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検索結果は12件です。

保存的加療にて軽快した十二指腸憩室穿孔の1例
江原 悠(福井県立病院)
【はじめに】十二指腸憩室穿孔は極めてまれな病態であり,特異的な所見にも乏しいことから術前診断は困難とされ,治療の遅れが不良な予後をもたらすとされる.今回,比較的早期に診断し保存的加療にて良好な結果を得た1例を経験したので報告する.【症例】50歳,女性.【現病歴】2013年1月に鎮痛薬にて軽快しない心窩部痛を主訴に当院を受診した.身体所見上,心窩部に軽度の圧痛を認めたが反跳痛や筋性防御を認めず.また...

第117回北陸支部例会

化学放射線療法にて治療した肛門管癌の2症例
加納 洋(富山県立中央病院 内科(消化器))
【症例1】65歳女性【主訴】肛門部痛【現病歴】2ヶ月前より肛門痛を自覚していた。子宮癌検診2次検査にて肛門部に腫瘍性病変を指摘され近医受診。TCFにて肛門縁直上に右壁~前壁に2/3周性の易出血性腫瘍認め、病理検査で扁平上皮癌が検出された。また画像所見において両側鼡径リンパ節への転移が指摘され、肛門管癌(T4N3M0 c-Stage3b)と診断された。本人の希望により治療目的に当院紹介受診。5FU+...

第117回北陸支部例会

結腸穿通、結腸狭窄を伴った重症急性膵炎の1例
材木 良輔(金沢大学 消化器・乳腺・移植再生外科)
症例は76歳、女性。腹痛を主訴に近医を受診し、精査にて重症急性膵炎と診断された。治療が開始されたものの循環動態が悪化し、当院救急搬送となった。予後因子5点、CTgrade2の重症急性膵炎であった。CTでは横行結腸間膜に腸管外ガスが広がっており、汎発性腹膜炎、DICを呈していたことから緊急手術を行った。横行結腸間膜には穿通による脂肪壊死の所見を認めたものの、横行結腸には明らかな壊死の所見は認めず、回...

第117回北陸支部例会

十二指腸水平脚悪性狭窄に対して十二指腸ステントを留置した2例
平川 祐希(金沢市立病院 消化器内科)
消化管におけるステント留置は狭窄病変に対する低侵襲治療のひとつである。2010年悪性胃十二指腸狭窄において経内視鏡的十二指腸ステント留置が保険収載されて以降広く行われる様になった。しかしながら水平脚狭窄に対するステント留置は比較的少なく、また原疾患は膵癌や胃癌が多い。今回我々は原発性十二指腸癌や後腹膜腫瘍による十二指腸水平脚悪性狭窄に対して、ステント留置術を施行した2例を経験したので報告する。【症...

第117回北陸支部例会

クローン病治療中に、小腸癌の再発を来した一例
寶田 真也(富山大学附属病院 臨床研修センター)
[背景] クローン病患者における小腸癌合併率は低く、本邦における報告例は30例程度である。しかし、クローン病患者数の増加に伴い、小腸癌の合併が新たな問題となることが予想される。今回われわれは、免疫調整剤治療後に急激な小腸癌増悪により死亡したクローン病の一例を経験したので報告する。[症例]56歳の男性。20歳時に小腸大腸型クローン病と診断され、加療されていた。51歳時にイレウスを発症し、保存的治療で...

第117回北陸支部例会

膵頭部腫瘤に対するEUS-FNAが治療方針決定に有用であった自己免疫性膵炎の一例
村上 智美(国立病院機構 金沢医療センター)
【はじめに】膵頭部腫瘤を認めた場合、画像診断のみでは膵頭部癌と腫瘤形成性膵炎の鑑別は困難であることが多い。EUS-FNAを行うことで組織学的診断が可能であり、治療方針決定に有用である例が存在する。今回我々は当初膵頭部癌が疑われたが、EUS-FNAにて自己免疫性膵炎と判明し手術が回避できた一例を経験したので報告する。【症例】60歳代男性。20XX年7月より心窩部痛と体重減少にて紹介医を受診した。腹部...

