セッション

検索結果は13件です。

司会の言葉
後藤 秀実(名古屋大学消化器内科学)
 カプセル内視鏡とバルーン内視鏡の登場により小腸疾患の診断と治療は進んだ.しかし,カプセル内視鏡は疾患の発見には有用であるが,確定診断あるいは治療となるとバルーン内視鏡に頼らざるをえない.実際バルーン内視鏡による生検によって,小腸病変は確定診断がなされ,また止血術,ポリープ切除術,拡張術などによって治療が行われる.さらに,術後再建腸管患者に対するDBERCや大腸ESDなど,バルーン内視鏡による消化...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

ダブルバルーン内視鏡(DBE)を用いた小腸疾患の診断と治療の有効性
大宮 直木(藤田保健衛生大学消化管内科)
【目的】バルーン内視鏡の登場により小腸疾患の診断,治療はめざましく進歩した.今回,DBEの診断・治療における有用性,偶発症について検討する.【方法】対象は2003年6月~2013年9月までに小腸の精査目的で(DBERC症例は除外),DBEを施行した1000例(男性617例・女性383例,年齢56±19歳,2-97歳,経口989件,経肛門1129件).【結果】検査契機の内訳は原因不明の消化管出血56...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

バルーン内視鏡による内視鏡処置・治療の検討
三井 啓吾(日本医科大学消化器内科学)
【背景】バルーン内視鏡は,小腸疾患精査や内視鏡処置に広く使用されているが,実際施行されている内視鏡処置,治療の詳細や精度に関しては不明な点も多い.
【目的】バルーン内視鏡による処置の現状と効果・安全性について明らかにする.
【対象・方法】2003年6月から,当科でダブルバルーン内視鏡を施行した559症例953件で,内視鏡処置・治療の内訳,転帰・偶発症について遡及的に検討した.
【...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

挿入困難例に対するダブルバルーン大腸内視鏡検査の位置づけ
根本 大樹(福島県立医科大学会津医療センター小腸大腸肛門科)
【目的】ダブルバルーン大腸内視鏡検査(DBC)は,内視鏡挿入困難例に対して有効であることが報告されている.しかし,ダブルバルーン小腸鏡(DBE)の経験がない内視鏡医でも活用できることを示した報告は文献上ない.当施設では,2010年9月にDBEを導入以降,同時に,大腸内視鏡挿入困難例に対してDBCを行ってきたので,その経験を報告する.【方法】2010年9月から2013年9月までの期間に,大腸鏡挿入困...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

クローン病小腸狭窄に対するバルーン拡張術の予後とその合併症
山田 弘志(名古屋大学大学院医学研究科消化器内科学)
【目的】クローン病の小腸狭窄に対するダブルバルーン小腸内視鏡(DBE)下バルーン拡張術(EBD)の予後とその合併症について検討した.【方法】2003年6月~2012年12月までに当院にてDBEを施行したクローン病でEBDを施行した32例.EBD後の予後,累積非症状再燃率,累積非手術率について検討した.また各種項目の有無でもカプランマイヤー,ログランク検定で累積非症状再燃率,累積非手術率について解析...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

クローン病の小腸評価におけるシングルバルーン内視鏡の有効性
竹中 健人(東京医科歯科大学消化器内科)
【目的】クローン病(CD)において小腸評価は必須であり,びらんや潰瘍等の活動性病変に加え狭窄や瘻孔といったdamage lesionの評価も重要である.欧米では小腸評価にCTやMRが用いられ,我々はMREC(MR enterocolonography)にて小腸と大腸を同時に評価できる方法を開発している.さらに病変の精査および狭窄拡張のため,CDに対して積極的にシングルバルーン内視鏡(SBE)を施行...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

ダブルバルーン内視鏡による小腸腫瘍に対する生検診断の位置づけ
井川 敦(広島大学病院内視鏡診療科)
【目的】これまで小腸腫瘍に対するダブルバルーン内視鏡(DBE)下生検診断能に関する報告はほとんどない.今回我々は小腸腫瘍診断におけるDBE下生検診断の位置づけを明らかにする.【方法】当科で2003年8月~2013年8月にDBE下に生検を施行した局在性小腸腫瘍(follicular lymphomaは除く)57例80病変(男性39例,女性18例,平均年齢62.6歳)を対象とした.これらについて,検査...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

