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検索結果は77件です。

肝アミロイドーシスにて発症し、急激な経過をたどった一例
大石 敬之(佐世保市立総合病院)
【はじめに】全身性アミロイドーシスは非常に稀な疾患であるが、有効な治療法は確立されておらず予後不良とされている。また症例によってアミロイドが主に沈着する臓器が違い出現する症状も様々である。今回われわれは肝アミロイドーシスにて発症し、急激な経過をたどった一例を経験したので、若干の文献的考察を交えて報告する。【症例】69歳女性。2年前より慢性腎不全で人工透析中。2010年1月の血液検査でALP、γ-G...

第096回九州支部例会

悪性腹膜中皮腫の1例
東 拓一郎(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
【症例】89歳。女性。【現病歴】平成22年4月に腹部膨満感にて、近医受診。著明な腹水を認め、精査目的に当院に紹介入院となった。【経過】身体所見では、腹部は著明に膨満しており、腹部エコー、腹部CTで腹水の貯留と、腹膜の肥厚を認めた。腹水穿刺にて、腹水中ヒアルロン酸650160ng/mlと高値を認め、細胞診で悪性中皮腫が疑われた。腹水細胞診にセルブロックを作成し、免疫染色を行い、悪性腹膜中皮腫と診断し...

第096回九州支部例会

C型慢性肝炎に対するペグインターフェロンα-2b治療中に、1型糖尿病とバセドウ病を同時発症した一例
島 ゆかり(聖マリア病院)
【背景】C型慢性肝炎に対するPEG-INF α-2b治療中に、1型糖尿病とバセドウ病を同時発症した一例を経験したので報告する。【症例】55歳 女性○主訴:全身倦怠感、口渇感、発熱○既往歴:胞状奇体(輸血歴あり) 、左乳腺炎手術、大腸ポリープ摘出○現病歴:H20年11月 慢性C型肝炎(1型 high)に対しIFNα-2bとリバビリン内服にて加療中であった。第30クール目にウイルスの消失を認め、引き続...

第096回九州支部例会

無症状穿孔を合併したクローン病の1例
萱嶋 善行(福岡大学医学部消化器内科)
症例は20歳代の男性。18歳時に近医で小腸大腸型クローン病と診断され、メサラジン内服および経腸栄養で加療されていた。2010年6月初旬より、下痢、腹部膨満感出現。6月24日、近医にて大腸内視鏡を行ったところS状結腸、下行結腸、横行結腸に著明な腸管短縮、管腔の狭小化を伴った縦走潰瘍、敷石像を認めた。また、上行結腸は著明に狭窄しておりスコープの通過は困難であった。その後、腹部膨満感が増悪したため精査加...

第096回九州支部例会

悪性腹膜中皮腫に対し化学療法を施行した1例
内村 修二(宮崎大学医学部内科学講座循環体液制御学分野)
今回我々は悪性腹膜中皮腫に化学療法を施行し、約24ヶ月の生存を得た症例を経験したので報告する。
症例は64歳男性。電子部品工場勤務で、アスベスト暴露歴を有していた。2008年4月に腹痛を生じ近医を受診した。画像検索の結果、播種性病変が疑われ、同年5月に診断目的で腹腔鏡下生検を施行された。大網、腹膜、腸間膜に結節を認め、病理診断にて悪性腹膜中皮腫と診断された。同年6月に当科紹介となり、7月中旬...

第096回九州支部例会

椎体後方固定術を施行し,著明にQOLが向上した肝細胞癌腰椎転移の1例
伊集院 駿(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
【症例】50歳、男性。【既往歴】39歳:C型肝炎【現病歴】平成20年11月、心窩部痛で当院消化器内科入院。腹部エコーで6.0×5.0cm大の肝腫瘤指摘。血性腹水も認め、肝細胞癌破裂と診断し、TAE施行した。12月に、当院外科にて拡大肝右葉切除術施行。その後は、外来通院していた。平成21年7月、CTにて、L3椎体に9cm大の骨転移を認めた。疼痛コントロール目的に放射線療法を施行した(計40Gy)。平...

