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検索結果は14件です。

幹細胞マーカーアルデヒド脱水素酵素1(ALDH1)の肝癌における解析
鈴木 英一郎(千葉大大学院・腫瘍内科学)
【目的】アルデヒド脱水素酵素1(ALDH1)は、乳癌などの固形腫瘍において癌幹細胞マーカーとして機能し、癌組織中のALDH1の発現レベルが高い症例では、予後不良であることが知られている。正常肝臓においてもALDH1は幹/前駆細胞マーカーとして報告されているが、肝癌におけるALDH1の機能については不明な点が多い。そこで今回、肝癌培養細胞より純化したepithelial cell adhesion ...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

ヒト低分化型肝細胞癌株からの癌幹細胞の誘導の試み
吉村 清(山口大・消化器・腫瘍外科学)
(背景)癌幹細胞は癌の大きな特徴である全身の組織に転移すること、化学療法や放射線に対して抵抗性を示すことに大きな役割を果たしていると考えられている。つまり癌幹細胞について研究することが癌の特徴について理解し、治療方法の確立にもつながると考えられる。我々は肝細胞癌細胞株を培養により癌幹細胞が豊富な細胞集団を誘導する試みを行い、これを元の癌細胞株と比較検討した。(方法)低分化型肝細胞癌細胞株SK-HE...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

肝癌幹細胞の多様性と進化
山下 太郎(金沢大附属病院・消化器内科)
【目的】近年正常組織と同様に幹細胞性を有する癌細胞(癌幹細胞)が同定され、癌治療標的として重要視されている。本研究で我々は代表的な肝癌幹細胞マーカーであるCD133、CD90、EpCAM陽性細胞について検討を行い、各細胞の存在様式について検討を行った。【方法】肝細胞癌におけるCD133、CD90、EpCAMの遺伝子、蛋白発現状態をMicroarray、qRT-PCR、FACSならび免疫組織化学にて...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

幹細胞の機能的特性を基盤とした肝癌のニッチ解析と臨床的意義
田中 真二(東京医歯大・肝胆膵・総合外科)
【目的】幹細胞の機能的特性の一つはdormancyの維持であり、核酸合成、蛋白回転などの代謝活性や、活性酸素種(reactive oxygen species; ROS)濃度が低く保たれている。一方、癌細胞は一般に代謝活性が高いが、最近 乳癌、肺癌、脳腫瘍などに代謝活性が低い細胞分画が存在し、癌幹細胞の特徴を呈することが報告されている。我々は代謝活性を可視化するシステムを構築し、癌幹細胞の機能的特...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

肝幹・前駆細胞の活性化を介した新しい肝発癌モデルの樹立とその解析
遠藤 容子(京都大・消化器内科)
【目的】
肝臓は自己再生能の非常に高い臓器であり、生理的条件下あるいは軽度肝障害では成熟した肝細胞の自己増殖により恒常性の維持が可能である。これに対して、肝細胞自身の自己増殖能で対応できないような重度の肝障害では、わずかに肝組織に存在する幹・前駆細胞が活性化し、肝再生に関与すると考えられている。しかしながら、肝障害時に活性化された肝幹・前駆細胞が肝発癌に果たす役割は不明である。今回、肝幹・前...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

細胞融合による骨髄由来幹細胞のがん幹細胞化
古泉 友丈(昭和大病院・消化器・一般外科, National Cancer Institute, NIH, USA)
(目的)骨髄由来幹細胞が、消化器固形癌との細胞融合を経てがん幹細胞様の性質を獲得することを証明する。(方法)本研究は当該施設の倫理審査委員会および動物実験審査委員会の承認を得ている。a. ヒト健常者ドナーのCD34陽性骨髄細胞(BM)を、放射線照射後の免疫不全(NSG)マウスに異種移植しキメラマウスを作成、4週間後、大腸癌患者の手術摘出標本から作成された癌細胞株(CA)をキメラマウスに異種移植した...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

ゼブラフィッシュ肝発癌モデルを用いた肝細胞幼若化、老化に関する検討
藤澤 浩一(山口大・修復医学教育研究センター)
【目的】癌幹細胞はヘテロな細胞集団であり、その癌幹細胞は正常の幹細胞と同じように“自己複製と分化能”する力があり,様々な癌細胞を作り出す。その維持機構については、細胞虚血環境が重要であるという考えも注目されている。癌細胞の発生、増殖には、細胞の幼若化、老化が重要な役割を果たしていると考える。ゼブラフィッシュは脊椎動物のシンプルなモデルであり、マウスと比べて個体が小さく飼育コストがかからないことから...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

