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検索結果は18件です。

PD6-01 NSAIDs起因性小腸傷害モデルにおける粘液の動態に関する検討
岩井知久(北里大学病院消化器内科)
【背景と目的】近年小腸病変がこれまで考えられていた以上に多いことが明らかになりつつあり中でもNSAIDs起因性小腸傷害の予防・治療法の確立が求められるようになった.今回NSAIDsによる下部消化管傷害の好発部位t発症から治癒過程までの経過を主要な防御因子である粘液に着目して粘液の動態と抗ムチンモノクローナル抗体を用いた免疫染色法にて評価することを目的とした【方法】8週齢の雄性Wistar系ラットに...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-02 健常人と非ステロイド消炎鎮痛剤(NSAIDs)による小腸粘膜障害の発生頻度と表現形に対する検討
藤森俊二(日本医科大学消化器内科)
【目的】薬剤および胆汁酸の濃度腸内細菌叢は小腸の部位で異なりNSAIDによる粘膜障害は小腸部位で表現形が異なる可能性がある.NSAIDによる粘膜障害の小腸部位による発生頻度を調べるとともにその表現形を比較検討することが目的である.【方法】試験参加の同意が得られた45歳未満の健常人男性ボランティア76例が対象である.まず対象者にカプセル内視鏡(CE)を施行し健常状態での小腸粘膜障害を評価した.その後...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-03 小腸虚血再灌流傷害におけるMyD88の役割
渡辺俊雄(大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学)
【背景】ショック重度熱傷小腸移植などにより惹起される小腸虚血再溢流傷害は小腸局所の組織傷害に加えて二次式に肺肝腎などの遠隔臓器傷害や敗血症などが引き起こされる重篤な傷害である.Toll-like receptors(TLRs)は細菌の機体成分や傷害組織から遊離される分子を認識しそのシグナルを共通のアダプター分子であるMyD88を介して伝達するが近年心臓肝臓腎臓などの虚血再灌流傷害においてTLRsの...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-04 造影超音波による小腸微細循環の評価
畠二郎(川崎医科大学検査診断学)
【背景・目的1小腸の内視鏡的診断は飛躍的進歩を遂げたものの形態変化の背景に存在する重要な因子としての血流を生理的に評価する手法は皆無に等しい.そこで造影超音波を用いた小腸微細循環の評価法を臨床応用しその有用性を検討する.【対象・方法】対象は腸閉塞12例クローン病6例など各種小腸疾患49例(男性30例平均年齢623歳).超音波造影剤ソナゾイド(第一三共製薬)O.015ml/Kgをワンショット静注しm...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-05 肝細胞癌患者における小腸病変の検討
山田篤生(東京大学消化器内科)
【背景】肝細胞癌患者においては消化管出血のため重篤な転帰をとる症例が存在しそのなかには上部及び下部消化管内視鏡検査にて出血源を認めない例も経験する.侵襲的検査の制約もあり肝癌患者における小腸病変に関する情報は少ない.【目的】カプセル内視鏡(CE)を用いて肝細胞癌患者における小腸病変の種類頻度について検討を行い臨床病態と比較する.【方法】肝細胞癌の治療目的に入院した患者に対して上・下部内視鏡とともに...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-06 Methotrexate誘導腸炎ラットの小腸粘膜の透過性機序に及ぼすプロバイオティクス麹含有製剤の影響
福田能啓(兵庫医科大学臨床栄養部・総合診療部)
【目的】Methotrexate(MTX)は抗リウマチ剤として用いられているが消化管障害などの副作用が知られているAspergillus oryzae NK麹を主成分とするプロバイオティクス麹含有製剤(強力わかもと;GWT)がMTX誘発腸炎に有効であることを見出した今回はGWTの機序解明としてMTX誘発腸炎ラットの腸管粘膜成分と小腸透過性などに対するGWT投与の影響について検討した.【方法】SDラ...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-07 ダブルバルーン内視鏡を用いた小腸細菌叢の解析
