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検索結果は17件です。

S状結腸が嵌頓した外鼠径ヘルニアの2例
志賀 舞(高知大学 外科1)
症例1は81歳、男性。3年程前から左鼠径部の膨隆を自覚、徐々に増大傾向とのことで手術を希望され当科紹介受診。立位および座位にて左鼠径部の膨隆を認め、臥位にてやや抵抗があったが用手還納可能であったため、11日後に手術を施行した。しかし、手術開始時には、臥位にて左鼠径部がテニスボール大に腫脹しており用手還納不能であった。S状結腸をヘルニア内容とする外鼠径ヘルニアであり、ヘルニア嚢を全周性に剥離し、ヘル...

第099回四国支部例会

当科における腹腔鏡下肝手術の経験
上月 章史(高知医療センター 消化器外科)
腹腔鏡下手術はその低侵襲性から各臓器の手術において急速に広まり、肝臓手術においてもデバイスの進歩などにより出血のコントロールや脈管処理が安全に行えるようになり、施行可能となってきた。肝臓は胸郭に囲まれた解剖学的な位置の問題から、切除にあたっては大きな開腹創を必要とするが、腹腔鏡下肝手術では有意に創の縮小が得られるため、非常に有用な手術手技と考えられる。われわれは2012年9月から腹腔鏡下肝手術を導...

第099回四国支部例会

剥離性食道炎17例の臨床的検討
今村 良樹(松山市民病院 消化器内科)
【目的】今回我々は剥離性食道炎(食道粘膜の剥離)について検討をおこない、臨床的特徴を明らかにすることを目的とした.【対象・方法】対象は2008年5月から2013年3月までの4年10ヶ月間、当院で施行した上部消化管内視鏡検査にて、剥離性食道炎と診断された症例を抽出し、年齢、性別、症状、原因、基礎疾患、内視鏡所見などについて検討をおこなった.【結果】観察期間中に17例が剥離性食道炎と診断されていた.男...

第099回四国支部例会

後腹膜Schwannomaの1例
永田 友梨(高知大学 医学部 消化器内科)
【症例】57歳、男性。【主訴】なし(膵腫瘤の精査)。【現病歴】毎年検診時に腹部超音波検査を施行されていたが異常を指摘されたことはなかった。57歳時の検診時の腹部超音波にて膵頭部の腫瘤を指摘され紹介となる。【経過】腹部CTでは膵頭部に最大径2.5cmの腫瘤を認め、非造影で膵実質より低濃度で、造影では早期相から後期相にかけて淡い造影効果を有していた。MRIでは同部位にT1WIでlow intensit...

第099回四国支部例会

多発小腸潰瘍による大量出血で発症した末梢T細胞リンパ腫の1剖検例
竹治 智(愛媛大学大学院 消化器・内分泌・代謝内科学)
【症例】75歳,男性【主訴】血便・貧血【臨床経過】平成22年7月,血便・貧血を主訴に当科受診.精査目的で施行したカプセル内視鏡検査,及び,ダブルバルーン内視鏡検査において回腸に潰瘍が散見された.病理組織所見より非特異的多発小腸潰瘍と診断しプレドニゾロン内服を開始した.平成23年6月頃より自己判断でプレドニゾロン内服を中断されていたところ,同年7月,発熱,食欲低下,CRP高値がみられた.下部消化管内...

第099回四国支部例会

巨大門脈大循環シャントによる肝性脳症に対するバルーン閉塞下逆行性経静脈塞栓術(B-RTO)と部分的脾動脈塞栓術(PSE)の併用療法が有効であった一例
小泉 洋平(愛媛大学大学院 消化器・内分泌・代謝内科学)
症例は64歳女性、アルコール性肝硬変で加療中、肝性脳症を合併して入退院を繰り返していた。腹部造影CT検査で腎静脈系シャントがみられた。門脈大循環シャントによる肝性脳症が疑われ、バルーン閉塞下逆行性経静脈塞栓術(B-RTO)目的に当科入院した。【入院時血液検査所見】WBC 1700 ×1000μl、Hb 10.5 mg/dl、血小板数 4.2万/μl、AST 52 IU/L、ALT 24 IU/L、...

