- EMRとESDの選択と治療結果:大腸癌研究会プロジェクト研究報告
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中島 健(国立がん研究センター中央病院・消化管内視鏡科)
背景と目的:大腸腫瘍性病変に対するスネアを用いた従来の内視鏡治療CER(EMRおよびポリペクトミー)は広く普及している。日本で開発されたESDは腫瘍径の大きな病変の切除を可能としたが、手技は複雑で合併症も高く治療戦略も施設により異なる傾向にある。またCERとESD比較の多施設前向き研究の報告はない。方法:大腸癌研究会プロジェクト研究「内視鏡摘除手技の標準化(広島大学田中信治委員長)」のもと20mm...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 2cm以上の大腸腫瘍に対する内視鏡治療(EMR・ESD)の適応
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大野 康寛(国立がん研究センター東病院・消化管腫瘍科)
【目的】大腸ESDは保険収載により,多くの施設で行われるようになると思われるが,難易度が高く,穿孔等の偶発症の危険性が高いため,適応病変を明確にする必要がある.大腸腫瘍に対するEMR・ESDの適応病変を明らかにする為に,内視鏡治療を行った2cm以上の大腸腫瘍について検討を行った.【方法】2006年4月から2010年9月までに,内視鏡治療を施行したIpを除く2cm以上の大腸腫瘍287症例302病変(...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 大腸EMR / ESDの現状と適応
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坂本 直人(順天堂大・消化器内科)
【目的】ESDは早期胃癌や早期食道癌の標準治療として普及してきた。大腸においてもその有効性は明らかであるが、内視鏡治療の適応となる病変の多くはより簡便な手技であるEMRによる切除が可能であり、いたずらにESDを行うべきではない。今回、EMRおよびESDの適応を考える際に重要な病変群であるLSTの臨床病理学的特徴を明らかにした上で切除法の選択について報告する。【方法】1995年から2010年に当院で...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 大腸EMR/ESDの成績と適応の妥当性
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笹島 圭太(さいたま赤十字病院・消化器内科)
目的:ESDとEMRの成績を比較することによりESD適応の妥当性を検証する。対象:2007.6~2011.12までに経験したESD施行170病変とEMR/EPMR施行489病変。ESD絶対適応:20mm以上の肉眼形態LST-NG,LST-G(mix),VI軽度不整。相対適応:超多分割が想定されるLST-G(homo),大型の陥凹性病変。EMR/EPMR適応:ESD適応とならない平坦あるいは隆起性病...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- ESDおよびEMRの治療成績からみた大腸腫瘍に対する治療法の使い分け
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吉田 直久(京都府立医大大学院・消化器内科学)
[目的]本邦では平成24年4月に大腸ESDは保険収載となり今後その普及が期待される.今回我々は当院における大腸ESD /EMRの治療成績について検討を行ったので報告する.[方法]対象は,2006年から2012年に,当院および関連施設で行った大腸ESD412症例および過去2年間で検討可能であった長径15mmの大腸腫瘍に対するEMR64症例とした.ESD適応は,原則的に長径20mm以上の粘膜内病変およ...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 治療成績から見た大腸腫瘍に対する適切な内視鏡治療手技の選択
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寺崎 元美(広島大・内視鏡診療科)
2012年4月から保険収載予定の大腸ESDの適応は最大径2cmから5cmの早期癌又は腺腫である。今回,その保険適応の妥当性について検討した。【対象と方法】<1>2011年12月までに施行した大腸ESD 400例の完全一括切除率および穿孔率について,全期間と最近2年以内に施行した症例 (161例)を比較する。<2> 2006年4月から2010年12月までに当科にて内視鏡的摘除した径20mm以上の大腸...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 当院における大腸ESDと周辺粘膜切開併用EMRの比較
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望月 洋介(滋賀医大附属病院・光学医療診療部)
【背景】一般的にEMR後の遺残再発率はESDと比して高いとされる。EMRや分割EMRによる局所再発はスネアがすべることによる側方断端での遺残もしくは分割切除部間での取り残しが原因と考えられる。当院では,通常のEMRでは一括切除が困難な大きさの病変に対し、周辺を針状メスで粘膜切開した後にスネアリングする周辺粘膜切開併用EMR(EMR after a circumferential mucosal i...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 当院におけるEMR/ESDの治療成績からみた早期大腸癌の治療戦略
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日下 利広(京都桂病院・消化器センター消化器内科)
