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検索結果は18件です。

麻痺性イレウスを初発症状として発見された褐色細胞腫の一例
千田 圭悟(市立札幌病院)
【症例】57歳、男性【主訴】腹部膨満感・食欲不振【現病歴】2012年5月頃より腹部膨満感・食欲不振を認めるようになった。2012年8月25日より症状の増悪を認め、食事摂取不良となったため同年8月30日当科初診。初診時、著明な腹部膨満と腹部単純X線で著明な腸管ガスの貯留を認めたため、当科へ緊急入院となった。【既往歴】なし【家族歴】なし【内服薬】なし【生活歴】喫煙:20~45歳まで20本/日【入院時現...

第112回北海道支部例

特発性孤立性上腸間膜動脈解離9例の検討
杉浦 諒(札幌東徳洲会病院 消化器センター)
【目的】特発性孤立性上腸間膜動脈解離(以下SMA解離)は比較的稀な疾患であるが急性腹症の一つとしてその正確な診断は極めて重要である.今回,我々は当院で経験したSMA解離についての背景,CT所見,治療法について検討した.【対象】2008年10月から2012年10月までの間に当院でSMA解離と診断した11例について検討した.【結果】11例中男性が9例(82%)を占め平均年齢は55.2歳であった.既往歴...

第112回北海道支部例

右胃動脈瘤破裂による腹腔内出血を来したSegmental Arterial Mediolysis(SAM)の一例
加藤 拓也(札幌東徳洲会病院消化器センター)
 症例は57歳女性。総胆管結石による胆管炎を当科で治療し、急性胆管炎に伴う門脈血栓症に対し血栓溶解療法にてフォロー中であったが、平成24年10月某日に腹痛・嘔気を主訴に当院救急搬送された。血圧低下と腹水貯留を認め, CT検査を施行したところ、胃下方に大きな血腫と右胃動脈に多数の動脈瘤の存在を認めた。血管造影では右胃動脈に嚢状、瘤状に拡張した動脈瘤を数珠状に7個認めた。同様の所見は左肝動脈にも認めら...

第112回北海道支部例

腸閉塞で発症し小腸内視鏡にて摘出しえた多量の消化管異物の1例
佐藤 雅(名寄市立総合病院 消化器内科)
【症例】30歳代、男性。精神運動発達遅滞、てんかんにて障害者支援施設に入所中。反復性噴出性嘔吐を主訴に当科を初診し急性胃拡張の診断で入院となった。腹部XP、CTにて胃内と空腸に含気所見を伴う異物様陰影を認め、異食症の既往があることより、消化管異物が考えられた。経口小腸内視鏡を施行したところ、まず胃内に塊状になった緑色ビニール物を認めた。ネットで回収し、広げて確認したところ変性した医療用ゴム手袋であ...

第112回北海道支部例

Virchowリンパ節転移で発見されたS状結腸癌の1例
佐々木 貴弘(JA北海道厚生連 遠軽厚生病院 内科)
症例は65歳女性。平成24年10月中旬、ショルダーバックをかけた時、左鎖骨上窩の腫瘤に気付き当院耳鼻科を受診する。同部位からのリンパ節生検で中分化管状腺癌の診断となった。原発巣検索目的で当科紹介となった。血液検査所見でCEA 10.7ng/mlと高値であり、CT検査で左鎖骨上窩から上縦隔にかけて複数のリンパ節腫大と、S状結腸に全周性の壁肥厚を認めた。上部消化管内視鏡検査は異常なく、下部消化管内視鏡...

第112回北海道支部例

特発性胆嚢穿孔の一症例
渡部 真裕子(日鋼記念病院消化器センター)
急性胆嚢炎に合併する穿孔の頻度は2%~15%と報告され、その多くは胆石や著明な胆嚢炎を背景としている。特発性胆嚢穿孔は上記の原因を有さずに発症する比較的稀な疾患である。今回我々は突発性の腹痛で発症した特発性胆嚢穿孔の一症例を経験したので報告する。症例は81歳、男性。近医で高血圧や慢性胃炎の診断で診療を受けていた。午前7時頃に朝食を摂取し、午前9時30分頃に突然嘔吐をきたし、その後に強い下腹部痛を自...