第099回四国支部例会

肝癌に対して経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)治療後、仮性動脈瘤を形成した維持透析患者の1例
面家 敏宏(徳島県立中央病院 消化器内科)
肝癌に対するRFA後、早期に仮性動脈瘤を形成し、経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)により治療した症例を経験したので報告する。症例は、76歳 男性。慢性腎不全で維持透析中。既往歴として2002年、大腸癌で手術施行されている。2012年10月の定期検診で、肝右葉に腫瘍を認め、CT、MRIを行ったが確定診断困難であり、2013年1月、精査加療目的で当科紹介となった。HBs Ag(-)、HCV Ab(-)...

第099回四国支部例会

腸管嚢腫様気腫症の臨床的検討
森下 寿文(松山赤十字病院 胃腸センター)
【目的】腸管嚢腫様気腫症の臨床的特徴を明らかにすること。【方法】当センターにおいて2003年1月から2012年12月までの10年間に診断した腸管嚢腫様気腫症18例を対象として、その臨床的特徴を遡及的に検討した。【成績】18例の平均年齢は59.2歳(22歳-79歳)であり、男性9例、女性9例であった。症状は下痢が7例と最も多く、次いで腹部不快感4例、嘔気、腹痛、血便が各2例ずつであったが、無症状の症...

第099回四国支部例会

結腸癌を疑い手術を行った結腸腸間膜脂肪織炎の1例
秋田 聡(石川記念会 HITO病院 外科)
腸間膜脂肪織炎はまれな疾患であり、原因不明で症状も多彩なため診断は困難である。我々は結腸狭窄のため結腸癌を疑い、緊急手術を要した一例を経験した。症例は46歳の男性。アルコール性肝硬変、急性膵炎の既往がある。腹痛、腹部膨満を主訴に受診した。腹部CTでは上行結腸から肝弯曲にかけて拡張があり、その尾側に壁肥厚を認めた。3日後のCTでは周囲炎症像が強くなっていた。イレウス状態のためイレウス管で減圧したが軽...

第099回四国支部例会

虚血性腸炎によると思われる上行結腸狭窄をきたした大動脈炎症候群の1例
田中 良憲(松山市民病院 消化器内科)
症例は50歳代 女性。既往歴に20歳代から大動脈炎症候群。30歳代から脂質異常症。平成24年5月、自転車走行中に転倒し救急搬送された。急性冠症候群の診断で心臓カテーテル検査施行されたが、このとき処置中に心停止あり、大動脈内バルーン パンピングも行われた。。この間、頚動脈の狭窄もあり、脳梗塞発症し、左片麻痺となっていた。その後徐々に全身状態の改善が、イレウス発症しイレウス管を挿入。イレウス管はバウヒ...

第099回四国支部例会

化膿性門脈炎の一例
北川 達也(高知大学 医学部 消化器内科学)
症例は50歳代の男性。平成24年10月13日より38度台の発熱のため近医を受診した。軟便、軽度の上腹部痛を認め、肝機能障害と炎症反応高値を指摘された。投薬をうけるも改善なく、10月31日某病院へ紹介入院となる。腹部CTで肝右後区域枝の門脈内塞栓および肝膿瘍が疑われ、抗菌薬の投与とワルファリンカリウムが開始された。しかし発熱が持続、炎症反応および肝機能障害の悪化を認め11月2日当科へ転院となる。腹部...

