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検索結果は44件です。

Solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)との鑑別が困難であった低分化型膵管癌の一例
林 大樹朗(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学)
【症例】70歳代、男性。【既往歴】平成10年、早期胃癌にて内視鏡的粘膜切除術施行、平成12年、前立腺癌にて前立腺全摘除術施行。【現病歴】平成24年6月、当院循環器内科入院中に実施した腹部造影CTにて、膵頭下部の腫瘍性病変を指摘され精査となった。腫瘍マーカーは、CEAは基準範囲内、CA19-9は81U/mlと軽度上昇を認めた。体外式USでは病変の描出は困難であった。単純CTでは病変は膵頭下部に15m...

第117回東海支部例会

化学放射線療法中に意識障害を伴う高アンモニア血症を来した食道癌の1例
吉峰 崇(名古屋第二赤十字病院 消化器内科)
切除不能食道癌の予後は不良であるが,その全身化学療法の標準治療は5-fluorouracil(FU)とシスプラチン(CDDP)である.本治療では,腎障害,骨髄抑制,粘膜障害などの有害事象がみられるが,稀な有害事象として高アンモニア血症が報告されている.今回5-FU+CDDP投与後,高アンモニア血症による意識障害を来した切除不能食道癌の1例を経験したので報告する.症例は67歳,男性で,主訴は嚥下困難...

第117回東海支部例会

IgE高値、好酸球増多を呈した良性胆道狭窄の一例
奥野 真理(静岡県立総合病院 消化器内科)
症例は60歳代女性。2006年肝機能障害にて当科紹介。受診時T-Bil5.5mg/dl、D-Bil3.6mg/dl、AST117U/l、ALT122U/l、LD332U/l、ALP1761U/l、γ-GTP361U/lと肝胆道系酵素の上昇の他、白血球23600μl(好酸球63.0%)と好酸球増多、及びRIST172.0IU/mlと軽度の上昇を認めた。IgG4は60.7mg/dlと正常値であった。M...

第117回東海支部例会

大腸癌術後膵転移の2例
奥野 真理(静岡県立総合病院)
症例1:60歳代男性。2001年6月上行結腸癌に対し右半結腸切除術を施行。その後2007年2月IVC前面リンパ節転移摘出術、2008年3月、2011年4月に右肺転移切除。2012年7月PET-CTにて膵頭部腫瘤を指摘された。EUS-FNAにて腺癌細胞を認め、同年8月膵頭十二指腸切除術を施行した。最終病理診断は中分化型腺癌であり、先回の大腸癌の組織像との間に高い類似性を認めたため転移と判断した。症例...

第117回東海支部例会

十二指腸狭窄症状で発症し、保存的治療で改善したGroove pancreatitisの1例
松浦 弘尚(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化器内科)
症例は66歳女性で主訴は心窩部痛、嘔吐、吐血であった。既往歴は30年前に両側卵巣摘出術。現病歴として2010年1月下旬頃より心窩部痛あり、2月初旬に嘔吐、少量吐血あり、当科ヘ緊急入院となった。現症はバイタルサインに異常なし。腹部は心窩部に圧痛を認め、反跳痛は認めなかった。血液検査所見はWBC 7600/μl,Hb13.4g/dl,CRP 2.71mg/dl,T.Bil 2.0mg/dl ,AST ...

第117回東海支部例会

直腸MALTリンパ腫の1例
濱野 真吾(名古屋市立大学 大学院 消化器・代謝内科学)
症例は79歳、男性。主訴は血便。2006年1月に血便を認め近医を受診した。注腸X線検査でポリープを指摘され、大腸ポリープ切除目的に当院に紹介受診となった。下部消化管内視鏡検査で、直腸に浮腫状の発赤粗造粘膜が認められ生検が行われた。病理組織検査所見は小型リンパ球の密な増生が観察され、免疫染色はCD20+、CD79a+、CD3-、CD5-、CD10-、BCL2+、CCND1±であった。API2/MAL...

第117回東海支部例会

肝癌治療を契機にHCV-RNAが陰性化したC型慢性肝炎の1例
若山 孝英(岐阜県総合医療センター)
【症例】81歳、男性。既往歴としては特記すべきことなく、輸血歴、手術歴なし。【現病歴と経過】2002年(72歳)にHCV抗体陽性にて近医より紹介となった。当時の検査結果はAST28IU/l、ALT29IU/l、HCVserogroup1、HCV-RNA(ハイレンジ法)90KIU/ml、肝生検A1/F1であった。希望にてIFN療法は行わず、UDCA600mg/day、グリチルリチン投与による肝庇護療...

第117回東海支部例会

鉄欠乏性貧血が発見契機となり、術前にカプセル内視鏡とダブルバルーン小腸内視鏡にて指摘しえた回腸カルチノイドの1例
井深 貴士(岐阜大学 医学部 消化器病態学)
症例は50歳女性。前医にて狭心症のためイコサペント酸エチルなどにて加療中であった。2011年1月血液検査にてHb7.7g/dlと貧血を認めた。血液検査にて鉄欠乏性貧血と診断された。鉄剤にて貧血は改善するものの、鉄剤の中止にて再び血清鉄の低下を認めた。上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査、腹部造影CT検査を施行されたが、貧血の原因は認めなかった。2012年4月小腸検査目的にて当院紹介となった。カプセ...