第096回九州支部例会

巨大肝嚢胞性腫瘍として術前診断に苦慮したGIST肝転移の1例
田中 康子(長崎医療センター 肝臓内科)
症例は67歳女性。12年前に他院で小腸腫瘍の手術歴あるも、病理診断は不明であった。200X年5月上旬より下腿浮腫が出現し徐々に拡大・増悪傾向を示した。その後食思不振、体重減少も認めた。7月下旬には心窩部膨満感も出現したため近医を受診。腹部エコーにて巨大肝嚢胞を指摘され、精査加療目的に当院肝臓内科紹介受診となった。造影CT検査では、血管増生も明らかで厚く不整な嚢胞壁を有する、径18cmの嚢胞性腫瘤を...

第096回九州支部例会

失神を伴う下血を契機に発見、内視鏡的に治療し得たTubular adenocarcinomaの一例
松林 万葉(沖縄県立中部病院)
[症例]27歳女性[主訴]下血 [既往歴]ファロー四徴症術後、右全盲(水晶体欠損)[現病歴]来院前日、排便時に腹痛を伴わない下血を認め、その後間欠的に下血が続いた。翌日ふらつき、めまい出現し、意識消失を認めたため救急車要請、当院救急センター搬送となった。[来院時現症]血圧116/80mmHg、脈拍100/分、呼吸数18/分、体温37.1℃。身体所見:眼瞼結膜貧血あり。胸骨左縁に収縮期駆出性雑音を聴...

第096回九州支部例会

在宅中心静脈栄養中の軟治性Crohn病にCVカテーテル先端から右房内に伸展する巨大血栓を生じた1例
石井 泰明(宮崎大学第一内科)
30歳代、女性。1993年に小腸型Crohn病と診断され、2001年に小腸部分切除を施行された。2006年にレミケード療法を開始した。また同年、当院第一外科にてSeton drainagを施行された。2007年よりイムランを併用したが、脱毛のため中止した。その後、活動性が持続し、低蛋白血症(1.7-2 g/dl)が出現した。2009年4月からはレミケード投与間隔を6週に短縮したが、寛解導入は得られ...

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診断に苦慮した胃悪性小円形細胞腫瘍の1例
藤元  紗代子(九州大学大学院 病態機能内科学)
症例は63歳、男性。糖尿病のため福岡東医療センターに通院中であった。2010年4月1日,特に誘因なく突然の腹痛が出現し,同院を受診した。腹部CTで消化管穿孔を疑われ,同日緊急手術となった。胃前庭部前壁に微小穿孔を認め、穿孔閉鎖・大網被覆術を施行された。術後に施行した上部消化管内視鏡検査で前庭部に大きな潰瘍性病変を認め,生検でMALTリンパ腫が疑われたため精査加療目的で当科紹介入院となった。胃X線・...

第096回九州支部例会

胸腺腫からの孤立性腹腔内リンパ節転移の一例
幸山 敦子(国立病院機構九州医療センター肝臓病センター外科・臨床研究部)
 腹腔内リンパ節腫大の生検より胸腺腫からの転移と診断され、二期的に摘出術を施行した一例を経験したので報告する。【症例】62才の女性。2004年11月、手足のしびれが出現し、当院紹介。精査の結果、症状の原因疾患は強皮症と診断された。同時に糖尿病、間質性肺炎、原発性胆汁性肝硬変及び前縦隔腫瘍、腹腔内リンパ節腫大も指摘された。間質性肺炎のステロイド治療の後に、前縦隔腫瘍に対して胸腔鏡併用小開胸下に腫瘍摘...