第099回四国支部例会

虚血性小腸炎によるイレウスの1例
神野 有子(香川労災病院 内科)
症例は80歳代,男性.左下腹部痛精査目的に近医より紹介受診された.前医の腹部CT検査にて小腸イレウスを認めイレウス管を挿入した.その後,腹部症状の改善はみられず疼痛も増強してきたためCT検査を行ったところ,造影剤の腹腔内への漏出を認めた.小腸穿孔と診断し緊急手術を施行した.開腹所見では小腸狭窄部位は4cm程度あり,周囲と癒着があったため剥離し,小腸部分切除術を施行した.病理組織検査では,全層性の線...

第099回四国支部例会

腹水を契機に診断された肝硬変合併形質細胞性造血器腫瘍の1例
田中 宏典(徳島大学病院 消化器内科)
症例は70歳代男性。アルコール性肝硬変で近医通院中、肝細胞癌(HCC)と診断され、2010年6月精査・加療目的に当科に紹介。肝両葉に大きさ2-3cmのHCCを2個認め肝動脈塞栓術(TAE)およびラジオ波焼灼療法(RFA)を施行した。3年後にHCCが再発し、以後TAE、RFAによる治療を繰り返していた。2012年3月より少量の腹水が出現し、初めは利尿薬投与によりコントロール可能であったが、9月頃より...

第099回四国支部例会

糖尿病患者の腹部症状
杵川 文彦(さぬき市民病院 内科)
【目的】糖尿病患者においては腹部症状を訴えることが多いが、その原因については不明な点が多い。今回は糖尿病患者の腹部症状と糖尿病の合併症および罹病期間との関連について検討した。【方法】対象は糖尿病教育入院患者51例。GSRSを用いて腹部症状を定量的に評価し、下位尺度のスコアが2以上を症状ありとした。心拍変動係数(CVRR)が2未満の例を自律神経障害ありとした。血液生化学検査、尿検査により腎症を、眼底...

第099回四国支部例会

食道胃接合部に発生した馬蹄型平滑筋腫の1例
上村 直(高知大学 医学部 外科学講座 外科1)
【背景】平滑筋腫は消化管間葉系細胞由来の腫瘍で、食道、胃に比較的多くみられるが、食道胃接合部に発生することは比較的稀であり、治療にあたっては下部食道括約筋帯やHis角などの逆流防止機構への配慮が重要となってくる。【症例】38歳の男性。30歳時に胃癌検診にて噴門部の粘膜下腫瘍を指摘され、近医で内視鏡検査で経過観察されていたが、同腫瘍の増大傾向のため当院に紹介となった。上部消化管内視鏡検査で食道胃接合...

第099回四国支部例会

血液透析患者に対しテガフール・ウラシル/ホリナートカルシウム療法が有効であったStage4結腸癌の1例
速瀬 啓純(南国中央病院 内科)
【方法】透析患者の切除不能進行大腸癌に対し原発巣切除後、UFT/LV療法を行い、安全かつ一定期間ではあるが癌のコントロールができた症例を経験したので報告する。【成績】肝S8に8×7cm、S6に5×4cm、その他にも腫瘤が多数認められた。透析中の出血予防のために原発巣切除を行うこととした。腹腔鏡補助下右結腸切除術およびD2リンパ節廓清、機能的端々吻合を行った。術後17日目より肝転移に対しUFT 30...

第099回四国支部例会

肝原発性diffuse large B-cell lymphomaの1例
林 亨(NHO善通寺病院  消化器内科)
症例は77歳女性。自己免疫性肝炎と糖尿病にて近医に通院中であった。最近全身浮腫が出現し当院を受診した。腹部超音波検査では高度肝硬変と肝全体に広がる境界が比較的明瞭で辺縁が不整な低エコーの多発腫瘤を認めた。腹部CTでは肝硬変と大量の腹水貯留、多発性の辺縁不整な低吸収域を認めた。またMRIでは肝全体を占める結節状の多発性腫瘤を認め、T1強調画像で低信号を、T2強調画像、拡散強調画像で高信号を示した。血...

第099回四国支部例会