- NASH-肝発がんモデルにおけるマイクロRNA発現の網羅的解析と新規治療への応用
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齋藤 義正(慶應義塾大・薬学部薬物治療学)
【目的】
非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis: NASH)は我が国においても食生活の欧米化に伴い増加しており,肝発がんの原因としても注目されている.マイクロRNA は複数の標的遺伝子を制御し,発がんに重要な役割を果たしている.本研究ではモデルマウスを用いてNASHから発生する肝がんにおけるマイクロ RNAの発現プロファイルを網羅的に解析し, ...
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NASH肝癌の発がんメカニズム解明と治療への応用
- p62:Nrf2遺伝子二重欠損マウスは過食によりNASHを自然発症する
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蕨 栄治(筑波大・医学医療系)
【目的】我々の作製したp62遺伝子ならびにNrf2遺伝子の二重欠損マウス(p62:Nrf2-DKO)は,通常食餌による飼育下で約10週齢以降に過食による肥満と単純性脂肪肝を呈し,約30週齢以降にNASHを発症,50週齢以降の約10%の個体に腫瘍が出現する.これまでの検討では,DKOマウス腸管には上皮組織の脱落等の障害がみられることから,腸管バリアー機能の低下によるリポ多糖類による自然免疫活性亢進が...
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NASH肝癌の発がんメカニズム解明と治療への応用
- NASH発癌におけるTLRとmacrophageの役割
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三浦 光一(秋田大大学院・消化器内科学)
【目的】我々はこれまでNASH進展にToll-like receptor(TLR)を介するマクロファージからの炎症性サイトカインが増悪因子である事を報告してきた.今回は,NASH発癌においてTLR2およびTLR4の関与,さらにマクロファージの役割を検討した. 【方法】 NASH発癌モデルである肝細胞特異的PTEN KOマウス(以下PTEN KO)を用いて,以下の実験を行い,肝腫瘍発生に対するTLR...
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NASH肝癌の発がんメカニズム解明と治療への応用
- NASH肝障害・肝発癌の病態形成における,オートファジー抑制を介した持続的アポトーシスの寄与
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田中 聡司(大阪大大学院・消化器内科学)
【背景/目的】NASHでは脂肪摂取に伴う肝障害を背景に肝発癌へと至るが,そのメカニズムは明らかではない.そこで本研究では,NASHにおける発癌機構の解明を目的とし,脂肪酸投与による肝細胞オートファジー及びアポトーシスへの影響ならびに肝発癌への影響を検討した.
【方法/結果】マウス肝細胞株にパルミチン酸(PA)を投与すると,LC3-IからLC3-IIへのシフトを認めるも,P62蛋白蓄積を認め,...
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NASH肝癌の発がんメカニズム解明と治療への応用
- 新規マウスモデルを用いたNASH肝癌におけるTNFαの役割解析
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中川 勇人(東京大・消化器内科)
【目的】新規マウス肝癌モデルを用いて,NASH環境下におけるTNFαの腫瘍進展への役割を詳細に解析する.【方法と結果】最近我々は,マウスに化学発癌剤DENを投与した5か月後に,前癌病変からHCC initiating cell (HIC)を,これらの細胞がaggregateする性質を用いて,簡便に単離する方法を見出した(論文投稿中).単離したHICを,自然に肝炎を発症するマウス,MUP-uPAマウ...
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NASH肝癌の発がんメカニズム解明と治療への応用
- 新規NASH/NAFLD関連肝発癌モデルとペントキシフィリンによる発癌抑制効果
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白上 洋平(岐阜大大学院・病態情報解析医学, 岐阜大大学院・消化器病態学)
【目的】NASHに関連する肝癌は本邦でも重大な課題となってきている.NASHの薬物療法は確立されていないが,最近,キサンチン誘導体でありTNF-α産生や酸化ストレスを抑制するとされるペントキシフィリン(PTX)がNASHの病態を改善したとの報告がなされている.今回,PTXによるNASH改善効果とNASH肝癌に対する作用について検討するため,新規NASH関連肝発癌モデルを含めた2系統のマウスを用いた...
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- ロスバスタチンは,NAFLD-HCCマウスモデルにおける腫瘍発現を予防する.
