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司会の言葉
 
 HBV非活動性キャリアからの再活性化対策として核酸アナログの予防投与が行われている.一方,既往感染者からの再活性化はde novo B型肝炎とも呼ばれ,劇症化しやすく死亡率も高いが,その対策として血中HBV-DNAのモニタリングを骨子としてガイドラインが2009年に発表された.しかし,急性肝不全の全国調査では,2010年になっても多数のde novo B型劇症肝炎が発生しており,非活動性キャリア...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

わが国におけるHBV再活性化の現状:厚労省研究班のガイドライン発表後の動向
中尾 将光(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科)
【目的】厚労省研究班による劇症肝炎の全国調査には,2009年までにHBV既往感染の再活性化例が17例登録され,その全例が死亡していた.一方,同研究班は2009年にその予防ガイドラインを発表している.2010年以降の症例の動向と,再活性化に関する前向き検討の成績を基に,同ガイドラインの影響を評価した.【方法と成績】消化器病学会,肝臓学会の評議員が所属する552診療科および救急医学会の会員施設である4...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

長期観察によるHBV再活性化頻度と治療介入例の予後
田守 昭博(大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学)
【目的】HBV再活性化は多領域の診療に及ぶことが明らかにされ今後,各病態に応じたモニタリング法が必要である.さらに核酸アナログ介入例についても長期効果を明らかにする必要がある.そこで今回,関節リウマチ(RA)症例とエンテカビル(ETV)治療介入例について当施設の現状を解析した.【対象と方法】我々は2007年から前向きにHBV DNAモニタリングを実施している.登録された167例の内,HBs抗原陰性...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

関節リウマチにおけるB型肝炎の適切なスクリーニング時期
浦田 幸朋(つがる西北五広域連合西北中央病院リウマチ科)
【目的】関節リウマチ(RA)におけるB型肝炎抗体価の推移を明らかにし現状における最も適切なスクリーニング時期につき検討する.【方法】HBs抗原,HBs抗体,HBc抗体(CLIA法)を測定したRA患者405名の2年後のHBs抗原,HBs抗体,HBc抗体を測定する.【成績】2年後まで追跡できたRA患者は375名(女性307名,平均年齢58.2,罹病期間中央値36ヶ月)であり,登録時にはHBV未感染25...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

リウマチ性疾患における免疫抑制療法後のB型肝炎ウイルス再活性化に関する東北地方多施設前向き調査研究
小林 浩子(福島県立医科大学医学部消化器リウマチ膠原病内科学講座)
【目的】我々は東北地方のリウマチ性疾患患者における,免疫抑制療法後のB型肝炎ウイルス再活性化の実態を調査するため,HBIRTH(Hepatitis B virus Infection in Rheumatic diseases in ToHoku area)研究会を立ち上げ,厚生労働省の研究班が提唱した2009年度版B型肝炎対策ガイドラインが有用であるかどうかを検討する目的で,多施設による前向き研...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

免疫抑制・化学療法施行により発症するB型肝炎対策の当院の現状
中村 とき子(国立病院機構北海道がんセンター消化器内科)
【目的】化学療法・免疫療法・移植治療によるHBV再活性化が問題となっているが,固形腫瘍を含めた報告は少ない.化学療法における当院のHBV再活性化対策の現状について検討した.【方法】2009年4月から2012年6月まで当院で化学療法を施行した固形腫瘍1015例(消化器内科237,呼吸器内科181,乳腺外科488,消化器外科16,婦人科51,腫瘍整形外科24,泌尿器科11,頭頸部外科1)と血液疾患18...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

HBV-DNAモニタリングによる,リツキシマブ+ステロイド併用悪性リンパ腫治療中のB型肝炎ウイルス再活性化への対策に関する多施設共同前方視的観察研究:中間解析結果
楠本 茂(名古屋市立大学大学院腫瘍・免疫内科学)
【目的】B型肝炎ウイルス(HBV)既往感染歴のある,リツキシマブ(R)+ステロイド併用化学療法中の悪性リンパ腫症例のHBV再活性化の頻度およびHBV-DNAモニタリングによるpreemptive antiviral therapyの有用性を検証する.
【方法】対象は,未治療B細胞性リンパ腫のうち,R+ステロイド併用化学療法を施行するHBV既往感染例(HBs抗原陰性例のうち,HBc抗体陽性an...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

