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検索結果は17件です。

直腸LSTに対するESDの意義と今後の可能性
矢作 直久(慶應義塾大・腫瘍センター)
 ESDは胃や食道では既に標準手技となりつつあるが、直腸を含む大腸においてはまだ先進医療として治療が行われているのが現状である。大腸では難易度や偶発症のリスクが高い上に、多くの病変が腹腔鏡手術により機能障害なしに治療できることが、保険収載が見送られた大きな理由と推測される。しかし直腸に限ってみると、腹腔鏡手術が困難なうえ手術後に機能障害が残る可能性があること、一方で内視鏡の操作性が良好であるため治...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

LSTの臨床病理学的特徴と診断
豊嶋 直也(昭和大横浜市北部病院・消化器センター)
背景と目的側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor; LST)は側方発育を主体とする上皮性腫瘍で10mm以上の大きさを示す病変と定義されている.LSTは,腫瘍経が大きいものでも粘膜内病変が多いためその大半が内視鏡治療の適応となる.また,LSTには亜分類があり,各々で病理学的特徴が異なるため,亜分類を加味した上で治療方法を考慮する必要がある.LSTについて臨床病理学的特徴や...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LSTの臨床学的特徴
宮本 英明(国立がん研究センター東病院・消化管内科)
【背景】近年右側結腸癌の頻度が増加する傾向にあるが、現在も直腸は大腸癌の好発部位である。直腸癌は手術の侵襲が大きく、術後のQOLも大きく低下してしまう。そのため、直腸癌は早期病変での発見が重要であるが、微小なadenomaが結腸より少ない傾向にある一方、大きな側方発育型大腸腫瘍(laterally spreading tumor; LST)を経験することが多い。また、直腸LST病変の辺縁に腺管の開...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

当院における直腸LSTの診断と治療法の選択
堀内 裕介(癌研有明病院・消化器センター)
[背景]当院における直腸LSTの診断と治療戦略は,通常観察(色素散布を含む),NBI拡大観察,クリスタルバイオレット染色を用いた拡大観察による内視鏡診断のもと決定している.SM浸潤度の評価が困難かつ内視鏡での一括切除が困難な病変において,局所切除{内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD),経肛門的腫瘍切除},もしくはリンパ節郭清を伴う治療{腹腔鏡下肛門括約筋間切除術(L-ISR),腹腔鏡下低位前方切除術(...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LSTの臨床病理学的特徴と治療法選択
蟹江 浩(名古屋第二赤十字病院・消化器内科)
【目的】直腸LST病変の臨床病理学的特徴を明らかにする。【方法】対象は2009年1月から2010年12月までに内視鏡的または外科的切除を行った腺腫と早期大腸癌1615病変である。1)腫瘍径や肉眼形態、発育形態、病理所見などの所見から、直腸LSTの特徴を解析した。2)直腸LSTに対する治療手技を検討した。LSTは顆粒型(LST-G)と非顆粒型(LST-NG)に亜分類し、さらに顆粒型は顆粒均一型と結節...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸(Rb)のLSTに対する治療方針
金尾 浩幸(広島大・内視鏡診療科)
【背景】直腸RbのSM病変における追加手術は人工肛門となる場合もあり,他部位のSM癌と比較し侵襲が高い。【対象と方法】今回は、2010年12月までに広島大学で大腸ESDを施行した319病変中、手技の安定した2006年4月以降のLST 191病変を対象に、直腸Rb(Rb)病変37例とRb以外の(非Rb)病変154例の腫瘍径、治療成績(一括切除率、穿孔率)を線維化の程度(既報のごとくF 0~2に分類)...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LST内視鏡治療におけるESDの意義
小泉 浩一(がん・感染症センター都立駒込病院・内視鏡科)
【背景】内視鏡的粘膜切開剥離法(ESD)はLSTに対する治療法としても有効である.今回,直腸LSTにおけるESDの意義を施行例の解析から検討した.【方法】2004年10月から2010年12月までに当院でESDを行った大腸上皮性腫瘍370病変中,直腸病変は128病変で,うちLST66病変を対象に臨床病理学的検討と長期予後について検討した。【成績】病変の分布は,Rs3例,Ra 23例,Rb40例.Rb...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

当院における直腸LSTの臨床病理学的特徴とその診療ストラテジー
日下 利広(京都桂病院・消化器センター消化器内科)
【目的】当院では大腸腫瘍の術前組織異型度/深達度診断に2005年から色素拡大内視鏡(2008年からはNBI併用)を導入し,また治療面ではESDを2008年から導入した.このような背景の当院における直腸LSTの臨床病理学的特徴とその内視鏡診断,治療についてretrospectiveに解析し,現状の直腸LST診療ストラテジーの妥当性を検討する.【対象】2000年1月から2010年12月までに当院で内視...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LST病変に対する診断・治療の現況‐内視鏡治療の長期経過観察を含めて‐
福澤 誠克(東京医大病院・消化器内科)
【目的】直腸LSTにおける診断および内視鏡治療の有用性を長期経過観察の検討を含め検証する。【対象と方法】2000年1月から2011年3月までに当院で内視鏡もしくは外科的治療を行ったLST450病変中、直腸LST95病変を対象とした。その中で内視鏡治療後、6ヶ月以上経過観察が可能であった症例の治療法別(EMR/EPMR、ESD)の成績(肉眼型、腫瘍径、治療時間、一括切除率、遺残再発率、偶発症)および...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

