- S8-01 脂肪肝は内臓脂肪の指標になりえるか
-
今村也寸志(鹿児島厚生連病院)
【目的】メタボリック症候群は内臓脂肪を基盤とする病態である眠その内臓脂肪の評価は簡便ではない.一方脂肪肝はメタボリック症候群の表現型のひとつと言われている.今回の研究でははたして脂肪肝から内臓脂肪の有無が予知できるか検討した.【方法1健診受診者のうちCTで内臓脂肪量の測定を行った1198名について検討した.CTで測定された内臓脂肪面積(VFA)と皮下脂肪面積(SFA)の相関関係では男性ではSFA ...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-02追加 NASHの早期診断および長期予後について
-
川村祐介(虎の門病院肝臓センター)
【目的】1)Nen-alcoholic steatohepatititS(NASH)とSirnple steatosis(SS)との臨床生化学データによる判別方法の検索2)反復して肝生検が施行でき長期観察が可能であったNASH I2例・SS 2例につき進行の経過観察におけるマーカーの検討を行った.【方法】1980年から2007年9月までに当院にて肝生検で診断したNAFLD73症例を対象としNASH...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-03 非肥満症例を通してのNAFLDの病態解明:コレステロール代謝の重要性
-
中牟田誠(国立病院機構九州医療センター消化器科)
【目的】肥満はNAFLDの成因のひとつであるが非肥満NAFLDも少なからず存在するv肥満そのものが多因子を合併してセ・るために今回肥満という因子を除いた症例を通してNAFLDの病態解析を臨床・栄養学的検討と脂質代謝関連遺伝子発現検討の両面より試みた.【方法】NAFLDと診断された53例[BMI25以上(肥満群):42例BMI25未満(非肥満群):11例]の栄養摂取量腹腔内脂肪面積を含む身体計測およ...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-04 NASH進展に対するアディポネクチンの意義
-
鎌田佳宏(大阪大学・消化器内科学)
【目的】NASHはメタボリックシンドロームの肝臓における表現型でありアディポサイトカインの分泌異常がその重要な要因と考えられている.NAS且は進行性の疾患であり肝臓の脂肪沈着炎症線維化腫瘍発生と進展しうる今回私どもは善玉アディポサイトカインであるアディポネクチンのNASHの各進展過程における意義について報告する.【方法】以下の各モデルについてアディポネクチンノックアウト(KO)マウス野生型(WT)...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-05 NASHの鉄過剰蓄積におけるトランスフェリン受容体1の役割-臨床免疫組織化学およびマウスモデルでの検討-
-
大竹孝明(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学)
【目的】非アルコール性脂肪肝炎(NASH)において肝臓への鉄過剰蓄積はしばしばみられフリーラジカルを産生し肝障害の要因となっている.しかしその機序はいまだ明らかでない.このNAS且の増悪因子である肝内鉄過剰蓄積に関してトランスフェリン受容体1(TfR1)の役割をNASHから進展した肝硬変組織の免疫組織化学的検討とマウスモデルを用いた基礎的検討から解析する.【方法】1999年から2006年までに経験...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-06 非アルコール性脂肪性肝障害(NAFLD)における脂質・鉄代謝遺伝子の発現解析
-
光吉博則(京都府立医科大学消化器内科)
【目的】NAFLDでは肝脂肪化や鉄蓄積が酸化ストレス障害の原因として病態進展に重要な役割を果たす.したがって脂質・鉄代謝分子群の発現動態は病態解明の貴重な手がかりとなる.そこでこれらの遺伝子群の発現を解析しtNAFLDの病態を酸化ストレスの面から検討した.【方法】NAFLD症例(単純性脂肪肝= 33名NASH=41名)の肝生検組織からRNAを抽出しRT-PCR法で各種遺伝子の発現を定量した.12名...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-07 NAFLDNASH発症におけるPPAR gammma共益因子であるPPARGC1Aの遺伝子多型解析
-
米田正人(横浜市立大学消化器内科)
【目的】nonalcoholic fatty liver disease(NAFLD)はメタボリックシンドロームの肝での表現形と考えられており近年遺伝子多型により発症頻度の違いがあることが報告されている.我々は糖尿病の発症頻度に関与すると報告されているperoXisome proliferators-activated re-ceptor(PPAR)gamma coactivator 1alpha...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-08 非アルコール性脂肪肝炎肝細胞癌発癌例の特徴と発癌後の予後
