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検索結果は16件です。

内臓肥満による脂肪組織機能不全と非アルコール性脂肪性肝疾患の発症と進展
江口 有一郎(佐賀大・総合診療部, 佐賀大・内科)
【はじめに】内臓脂肪は人体最大の内分泌臓器として生体恒常性維持に機能している。しかしひとたび肥満すると異所性脂肪として肝や骨格筋への脂肪蓄積に繋がりメタボリックシンドロームを発症する。我々はこれまで内臓肥満の肝病態、特にNAFLDの病態の広いスペクトラムでの意義を検討してきた。【内臓脂肪蓄積は連続性に肝に影響】健診550名で体組成計で評価した内臓脂肪量は、BMIでは肥満にならない体格からすでに血清...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

アディポカイン産生調節からみた内臓脂肪組織におけるBAFFの役割
阿部 雅則(愛媛大大学院・先端病態制御内科学, 愛媛大大学院・地域医療学)
【目的】内臓脂肪組織は、肥満によるNASHなどの消化器疾患の発症機構の基盤となっている。内臓脂肪組織では、脂肪細胞と炎症細胞から様々なアディポカインやサイトカインが産生され、インスリン抵抗性を誘導しメタボリック症候群を引き起こす。演者らは、肥満マウスと肥満を伴うNASH患者において血清中のB細胞活性化因子(BAFF) 濃度が上昇し、特に内臓脂肪組織でBAFF発現が増加していることを報告した。今回、...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

胃粘膜傷害におけるアディポネクチンの防御的役割
山本 俊祐(大阪大・消化器内科)
【目的】最近、肥満は胃炎の原因の1つであると考えられている。アディポネクチン(APN)は脂肪組織から血中に分泌され、抗動脈硬化・糖尿病・炎症作用を有し肥満で分泌が低下する。本研究の目的は胃粘膜傷害におけるAPNの役割を明らかにすることである。【方法】1)住友病院人間ドック受検者を対象として、内視鏡的びらん性胃炎を認めたものを胃炎ありとし、胃炎と他の内視鏡所見、血中APN値、年齢、性、飲酒、喫煙、B...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

H. pylori 除菌は肥満の原因となるか?~除菌後10年の長期経過におけるBMI及び脂質異常症に関する検討~
今田 貴之(日本鋼管福山病院・内科)
【目的】H. pylori の除菌が肥満の原因となり、それに伴い生活習慣病が発症するリスクが高まるとの報告があるが、一定の見解は得られていない。さらにその多くは1~2年間ほどの短期間の経過観察での報告で、長期間の経過観察での報告はわずかである。そこで除菌後10年間以上の長期経過観察例を対象に、H. pylori 除菌治療後のBMI(body mass index)の推移...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

肥満と上下部消化管疾患
藤本 愛(虎の門病院・消化器内科)
目的:肥満と上下部消化管疾患の関連について検討する。 方法:2008年1月1日から2010年12月31日まで当院で人間ドッグを受診した42862名のうち、胃・大腸切除歴がなく胃内視鏡を選択した連続した18792名(54.2±10.9歳 男女比 5482:13310)と大腸内視鏡を選択した連続した1586名(56.6±10.7歳 男女比1245:341)を対象とした。上部消化管疾患は逆流性食道炎gr...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

血清GIP値の上昇は、ヒト大腸腺腫の新しい危険因子である
佐々木 悠(山形大・消化器内科)
【目的】我々は、メタボリック症候群の病態の中心的な役割を果す内臓脂肪蓄積型肥満やそれに伴うインスリン抵抗性、アディポネクチンの低下が、大腸腺腫のリスクに関わっていること報告してきた。一方、Glucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)は、食事摂取に応じ上部小腸から分泌されるインスリン分泌刺激作用をもつ消化管ホルモンであり、近年の研究でインスリン抵...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

大腸腺腫と,内臓脂肪および動脈硬化指標との関連の検討
山地 裕(東京大・消化器内科)
【目的】肥満および内臓脂肪が大腸腫瘍の危険因子であることが明らかとなってきている.一方,内臓脂肪蓄積は心血管性疾患の病因と考えられているが,動脈硬化の進展と大腸腫瘍のリスクとの関連は明らかでない.検診受診者を対象に検討した.【方法】亀田総合病院附属幕張クリニックの人間ドックにおいて大腸内視鏡検診と,CTによる内臓脂肪面積(VFA)測定,および動脈硬化指標として足関節上腕血圧比(ABI)と脈波伝播速...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

肥満と大腸腺腫発育に関する検討
佐藤 友美(川崎医大川崎病院・健康管理センター)
【目的】肥満が大腸腺腫発育にどのような関連性があるかを検討した。【方法】対象は大腸肛門病センター高野病院健診センターで約15年間に初回内視鏡検査を受診した男女14,582名とした。今回発見された大腸腺腫症例の発育(大きさ)と肥満(BMI≧25)との関連性を検討するために、腺腫の大きさは5mm未満(5mm未満)、5mm以上10mm未満(5mm)、10mm以上15mm未満(10mm)、15mm以上20...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

大腸ポリープ癌のリスク要因としての生活習慣病・肥満の重要性
廣田 茂(岩手医大・消化器・肝臓内科)
【目的】近年、大腸線腫や癌のリスク要因として生活習慣病・肥満が関連することが明らかになってきている。一方、大腸ポリープ切除例において組織内に癌を認める例もみられるが、このような例における生活習慣病・肥満との関連性については十分に検討されていない。【方法】2002年から2009年までの7年間に岩手医科大学消化器・肝臓内科で大腸ポリープ切除目的に入院した801名(女性207名、17-86才;平均64....