太田英孝(自治医科大学内科学消化器内科)
【目的】消化管内の細菌叢と病変の間には密接な関連があると考えられている.口腔・胃・大腸における細菌叢は既に詳細な研究が行われているが従来小腸からの検体採取が困難であったため小腸内の細菌叢はほとんど研究されてこなかった.今回ダブルバルーン内視鏡を用い小腸各部位より粘液を採取しその中に含まれる細菌の解析を行った.本研究での小腸細菌叢データは小腸の病変と細菌との関連を調べるための有用な基礎データになり得...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-08 大腸全摘術後残存小腸の「大腸化」の機序
福島浩平(東北大学胃腸外科)
大腸全摘回腸肛門(管)吻合術は潰瘍性大腸炎と家族性大腸腺腫症に対する標準術式である.下痢などの大腸欠落症状と回腸嚢炎は術後QOLと密接に関連し病態の理解と適切な治療が求められる.我々は残存小腸上皮の適応現象と腸内細菌叢の経時的変化についてヒトおよびラットの大腸全摘モデルを用いて検討を行った.その結果術後の適応現象の中心は残存小腸上皮細胞の形質変化であり1.大腸全摘術後の血中アルドステロン(Ald)...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-09 13C-trioctanoin呼気試験による胃切除後小腸機能障害の病態診断
中田浩二(東京慈恵会医科大学外科学消化器外科)
「消化と吸収」は生命維持に不可欠なエネルギーを体内にとり込むために必要な消化管の最も重要な働きの一つである.この働きはしばしば消化器疾患や消化器外科手術による小腸機能・消化能障害のために低下し臨床上の問題となる.胃切除後には胃排出充進による小腸負荷の増大外来神経切除・再建法による小腸運動機能障害や消化液分泌低下小腸内細菌増殖が起こることが知られておりしばしば臨床的にも体重減少下痢栄養障害の発生がみ...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-10 ラット消化管寄生線虫Nippostrongylus brasiliensis(Nb)感染における小腸粘液変化;sialo-mucinsulfo-mucin転移酵素について
曽我幸一(京都府立医科大学大学院・消化器内科学)
【背景目的】Nbの免疫学的排除では小腸上皮での杯細胞過形成・杯細胞由来粘液(mucin)の増加が認められるが詳細は未だ明らかではない.今回感染に伴うmu・cinの性状変化特にシアル酸化・硫酸化を検討するためにPAS染色sialo-mucinを同定するAB染色sulfo-mucinを同定するHID-AB染色転移酵素の経時的変化を検討するRT-PCRを行った.【方法】1. Nb2000匹を感染させたB...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-11 腸炎後過敏性腸症候群モデルにおける小腸運動能異常とその免疫学的機序
秋穂裕唯(九州大学大学院医学研究院病態制御内科学)
【目的】過敏性腸症候群(IBS)の原因として最近腸管局所の免疫系の異常が原因となる事が明らかとなった.また急性胃腸炎の後にBSが起こることがわかってきており(Spiller RC. Gastroenterology2003)炎症後過敏性腸症候群(PI-IBS)という新しい疾患概念が確立されつつある.我々は抗CD3抗体投与腸炎モデルを用いて炎症の鎮静化後に持続した運動能異常を起こすmediatorの...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-12 小腸ICC及び平滑筋の発生生物学的研究
倉橋正明(名古屋大学消化器内科)
【背景】小腸にとって蠕動運動は最も重要な機能でありその障害が様々な病態を生じ得る.蠕動を司る細胞は平滑筋細胞腸管ペースメーカー細胞(Interstitial cells of Cajal:ICC)腸管神経節細胞の3つでありこれらのどれの異常によっても蠕動は障害を受ける.我々はこの中で特にICC及び平滑筋に着目しその発生メカニズムの解明に取り組んでいるICCおよび外縦筋は共通の前駆細胞から発生するが...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-13 小腸構造理解を目指した小腸マッピングによる遺伝子発現解析
