- 腫瘍条件、宿主条件に応じた肝細胞癌切除後再発予防策の提案
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井上 陽介(東京大・肝胆膵外科)
【背景・目的】肝細胞癌(HCC)は手術、画像診断、再発治療の進歩により、比較的良好な長期生存を得られるが、切除後再発率は依然高率である。今後の課題は、再発そのものの予防である。当科での初発肝切除症例につき検討し、再発予防に関する最近の当科での試みに関して報告する。【対象・方法】1994-2008年、当科で切除された779例の初発HCCにつき、病因別(HCV、HBV関連)および、宿主条件(Child...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 肝切除を基本とした肝細胞癌の治療戦略
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多田 俊史(大垣市民病院・消化器内科)
【目的】当院での20年間のデータをもとに肝細胞癌(HCC)の治療戦略について検討を行った.【方法】対象は1990年1月から2009年12月までに当院で診断されたHCC1668例である.これらのうちHBs抗原陽性HCC260例とHCV抗体陽性HCC1175例を前半10年のA期と,後半10年のB期に分け検討を行った.さらに3cm,3個以下で初回治療が肝切除249例,ラジオ波焼灼療法(RFA)158例の...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 小型肝細胞癌に対するラジオ波熱凝固療法(RFA)を主体とした当院の治療戦略
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木村 達(大阪赤十字病院・消化器科)
【目的】小型肝細胞癌に対するRFAと肝切除との治療成績を検討し,当院における治療選択の妥当性を検証する.【対象および方法】対象は2000年から2009年の間に当院にて治療した,初発肝細胞癌患者1494例の内,Child-Pugh AまたはBで腫瘍径3cm以下,3個以下で,初回治療としてRFAまたは肝切除が選択された649例である.初発肝細胞癌649例中547例にRFA(RFA群),102例に肝切除...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 長期予後から見た3cm, 3個以下の肝細胞癌に対する治療方針
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近本 亮(熊本大大学院・消化器外科学)
【目的】肝癌診療ガイドラインでは3cm以下・3個以下の小肝細胞癌(SHCC)は肝切除術(HR)またはLATの適応としている。当科では患者因子から治療方針を決定し、HR、LAT双方の治療を行っている。当科の治療方針を示し、その妥当性を検証する。【対象】1999年から2010年までのSHCC 568例(HR169例、LAT 399例)を対象とした。肝障害度A/Bを対象とし、明らかな腫瘍栓、遠隔転移を伴...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- Gd-EOB-DTPA造影MRIによる乏血性肝癌の診断とRFAを中心とした治療
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小林 正宏(虎の門病院・肝臓センター)
【目的】我々は小型肝癌の治療における悪性度評価の重要性に注目し、悪性度の増した肝癌においては肝切除がより推奨されることを報告してきた。今回は低悪性度と考えられる乏血性の肝癌を積極的に診断し、RFAにて治療を行う戦略につき検討した。【対象】1. 乏血性肝癌の検出: 2008年1月より2010年12月まで当院でGd-EOB-DTPA造影MRIを実施した乏血性の結節性病変のうち組織学的検討が可能であった...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 穿刺局所療法が困難な小型肝細胞癌に対する鏡視下肝切除術の手術成績
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金沢 景繁(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科)
【はじめに】単発3cm未満の小型肝細胞癌(HCC)症例に対する穿刺局所療法がより侵襲の大きい肝切除に代わるファーストラインの治療とし得るかについて、現在のところ結論は出ていないが、少なくとも表面突出型や脈管近傍部位に関しては肝切除が推奨される.一方腹腔鏡下肝切除は、保険収載されて以降各施設で積極的に施行され、その低侵襲性が明らかとなりつつあるが、穿刺局所療法が困難な小型HCCに対するその有用性、穿...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 肝癌Stage3の集学的治療戦略
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鈴木 雄一朗(武蔵野赤十字病院・消化器科)
【目的】肝癌治療の最終目標は長期生存であり、初回局所根治・再発抑制・再発の早期発見・再発治療・肝予備能温存の全てが重要である。今回我々は5年生存率41.9%(第17回全国原発性肝癌追跡調査報告)とされるStage3症例を検討し、腫瘍因子別に長期生存を獲得し得る集学的治療戦略を考察した。【方法】1998年1月から2010年12月に当院で初発肝癌と診断し治療を行ったStage3205例を腫瘍の特徴から...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 進行肝癌に対するラジオ波焼灼療法の可能性
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狩山 和也(岡山市立市民病院・肝疾患センター)
【目的】早期肝細胞癌(HCC)に対するラジオ波焼灼療法(RFA)の予後報告は集積され,その位置はほぼ確立されているが,進行肝癌(特にMilan適応外)のHCCに対するRFAの有用性についてはほとんど評価されていない。今回,我々はMilan適応外HCCにおけるRFAあるいは肝動脈塞栓療法(TACE)+RFAの可能性について検討した。【方法】RFA単独またはTACE+RFAで治療を行ったMilan適応...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 肝動脈注入化学療法により切除可能となった高度脈管侵襲を伴う切除不能進行肝細胞の検討
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波多野 悦朗(京都大・肝胆膵・移植外科)
【背景】Vp3-4, Vv3の肝細胞癌の予後は極めて不良で、欧米では、sorafenibが標準治療とされるが、本邦では切除可能であれば、切除プラス術後補助肝動脈注入化学療法(肝動注)、切除不能例では肝動注が行われてきた。有効性と安全性に関して、低用量FPおよびIFN併用5FU肝動注を比較し、切除可能となった症例を検討した。【方法】切除不能Vp3-4ないしVv3肝細胞癌症例(リンパ節転移、遠隔転移の...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 進行肝細胞癌の集学的治療における肝切除の意義
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下瀬 茂男(久留米大医療センター・消化器内科)
【目的】当医療センターでは動注ポートを用いた肝動注化学療法をHCCのダウンステージングを目的とした導入化学療法と位置づけて、積極的に進行HCCの集学治療を試みてきた。その治療成績から、集学治療における肝切除の標準化を検討したので報告する。【対象】2001年から2009年に治療を開始した初発HCC440例中、主腫瘍径5cm超、あるいは血管、胆管侵襲を合併する進行HCCで、積極的治療の対象になるChi...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- StageIV進行肝細胞癌治療の標準化―Sorafenib治療とリザーバー化学療法の比較検討―
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田尻 博敬(麻生飯塚病院・肝臓内科)
背景と目的:StageIV進行肝細胞癌の予後は極めて不良であるが、分子標的薬の出現による予後の改善が期待され、他の治療法を含めた効果の検証と治療の標準化が求められる。今回我々は、Child-Pugh AのStageIV進行肝細胞癌71例を対象として各種治療法の効果を検討したので報告する。方法:対象は1ヵ月以上治療を継続したStageIVa 29例、Stage IVb 42例で、治療法はリザーバー化...
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肝細胞癌に対する治療の標準化-内科の立場・外科の立場-
- 肝外転移合併肝細胞癌に対する全身/動注化学療法を主体とした集学的治療の成績
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平松 憲(広島大・消化器・代謝内科)
【目的】 肝外転移合併肝細胞癌(肝癌)に対する,ソラフェニブ治療例を除いた全身/動注化学療法による集学的治療の成績を解析した.【対象と方法】 対象は,00年~09年12月までの肝外転移合併肝癌,Child-Pugh A179例のうち,ソラフェニブ投与例を除き,全身/肝動注化学療法を行った157例.肺/骨/副腎/リンパ節/その他:80/40/42/15/18 (重複有り).肝内Stage T0/1/...
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