セッション

検索結果は17件です。

司会の言葉
平石 秀幸(獨協医科大学消化器内科)
 抗血栓薬は,動脈硬化症,心血管系疾患など動脈系,および心房細動,深部静脈血栓など静脈系の血栓症予防として,それぞれ抗血小板薬および抗凝固薬が広く普及している.社会の高齢化にともない,単剤だけでなく 2 剤・3剤併用を含めた抗血栓療法は,今後ますます増加すると予想される.その一方で,この抗血栓療法は,アスピリン潰瘍を代表的とする消化管傷害(消化器症状や粘膜傷害)に加え,抗血栓作用自体が誘因となり消...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

低用量腸溶剤アスピリン(LDA)による消化性潰瘍出血の実態とその対策
塩谷 昭子(川崎医科大学消化管内科)
【目的】低用量腸溶剤アスピリン(LDA)による上部消化管出血の病態とその関連因子を同定する目的で,LDA内服患者を対象に症例対象研究を行った.プロトンポンプ阻害薬(PPI)併用者における上部消化管出血例についても検討した.【対象および方法】対象は,上部内視鏡検査を受けたLDA内服患者580例(男性382例,女性198例,年齢42~91歳,平均年齢71歳:出血例50例を含む消化性潰瘍100例および対...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

低用量アスピリンにより上部消化管の複数臓器に粘膜障害を生じた症例の検討―発症頻度・症状・QOL―
嶋田 裕慈(順天堂大学消化器内科)
【背景】低用量アスピリン(LDA)は全消化管へ粘膜傷害を起こすことが知られている.しかし傷害の範囲を個々の臓器で検討した報告が多く複数臓器への傷害を検討した報告はほとんどない.【目的】LDA内服の有無とGERD(esophageal injury:EI),胃びらん/潰瘍(gastric injury:GI),十二指腸びらん/潰瘍(duodenal injury:DI)のいずれかを同時に認めた症例で...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

上部消化管出血の止血後,抗血栓薬の再開時期についての提案
佐々木 亜希子(湘南鎌倉総合病院消化器病センター)
抗血栓薬内服中の消化管出血に対して内視鏡的に止血後,抗血栓薬の再開時期についての明確な基準はない.抗血栓薬のうちアスピリンは上部消化管出血のリスクが1.68~2.5倍とされるが,中止による心血管イベント,脳梗塞の発症率は3倍で,約70%が休薬10日以内とされている.その他の抗血栓薬と上部消化管出血についての関連は報告されていない.【目的】内視鏡的止血術後の抗血栓薬の再開時期による再出血率,脳心血管...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

抗血栓薬服用症例における出血性胃十二指腸潰瘍のマネジメント
牟田口 真(小倉記念病院消化器内科)
【目的】当院における,内視鏡的止血術を施行した,抗血栓薬服用中の胃十二指腸潰瘍出血症例の臨床像について報告し,対応策につき考察する.【方法・成績】当院では常時消化器内科医が待機し,消化管出血に対し迅速に止血術を行っている.抗血栓薬は,可能であれば,止血が確認されるまで休薬することとしている.薬剤溶出性ステント(Drug-eluting stent:DES)留置例ではステント血栓症の合併リスクを考慮...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

抗血小板療法(APT)継続中に発症した消化性潰瘍(GDU)出血の実際
笹井 貴子(獨協医科大学消化器内科)
【背景・目的】高齢化人口の急激な増加に伴い低用量アスピリン(LDA)を中心としたAPT継続例が増加し,その重篤な副作用である消化管出血の増加・重症化が危惧されている.2009年GDU診療ガイドライン公示,2010年LDA潰瘍二次予防に対するPPI効能追加承認を受け,APT継続例におけるGDU出血に変化が生じたかどうか現状把握と臨床的背景の検討を行った.【方法・対象】2000年1月~2013年7月の...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

低用量アスピリンによる胃・十二指腸潰瘍再発に対するラベプラゾールの予防効果―多施設共同無作為化並行群間二重盲検比較試験―
梅垣 英次(大阪医科大学第二内科)
【目的】虚血性心疾患や脳血管障害の予防のために使用される低用量アスピリン(LDA)服用者では,消化性潰瘍や上部消化管出血のリスクが高いことが知られている.今回LDAによる胃・十二指腸潰瘍再発に対するラベプラゾール(RPZ)の二次予防効果を検討する臨床第II/III相試験として,全国63施設で無作為化並行群間二重盲検比較試験(Planetarium Study)を施行した.【方法】LDA(81mg又...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

上部消化管出血患者における抗血栓薬服用の実態と休薬期間の検討
樋高 秀憲(佐賀大学医学部光学医療診療部)
【目的】近年抗血栓薬内服患者は増加傾向にあり,抗血栓薬による消化管出血リスクも増加している.今回我々は緊急内視鏡的止血術を要した非静脈瘤性の上部消化管出血(UGIB)患者における抗血栓服用の実態と止血術に関連した抗血栓薬の休薬期間について検討した.【方法】対象は2002年1月から2013年8月の間,当院において緊急内視鏡的止血術を要したUGIB患者530例.抗血栓薬内服状況とその患者背景,基礎疾患...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