大腸内視鏡挿入困難例に発生した大腸腫瘍に対するダブルバルーン式内視鏡を用いたESD手技
勝木 伸一(小樽掖済会病院)
【はじめに】大腸粘膜下層切開剥離術(以下大腸ESD)が難しい手技とされる理由のひとつに,腸管走行の多様性があげられる.さらに,腹部手術の既往がある場合,癒着の存在や腸管の位置変化などによって内視鏡の挿入自体が不可能になる場合もある.また,やっと病変にたどりついたとしても,時間が経つにつれて,蠕動や送気により,腸管が変形し,剥離が難しくなることもしばしば経験される.一方,ダブルバルーン式内視鏡(以下...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

ダブルバルーン内視鏡を使用すれば近位大腸のESD困難症例も克服できる
井野 裕治(自治医科大学内科学講座消化器内科学部門)
【目的】大腸ESDは胃や食道と比較すると難易度が高いと言われている.その理由の1つとして,大腸は長い管腔臓器であり,S状結腸や横行結腸が固定されていないことから,近位大腸では内視鏡の操作性が不安定になりやすいことが挙げられる.ダブルバルーン内視鏡(DBE)は元来小腸の観察・治療を目的として開発されたが,そのバルーン付きオーバーチューブで腸管の撓みやループを抑制することで,特に近位大腸のESD時の内...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

当院での術後腸管におけるバルーン内視鏡併用下ERCの現状
加藤 邦洋(大阪市立大学消化器内科学)
【背景】Roux-en-Y再建例などの消化管再建術後症例では乳頭部への到達および胆膵領域の精査や治療が困難とされてきたが,バルーン内視鏡の登場によりそれらが可能となった.しかしながら依然として術後腸管におけるERCP関連手技は難易度が高く,手技を行っている施設も少ない.【目的】バルーン内視鏡を用いたERCについて当院における現状を評価し課題を明らかにする.【対象と方法】当院で2008年7月から20...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

胆管空腸吻合部狭窄の診断・治療におけるバルーン内視鏡の有用性
木暮 宏史(東京大学消化器内科)
【背景】ダブルバルーン内視鏡(DBE)やシングルバルーン内視鏡(SBE)の登場により,胆管空腸吻合部への内視鏡的アプローチが比較的容易となり,他のmodalityでは困難であった吻合部狭窄の良悪性診断も可能となり,最適な治療法が選択できるようになった.【目的】バルーン内視鏡を用いた胆管空腸吻合部狭窄に対する診断・治療の有用性について検討した.【方法】対象は2008年5月から2013年8月までにバル...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

胆管空腸吻合を有する肝内結石に対するダブルバルーン内視鏡治療の現状と到達点
堤 康一郎(岡山大学病院消化器内科)
【目的】胆管空腸吻合を有する肝内結石に対するダブルバルーン内視鏡(DBE)下截石術の成績を明らかにするとともに,肝内結石に対する治療戦略について考察する.【方法】対象は2008年8月から2013年2月に,当院でDBE下截石術を試みた胆管空腸吻合を有する肝内結石43例.うち3例はDBE導入前に肝内結石に対する経皮的截石術の既往があった.再建術式は,Roux-en Y再建(R群)14例,膵頭十二指腸切...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点

術後再建腸管例への内視鏡的アプローチ;ダブルバルーン内視鏡による胆膵内視鏡治療
島谷 昌明(関西医科大学内科学第三講座(消化器肝臓内科))
【背景】胆膵内視鏡治療における困難例として,術後再建腸管を有する胆膵疾患が挙げられる.なぜなら治療を完遂するには2つの大きな難関を突破しなければならないからである.1つ目は盲端部への内視鏡深部挿入で,2つ目はERCP関連処置である.これまで,我々はダブルバルーン内視鏡(DBE)を用いることでこれらを克服し,従来のERCPとほぼ同等の処置が可能であることを報告してきた.【目的】今回,DBEを用いたE...

第100回日本消化器病学会総会バルーン内視鏡による消化器疾患診断と治療の到達点