【背景】大腸ESDは早期大腸癌を主な対象として普及しつつあるが,未だ標準化したとは言いがたく,すでに標準化されているEMRとの治療選択も施設によって様々であるのが現状であろう.【目的】当院におけるEMR/ESDの治療成績から,早期大腸癌に対する適切なEMR/ESDの治療選択について考察する.【対象と方法】1)EMR施行早期大腸癌1220病変(隆起型/陥凹型/LST:939/72/209病変,199...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 腫瘍径20mm以上を有する大腸腫瘍における治療方針の検討
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大谷 友彦(東京慈恵会医大・内視鏡科)
【目的】大腸癌治療ガイドラインでは腫瘍径20mm以上を有する大腸腫瘍は外科切除の適応と推奨されている.しかしながら当院では術前に粘膜内もしくは軽度SM浸潤に限局すると診断された病変に限り、積極的に内視鏡治療を選択している.今回、粘膜切除術(EMR、EPMR)と粘膜下層切開剥離術(ESD)におけるすみ分けについて検討を行った.【方法】当院でESDを導入して以降、2007~2011年の過去5年間に切除...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 大腸ESD/EMRの適応病変に関する検討
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三谷 年史(虎の門病院・消化器内科)
【目的】大腸腫瘍において従来の内視鏡的粘膜切除術(EMR)に加えて内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が保険収載され、それぞれの利点を生かした治療戦略が必要とされる。今回我々は大腸ESD/EMRの治療成績から適応病変について検討した。【方法】2010年に当院で10mm以上の大腸腫瘍に対し施行されたESD/EMRのうち、遺残再発例、切除断念例を除外した症例は338病変認めている。治療法は術者の技量で判断...
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- 当院での大腸内視鏡治療選択における待機的ESDの位置づけ
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大野 亜希子(NTT東日本関東病院・消化器内科)
【目的】臨床現場では、EMRで一括切除可能と思われた病変が治療時に切除困難となり、治療を中断し後日ESDを予定し再入院となる事がある。我々は術前診断でEMRでの一括切除が経験的に確実視できない20-30mm大の病変を、事前に説明と同意を得た上で待機的ESD症例と位置付けてきた。大腸ESDが保険収載された今、ESDとEMRの境界病変に対する待機的ESDの位置づけを明らかにする。【方法】2007年7月...
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- 治療選択およびその成績からみた大腸ESDの臨床的意義
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浦岡 俊夫(慶應義塾大・腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門)
目的 リンパ節転移の可能性が極めて低いと術前診断されたにもかかわらず、従来のEMRでは技術的に十分な切除が望めない病変が外科的切除の対象となっていたが、ESDの大腸への導入によって、治療方針は変わりつつある。今回、大腸ESDの臨床的意義を明らかにすることを目的に以下を検討した。
方法 検討1:2003年9月~2010年10月の間、当院および関連病院における内視鏡お...
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- 大腸腫瘍性病変に対する内視鏡切除法の選択
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本間 清明(日本海総合病院・治療内視鏡科)
【目的】
内視鏡診断や切除の能力が向上し多様化する一方、術者の能力や機材はすべて同一の状況下にはなく、限られた中でいかに良好な結果を効率的に得るかが課題である。その中で、術前診断と病理評価によって最善の診療方針を検討することが内視鏡診療の最大の目的と考え、地方一般病院としての当院の実際を検証する。
【方法】
病変の取り扱いに変化のない2008年~2011年の間、当院で内視鏡切...
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大腸EMR / ESDの現状と適応
- 大腸ESDとEMR・EPMRの現状と適応区分、および一括切除困難例に対する手技(LECS)の工夫
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為我井 芳郎(がん研有明病院・内視鏡診療部)
大腸ESDおよびEMR・EPMR病変の比較検討から見た適応区分、ならびに一括切除困難な穿孔危険例に対する安全な治療法を開発したので報告する。【対象・方法】対象は大腸ESD375例(男222例、女153例、平均66.9歳)384病変、およびEMR・EPMR 4,363病変(以下同)で、1)一括切除率と遺残再発率の比較と適応区分、2)偶発症発生率の比較、3)穿孔危険例に対する手技(LECS: Lapa...
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- 最大径2cm未満の大腸SM癌に対する内視鏡治療法選択に関する検討
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永田 信二(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科)
【背景】大腸SM癌の適応拡大が議論されているが,大腸SM癌の完全摘除生検としての内視鏡治療選択(ESDを選択するかEMRを選択するか)に関する報告は少ない。【目的】内視鏡治療施行大腸SM癌最深部から深部断端までの実測値から最大径2cm未満の大腸SM癌に対する治療法選択について検討する。【対象と方法】内視鏡治療施行大腸SM癌55病変を対象に治療方法別(EMR:34病変,ESD前期:10病変,ESD後...
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