第112回北海道支部例

診断に難渋した腹膜中皮腫の一例
鈴木 脩斗(市立札幌病院)
症例は63歳男性。2012年5月頃から心窩部から左側腹部にかけて体動痛を自覚。2012年7月28日近医での上部消化管内視鏡検査で胃体上部から下部前壁に弾性硬の巨大な粘膜下腫瘍様隆起を認めたため当院紹介。CTでは胃大弯に密接する150mm×95mmの巨大腫瘤を認め、腹膜播種、肝転移、肺転移も認められた。画像上はGISTや悪性リンパ腫なども鑑別疾患として考えられ、診断確定のため経皮的肝生検を施行したが...

第112回北海道支部例

腹部大動脈瘤の拡大によって上腸間膜動脈症候群をきたした1例
山田 徹(NTT東日本札幌病院 消化器内科)
【症例】70歳代、男性。2012年9月、腰椎L3の圧迫骨折で近医整形外科に入院中にイレウスを発症し当科紹介され、転院となった。大腸脾弯曲部に狭窄が疑われたが、scopeの通過で解除された。その後、イレウス症状なく経過し食事も開始となっていたが、第20病日に突然の嘔気・嘔吐が出現し、腹部Xp検査では胃の著明な拡張を認めた。絶食・補液の上、胃管を挿入し保存的治療を開始した。CT検査では、入院時より認め...

第112回北海道支部例

著明な壁外発育を呈した横行結腸粘液癌の1例
三浦 翔吾(製鉄記念室蘭病院 消化器・血液腫瘍内科)
 大腸粘液癌は、全大腸癌中3~10%と比較的まれであり、細胞外に多量の粘液を産生し粘液結節を形成する。分化型腺癌に比べ、発見時に壁への浸潤が深くすでにリンパ節転移や腹膜播種を認めるなど進行している症例が多く、予後は不良である。今回我々は、著明な壁外発育を呈した横行結腸粘液癌の1例を経験したので報告する。 症例は69歳女性。平成24年7月頃から右腹部に腫瘤を触知。精査目的に当院外来を受診した。画像検...

第112回北海道支部例

4年間のペグインターフェロン少量単独長期投与によってSVRが得られたジェノタイプ1b、高ウイルス量のC型肝硬変の1例
林 秀美(旭川赤十字病院 消化器内科)
症例は70歳代女性。2002年にC型慢性肝炎を指摘され、2回のIFN単独治療では無効、2004年からPegIFNα2aによる治療を開始したがRNAの陰性化なく3ヶ月で中止、その後エコー下肝生検でA1/F1の所見を確認し、2005年4月から48週間のPegIFNα2b+リバビリンの併用治療を行った。しかしRNAの陰性化が44週目と遅かったため、48週の治療後にPegIFNα2a単独治療を開始した。以...

第112回北海道支部例

続発性消化管アミロイドーシスによりイレウスを発症した一例
滝新 悠之介(北見赤十字病院 消化器内科)
【緒言】続発性消化管アミロドーシスはリウマチなどの慢性炎症性疾患により,肝臓で産生された血清アミロイドA蛋白が標的臓器に沈着する病態である.しかし現在のところその治療法は確立されていない.今回我々は続発性消化管アミロイドーシスによりイレウスをきたした症例を経験したので報告する.【症例】60代女性【主訴】腹部膨満感・嘔吐【既往歴】13歳 若年性関節リウマチ51歳 非ホジキンリンパ腫で胸腰椎硬膜外腫瘍...

第112回北海道支部例

ガストリン産生能を有する膵神経内分泌腫瘍の一例
冨塚 晶子(KKR 札幌医療センター)
症例は70歳女性。微熱、上腹部の違和感、嘔気を訴え近医内科受診。上部消化管内視鏡で十二指腸球部に腫瘤を認めた。腹部エコーでは総胆管、肝内胆管、主膵管の拡張を認め、CTでは膵頭部に腫瘤を認めたため、膵腫瘍または十二指腸腫瘍精査目的に当科紹介となった。当科で施行した造影CTでは膵頭部と十二指腸下行脚に多血性の腫瘤を認め、周囲のリンパ節腫脹も認めた。血清ガストリン値の上昇(>3000pg/ml)を認め、...