土屋輝一郎(東京医科歯科大学消化器病態学)
【目的】小腸粘膜は4種類の細胞より構成され消化吸収だけでなく免疫調節機構生体防御機構恒常性維持機構など多彩な機能を有するがそれぞれの機能の区別・制御機構やtその破綻による病態理解が全く進んでいない状況である.小腸構造においても空腸と回腸にて明確な好発疾患の相違があるにもかかわらず両者の基礎的な構成原理は全く解明されていない.そこで今回我々はダブルバルーン内視鏡を用い生検にて全小腸のマッピングを行い...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-14 炎症性腸疾患におけるIgG糖鎖構造の変化-血清マーカーとしての可能性
新崎信一郎(大阪大学消化器内科学)
【目的】関節リウマチではIgGの糖鎖においてガラクトースが高率に欠損していることが報告されているが炎症性腸疾患(IBD)患者での報告は少ない.我々はIBDにおけるIgG糖鎖を解析し病態との関連を明らかにするとともに糖鎖異常の出現機序について基礎的検討を行った.【方法】クローン病(CD)60例潰瘍性大腸炎(UC)58例健常者(HV)27例およびIBD以外の腸炎患者(DC)15例の血清IgG糖鎖をHP...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-15 単球recruitmentの制御をターゲットとしたマウス慢性小腸炎の治療
穂苅量太(防衛医大内科学)
【目的】炎症性腸疾患の病態には白血球を主とした免疫担当細胞が深く関与し白血球の腸管粘膜への異所性集積が想定されている.この分野はリンパ球について深く研究されすでにリンパ球recrUitmentを標的とした抗接着分子抗体などの治療法が確立している一方炎症部粘膜への単球系細胞の異常な集積よりこれらの細胞群の役割も認識さ.れているが単球の小腸粘膜へのrecmitmentは詳細に検討されていない.また近年...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-16 小腸内視鏡下生検検体を用いたCrohn病患者におけるserotonin transporter(SERT)の発現についての検討
加藤真吾(埼玉医大総合医療センター消化器肝臓内科)
【目的】Crohn病患者は下痢・腹痛などの症状を呈する.その機序として腸管炎症による吸収障害のみならず腸管蠕動運動の充進も関与する今回われわれはCrohn病患者の小腸におけるserotoninおよびsero・tonin transporter(SERT)の関与について検討した.【方法】インフォームド・コンセントの得られたCrohn病患者群15例およびコントロール群8例よりダブルバルーン小腸内視鏡下...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-17 パイエル板の拡大内視鏡観察と臨床的意義
磯本一(長崎大学第二内科)
【目的】終末回腸には腸管関連リンパ組織最大のバイエル板(P板)が存在する.P板には絨毛に被覆されないドーム領域があり表面にM細胞が分布し取り込んだ抗原情報を樹状細胞に伝達する.本研究ではP板の拡大内視鏡観察炎症性腸疾患との関連性を検討した.【対象と方法】研究1:腸管病変のない健常者140例のP板形態を内視鏡観察して(藤倉らの分類)年齢分布を調べた.拡大形態観察をインジゴカルミンコントラスト法クリス...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点

PD6-18 小腸濾胞性リンパ腫におけるダブルバルーン小腸内視鏡検査の意義
八板弘樹(済生会熊本病院消化器病センター)
【背景】近年ダブルバルーン小腸内視鏡(以下DBE)の普及に伴い小腸濾胞性リンパ腫の報告例が増加している.しかしその臨床像や内視鏡所見を検討した報告は少なく治療法については一定の見解が得られていない【方法】過去5年間に診断された腸管濾胞性リンパ腫のうちDBEを施行した13例を対象とし内視鏡所見および臨床病理学的特徴について検討した.【結果】対象の内訳は男性8例女性5例で診断時の年齢は平均62歳(51...

第94回日本消化器病学会総会小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点