暎仁(国保松戸市立病院・外科)
【背景】食道癌術後の免疫能低下は周術期管理における最大の問題である。近年、基礎実験においてケモカインの一つであるmonocyte chemoattractant protein-1(MCP-1)が侵襲時に細胞性免疫能低下に深く関与することが示唆されているが、臨床報告は非常に少ない。また、シベレスタットナトリウムは侵襲下に好中球から放出されるエラスターゼを阻害するため、侵襲反応を軽減する効果が期待さ...
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- 大動脈瘤を合併した大腸癌手術症例 合併症の検討
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楢原 克典(東京医大・3外科, 熱海所記念病院・外科)
【目的】近年、高齢化社会に伴い合併症を有する大腸癌手術症例が増加している.これらの手術は併発症の治療の進歩とともに周術期の進歩 チーム医療の実践などによって安全に行われるようになってきた.しかし、進行大腸癌と大動脈瘤の合併例については大腸癌手術が準汚染手術のため人工血管や動脈瘤の感染など様々な問題がある.そこで当科で経験した大動脈瘤と合併した大腸癌手術症例について検討した.
【方法】1996...
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併存疾患を有する消化器癌の治療方針と術前・術後管理における注意点
- 精神疾患患者に対する消化器癌手術の術前術後管理
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畑中 信良(国立呉医療センター・外科)
精神疾患患者が手術を必要とする疾患に羅患する率は健常人と同等であると思われ、今後の高齢化社会を反映してその絶対数は増加すると考えられる。当院は精神科病床を有する総合病院であり、身体疾患を有する精神障害患者も積極的に受け入れているので、精神疾患合併患者手術における、周術期管理上の問題点について検討した。[対象]2001年から2008年までに精神疾患患者に対して消化器癌手術を施行した33例(32名、重...
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