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IgG4関連疾患の病理学的特徴
能登原 憲司(倉敷中央病院・病理検査科)
【目的】IgG4関連疾患の病理学的特徴は、1)高度のリンパ球、形質細胞の浸潤を伴う線維化、2)多数のIgG4陽性形質細胞の浸潤、3)花筵状線維化(storiform fibrosis;SF)、4)閉塞性静脈炎、とされるが、臓器によっては組織像が異なることもある。そこで諸臓器のIgG4関連病変を病理学的に再検討した。【方法】膵(lymphoplasmacytic sclerosing pancrea...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連疾患の臨床的意義
菅野 敦(東北大・消化器内科)
(はじめに)自己免疫性膵炎(AIP)は様々な膵外病変を呈することで知られるが、AIPを含めたこれらの疾患はIgG4関連疾患(IgG4 related disease:IgG4RD)と定義され、その疾患概念が確立しつつある。しかし、その全体像は不明であり、AIPとの関連も明らかではない。(目的)IgG4RDの臨床的意義を明らかにすること。(対象)当科においてAIPと診断された80例中経過観察の可能で...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連疾患の診断の現状と臨床病理学的検討
西野 隆義(東京女子医大八千代医療センター・消化器内科)
【目的】IgG4関連疾患の包括診断基準案に基づく診断の現状および臨床病理学的検討を行った。【方法】2011年2月までに経験した包括診断基準案で疑診以上のIgG4関連疾患52例(M:F=33:19,平均年齢65歳)を対象とした。病変分布は肝胆膵、頭頚部(涙腺・唾液腺)、胸部(肺・縦隔壁)、後腹膜(腎・後腹膜・血管)の4領域に分類し、3領域以上を全身型とした。肝生検(n=17)、顎下腺・口唇生検(n=...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連疾患と他疾患の鑑別における至適IgG4カットオフ値の検討
平野 賢二(東京大・消化器内科)
【背景と目的】膵癌とAIPのカットオフ値として求められた135mg/dlが現在IgG4関連疾患全体と他疾患の鑑別のカットオフ値としても広く使用されている。本研究では自験例のAIPと膵癌、慢性膵炎の他に、IgG4関連硬化性胆管炎(IgG4SC)と胆道癌、PSCの鑑別におけるIgG4の鑑別能、至適カットオフ値の評価を行うことを目的とした。【対象と方法】AIP80例、膵癌131例、慢性膵炎105例、Ig...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連硬化性胆管炎の臨床像とCT診断
松崎 晋平(鈴鹿中央総合病院・消化器内科)
【目的】IgG4関連硬化性胆管炎(IgG4-SC)は,IgG4関連疾患で膵に次いで頻度の高い疾患であるが,その臨床像は未だ明らかにされていない点が多い.また,自己免疫性膵炎(AIP)を伴わない症例では,画像所見による胆管癌との鑑別は困難とされてきた.今回,IgG4-SCの臨床像を明らかにすること,さらにCT所見による胆管癌との鑑別診断の可能性についてretrospectiveに検討した.【対象】膵...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連疾患における甲状腺機能低下の検討
渡邉 貴之(信州大・消化器内科)
【背景と目的】IgG4関連疾患は諸臓器に炎症や線維化をきたす全身性疾患であり自己免疫性膵炎、IgG4関連硬化性胆管炎、涙腺唾液腺炎などを包括する。甲状腺病変がIgG4関連疾患に含まれるかについては一定のコンセンサスは得られていないため、多数症例にて検証した。【対象と方法】1992年から2010年までに当院で経験したIgG4関連疾患 122例(平均年齢65.8歳、男性97例、女性25例)を対象とし、...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連消化管病変の検討
桑田 剛(がん・感染症センター都立駒込病院・消化器内科)
(目的)自己免疫性膵炎は、種々の硬化性の膵外病変を高率に合併し、IgG4が関連する全身性硬化性疾患と考えられている。欧米で報告されているType 2の自己免疫性膵炎では潰瘍性大腸炎がしばしば認められるが、本邦のType 1では潰瘍性大腸炎の合併は少ない。IgG4が関連する消化管病変を明らかにするため、自己免疫性膵炎患者の消化管病変と潰瘍性大腸炎におけるIgG4陽性細胞浸潤について検討した。(方法)...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

治療に難渋したIgG4関連腸炎の2例
中元 明裕(獨協医大・消化器内科)
【目的】自己免疫性膵炎をはじめとする全身性硬化性疾患がIgG4関連疾患として知られ、ステロイド治療が奏効する事が知られている。我々は中高齢の男性で下部消化管出血を来たし治療に難渋したIgG4関連腸炎の2症例について検討した。【症例】症例1は47歳男性。下痢・下血を契機に下部消化管内視鏡検査を施行し、全結腸粘膜にびらん・潰瘍病変を呈し病理組織学的検査でもIgG4陽性形質細胞浸潤を認めた。血清学的検査...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連疾患の動脈周囲病変の画像病理学的検討
井上 大(富山県立中央病院・放射線科)
【目的】IgG4関連疾患のCT所見を明らかにすること。【方法】動脈周囲病変を有するIgG4関連疾患患者17例(男性 16例、女性 1例、年齢;54~86歳;平均年齢 65歳)を対象にし、動脈周囲病変のCT所見を解析した。動脈周囲病変から直接組織の得られた症例についてはCT所見と病理所見を対比した。また炎症性大動脈瘤として手術を施行された4例についてはCT所見と病理所見での大動脈の層構造との対比を行...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

自己免疫性膵炎の診断における閉塞性静脈炎の特徴と定義
宮部 勝之(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学)
【背景】タイプ1自己免疫性膵炎は、lymphoplasmacytic sclerosing pancreatitis (LPSP)と呼ばれる特徴的な病理像を呈する。閉塞性静脈炎はLPSPの診断の上で重要な所見とされるが、その明確な定義はなされていない。【目的】LPSPに特徴的な閉塞性静脈炎の特徴を明らかにすること。【対象】膵切除または開腹生検を施行した18例のLPSP 症例と45例の膵管癌(PDA...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

IgG4関連肝・膵病変におけるIgG4産生制御機構としての制御性T細胞の意義に関する検討
内田 一茂(関西医大・消化器肝臓内科)
【目的】わが国に多い1型自己免疫性膵炎(LPSP)は、しばしば胆管癌やPSCと鑑別困難な硬化性胆管炎(IgG4-SC)の合併を認める。これら胆管病変と膵病変の病態ついては不明な点が多く、今回、IgG4の意義や産生制御機構の解明のために、制御性T細胞を中心として、膵病変をアルコール性腫瘤形成膵炎と胆管病変をPSCと比較検討した。【方法】腫臨床的に膵腫瘤を呈した腫瘤形成性膵炎19例(LPSP;9例、ア...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断

自己免疫性膵炎におけるIgG4産生と輸送メカニズム
佐伯 恵太(慶應義塾大・消化器内科)
【目的】自己免疫性膵炎(以下AIP)はIgG4関連疾患の一表現型であり、血清IgG4抗体の上昇や膵臓内IgG4の局在が知られている。しかし、AIPにおけるIgG4の産生、輸送、抗原特異性、病態関与については全く不明である。今回、AIP末梢血中Bリンパ球サブセットを詳細に解析し、IgG4産生細胞とIgG4輸送機構について検討を行った。【方法】文面による同意の得られたAIP患者および慢性膵炎、膵癌患者...

第53回日本消化器病学会大会IgG4関連疾患の概念と診断