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司会の言葉
 
 2011年末にテラプレビルを含む3剤治療が1型高ウイルス量症例に対して認可され,現在まさに実臨床の場で多くのC型肝炎症例に投与が行われている.治験段階では初回治療例に対して73%,前治療再燃例に対して88%,前治療無効例に対して34%のSVRを達成したが,通常医療の場でどのような成績が得られるのか興味が持たれる.また,3剤治療をもってしてもウイルス排除が得られない症例の特徴を明らかにすることも重...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

C型慢性肝炎に対するTelaprevir/Peg-IFN/RBV3剤併用療法の有効性と安全性について―多施設(OLF)共同研究―
平松 直樹(大阪大学消化器内科学)
Telaprevir(TVR)/Peg-IFN/RBV3剤併用療法により,難治性C型肝炎の治療効果が向上することが想定されるが,わが国の臨床試験では,高度な貧血の進行,重篤な皮膚病変の出現など副作用の増強も報告されている.高齢者における有用性や副反応についても今後の検討課題であり,TVRの至適投与量も未だ十分に検討されていないのが現状である.今回,OLF参加施設においてTVR/Peg-IFN/RB...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

C型慢性肝炎に対するテラプレビル+ペグインターフェロンα+リバビリン3剤併用療法の治療早期効果におけるIL28B遺伝子多型の影響
池田 房雄(岡山大学消化器肝臓内科学)
【目的】難治性のC型慢性肝炎に対するペグインターフェロン(PEG-IFN)とリバビリン2剤併用療法では治療早期効果にIL28B遺伝子多型(SNP)が関係することが報告されているが,テラプレビルを含めた3剤併用療法での検討はまだ十分ではない.今回,治療早期効果関連因子について検討した.【方法】当院および関連施設においてテラプレビル,PEG-IFNαとリバビリンの3剤併用療法を導入した1型高ウイルス量...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

Peg-IFN+RBV+TPV併用療法の治療成績:IL-28B SNPsによるウイルス動態の相違
国府島 庸之(国立病院機構九州医療センター消化器内科・臨床研究センター)
【目的】NS3/4A阻害剤であるTelaprevir(TPV)は昨年末に認可となり,現在C型慢性肝炎に対して新規peg-IFN+ribavirin(RBV)+TPV併用療法が行われている.IL-28B SNPsはIFN治療を行う上で最も有効性に影響する因子の一つであり,peg-IFN+RBV+TPV治療時においても治療効果を大きく左右すると考えられるが,実際のHCVのウイルス動態や治療効果とIL-...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

C型慢性肝炎に対するTelaprevir3剤併用療法のTVR用量別の治療効果と安全性の比較
瀬崎 ひとみ(虎の門病院肝臓センター)
【目的】Telaprevirが使用可能となり,難治例でも高率にウイルス排除できるようになった一方で,副作用は従来の治療法よりも強くなったため,症例に応じて用量を調整するなど,柔軟な対応が必要とされる.そこで今回は,TVR開始量2250mg/日群と1500mg/日群のウイルス動態と副作用発現経過を比較検討することを目的とした.【方法】対象は当院においてTVR3剤併用療法を開始し12週間以上経過した症...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

C型慢性肝炎に対するPEG-IFNα2b・RBV・TVR3剤併用療法による実臨床経験
高橋 和弘(九州大学関連肝疾患研究会)
【目的】C型慢性肝炎に対するPEG-IFNα2b・RBV・TVRの3剤(PRT)併用療法による実臨床経験を報告する.【方法】対象は,2011年12月より2012年8月までPRT3剤併用24週間治療が開始されたC型慢性肝炎298例(平均58.8歳,男性145例,女性153例,IL28B TT 193例,TG/GG 78例,同定中27例)である.治療によるウイルス学的効果と宿主・背景因子との関連及び副...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

PEGIFNα/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法の治療効果
片野 義明(名古屋大学大学院消化器内科学)
【目的】1型高ウイルス量のC型慢性肝炎に対するPEGIFNα/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法は高い治療効果が期待されているが,貧血,皮膚症状,腎障害などの副作用には注意を要する.臨床試験では対象ではなかった65歳以上の高齢者も含め,実臨床での治療効果を検討する.【対象】PEGIFNα/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法を開始し,4週以上経過した1型高ウイ...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

当科におけるPEG-IFN/Ribavirin/Telaprevir三剤併用療法の現況と有害事象の検討
熊谷 公太郎(鹿児島大学消化器内科)
【背景・目的】1型高ウイルス量のC型慢性肝炎に対するテラプレビル三剤併用療法が承認されその高い治療効果が期待されているが,皮膚症状,貧血以外にも血清クレアチニン値上昇などの有害事象には注意が必要である.今回我々は,当科における三剤併用療法の治療経過および有害事象について検討した.【対象・方法】当科において三剤併用療法を導入した1型高ウイルス量のC型慢性肝炎34例を対象として下記を検討した.1)臨床...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