内視鏡治療適応の直腸LSTにおけるEMRの治療成績
倉谷 義智(くぼかわ病院・内科)
【目的】
直腸LST(laterally spreading tumor)に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)および分割粘膜切除術(EPMR)の有用性を評価する。
【対象・方法】
1237病変の直腸腫瘍のうち、85病変のLST を認めた。LSTは、工藤らの定義に従って、腫瘍径10mm以上の表面型腫瘍とした。そのうちEMR/EPMRを施行した67症例67病変に対し大腸内視鏡による経...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸SM癌に対する治療方針
林 武雅(昭和大横浜市北部病院・消化器センター)
【背景】直腸癌SM癌に対する外科的切除はその根治性から標準治療と考えられるが、結腸に比べ縫合不全のリスクが高く、一時的な人工肛門造設をしたほうがリスクは低いが患者への負担は大きい。一方で直腸腫瘍に対する内視鏡治療は穿孔のリスクも低いため多くの施設で積極的に施行され、特にESDによる内視鏡治療が普及し始めてからは、以前なら外科的切除をしていたような巨大なLSTやSM癌が疑われる病変を診断的治療目的で...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LSTの内視鏡診断と治療ストラテジー:ESDは標準化するか?
斎藤 豊(国立がん研究センター中央病院・消化管内視鏡科)
【目的】当院ではSM浸潤率および浸潤部位の診断困難性から非顆粒LST(LST-NG)>2cmをESDの良い適応としてきた1).しかし顆粒型LST(LST-G)においてもEPMR後の浸潤癌再発を経験し,LST-G>3cmもESDの適応としている2).一方, ESDと経肛門外科切除との比較により,遺残再発率・低侵襲性の観点から直腸の上記適応LSTに関しては,...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LSTにおけるESDの有用性について
森田 圭紀(神戸大附属病院・消化器内科)
【目的】近年、大腸内視鏡治療はESDの登場により、従来のEMRでは一括切除不可能であった大きな病変や粘膜下層に線維化を有する病変でも治療可能となった。しかしながら、大腸の解剖学的特性から、手技の難易度が高く先進医療としての扱いとなっている。一方、直腸は大腸の中でも、外科手術による侵襲度が大きく、病変部位によっては時に人工肛門を余儀なくされる場合もある。そこで、直腸病変のうち特にLSTを対象とし、E...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸ESDにおける手技的困難因子の検討
浦岡 俊夫(岡山大病院・光学医療診療部, 慶應義塾大・腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門)
目的:大腸ESDを導入する際は、一般に直腸から開始することが推奨されているが、その手技的困難性に関する検討は少ない。今回、直腸ESDの手技的困難因子を明らかにすることを目的に検討を行った。
方法:対象は、2006年4月~2010年12月に施行された大腸ESD 247病変のうち、直腸LST 66病変。手技的困難性の予測危険因子として、1. 腫瘍径≧50mm, 2. ...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LSTに対するESDの有用性
三谷 年史(虎の門病院・消化器内科)
【目的】内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は、大腸腫瘍においてもその有用性から治療法の一つとして普及しつつあり、特に直腸においては機能温存の意味からもその有用性が数多く報告されている。当院では術前の拡大内視鏡、超音波内視鏡検査で癌が疑われた病変のうち、明らかなsm深部浸潤を認めず、サイズおよび部位などの問題からEMRでは一括切除が困難な病変を大腸ESDの適応と考え2005年6月の大腸ESD導入以降、...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸ESDの優位性-結腸との比較から
笹島 圭太(さいたま赤十字病院・消化器内科)
直腸ESDを結腸ESDとの比較から、困難性を評価する。対象は07.6-11.2で経験された大腸ESD129(結腸89、直腸40)病変。絶対適応:20mm以上のLST-NG、LST-G(結節混在型)、VI軽度不整pit。成績 平均腫瘍径(mm)は32.0:32.4で有意差を認めず、術時間(min)は94.4:71.9で直腸のほうが短い傾向が見られた。一括切除率は95.5%(85/89):97.5%(...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線

直腸LSTに対するSBナイフJrタイプを用いたESD
本間 清明(日本海総合病院・治療内視鏡科)
【目的】
 内視鏡の操作性が良好で腹腔内に位置しない直腸では、EMRで一括切除が難しいLST病変に対して、詳細な検討後にESDを選択されることが少なくない。当院ではこのような場合(顆粒均一型を除く)、SBナイフJrタイプを用いておりその有用性を検討した。
【方法】
 2008年8月~2010年9月までの間、SBナイフJrタイプを用いてESDを施行した直腸LST病変32例(LST-...

第53回日本消化器病学会大会直腸LSTの診断と治療の最前線