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検索結果は53件です。

再発食道内分泌細胞癌に対し,CDDP,CPT-11併用化学療法の再導入が有効であった一症例
伊東 文子(市立室蘭総合病院)
食道内分泌細胞癌は,食道癌の1-2%を占めるといわれ,予後は極めて悪いとされている.今回我々は,放射線併用化学療法を施行後,完全奏功を得たが,一年後に再発をきたし,CDDP,CPT-11併用化学療法の再導入にて治療効果を得た,一症例を経験したので報告する.症例は64歳男性.2010年9月より心窩部痛および胸のつかえ感を認め当科受診となる.上部消化管内視鏡検査にて胸部中~下部食道に10cmに渡る2型...

第112回北海道支部例

診断に難渋したAIDS直腸潰瘍の1例
伊藤 彰洋(札幌厚生病院 第1消化器科(胃腸科))
症例は62歳男性。主訴は下血。近医にて透析通院中であったが、H24年2月、下血生じたため、当院紹介入院となった。入院後、大腸検査施行。直腸に潰瘍を認め出血源を疑うも、明らかな腫瘍性変化認めず、粘膜脱症候群と診断する。このため、一旦紹介元の病院にて経過観察を行っていた。3月に再度下血を生じたため、当院に再入院となる。大腸内視鏡検査では、前回認められた潰瘍は肛門より全周性に広がる深い地図状打ち抜き潰瘍...

第112回北海道支部例

バイパス術後にIVRにて治療し得た未破裂膵十二指腸動脈瘤の1例
木井 修平(北海道大学病院 消化器外科1)
【はじめに】 弓状靭帯症候群による膵十二指腸動脈瘤は稀な疾患であり、破裂してはじめて発見されるということも少なくない。今回我々は、一期的なIVRが困難で、腹部大動脈-脾動脈バイパス術後に、IVRで治療し得た一例を経験したので、文献的考察を加えて報告する。【症例】 54歳、女性。腹痛で前医に入院した際に施行した造影CTで膵十二指腸動脈瘤が指摘され、精査の末、正中弓状靭帯症候群に伴う腹腔動脈閉塞、下膵...

第112回北海道支部例

当科における脳死肝移植登録患者待機中死亡78症例の検討
杉山 昂(北海道大学大学院医学研究科 消化器外科学分野1)
【背景】現在、日本では臓器移植法改正後、年に40-50例の脳死肝移植が施行されている。当科では、現在のところ26例の脳死肝移植を施行してきたが、同時に多くの脳死登録待機患者を抱え、待機中死亡例を経験する事も多い。【目的・対象】1999年5月~2012年10月に当科脳死肝移植登録した患者194例のうち、待機中に死亡した78症例を検証し、年齢、性別、登録疾患名、待機日数、死亡原因などを検討した。【結果...

第112回北海道支部例

当科における胃癌・大腸癌患者のCVポート使用状況と合併症
那須野 央(札幌医科大学 第一内科)
【背景】皮下埋め込み型中心静脈ポート(CVポート)は、進行大腸癌に対するFOLFOX療法、FOLFIRI療法などの外来化学療法に必須であり、進行胃癌に対する化学療法や緩和治療にも有用である。一方、CVポートに関連した合併症には感染やカテーテル断裂、血栓形成などさまざまなものがある。今回われわれはCVポートの使用状況と合併症について検討した。【対象と方法】2010年1月から2012年10月の期間に新...

第112回北海道支部例

結腸癌の縦隔リンパ節転移に対するEUS-FNAの結果によりconversion therapyを施行し得た1例
嘉成 悠介(伊達赤十字病院 消化器科)
腫大リンパ節に対するEUS-FNAは有用な手技である。今回われわれは、結腸癌の縦隔リンパ節に対するEUS-FNAの結果によりconversion therapyを施行しえた1例を経験したので報告する。
症例は63歳、男性。平成23年11月に臍周囲痛あり、当科受診。CTでは上行結腸の拡張と壁肥厚、右鎖骨下・左頸部・縦隔・腹部に多発性のリンパ節腫大、肝内に多数のLDAがあり、下部消化管内視鏡検査...

第112回北海道支部例

広範な胆管狭窄を来したIgG4関連硬化性胆管炎の一例
高添 愛(旭川医科大学 第二内科)
症例は94歳男性、黄疸を主訴に当科を受診された。血液検査上、著明な黄疸と肝胆道系酵素及びIgG4の上昇を認めた。CTでは左右肝内胆管の拡張と造影効果を伴う総胆管の壁肥厚を認めた。ERCPでは膵管には狭細像を認めず、総胆管から両側肝内胆管にかけた広範な狭窄を認め、IDUS像では均一な全周性の壁肥厚を認めた。同時に行った病理組織検査では一部の細胞にIgG4陽性の形質細胞を認め、悪性所見は認めなかった。...

