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検索結果は13件です。

アルコール性肝障害と非アルコール性脂肪性肝疾患のクロストーク
西原 利治(高知大・消化器内科)
検診受診者の4人に1人で肝障害が認められ、アルコール性肝障害と非アルコール性脂肪性肝疾患とを合わせるとその8割を占め、成人の有病率は2割にも及ぶ。これらの肝障害では大滴性脂肪滴が肝小葉中心性に蓄積する脂肪肝から肝細胞周囲性の線維化像を示す症例、さらには肝硬変に至るまで多彩な病期が観察され、両者を病理学的に判別することは容易ではない。本邦では両者を効率よく鑑別する方策として1日あるいは1週間当たりの...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

脂肪性肝疾患における中等量飲酒の影響
土居 忠(王子総合病院・消化器内科)
【はじめに】日常臨床においては肥満と中等量の飲酒習慣が併存し、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)にもアルコール性にも該当しない脂肪性肝疾患を多数経験する。肥満はアルコール性肝障害の増悪因子であることが指摘されているが、逆に飲酒が肥満に起因する脂肪性肝障害にどのような影響を及ぼしているのかについては十分検討されていない。今回は中等量(エタノールとして1日20g以上60g未満)飲酒肥満者の脂肪性...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

肥満と脂肪肝の関係における飲酒の影響
守屋 昭男(三豊総合病院・消化器科)
【目的】過度の飲酒はアルコール性肝障害を惹起し得ることが知られている一方で、近年では適度の飲酒は脂肪肝を防ぐ可能性を示唆する報告も散見される。今回われわれは、常習飲酒者に認められる脂肪肝について肥満と飲酒それぞれの影響を検討した。【方法】腹部超音波検査を含む人間ドック受診者6130名から肝疾患既往またはデータ欠損例を除外した5608名(年齢中央値49歳)を対象とした。そのうち質問票にて飲酒しないと...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

断酒は体脂肪量を変化させずに肝脂肪化とインスリン抵抗性を改善する-問題飲酒者101例の断酒における前向き研究より-
藤田 尚己(三重大大学院・消化器内科学)
【目的】多量飲酒は脂肪肝の原因となる。ラットを用い解析によりアルコールによる肝でのNADH蓄積による直接的な脂肪酸合成促進作用が示されているが、実臨床でみられる脂肪肝がアルコールによる直接作用によるものなのか、これと糖脂質代謝との関連性など、解明すべき問題点は多い。そこで今回我々は問題飲酒者における肝脂肪化や糖脂質代謝に及ぼす断酒の影響をprospectiveに検討した。【方法】対象は当院(肝疾患...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

脂肪肝発症には肥満や耐糖能異常、脂質異常症が飲酒よりもより重要な危険因子である
小野 正文(高知大・消化器内科)
【目的】食生活の欧米化と飲酒習慣による肥満および脂肪肝の増加が懸念されている。飲酒は脂肪肝に対する重要な要因の一つとされているが、これまで我々は脂肪肝発症には飲酒よりも肥満の影響が重要であることを報告してきた。今回我々は、脂肪肝発症における危険因子について飲酒や肥満を含めた身体的項目および血液生化学的項目について多施設における大規模検診データーを用いて解析・検討を行ったので報告する。 【方法】腹部...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

我が国における中程度飲酒者の脂肪性肝硬変の実態 ―第15回日本肝臓学会大会特別企画「我が国における非B非C肝硬変の実態調査」の全国集計解析―
鈴木 康秋(名寄市立総合病院・消化器内科, 旭川医大・消化器・血液腫瘍制御内科)
【はじめに】エタノール摂取1日20gから70gまでの中程度の飲酒歴を有する脂肪性肝障害は、アルコール性肝障害やNASHの診断基準を満たさないため、今まで集計がなされておらずその実態は明らかではない。昨年開催された第15回日本肝臓学会大会の特別企画「我が国における非B非C肝硬変の実態調査」において、このような中程度の飲酒者の脂肪性肝障害を基盤とした肝硬変症例を、「脂肪性肝硬変」と新たに定義し成因に加...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