第112回北海道支部例

内視鏡的胃粘膜下層剥離術後に発症した急性胆嚢炎の2例
長島 一哲(札幌東徳洲会病院 消化器センター)
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は1990年台に開発され、現在は早期胃癌などの治療に広く用いられるようになっている。術後の主な偶発症としては、主に出血、穿孔が挙げられ、胃のESDでの頻度は数%と言われている。今回我々は早期胃癌に対するESD施行後に急性胆嚢炎を発症した症例を2例経験した.胃の内視鏡治療後に発症した急性胆嚢炎の報告は、1983年から2012年11月までを医中誌、Pubmedで検索して...

第112回北海道支部例

腸管出血性大腸菌O-157感染による溶血性尿毒症症候群(HUS)の1例
大原 正嗣(北見赤十字病院 消化器内科)
腸管出血性大腸菌O-157感染に伴う溶血性尿毒症症候群(HUS)は産生されたverotoxinによる腎での血管内皮細胞障害と血小板凝集による微小血管障害性溶血性貧血が主病態で,進行性腎障害,溶血性貧血,血小板減少を特徴とする症候群である。早期診断および早期治療が極めて重要である.今回我々はO-157感染によるHUSの1例を経験した。症例は、20代女性.下痢,腹痛,血便主訴に近医受診し、出血性腸炎の...

第112回北海道支部例

早期胃癌に対するESDの長期成績
早坂 尚貴(KKR札幌医療センター 斗南病院 消化器内科)
【目的】当科における早期胃癌ESD症例の長期成績を検討し、その有用性、問題点を明らかにする。【方法】2000年10月~2006年12月までの間、当科でESDを施行した残胃、胃管病巣を除く早期胃癌241症例275病変の内、予後の追跡が可能であった228症例261病変を対象とした。男女比は3.38(176/52)、ESD施行時年齢中央値は72歳 (45-86歳)であった。(1)ESDによる治療成績(一...

第112回北海道支部例

出血を契機に発見された多発胃潰瘍を伴う早期胃癌の1例
大槻 雄士(KKR札幌医療センター)
症例は75歳, 男性. 2009年胃潰瘍で当科を受診した. H.Pylori(以下HP)陽性のためPPI, アモキシリン, クラリスロマイシンの3剤併用療法で除菌を行った. 除菌は成功したが胃粘膜の萎縮があるため年1回の上部消化管内視鏡(以下EGD)をすすめられた. しかし, 患者は以後通院を自己中断していた. 2012年9月, 胸痛, 黒色便を認め, 当院救急外来を受診した. 採血上貧血を認め,...

第112回北海道支部例

出血性小腸潰瘍を合併したcutaneomucosal venous malformationの一例
我妻 康平(札幌医科大学 第一内科)
Cutaneomucosal venous malformation (VMCM)は血管腫や動静脈奇形が全身、特に頭頸部に多発するまれな遺伝性疾患で、消化管出血の合併も報告されている。Blue rubber bleb nevus syndrome (BRBNS)も全身に血管腫が多発する遺伝性疾患で消化管血管腫の合併が知られておりVMCMと同一疾患という説もあるが、BRBNSの血管腫は体幹や四肢に好...

第112回北海道支部例

胆膵内視鏡処置における放射線被爆の現状調査
平田 幸司(苫小牧市立病院 消化器内科)
昨年の震災後より放射線被爆による被害に注目されている.その一方で,われわれ医療者における放射線被爆の現状は軽視されている.年間被爆線量上限は 50mSvとされており,放射線使用者には被爆量の測定が義務付けられているが,測定器の未装着者も少なくなく,放射線被爆量をきちんと反映しているとはいえない.【目的】当院における胆膵内視鏡処置の際の放射線被爆の現状を明らかにすること.【方法】2012年10月1日...

第112回北海道支部例