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

肝脂肪化とオートファジー機能不全
稲見 義宏(順天堂大・消化器内科)
【目的】近年、蛋白分解機構の一つであるオートファジーの機能障害がウイルス増殖や発癌などさまざまな病態に関与することが明らかとなってきた。我々は、脂肪肝モデルマウスにおいて肝細胞のオートファジーを介した蛋白分解が障害されていることを報告してきた。今回、脂肪肝におけるリソソームとオートファジー動態を評価し、オートファジー機能不全の機序について検討を行った。【方法】12週齢雄性C57BL/Cマウスとob...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

NAFLDにおける肥満度からみた臨床病理学的検討
松下 典子(東京女子医大・消化器内科, 東京女子医大・女性医師・研究者支援センター)
【目的】日本人は肥満に弱く、軽度のBMI上昇でもメタボリック症候群を発症するとされている。今回、肥満度がNAFLDの病態におよぼす影響に関して、倹約遺伝子・アディポサイトカインを含めて臨床病理学的に検討した。【方法】1990~2011年に当院にて臨床病理学的に診断したNAFLDのうちBMI18.5以上の584例(男:女=313:271、平均年齢50.6歳)を対象とし、肝生検時のBMIで、1群(18...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

非アルコール性脂肪性肝障害(NAFLD)長期観察例からの肝発癌
川村 祐介(虎の門病院・肝臓センター)
【目的】腹部超音波(US)にて診断された非アルコール性脂肪性肝障害(Non-alcoholic fatty liver disease:NAFLD)を背景とした肝発癌の実態及び,その危険因子の検討.
【対象・方法】1997年1月より2010年12月までに当院肝臓センターおよび健康管理センターにてUSでの脂肪肝を基準に診断されたNAFLD 6,508を対象とし, Retrospectiveに肝...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

NASHを含めた慢性肝疾患患者における血中オンコスタチンM値の検討
寺井 崇二(山口大・消化器病態内科学)
【目的】NASH は発症原因が未だ明らかでなく、確定診断には肝生検が必要である。種々のスコアリングシステムが考案されてはいるが、肝生検に代わるバイオマーカーは未だ確立されていない。我々はIL-6ファミリーのサイトカインである、オンコスタチンMに着目し、慢性肝疾患との関連について解析した。【方法】対象は2008年1月から2010年5月までの間に、当科を受診した症例の内、肝疾患(HBV 21例・HCV...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

病的肥満患者に対する内視鏡的胃内バルーン留置術の効果
関野 雄典(横浜市立大・消化器内科)
【目的】内視鏡的胃内バルーン留置術における、体重、内臓脂肪の変化と肝臓、骨格筋への影響および肥満関連健康障害を経時的に評価し、その有用性と肥満外科手術との位置付けを検討した。【方法】2009年3月から2010年9月までに当院で初回の内視鏡的胃内バルーン留置術を行った8名(男女比5:3、治療前年齢中央値39歳、身長169.5cm、体重117.6kg、BMI44.0kg/m2、超過体重54.4kg)を...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

減量手術が必要な高度肥満患者の肝臓病変
柿崎 暁(群馬大大学院・病態制御内科学)
【目的】近年、肥満が社会問題化し、肥満を背景とした生活習慣病やメタボリック症候群の患者数が急増している。肥満が生活習慣病に及ぼす影響を検討する上で、肥満がより顕著な高度肥満患者を解析することは有用であると考えられ、今回我々は、高度肥満における肝疾患に関して検討を行った。【対象及び方法】2009年10月から2010年12月の間に、高度肥満に対する腹腔鏡下胃バイパス術を目的に受診した連続する日本人53...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患

高度肥満症患者に対する腹腔鏡手術:NAFLD改善の観点から
太田 正之(大分大・1外科)
【はじめに】BMI≧35kg/m2の高度肥満症患者には長期的にみれば内科的治療は無効とされ、海外では積極的な外科的治療が行われている。わが国においても2000年代に入り、腹腔鏡手術や内視鏡的治療が導入され、2009 年には70例の腹腔鏡下肥満外科手術が施行された。今回、当科で施行した腹腔鏡下肥満手術症例のNAFLDの改善効果について検討したので報告する。【方法】当科において2...

第53回日本消化器病学会大会肥満と消化器疾患