第112回北海道支部例

当院におけるC型慢性肝炎に対する三剤併用療法の治療成績-IL28Bと前治療内容の観点より-
宮川 麻希(札幌厚生病院 第三消化器科)
【背景・目的】C型慢性肝炎のGenotype1型高ウイルス量の治療として,ペグインターフェロンα-2b(Peg-IFN)/リバビリン(RBV)/テラプレビル(TPV)を用いた三剤併用療法が行えるようになり,SVR率は飛躍的に向上した。当院で施行した三剤併用療法の症例において,治療成績を検討する事を目的とした。【方法】2011年12月より当院で三剤併用療法を施行し,治療終了後4週まで経過観察可能であ...

第112回北海道支部例

胃neuroendocrine carcinomaの一例
小泉 忠史(北海道社会保険病院 消化器センター)
症例は81歳男性。虫垂切除の既往あり。検診で便潜血陽性を指摘され当科外来を受診した。触診では心窩部に腫瘤を触知した。血液検査では肝胆道系酵素の軽度上昇を認めた。腫瘍マーカーはCEA 21.2ng/ml、CA19-9 172.8U/ml、AFP 39.3ng/ml、可溶性IL-2レセプター 971ng/mlと上昇を認めた。EBVは既感染パターンであった。腹部CT検査では胃体部から前庭部にかけて著明な...

第112回北海道支部例

キノコ中毒の2例
宮本 秀一(苫小牧市立病院消化器内科)
【症例1】70歳代,男性【現病歴】知人よりもらった白シメジを朝食に摂取した1時間後から夫婦共に下痢,嘔気を認めた.経過をみるも症状改善せず,発汗多量・倦怠感悪化のため救急要請.【既往歴】高血圧症,慢性腎不全,膀胱癌術後【搬入時現症】体温33.3℃,血圧119/76mmHg, 脈拍64回/分, 意識清明,神経学的異常所見なし.【症例2】70歳代,女性(症例1の妻)【現病歴】症例1と同様.【既往歴】高...

第112回北海道支部例

十二指腸穿通部から動脈性出血を来たした悪性リンパ腫の一例
飯田 智哉(札幌医科大学第一内科)
症例は62歳男性。平成23年12月より胸部つかえ感を自覚し、平成24年1月5日に前医を受診。上部内視鏡検査で十二指腸球部に直径15mm大の深掘れ潰瘍を認め、CTでは同部位に接する7cm大の壁外腫瘤が穿通していた。その他には腹腔内・縦隔・左鎖骨上窩リンパ節が腫大していた。十二指腸潰瘍部の生検を2回と、開腹下腹腔内リンパ節生検を行ったが診断は付かず、精査加療目的で2月14日に当院紹介となった。PS 1...

第112回北海道支部例

当センターにおける、進行癌による胃出口部狭窄に対する内視鏡下に胃十二指腸ステント留置を行った7例に対する検討
小泉 忠史(北海道社会保険病院 消化器センター)
症例1は64歳女性。癌性性腹膜炎を合併する胃癌により2010年9月に初診となった。DTX/S-1により化学療法を施行するも原発巣増大による幽門狭窄を来たし同年10月に胃十二指腸ステント留置術を施行した。症例2は71歳男性。横行結腸浸潤、癌性腹膜炎を合併した胃癌により2009年10月に初診となった。症例3は58歳男性。胆管細胞癌の診断で平成22年1月初診。2月からGEM/S-1により化学療法を開始し...

第112回北海道支部例

胃カルチノイド腫瘍と鑑別を要する早期胃底腺型胃癌症例
山口 将功(札幌)
胃底腺胃癌は,臨床的特徴として,発生部位は胃上部が多く,背景粘膜は萎縮や炎症のない胃底腺粘膜とされている.鑑別疾患としてはカルチノイド腫瘍が重要であり,生検で疑診されることもある.小型の病変でも高率にSM浸潤し,大きくなると陥凹型,表層方向へ増殖すると隆起型を呈するといわれている.病理学的特徴として,表層部は非腫瘍の腺窩上皮で覆われることが多く,主細胞のマーカーであるPepsinogen-Iが陽性...

第112回北海道支部例