セッション

検索結果は12件です。

司会の言葉
若林 剛(岩手医科大学外科学講座)
 消化器癌領域に内視鏡外科手術が開発・導入されて十数年が経過し,様々な手術器具,エネルギーデバイス,手術手技が開発され従来応用が困難であると考えられていた領域にも内視鏡外科手術が施行されるようになっている.結腸癌については短期成績だけでなく腫瘍学的観点から長期成績まで含めた臨床研究が遂行され,これに続いて胃癌,直腸癌においても国内外で検証が進められている.さらに食道癌,肝胆膵悪性腫瘍など高難易度手...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

胸腔鏡下食道切除術における最新の手技の工夫
竹内 裕也(慶應義塾大学外科)
【背景】これまで教室では食道癌患者に対する胸腔鏡下食道切除術を約240例に施行してきたが,1)左側臥位-腹臥位Hybrid体位,2)胸部上部食道のDouble taping method,3)術前3D-CTとMRIによるsimulation & navigationを考案し,徹底した縦隔リンパ節郭清を安全に行えるよう工夫を重ねてきた.【手技】体位は左半腹臥位とし,手術台ローテーションにより左側臥位...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術の最先端~Reduced-port laparoscopic gastrectomy(RPG)の有用性~
國崎 主税(横浜市立大学消化器病センター外科)
目的:Reduced-port laparoscopic gastrectomy(RPG;OCTOTM Port+1port)の有用性を明らかにする.対象と方法:同一術者が施行したRPDG 59例,RPTG 30例と5-ports+小開腹創のconventional LADG 45例,CLATG15例の治療成績を比較した.RPG手技:臍部に小開腹創(DG 2.5cm,TG4.0cm)をおきOCTO...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術:内視鏡手術支援ロボット使用の有効性に関する臨床的検討
須田 康一(藤田保健衛生大学上部消化管外科)
(目的)内視鏡手術支援ロボットは,従来の鏡視下手術の欠点を補完し局所操作性を向上し得る複数の特長を有する.胃癌に対する腹腔鏡下胃切除におけるロボット使用の有効性について臨床的検討を行った.(方法)2009年~2012年に手術的治療の適応とした胃癌患者全656例のうち,姑息的手術57例,全身状態不良に伴う縮小手術46例,重複癌2例,各術者の当該術式経験数10例以内に相当する25例を除外した526例を...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

早期胃癌に対するセンチネルリンパ節生検併用内視鏡外科手術の短期・長期成績
毛利 靖彦(三重大学消化管・小児外科学)
【目的】近年,胃癌に対するセンチネルリンパ節生検の安全性と有用性について本邦より報告がなされた.当科では2000年より鏡視下センチネルリンパ節生検併用胃切除術を施行してきた.鏡視下センチネルリンパ節生検(L-SNB)による早期胃癌に対する個別化医療について考察する.【方法】対象は2000年より2010年までにL-SNBを併用した鏡視下胃切除を施行したpT1a,b胃癌121例とした.センチネルリンパ...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

大腸癌に対するロボット手術
渡邉 聡明(東京大学腫瘍外科)
da Vinch Surgical Syetemを用いたロボット手術では,三次元モニター下の3D画像を見ながら,手ぶれ防止機能のある関節機能を持った鉗子による繊細な動きが可能であることから,直腸癌手術における神経温存や側方郭清に,その有用性が期待される.そこで,我々は直腸癌に対してロボット手術を導入し,今回その短期成績について検討した.【対象・方法】直腸癌に対してロボット手術を施行した42例につい...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

骨盤外科における内視鏡外科手術の最先端
上原 圭介(名古屋大学腫瘍外科学)
(はじめに)狭くて深い骨盤内手術においては,開腹手術の視野を多数で共有することは困難であり,解剖の理解・手術手技の普及の妨げになっていた.近年,内視鏡外科手術の発展とともに,職人芸であった直腸癌手術は急速に一般化しつつある.しかしながら,側方LN郭清(LPLD)を中心とした,TMEの外側の世界は未だ霧がかっており,内視鏡外科手術により明らかとされることが期待されている.(目的)良好な視野が得られる...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

大腸癌同時性肝転移に対する腹腔鏡下一期的肝大腸切除術
神山 俊哉(北海道大学消化器外科I)
腹腔鏡手術は低侵襲で整容性にすぐれている.大腸癌同時性肝転移に対する腹腔鏡下一期的肝大腸切除を提示する.(症例1)70歳,女性.S状結腸に2型病変,肝S8/4,S8,S5/に肝転移を認めた.腹腔鏡補助下低位前方切除+肝部分切除術を施行した.臍,右季肋下に12mmを2本,5mmを1本挿入し,5cmの右季肋下に小切開を加え3か所の肝部分切除を施行した.小切開を閉鎖後,直腸切除を施行した.手術時間は6時...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

肝細胞癌に対する内視鏡下肝切除は腫瘍学からみて妥当な手術である―Propensity Score Matchingを用いた検討―
別府 透(熊本大学消化器癌集学的治療学)
【目的】肝細胞癌に対する内視鏡下肝切除術(EH)の腫瘍学的意義を従来の開腹・開胸による肝切除(OH)と比較検討する.【対象と方法】EHを導入した1999年から2012年までに,区域切除以下の肝切除を行ったMilan基準内の肝細胞癌269例(EH 89例,OH 180例)を対象とした.Propensity score matchingで両群の背景因子を一致させた.【結果】1.各々57例が抽出され,R...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

肝細胞癌治療における完全腹腔鏡下肝切除術―肝機能不良例に対する適応,視野の特性と有利点,再切除と系統切除―
守瀬 善一(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院一般消化器外科学講座)
【目的】当科では現在肝細胞癌症例全例に腹腔鏡下肝切除術を適応している.この経験をもとに肝細胞癌治療における腹腔鏡下肝切除術の意義を検討する.【方法】完全腹腔鏡下肝切除術を施行した慢性肝障害併存肝細胞癌症例が41例であった.腫瘍個数1-4個,最大径1.1-7.8cm,ICG15分値20%超19例,40%超7例であった.術式は,外側区域を除く区域切除以上5例,外側区域切除2例,亜区域以下系統切除6例,...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

今後の腹腔鏡下肝切除の方向性~High-volume centerの手術成績から~
高原 武志(岩手医科大学外科)
腹腔鏡下肝切除は,2010年に部分切除と外側区域切除が保険収載となってから,施行施設数・症例数とも増加傾向にある.また,2009年にLouisville statementとして腹腔鏡下肝切除の世界的方向性が呈示された.(Ann Surg. 2009 Nov;250(5):825-30.)当教室では,1993年より腹腔鏡下肝切除を導入し,2002年に当教室オリジナルの腹腔鏡補助下肝切除を開発し(A...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端

腹腔鏡下膵切除術を標準化するための取り組みについて
中村 慶春(日本医科大学消化器外科)
【緒言】腹腔鏡下手術の標準化には,低侵襲性と実行性,根治性の3要素をバランスよく織り込む事が必要である.我々は現在までに腹腔鏡下膵切除術を172例に施行しその有益性について報告してきた.今回,悪性例に対する本術式の標準化を目指した手術手技と膵癌における根治性について検討した.【対象】術式別の内訳は,膵体尾部切除(Lap-DP)が118例,膵頭十二指腸切除(Lap-PD)が50例,核出が4例であった...

第100回日本消化器病学会総会消化器癌内視鏡外科手術の最先端