出血性胃十二指腸潰瘍における薬剤使用例の経時的推移と治療成績の検討
長末 智寛(松山赤十字病院胃腸センター)
【目的】出血性胃十二指腸潰瘍において抗血栓薬および非アスピリンNSAID(以下NSAID)使用例の経時的推移と治療成績を明らかにすること.本検討においては,抗血栓薬は低用量アスピリン(LDA)を含む抗血小板薬と抗凝固薬とした.【方法】最近11年3か月間に当センターで内視鏡的止血術を施行した出血性胃十二指腸潰瘍678例を前期(前半の5年8か月間)と後期(後半の5年7か月間)に分け,薬剤使用状況とHP...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

抗血栓薬症例における非静脈瘤性上部消化管出血の一次止血後再出血危険因子の検討
田中 佐世(板橋中央総合病院消化器科)
【目的】非静脈瘤性上部消化管出血に対する一次止血後の再出血に及ぼす抗血栓薬の影響と再出血危険因子を検討する.【方法】2010年12月から2013年6月で緊急内視鏡を施行した非静脈瘤性上部消化管出血376例を対象に再出血率を比較し,抗血栓薬の内訳や基礎疾患,NSAIDsの使用,H.pylori感染などが再出血に及ぼす影響を検討した.【結果】抗血栓薬使用群は109例(29.0%),非使用...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

抗血栓薬服用例の小腸粘膜傷害の実態について―OGIB精査カプセル内視鏡症例での検討―
岩本 淳一(東京医科大学茨城医療センター)
【目的】OGIBカプセル内視鏡(CE)精査例での抗血栓薬服用例の小腸粘膜障害の実態と臨床経過を明らかにする.【方法】CE220例中OGIB精査186例の,低用量アスピリン(以下LDA)服用例や他の抗血栓薬服用例の潰瘍,びらんの病変部位,臨床経過を検討.【成績】OGIB精査186例中LDA服用は32例(17.2%)で,LDA単独15例,LDA+チエノピリジン系抗血小板薬15例,LDA+ワルファリン2...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

抗凝固療法中の患者へのヘパリン置換による内視鏡治療後出血の検討
吉村 大輔(済生会福岡総合病院消化器内科)
【背景と目的】本邦の現行ガイドラインでは抗凝固薬内服患者への出血高危険手技にはヘパリンへの置換が推奨されている.当院では2006年よりヘパリン置換による内視鏡治療の転帰を前向き検討してきた.
【方法】2006年4月から2013年9月の期間にヘパリン置換を施行した血栓症高危険群の患者への内視鏡治療手技,治療後出血を検討した.
【成績】現行ガイドラインがヘパリン置換を推奨する手技を施行した...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

抗血小板薬内服継続下ESDの治療成績―PGAフェルト+フィブリン糊被覆法を用いた新たな後出血予防対策―
山口 直之(長崎大学病院光学医療診療部)
【目的】2012年 抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインが作成され,抗血栓薬継続による出血リスクのみならず休薬による血栓塞栓症の誘発にも配慮されている.今回,我々は血栓症高リスク患者に対して抗血小板薬内服継続下にESDを施行し,後出血予防目的にESD後潰瘍にPGAフェルト+フィブリン糊を貼付し,その後出血予防効果を含め抗血小板薬内服継続下ESDの安全性を検討した.【対象・方法】201...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

消化管出血による緊急入院の検討―抗血栓薬とPPIの関与―
小林 祥司(山梨大学医学部第一内科)
【目的】脳血管疾患や心疾患の増加に伴い,低用量アスピリンを含めた非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)や抗血栓薬の使用頻度は増加し,当院でも消化管出血症例は増加している.今回当科緊急入院患者における消化管出血症例の併存症・原因薬剤とその経年変化を比較し,消化管出血における内服薬の関与および危険因子を明らかとすることを目的とした.【方法】2010年度から3年間にのべ3083例が当科に入院した.内,...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

酸分泌抑制薬がもたらす長期アスピリン関連消化管出血への影響
飽本 哲兵(日本医科大学消化器内科学)
【目的】低用量アスピリン(LDA)による消化管出血のリスクは,従来型NSAIDsと同等またはそれ以上と考えられ,低用量アスピリン潰瘍の予防として酸分泌抑制薬を併用する機会が増えている.動物モデルでは,PPIの酸抑制が,腸内細菌叢の変化を介してNSAIDs関連小腸病変を増悪させることが示されている.そこで,酸分泌抑制薬がもたらす長期LDA関連上部・下部消化管出血への影響について検討した.【方法】対象...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

抗血栓薬が憩室出血の入院経過に及ぼす影響
阿部 浩一郎(帝京大学内科)
【目的】大腸憩室は本邦において有病率が高い疾患であり,抗血栓薬が憩室出血発症の危険因子として関与するという報告が散見される.一方で憩室出血症例の多くは入院管理を必要とするが,抗血栓薬内服の有無が入院経過に及ぼす影響を調査した報告は少なくその実態は明らかではない.今回抗血小板薬,抗凝固薬等の抗血栓薬内服が憩室出血症例の入院経過に与える影響を検討した.【方法】2004年1月1日から2013年3月31日...

第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策

特別発言
藤本 一眞(佐賀大学医学部内科学講座消化器内科)
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第100回日本消化器病学会総会抗血栓薬服用時の消化管傷害・出血の実態とその対策