セッション

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司会の言葉
春間 賢(川崎医科大学消化管内科学)
 胃食道逆流症(GERD)治療の第一選択薬は標準量のプロトンポンプ阻害薬(PPI)であり,GERDに対する優れた治療成績が報告されている.しかし,GERD患者の増加に伴いPPI抵抗性の難治性GERD患者も増加し,今後検討すべき問題点が明らかとなってきている.難治性GERDの定義に関しては,標準量PPI抵抗性とするのかPPI倍量抵抗性とするのか.病態に関しては,難治性逆流性食道炎(RE)の原因が不十...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

胃食道逆流症に対するPPI治療において治療抵抗性因子:多施設共同研究による検討
芥川 加代(佐賀大学医学部付属病院内科)
【目的】胃食道逆流症(GERD)の治療においてはプロトンポンプ拮抗薬(PPI)が第一選択となる.PPI治療抵抗性を難治性GERDと定義して,治療抵抗性と再発関連因子について多施設共同研究の結果をもとに検討した.【方法】1)治療抵抗性を検討する目的で非びらん性を含むGERD患者193名にPPI(ラベプラゾール10mg/日)を投与し症状の改善を4週後Fスケールも用いて検討した.2)191名のびらん性G...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

難治性GERDの臨床的特徴についての検討(GERD研究会調査3より)
中田 浩二(東京慈恵会医科大学消化管外科)
PPI治療に抵抗性の難治性GERD患者の増加が問題となっている.【目的】難治性GERDの臨床的特徴を明らかにするために検討を行った.【方法】GERD委員会調査3へ参加の50施設を受診したモントリオール定義に基づくGERD症状を有する患者を対象に内視鏡検査と標準用量のPPIの4週間投与を行った.患者背景と投与前,2・4週後に質問票〔GERD-TEST(本試験用に策定した質問票),HADS(2週後は施...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

GERD関連症状を訴える患者における食道運動機能異常の重要性
眞部 紀明(川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波))
【目的】GERD関連症状(咽喉頭異常感,嚥下困難感,胸痛,胸やけ)を訴える患者における食道運動機能異常の割合とその内訳,および同症状が患者のQOLに与える影響を検討する.【方法】当院消化管内科にGERD関連症状を主訴に来院した患者のうち,血液検査,超音波検査,上部消化管内視鏡検査等により器質的疾患,全身性疾患を除外し,その後プロトンポンプ阻害薬(PPI)治療量を4週間投薬後も症状が持続した256例...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

PPI抵抗性NERDの原因となる食道運動異常症の検討
牟田 和正(九州大学病院病態制御内科学)
【背景】NERD患者に対するプロトンポンプ阻害薬(PPI)の有効性は満足でない.難治性GERDの病態において,PPI抵抗性NERDが占める割合は多く,この病態解明は重要である.PPI抵抗性NERDの原因の1つに食道運動異常が考えられるが症状との関連性についてはまだ検討すべき点がある.【目的】当院におけるPPI抵抗性NERD患者の病態を食道運動異常の観点から検討した.【方法】2012年11月から20...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

当院におけるHigh Resolution Manometryを用いた難治性NERD症例における食道運動の検討
松村 倫明(千葉大学消化器内科)
【目的】胃食道逆流症(GERD)のうち,非びらん性胃食道逆流症(NERD)は,プロトンポンプ阻害薬(PPI)を投与しても40~50%で症状が改善しないと報告されており,NERD症例にはさまざまな病態が含まれている可能性が示唆されている.そこで今回我々は,難治性NERD症例に対して,High Resolution Manometry(HRM)と食道生検を施行し,食道運動障害,好酸球性食道炎の有無を検...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

実臨床における機能性胸やけの診断の可能性
舟木 康(愛知医科大学消化器内科消化管部門)
【目的】機能性胸やけ(FH)の診断は食道酸暴露が正常範囲内で症状と逆流に関連がなく,PPIが無効なものをFHとする.しかし,実地臨床ではPPI抵抗性逆流症状患者をいわゆる狭義のFHとして扱う場合が多い.PPI抵抗性NERD患者を対象に,食道機能検査を施行し厳密なRomaIII基準によるFH患者の診断が可能か検討を行った.【方法】常用量のPPIの内服を8週間以上継続したにもかかわらず,胸やけ症状の改...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

難治性NERDにおけるbaseline impedanceの有用性の検討
木幡 幸恵(大阪市立大学消化器内科)
【目的】難治性NERDの病態として不充分な酸分泌抑制,酸以外の逆流等の関与が挙げられ,その病態分類に多チャンネル食道インピーダンス(MII)-pHモニタリングが有用である.baseline impedanceは食道壁の固有の電気的伝導であり,GERD患者では正常人に比べて低値であることやGERD患者の食道粘膜の組織学的変化との関連が報告されている.そこで,難治性NERD患者におけるbaseline...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

PPI倍量抵抗性NERD患者の病態と治療
川見 典之(日本医科大学消化器内科学)
【目的】PPI倍量抵抗性NERD患者の病態を検討し,その結果に基づく治療の成績を明らかにする.【方法】対象はPPI倍量抵抗性NERD患者43例である.PPI倍量抵抗性NERDと診断後,好酸球性食道炎(EoE)の存在を確認するため内視鏡検査を行い,食道体部より生検を行った.内視鏡検査において異常がみられない場合には食道内圧検査を施行し,食道運動障害の有無を確認した.原因と考えられる食道運動障害がみら...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

高度脊柱後弯症を合併したPPI抵抗性難治性GERD/NERD症例における脊椎矯正術の効果
杉本 光繁(浜松医科大学第一内科)
背景と目的:脊柱後弯症は胸郭や腹腔の圧迫や容積の低下によって胃食道逆流症(GERD)を高頻度に合併することが知られ,その重症度は標準量PPIによる治療抵抗性難治性GERDの原因の一つであると考えられている.重度の脊柱後弯症は脊椎矯正術により姿勢が改善して胃食道逆流が改善すると考えられるが,PPI抵抗性難治性GERDをもつ脊柱後弯症に対して脊椎矯正術前後に胃食道逆流の程度を評価したものはない.今回,...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

難治性GERDに対する内視鏡治療―ESDを応用した噴門形成術―
竹内 利寿(大阪医科大学第二内科)
【はじめに】胃食道逆流症(GERD)はPPIが第1選択であるが,多くの場合,維持療法が必要であり,またPPIでも治療効果が乏しい難治性GERDも少なからず存在する.そこで,薬物治療とは別の手段として,内視鏡を用いて胃食道逆流を防止するendoluminal surgeryが欧米を中心に行われ,一定の有効性が報告されてきた.しかし,本邦では治療デバイスの供給が困難なこともあり,現在殆ど行われていない...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療

PPI抵抗性erosive GERDに対する外科的治療成績
矢野 文章(東京慈恵会医科大学消化管外科)
【背景】難治性GERDには主に酸分泌抑制効果が不十分なことで難治となるPPI抵抗性GERDと,非酸逆流が症状・病態の主因なため適切な薬剤がなく難治となるGERDに大別できる.前者はerosive GERDが多く,後者はNERDが多い.【目的】PPI抵抗性erosive GERDに対する外科的治療成績を検討した.【対象と方法】1994年8月から2013年7月までに腹腔鏡下胃食道逆流防止手術(LARS...

第100回日本消化器病学会総会難治性GERDの病態と治療