-
八辻賢(東京女子医大消化器内科)
【目的】我々は高度線維化を呈した非アルコール性脂肪肝炎(NASH)症例をprospectiveに経過観察し肝不全特に肝細胞癌(HCC)が重要な予後規定因子であること5年発癌率は15.6%発癌risk factorは線維化の進行と年齢であることを明らかにした(Hepatology 2005 suppleGastroenterology2005supple).今回はHCCの特徴と発癌後の予後に関して検...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-09 非ウイルス性肝細胞癌発生におけるNASHの関与
-
杉町圭史(九州大学消化器・総合外科)
【はじめに】非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は近年増加しているメタボリックシンドロームと関連があると言われ非ウイルス性肝細胞癌(HCC)の成因の一つとして注目されているがその詳細は明らかでない今回NASHの肝発癌における意義を明らかにするためにt非ウイルス性HCC手術症例の臨床病理学的因子およびその非癌部肝組織における脂肪化線維化の意義について検討した.【対象】当院にて1995年から2005年...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-10 "2nd hit"をターゲットとしたNASHに対する抗酸化療法の有用性と限界-治療前後の組織学的評価を含めて-
-
角田圭雄(市立奈良病院消化器科)
【目的】NASHにおける”2nd hit”には酸化ストレスが関与することから当院ではビタミンE(VE)潟血療法(Sumida Y et aL Hepatol Res 36:315-212006)などの抗酸化療法を中心に行っておりその有用性と課題について治療前後の組織学的評価を含めてretrospectiveに検討した.【方法】対象は2001年10月から2007年3月までに肝生検によって診断したNA...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-11追加 NAFLDに対する低用量ピオグリタゾン投与の有用性
-
池嶋健一(順天堂大学消化器内科)
【目的】メタボリックシンドローム(MetS)に伴うNASHではインスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン誘導体ピオグリタゾンの有用性が示唆されている.私たちはMetS動物モデルであるKK-Ayマウスなどを用いてピオグリタゾンには脂肪肝に伴う肝再生不全や肝の炎症線維化進展に対しての改善効果があることを証明してきた.しかし日本人NAFLD患者でのピオグリタゾンの有用性および至適用量設定については十分検証...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-12追加 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療に高脂血症治療薬atorvastatinは有効か?
-
兵庫秀幸(広島大学分子病態制御内科学)
【目的】我々はメタボリックシンドロームの合併が多い非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療では食事運動療法とともにメタボリック構成因子を確実に治療することが有用であることを報告してきた.本研究では高脂血症を伴うNASH治療におけるHMG-CoA還元酵素阻害剤の有効性について多面的に検討した.【方法】対象はBrunt分類に基づいて診断したIlaIlb型高脂血症を伴うNASH31症例(男性20例女性...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療
- S8-13追加 高血圧合併NAFLD患者に対するテルミサルタンの治療効果の検討
-
森田恭代(清和会長田病院)
メタボリックシンドロームはインスリン抵抗性を背景とする多危険因子集積群である。インスリン抵抗性から高インスリン血症が生じ糖代謝以外に腎Na代謝交感神経系レニン・アンジオテンシン系脂質代謝などに影響を与え高血圧症代謝異常症を発症することが知られている.一方非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)はメタボリックシンドロームの肝での表現型ともいわれておりその症例には高血圧合併例も多い.インスリン抵抗性の...
第94回日本消化器病学会総会 >
NAFLDの病態・予後・治療