第096回九州支部例会

高齢者(80才以上)肝細胞癌の特徴および術後経過
友延 寛(国立病院機構九州医療センター肝臓病センター外科・臨床研究部)
近年、平均寿命の延長、周術期管理などの向上に伴い、高齢者に対する外科治療が増加しており、肝細胞癌(HCC)もまたその例外ではない。今回、当科の高齢者HCCの特徴と、治療経過について検討したので報告する。 【対象と方法】1994年7月より2009年12月末までに当科で外科治療を施行したHCCのべ2116例中初発HCCは845例。これを80才未満のYoung群(Y群)787例と80才以上のAged群(...

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内ヘルニアによる絞扼性イレウスにて発見された成人腸回転異常症の一例
百合野  彩乃(新日鉄八幡記念病院 外科)
【はじめに】腸回転異常症は胎児期の上腸間膜動脈を軸とした腸回転と固定の異常により生じる稀な疾患である。腸回転異常に起因する内ヘルニアに対して緊急手術を施行した症例を経験したので報告する。【症例】46歳男性【既往歴】特記事項なし、手術歴なし【現病歴】平成22年7月上旬より2時間程持続する腹痛を3回認めていた。8月20日にも腹痛が出現、軽快しないため当院へ救急搬送となった。触診で圧痛・筋性防御を認めた...

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術中に診断したparagangliomaの一例
橋本 理沙(九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究センター)
【症例】70歳、男性【主訴】左下腹部痛【現病歴】高血圧、糖尿病にて前医通院中であったが、2010年6月から時々左腹部から背部の疼痛を自覚するようになった。CT上腹部に7cm大の腫瘤を指摘され、7月に当院紹介となった。CT上、後腹膜左側に最大径7cm大の腫瘍を認め、後腹膜腫瘍の診断で手術目的にて入院となった。【既往歴】30年前.胃潰瘍にて胃切除術、20年前.胆石症にて胆嚢摘出術、5年前.心筋梗塞【画...

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カルチノイドと鑑別を要した粘膜下腫瘤様の直腸MALTリンパ腫
芥川 剛至(佐賀大学附属病院 一般・消化器外科)
症例は63歳女性。下血を主訴に近医受診。下部消化管内視鏡検査にて直腸Rbに径20mmの表面平滑な隆起性病変認め、当院紹介となった。当院で下部消化管内視鏡検査を再検したところ、既知の隆起性病変は、歯状線から3cmに存在するやや白色調を呈する20mm大の粘膜下腫瘍であり頂部に陥凹を伴っていた。超音波内視鏡検査では、粘膜から粘膜下層に局在する低エコーで充実性の腫瘤であった。直腸カルチノイドを疑いボーリン...

第096回九州支部例会

下血を契機に発見された直腸肛門部悪性黒色腫の1例
鎌田 和宏(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部)
症例は、80歳の女性。2010年6月より下血を認め、近医にて精査したところ直腸に2cm大の1型病変を認め、生検にてmalignant melanomaと診断され精査加療目的に当科紹介となった。大腸内視鏡検査にて直腸Rb前壁に茎部を有する隆起性病変を認め、表面は部分的に黒褐色調の領域が混在していた。また、肛門周囲の皮膚には領域性のある黒色病変が存在していた。全身精査にて明らかな遠隔転移やリンパ節転移...

第096回九州支部例会

健常人発症のサイトメガロウイルス肝炎の一例
前住 忠秀(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
【はじめに】サイトメガロウイルス(以下CMVと略す)肝炎は一般的に小児期に多いと考えられている。しかし社会的衛生環境が改善するにつれ成人のCMV抗体保有率が低下しており今後CMV肝炎は増加すると予想される。今回、健常人発症のサイトメガロウイルス肝炎の一例を経験したので報告する。【症例】37歳、男性。既往に15年前にネフローゼ症候群、手術歴なし。主訴は発熱と全身倦怠感。2010年5月下旬頃より37度...

第096回九州支部例会