- 司会の言葉
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熊田 博光(虎の門病院肝臓センター)
B型肝炎の治療目標は従来,e抗原の持続的陰性化とALTの持続的正常化であった.しかし,核酸アナログの登場によりHBV‐DNAの持続的陰性化,更に最近では,ペグインターフェロンのB型肝炎への適応拡大によりHBs抗原の消失までもが治療目標となっている.
現在,我が国ではラミブジン,アデフォビル,エンテカビルの 3 種類の核酸アナログを使用することにより,HBV‐DNAの陰性化や発癌予防の治療...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- B型肝炎キャリアの長期予後―核酸アナログ服用例,非服用例での検討―
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多田 俊史(大垣市民病院消化器内科)
【目的】B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアに対して核酸アナログ(NA)が出現し,10年以上が経過した.NAの投与により肝発癌は明らかに低下したが,B型肝炎の長期の生命予後に対する成績は明らかとなっていない.今回われわれはNA治療介入の生命予後に対するインパクトを検討した.【方法】対象は1991年から2010年までに経験したHBVキャリア2220例中3年以上経過観察し,発癌例では1年以降に発癌例した...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- B型慢性肝疾患高ウイルス量に対するEntecavirの抗ウイルス効果の検討
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小関 至(札幌厚生病院第3消化器科)
【目的】治療前HBV DNA高値例に対するEntecavir(ETV)の抗ウイルス効果を検討し,高ウイルス群を対象としたPeg-IFNとETV併用療法の治療成績を示す.【対象と方法】当院でTaqMan-PCR法導入後(08年以降),ETVを初回導入し,1年以上投与できた250例中,治療前HBV DNA 8log以上(=高ウイルス群)の49例と8log未満の241例のDNA陰性化率の比較を行い,次に...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- 核酸アナログ製剤不応例に対する新規治療の有用性
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鈴木 義之(虎の門病院肝臓センター)
【目的】B型慢性肝疾患に対して核酸アナログ治療が広く使用されるようになり10年以上が経過し,その抗ウイルス効果の高さはだれもが認めるところである.しかしながら長期投与が原則である本薬剤投与中の症例の中には多剤耐性例や不応例が存在し,治療に難渋する症例が散見されるようになってきた.このような症例に対して新規治療薬であるテノホビル(TDF)を導入した症例の検討を行ったので報告する.【方法】2013年8...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- 核酸アナログ療法の有効性に関わるウイルス因子,宿主因子の検討
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鈴木 雄一朗(山梨大学医学部第一内科)
【目的】B型肝炎抗ウイルス治療は核酸アナログ製剤の進歩やPeg-IFN治療の出現によりHBV-DNA陰性化を目指す治療から,HBs抗原消失を見越した治療戦略が必要となってきている.今回B型肝炎核酸アナログ治療症例に各種ウイルスマーカーやIL28B SNPsから治療効果を検討した.【方法】当院にB型肝炎で来院した471例のうちHCV/HIVの重複感染や明らかな既往感染を除いた411例を対象とした.平...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- B型慢性肝炎に対するペグインターフェロン療法の治療効果に関連する遺伝要因
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松居 剛志(手稲渓仁会病院消化器病センター)
【目的】近年,肝炎ウイルス排除には宿主因子が大きく関連していることが明らかとなった.今回,CHB未治療例においてIL28BやHLA-DP SNPsがPegIFNの早期治療効果及びその後の治療効果に関連するか検討した.【方法】対象は2007年から2013年までにCHB未治療例に対しPegIFNα2a投与を施行した24例.これらをIL28B(rs8099917)でTT群とTG群に分け,治療早期(12週...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- 核酸アナログ投与症例におけるHBsAg低下に寄与する因子の検討
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森 奈美(広島赤十字・原爆病院消化器内科)
【目的】近年,HBsAgの定量系の開発により,核酸アナログ(NAs)治療中にHBsAgが消失もしくは低下する症例が存在することが報告されている.本研究では,NAs長期投与によるHBsAg量低下に寄与する因子を検討した.【方法】対象は,当院及び関連施設においてNAsを6ヶ月以上投与した539例.平均年齢52歳,HBeAg陽性210例,エンテカビル373例/ラミブジン166例,平均投与期間50ヶ月だっ...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- B型慢性肝炎に対するPEG-IFN Sequential療法の治療効果
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玉城 信治(武蔵野赤十字病院消化器科)
【目的】B型慢性肝炎に対するSequential療法およびPEG-IFN単独療法の治療効果について検討した.【方法】2011年以後にPEG-IFN単独療法,Sequential療法を行った32例および24例を対象とし治療効果の比較を行った.Sequential療法は核酸アナログ長期投与例に対して4週の併用を行った後PEG-IFN単独でさらに44週投与を行った.また2011年以前のPEG-IFN単独...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- 長期投与の核酸アナログ製剤中止時のPEG-IFNα2a療法の有用性の検討
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齋藤 正紀(兵庫医科大学内科学肝胆膵科)
【目的】B型慢性肝炎の治療は核酸アナログ製剤によるHBV DNAの持続的低値と肝機能の安定化から,Drug freeやHBs抗原の陰性化を目指す治療指針へ転換しているが,未だ確立された治療法はない.しかしHBs抗原定量とHBコア関連抗原測定法の進歩により核酸アナログ製剤の中止基準が示され,今回,長期投与された核酸アナログ製剤のDrug freeを目的として核酸アナログ製剤中止時のPEG-IFNα2...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- HBeAg陽性B型慢性肝炎に対する核酸アナログ/IFN sequential治療後の長期経過:特にHBsAg,HBcrAgの変化について
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榎本 大(大阪市立大大学院肝胆膵病態内科学)
【背景】我々は,HBeAg陽性B型慢性肝炎に対する核酸アナログ/IFN sequential治療の有用性と限界につき報告してきた.最近ではHBsAgの消失を目指したIFNの長期の有用性が見直されている.今回はsequential治療後の長期経過について追跡した.【方法】対象は2006年以前にsequential治療を導入したHBeAg陽性B型慢性肝炎24例(男性21例,37±11歳,IL28B T...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- B型慢性肝炎核酸アナログ治療例におけるシーケンシャル療法の効果判定方法と予測因子の検討
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松本 晶博(信州大学消化器内科)
【目的】B型慢性肝炎の核酸アナログ治療例における,シーケンシャル療法後の長期予後の判定方法と予測因子について検討した.【方法】対象は全国10施設にて核酸アナログ(NA)治療をうけた,B型慢性肝炎例58例(NA開始時34歳(21-57歳),男:女=48:12例,genotype B:C:ND=4:42:12例,NA投与期間中央値8ヶ月(4-121ヶ月),LMV:ETV=48:10例)であり,NA終了...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題
- 核酸アナログ投与例におけるHBVコア関連抗原と肝発癌の意義
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本多 政夫(金沢大学消化器内科)
【目的】B型慢性肝炎症例に対する核酸アナログ投与により,HBV-DNAの持続的陰性化やe抗原の持続的陰性化が得られるようになった.しかしながら,核酸アナログ投与例においても肝発癌を十分に抑制することは出来ず,肝内に残存するcccDNAが肝発癌の要因となっていることが示唆される.今回,核酸アナログ投与に伴う,HBVコア関連抗原と肝発癌との関連を検討した.【方法】当科において核酸アナログを投与されたB...
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B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題