三剤併用療法における腎機能障害,貧血からみたTelaprevir,RibavirinのDrug-interactionの検討
狩野 吉康(札幌厚生病院肝臓科)
【目的】Telaprevir(TVR)を含む三剤併用療法の有害事象として貧血,皮疹に加えて,市販後から腎機能障害が問題になっており,薬剤アドヒアランスに影響を与えている.三剤併用療法時のTVR,Ribavirin(RBV)間のdrug-interactionを腎機能障害と貧血から解析する.【方法】PEG-IFN,RBV,TVRの三剤併用療法を施行した69例を対象とした.PEG-IFNは体重ベースに...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

C型慢性肝炎3剤併用療法におけるTelaprevir 2250mg投与の副作用発現について
宮瀬 志保(くまもと森都総合病院肝臓・消化器内科)
【目的】C型慢性肝炎に対するPeg-IFN/RBV/Telaprevir(TVR)3剤併用療法は,強力な抗ウイルス効果を有するが,TVRの投与量において体格が小さい日本人では1500mg投与でも十分な効果が期待できるとの報告がある.今回TVR 2250mg投与での副作用や薬剤減量率について検討した.【方法】3剤併用療法を導入した1型・高ウイルス量の63例を対象とした.全例TVR 2250mgで開始...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

Telaprevirを用いた3剤併用療法:埼玉県におけるAG&RGTトライアル
菅原 通子(埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科)
【目的】1b型,高ウイルス量のC型慢性肝炎に対するtelaprevirを用いた3剤併用療法の治験では無効例のSVR率34%と低率である.しかし治療中止時にHCV-RNA検出感度未満の症例では初回例90%,再燃例95%,無効例75%であり,治療法の工夫でSVRを達成できる可能性がある.3剤併用療法の効果には,IL28BのSNPs(Gene),薬物投与量(adherence)と共にHCV-RNA陰性化...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

実地臨床における3剤併用療法の治療成績
島田 紀朋(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科)
【目的】Genotype1のC型慢性肝炎(CHC)に対するTVRとの3剤併用療法T12PR24でのSVRにはRVRが最も重要であるが,前治療NVR例ではRVR達成例でもSVRは低率であることが知られている.一方海外からの報告ではn-RVRや前治療NVR例に対する延長投与(T12PR48)の有効性が示されている.そこでそれらの症例を延長投与する多施設共同研究を行った.【方法】対象はGenotype1...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

3剤併用療法における個別化治療の実際と課題
松浦 健太郎(名古屋市立大学消化器・代謝内科学)
【背景・目的】genotype 1のC型慢性肝疾患に対してPEG-IFN/RBV/Telaprevir(TVR)療法が可能となり治療効果は向上したが依然として難治例は存在する.また,有害事象が問題となっており,当院では治療効果予測にもとづいた個別化治療を実践している.この様な背景患者における3剤併用療法の有害事象,薬剤投与率,早期の治療反応性について検討した.【方法】対象は37例(男性19例,年齢...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

難治性C型慢性肝炎におけるテラプレビル3剤併用療法の効果と安全性の検討
朝比奈 靖浩(東京医科歯科大学分子肝炎制御学講座)
【目的】テラプレビル(TPV)3剤併用療法は次世代プロテアーゼ阻害剤を待機できない症例で導入されることも多く,高齢,高度線維化,HCC治療後など治験対象群に比較して極めて宿主側の条件は厳しいことから,実臨床での効果と安全性の評価が重要である.【方法】TPVが認可された後,当院および関連施設でTPV3剤併用療法を施行した難治性C型慢性肝炎160例(M/F=101/59,年齢中央値57歳(27-73)...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

C型慢性肝炎に対するTelaprevir/PegiFN/RBV併用療法の治療成績~多施設共同~
川上 由育(広島大学病院消化器・代謝内科)
【目的】C型慢性肝炎に対するTelaprevir/PegiFN/RBV併用療法の治療効果を検討する.【方法】対象は当院においてTelaprevr/PegIFN/RBV併用療法を行ったGenotype 1型C型慢性肝炎患者74例(今後関連施設の解析も追加予定).性別:男/女42/32例,年齢:中央値61歳(27-73歳),IFN治療歴:初回治療/再燃/無効/Breakthrough 24/29/18...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

Peg-interferon・Ribavirinリードイン先行投与によるウイルス減衰とTelaprevir併用療法の治療効果
黒崎 雅之(武蔵野赤十字病院消化器科)
【目的】Peg-interferon・RBV先行投与(PR-LI)によるウイルス減衰を用いた,Telaprevir(TVR)併用療法の効果予測の精度と有用性を検討した.【方法】PR-LI 4週投与後にTVRをadd-onした37例を対象とした.PR-LI 2W,4WでのHCV RNA減衰,TVR add-on後day 1,2,7のHCV RNA陰性化率を評価した.RBVは標準量で開始し,TVR a...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線

発癌リスクと治療反応性を考慮したC型肝炎の最新治療
坂本 穣(山梨大学肝疾患センター)
【目的】Telaprevir(T)を含む3剤併用療法は治療成績を飛躍的に向上させが,反面,皮疹・貧血など副作用も多く,近い将来登場する次世代治療も見据えた待機も必要である.そこで治療反応性をウイルス因子・宿主因子から検討し,発癌リスクをP+R治療例と非侵襲的なTransient elastgraphy(TE)から検討した.【方法】2003年12月から当科および関連施設で開始したPEG-IFN(P)...

第99回日本消化器病学会総会C型肝炎治療の最前線