定量的形態評価によるアルコール性肝硬変の病態解析
中村 篤志(横浜新緑総合病院・消化器内科)
【目的】デジタル医用画像では人体臓器の形状や質感を数値化し評価することが可能である。従来のアルコール性肝硬変のイメージは肝腫大とるい痩であったが、近年肥満例が増加し病態の変化が予想される。今回アルコール性肝硬変の臨床像をコンピューター(PC)による画像解析で検討した。【方法】対象は肝癌非合併のアルコール性肝硬変58例(男/女:51/7例、平均年齢58.3歳、Child-A/B/C: 14/12/3...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

アルコール性肝障害における生活習慣病合併の影響に関する検討
戸張 真紀(東京女子医大・消化器内科)
【目的】飽食の時代を迎えたわが国では生活習慣病の有病率が増加し、アルコール性肝障害(ALD)にも合併しその病態を修飾すると考えられる。また、生活習慣病の病態は性・年齢で大きく異なる。そこで今回、生活習慣病がアルコール性肝障害(ALD)の病態に及ぼす影響を性差の影響を踏まえ明らかにすることを目的とした。【対象と方法】当科で1987年から2011年に臨床病理学的にALDと診断された514例のうち、飲酒...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

詳細な飲酒歴聴取に基づいたNASH診断の精度はどこまで向上できるか?
及川 寛太(岩手医大・消化器・肝臓内科)
【目的】非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD)の診断基準には,1日の摂取飲酒量がエタノール換算で20g以下/日であることが含まれており,過剰の飲酒が関与していないことを確認することが必須である.しかし,血液生化学的あるいは組織学的には,飲酒の関与を鑑別することは難しい.そこで今回,当科でNAFLDと診断された症例を改めて詳細に...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

当院における肝癌症例のNASH、ASHの比較
細川 貴範(武蔵野赤十字病院・消化器科)
【目的】NASHとASHは病理学的に類似するが、その類似性が臨床でどのように表れるのかは明らかではない。またPBCやAIHといった明らかな背景肝疾患を持たないcryptogenicとされる症例には、あるいはアルコール飲酒歴を正しく申告していないASHや、中等量飲酒者や肥満患者などNASHやASHの診断基準を満たさないNASHとASHの中間といった患者が多く含まれている可能性がある。【方法】今回我々...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

アルコール性肝障害および非アルコール性脂肪性肝炎の組織学的鑑別の検討
野本 実(新潟大・3内科)
【目的】近年、非飲酒者のメタボリック症候群の肝での表現型として非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が日常診療で注目されている。一方、アルコール性肝障害は肝硬変の3大要因の一つとして重要な位置を占めている。NASHはアルコール性肝炎(ASH)類似の組織形態を示す事が知られており、組織鑑別を得る目的で今回の検討を行った。【方法】当科および関連病院で施行した肝生検の内、B型・C型慢性肝炎、自己免疫性肝疾...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

臨床パラメータを用いた、アルコール性肝疾患と非アルコール性脂肪性肝疾患の判別法
利國 信行(金沢医大・消化器内科)
【目的】アルコール性肝疾患(ALD)と非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は共に単純性脂肪肝から肝硬変まで広いスペクトラムを有し、病理学的な共通点も多い疾患である。両者を鑑別するゴールドスタンダードは飲酒歴聴取であるが評価困難な場合もある。両者の簡便な判別法があれば、生活指導が迅速的確に行えると考えられる。【方法】厚生労働省研究班の「わが国における飲酒の実態把握およびアルコールに関連する生活習...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?

NAFLDとアルコール性肝障害の鑑別におけるアルコール性肝障害/NAFLD指数(ANI)の有用性
藤井 英樹(大阪市立大大学院・肝胆膵病態内科学)
【背景】肝臓の病理像による肝線維化を伴うNASHとアルコール性肝線維症の鑑別は容易ではなく, 病歴に負うところが多い. Mayo Clinicは平均赤血球容積(MCV), AST/ALT比, BMIおよび性別のみで両者を鑑別するアルコール性肝障害/NAFLD指数(ANI)を提唱した. ANIは0を超えるスコアでは数値が高いほどアルコール性肝障害の可能性が高く, 0未満では数値が低いほどNAFLDの...

第54回日本消化器病学会大会日常臨床のジレンマ-NASHかASHか?