第117回北陸支部例会

EUS-FNAで確定診断し得た胆嚢癌の1例
小林 拓(富山県立中央病院 消化器内科)
【症例】84歳女性【主訴】便秘【既往歴】虫垂炎、高血圧【家族歴】父:脳卒中、弟:胃癌【嗜好歴】飲酒・喫煙習慣なし【現病歴】2012年4月から便秘を認めており近医検査にて便潜血陽性であったため、同年8月に精査加療目的に当院消化器内科紹介受診となった。【身体所見】眼瞼結膜貧血あり、腹部平坦・軟、圧痛・自発痛なし、腫瘤触知せず【検査所見】Hb:8.8g/dl、CEA:20.3ng/ml、CA19-9:2...

第117回北陸支部例会

感染性肝嚢胞の一例
野田 昌生(福井県済生会病院 内科)
症例:77歳・男性。1996年に脳出血を発症した際に、C型慢性肝炎・肝硬変と診断され、以来当院に通院中。2004年7月、CTで肝S6の嚢胞の破裂を偶然に指摘。その後増大を認めたため、2005年7月に嚢胞に対しアブレーションを施行した。また、2010年5月には総胆管結石に対する内視鏡的切石術、2012年6月に肝細胞癌に対し肝動脈化学塞栓術を施行している。2013年5月と6月に不明熱で入院したが、抗菌...

第117回北陸支部例会

5重胃癌に対し噴門側胃切除に内視鏡的胃粘膜下層切開剥離術を併用し胃を温存し得た1例
太田 雅文(金沢医科大学病院 臨床研修センター)
【症例】67歳の女性。予防医学協会の人間ドックにてHP抗体価異常を指摘され精査目的に上部消化管内視鏡検査施行された。体上部小彎前壁側、胃前庭部後壁に早期胃癌病変IIcをそれぞれに認め、精査、加療目的で当院に紹介となった。腹部に異常所見はなく、採血所見、腹部CT所見では特に特記すべき所見は認めなかった。当科で施行した上部消化管内視鏡検査で、新たに噴門部後壁と体上~中部小彎に新たに2つの早期胃癌病変を...

第117回北陸支部例会

Endoscopic unroofingが有効であった胃脂肪腫の1例
杉森 慎(石川県立中央病院 消化器内科)
Endoscopic unroofing (EU)は,消化管粘膜下腫瘍(SMT)に対する内視鏡的治療法の一つで,腫瘍上部を部分切除することにより,残存した腫瘍が自然に脱落し瘢痕化がえられ,出血や穿孔のリスクが少ない治療法とされている.今回,胃前庭部後壁の脂肪腫に対しEUを施行したので報告する.症例は77歳男性.平成24年6月,当院内視鏡検査にて胃前庭部後壁に弾性軟の約20mmの亜有茎性SMTを指摘...

第117回北陸支部例会

HIV陽性B型急性肝炎の一例
横山 敏啓(富山県立中央病院 消化器内科)
【症例】30代男性。2013年1月に発熱、リンパ節腫脹、肝障害でA病院入院。退院後外来経過観察中、4月に黄疸伴う肝障害でA病院緊急入院、ALT 2864, AST 1126, ALP 713, rGTP 238, T.Bil 5.4と高度肝障害とPT 40%と肝予備能低下し劇症化懸念され当院転院。【経過】転院後血液所見ではALT 1063, AST 200, ALP 488, rGTP 151, ...

第117回北陸支部例会

右卵管原発が疑われた成熟嚢胞奇形種の一例
高嶋 祐介(富山大学附属病院 卒後臨床研修センター)
症例は55歳女性。2013年5月交通事故で受傷し搬送された病院で施行されたCTにて長径約70mm大の腹部腫瘤を指摘された。上腸間膜脂肪腫を疑われ当科紹介受診となった。当科で再検した造影CTでは腫瘍の境界は明瞭で、内部は一部石灰化をともない、まだらに淡く造影される腫瘍として描出された。MRIでは内部の多くは脂肪成分で一部低信号域を含む腫瘍として描出された。以上の画像検査から術前は奇形種を疑い、7月開...

第117回北陸支部例会