造血器悪性腫瘍への化学療法におけるHBV再活性化の前向き検討
松居 剛志(手稲渓仁会病院消化器病センター)
【背景と目的】2009年に厚労省より『免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン』が示されたものの,詳細に関しては不明な点が多い.我々は2007年より2010年までprospective study実施してきたが,本study終了後もprospective cohortを継続している.【対象】2007年1月から2012年8月までに,当院血液内科で悪性リンパ腫または多発性骨髄腫と診断さ...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

HBV既感染悪性リンパ腫に対する核酸アナログの予防投与の検討
加藤 俊幸(新潟県立がんセンター新潟病院内科)
【目的】2001年に分子標的治療薬リツキシマブが導入されてB細胞リンパ腫の予後は大きく改善されたが,HBV再活性化による劇症肝炎が問題となり,HBs抗原陽性例では核酸アナログの投与やステロイド投与の回避などの対策が有効であった.しかし,2005年にde novo B型劇症肝炎の死亡例を経験してからは,肝炎ウイルスの検索とHBs抗原陰性の既感染者も含めて化療開始から核酸アナログの予防投与の徹底を図っ...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

当院における治療法別のB型肝炎再活性化の現状
内藤 達志(福井大学医学部内科学第二講座)
【目的】B型肝炎ウイルス(HBV)感染者・既往感染者からのB型肝炎再活性化は化学療法,免疫抑制剤,分子標的薬などで報告されているが,薬物の種類や治療法によるリスクの差異は十分に検討されていない.当院における治療法別のB型肝炎再活性化の状況を検討した.【方法】対象は2006年4月から2011年9月までに当院で治療されたステロイドパルス療法392例(HBs抗原陽性12例/既往感染18例/非感染37例/...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

血液悪性疾患におけるHBV再活性化の時期とその問題点
詫間 義隆(倉敷中央病院消化器内科)
【目的】血液悪性疾患に対する抗体療法,化学療法,移植などの普及に伴いHBV再活性化が問題視されている.今回我々はHBV再活性化の時期とその問題点について検討した.【方法】2005年1月から2011年9月まで当院で経験したde novo B型肝炎は8例で全例が悪性リンパ腫(ML)と造血幹細胞移植例(SCT)からの発症で再活性化の実態を調べるため詳細を検討した.【成績】(1)ML1021例(803例r...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

De novo B型肝炎発症HBVの全塩基配列決定とその特徴
梅村 武司(信州大学消化器内科)
【目的】De novo B(DN-B)型肝炎は既往感染者からの再活性化により発症する肝炎である.重症化し易く,死亡率が高いことが知られているが,その原因については必ずしも明らかにされていない.本研究では肝炎発症HBVの全塩基配列を決定し,病態に及ぼすウイルス側の因子を検討した.【方法】2000~2004年と2006~2010年の10年間に行った全国調査では,DN-B型肝炎39例と急性B型肝炎232...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

免疫抑制・化学療法を受けたHBV既往感染者における再活性化の検討
仁科 惣治(川崎医科大学肝胆膵内科学)
【目的】近年,血液疾患・悪性腫瘍・自己免疫疾患等の様々な領域において多様な免疫抑制作用を有する薬剤が投与されており,そのためHBV既往感染者に対する再活性化リスクが注目されるようになった.そこで当院において免疫抑制・化学療法を受けた既往感染者の再活性化について検討した.【対象と方法】2008年1月~2012年2月に免疫抑制・化学療法を受けた既往感染者138例の再活性化率ならびに再活性化関連因子等を...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

当院におけるB型肝炎ウイルス再活性化の現状
北本 幹也(県立広島病院消化器内科)
【緒言】2009年に免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドラインが発表され,当院においても他科からの紹介が増加し,核酸アナログの予防投与例が増加している.当院ではde novo B型肝炎8例,重症肝炎を3例経験しており,その詳細を報告する.【対象】de novo B型肝炎8例,非活動性HBVキャリアからの重症肝炎2例,非活動性HBVキャリアに対してentecavir(ETV)を予防投与...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策

B型肝炎再活性化におけるHBs抗体の意義と活性化ウイルスのゲノム解析
高橋 健(京都大学消化器内科)
【目的】B型肝炎ウイルス(HBV)既感染者からのB型肝炎再活性化に関与する宿主側・ウイルス側因子は明らかになっていない.HBV既感染者から肝臓移植を受けたレシピエントでは,HBs抗体含有免疫グロブリン製剤の単独投与によって活性化を予防できることから,HBs抗体がHBV活性化防止に重要な役割を果たしていることは明らかである.今回,HBV既感染の血液疾患治療症例の前向きな解析から,B型肝炎再活性化にお...

第99回日本消化器病学会総会B型肝炎ウイルスの再活性化の現状と対策