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福西 新弥(大阪医大・2内科)
【背景】肝細胞癌(HCC)の発症させる危険因子として,非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が挙げられている.NASHの成因のひとつに高脂血症があり,この高脂血症に対しての治療が発癌予防のためにターゲットとなりうる可能性があることを示している.ロスバスタチンは,高脂血症患者で多く使用されている治療薬であるが,NASHを含むNAFLDからのHCCの発癌におけるロスバスタチンの役割は,いまだ十分には検討...
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- NASH肝癌の診断における血中Insulin-like growth factor-1(IGF-1)測定の有用性
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堀本 啓大(北海道大大学院・消化器内科学)
【背景】NAFLD/NASH診断における最大の目標は肝硬変・肝癌に至る症例の選定である.近年Growth Hormone(GH)の刺激により分泌されるIGF-1がインスリン抵抗性の指標となる他,肝線維化も反映することが報告されている.今回,NAFLD/NASH肝硬変・肝細胞癌における血中IGF-1測定の有用性を検討した.【方法】対象は当院で組織学的に確定診断したNASH19例(肝硬変:7例,肝細胞...
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- 非アルコール性脂肪性肝炎を基盤とした肝細胞癌の病理組織学的検討
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小木曽 智美(東京女子医大・消化器内科)
【目的】非アルコール性脂肪性肝炎を基盤とした肝細胞癌 (NASH-HCC) 症例が集積され,その臨床的特徴が明らかにされつつある.しかし,病理所見の特徴に関する解析は少ない.近年,steatohepatitic HCC,癌幹細胞の自己増殖に関わるNanog,酸化的DNA傷害マーカー8-OHdG,細胞の増殖・分化を制御するセリン/スレオニンキナーゼであるliver kinase B1 (LKB-1)...
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- 肝細胞癌を発症したNASH症例における肝組織中脂肪酸組成の特徴
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山田 和俊(金沢大附属病院・消化器内科)
【目的】近年,生活習慣病の増加により非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を背景とした肝細胞癌(HCC)の患者が増加している.我々は肝組織中の脂肪酸組成とNASHの病態との関連性について検討してきたが,今回HCC発症NASH症例における肝組織中脂肪酸の特徴について検討した.【方法】対象は当施設においてNASHと診断され,肝組織中の脂肪酸を測定しえた63例(HCC群23例,非HCC群40例)とした.NA...
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- 非B非C肝細胞癌における脂肪酸伸長酵素の発現
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柴崎 泰(浜松医大・2外科)
【背景】近年NAFLD, NASHからの肝細胞癌HCCの発生が増加しており,これら病態メカニズムの把握は重要と考える.我々は,肝細胞癌切除凍結検体を質量顕微鏡法にて解析することで,癌部・隣接非癌部ではリン脂質の分布が異なることを明らかにした.今回は,リン脂質の構成成分である脂肪酸を同様の手法を用いて解析した.【対象と方法】当科で施行された肝切除検体18例を対象とした.内訳はウイルス由来HCC(以下...
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- NASH及びメタボリックシンドローム関連肝癌を含む非ウイルス性肝癌切除症例の解析
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松村 聡(東京医歯大大学院・肝胆膵・総合外科学)
近年NASHを含めた非ウイルス性肝癌の割合が増加しているが,飲酒量の評価や病理組織学的診断も含めてNASHと診断し得る症例は比較的少ない.一方で生活習慣病の増加に伴い肥満や糖尿病などのメタボリックシンドロームに関連した肝癌が増加していることは明らかである.当科におけるNASHを含む非ウイルス性肝癌切除例の臨床病理学的および分子生物学的特徴について検討した.
対象は2000年4月から2012年...
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- 非B非C肝細胞癌発癌におけるSIRT1発現の意義
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小西 秀幸(九州大大学院・消化器・総合外科学)
【目的】長寿関連遺伝子SIRT1はニコチンアミドジヌクレオチド(NAD)依存性ヒストン脱アセチル化酵素であり,SIRT1欠損マウスの脂肪肝発症が報告されている.非B非C肝細胞癌発癌におけるSIRT1発現の意義を検討した.【方法】非B非C肝細胞癌非腫瘍部28例を用いて,SIRT1遺伝子発現量,免疫組織化学染色を用いたSIRT1陽性細胞の検討を行った.SIRT1活性の指標として補酵素NAD,NAD量を...
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鹿毛 政義(久留米大・病理学)
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