Non-canonical Wnt 経路による肝幹/前駆細胞の増殖/分化の調節
柿沼 晴(東京医歯大・消化器内科, 東京医歯大大学院・分子肝炎制御学)
【目的】Non-canonical Wnt経路の代表的なリガンドであるWnt5a及びその下流分子は、様々な臓器で細胞極性及び運動性の制御に関与する。Wnt5a は胃癌においてその発現亢進が予後不良因子となることが報告される一方で、大腸癌細胞株では増殖を抑制することが知られている。正常肝細胞でWnt5aが発現することは報告されているが、肝癌に於いては明確な報告がなく、肝幹/前駆細胞におけるその機能は...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

低酸素環境におけるβ-catenin-TCF-4相互作用と肝癌の悪性化
古賀 浩徳(久留米大・消化器内科)
【背景と目的】T-cell factor (TCF)-4はWnt/β-cateninシグナル伝達系の中枢転写因子で、β-cateninと相互作用しながら幹細胞や癌幹細胞の形質を厳密に制御している。最近、Kimらは14種類のヒトTCF-4 isoformを単離した(Exp Cell Res 2011)。我々は、それらのisoform中で、転写能に影響を与える機能モチーフ「SxxSS」が欠落したiso...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

肝癌における幹細胞マーカーの意義の再認識治療抵抗性克服への戦略
森根 裕二(徳島大・外科)
【はじめに】難治性癌において癌幹細胞が同定され、我々も肝内胆管癌の癌幹細胞関連マーカー(CD133)とHIF-1の関連を報告した(Shimada. J Gastroenterol. 2010)が、一方で幹細胞マーカーは正常幹細胞の性格を反映している可能性もある。今回、幹細胞マーカー発現意義の再認識とともにヒストンアセチル化による幹細胞マーカー発現と治療抵抗性克服への戦略について検討する。【対象・方...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

肝癌幹細胞に対するBCAAの作用とmTORの関与
西谷 しのぶ(味の素製薬(株)・創薬研究センター)
【目的】近年、肝細胞癌でも、EpCAMなどいくつかの癌幹細胞のマーカーが報告されており、癌幹細胞の分化誘導によって化学療法剤の効果を増強できる可能性も報告されている。今回、我々は、肝細胞癌の癌幹細胞の指標としてEpCAMを用いて、分岐鎖アミノ酸であるBCAAによる癌幹細胞を含む肝細胞癌への影響及び化学療法剤奏効率増加効果を検討した。【方法】ヒト肝細胞癌より樹立した肝癌細胞株HAK-1B、HAK4、...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

肝細胞癌におけるEpCAM陽性細胞の癌幹細胞の可能性と抗癌剤耐性の検討
木村 修(東北大・消化器内科)
【目的】癌幹細胞は多分化・自己複製・腫瘍形成能をもつ一群であり、抗癌剤耐性などに関与していると報告があるが十分に解明されていない。我々はEpCAMに注目し、肝細胞癌における腫瘍始原細胞の同定を試み、細胞特性を明らかにすることを目的とした。【方法】1)Hep3B, Huh7, HepG2, Li7, PLC/PRF/5を用いて癌幹細胞マーカーを検討した。2)PLC/PRF/5をEpCAM+...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

混合型肝癌のWHO分類とDLK1 (Delta-like 1 homolog )発現の病理組織学的検討
池田 博子(金沢大附属病院・病理部)
【目的】 2010年改訂WHO分類では混合型肝癌はclassical typeとsubtypes with stem-cell featuresに分類され、後者はさらにtypical subtype、intermediate-cell type、cholangiolocellular typeへの亜分類が提唱されているが、分類の意義や各亜型の予後は明確ではない。Delta-like protein...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト

混合型肝癌細胞株KMCH-1とKMCH-2のオリジナル腫瘍と細胞株におけるprogenitor cell markerの発現とその意義
小笠原 幸子(久留米大・病理学)
【目的】混合型肝癌(CHC)は、しばしば肝幹細胞/前駆細胞(HSPC)のマーカーを発現しておりHSPC由来の腫瘍の可能性が示唆される。一方、HSPCマーカーは癌幹細胞 (CSC)のマーカーとも重複があり、その発現の意義は明確ではない。今回CHC細胞株(KMCH-1、KMCH-2)を用いてその意義を検討した。【方法】KMCH-1株とKMCH-2株におけるHSPCマーカー (CK7, CK19, CD...

第54回日本消化器病学会大会肝発癌・進展機序研究に与える幹細胞学のインパクト