第117回東海支部例会

食道粘膜下腫瘍上の早期癌が疑われた三例
横山 敬史(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学)
 今回我々は食道粘膜下腫瘍上に早期癌の合併が疑われた三例を経験したので報告する。
三例は、65歳男性、58歳女性、54歳女性。いずれも検診UGIにて胸部上部食道に腫瘤を指摘され、当院紹介となった。上部消化管内視鏡検査にて切歯列より20~22cmの胸部上部食道に粘膜下腫瘍を認め、表面に発赤した陥凹性病変を認めた。NBI併用拡大内視鏡観察にてIPCLの拡張や増生を認め、ヨード染色にて不染を認めた...

第117回東海支部例会

潰瘍性大腸炎治療中に急性膵炎を合併した症例
松下 正伸(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学)
【症例】23歳女性。平成23年に下痢と下血があり近医を受診したところ、直腸炎型潰瘍性大腸炎と診断。メサラジン2400mgの内服を開始し、寛解となっていた。平成24年4月より症状再燃、同月末、1日10行の血性下痢となったため当院救急外来受診、入院となった。入院時、S状結腸内視鏡検査施行、S状結腸まで連続性にそぞう粘膜がみられ、発赤、易出血性あり(Matts Grade 3)。腹部単純CTでは全結腸の...

第117回東海支部例会

S状結腸癌に併存した虫垂粘液嚢胞腺腫の一例
戸田 崇之(国家公務員共済組合連合会東海病院内科)
【はじめに】S状結腸癌に併存した虫垂粘液嚢胞腺腫の一例を経験したので報告する。【症例】93歳女性、既往歴は特になし。平成24年6月上旬より下腹部痛が出現し、当院外来を受診。貧血を指摘され入院となった。眼瞼結膜に貧血あり。腹部:平坦、軟。左側腹部に圧痛あり。腫瘤を触知せず。WBC 5800 /μl、RBC 377万 /μl、Hb 6.8 g/dl。腹部造影CTでS状結腸に全周性の壁肥厚を認めた。また...

第117回東海支部例会

EUS下ランデブー法が深部胆管挿管獲得に有用であった十二指腸乳頭部癌の1例
上村 真也(岐阜大学医学部附属病院 第1内科)
症例は79歳、女性。尿の濃染を認めたため近医を受診。黄疸と腹部超音波検査にて総胆管~肝内胆管の拡張を認めたため閉塞性黄疸と診断され、精査加療目的で当科紹介入院となった。腹部造影CTでは総胆管および主膵管の拡張を認め、十二指腸乳頭部に動脈相でリング状、門脈相・平衡相で均一に濃染される15mm大の腫瘤を指摘された。上部消化管内視鏡検査では十二指腸主乳頭部に潰瘍形成を伴った腫瘤性病変を認め、超音波内視鏡...

第117回東海支部例会

診断に難渋したIPMCの一例
富永 雄一郎(医療法人 山下病院)
症例は75歳男性。上腹部痛を主訴に近医を受診、精査目的に当院を紹介された。腹部超音波検査にて、膵鈎部に40mm×33mm大で、一部高エコー領域が散在する低エコー腫瘤を認めた。上部消化管内視鏡検査では、主乳頭開口部は開大し新鮮血の流出を認め、主乳頭近傍に壁外圧排所見も認めた。膵DynamicCT検査では、動脈相で正常膵実質部に比べ若干弱いものの腫瘤内に造影効果を認めた。門脈相、平衡相では正常膵実質部...

第117回東海支部例会

緊急手術を行い救命し得た壊死型虚血性腸炎の1例
金光 芳生(順天堂大学医学部附属静岡病院 消化器内科)
【はじめに】虚血性腸炎の重症型である壊死型虚血性腸炎は、術前診断が困難なことが多く、死亡率も高いとされている。今回、緊急手術を施行し救命し得た壊死型虚血性腸炎の1例を経験したので報告する。【症例】64歳女性。【既往歴】2011年2月より多発性骨髄腫にて血液内科で加療を受けていた。2型糖尿病のためインシュリンが導入されていた。【現病歴】2012年7月、腹痛と血便を主訴に救急外来を受診した。採血検査に...

第117回東海支部例会

EUS-FNABが診断に有用であった食道胃接合部癌の1例
田野 俊介(三重大学 医学部 附属病院 光学医療診療部)
症例は77歳の男性。主訴はつかえ感。現病歴はH23年10月よりつかえ感があり、食事摂取も困難となり他院を受診した。上部消化管内視鏡で食道胃接合部に狭窄を認めたが、同部位の生検では悪性所見は認めなかった。また、腹部CTでも異常なく近隣病院で経過観察となった。その後も食事摂取が困難であり、精査目的でH24年3月に当院を紹介受診、入院となった。上部消化管内視鏡で食道胃接合部に強い狭窄を認め、経鼻用細径フ...

第117回東海支部例会

腹部MRI検査でEOBの取り込みを認めた多血性肝腫瘤の1例
西垣 信宏(磐田市立総合病院 消化器内科)
症例は29歳男性。平成21年8月健康診断にて肝機能障害、脂質異常症を指摘され近医受診。腹部USで肝S8に約8cmの腫瘤を指摘されたため、同月当院紹介受診。血液検査ではASTは 正常だがALT 64と軽度の肝機能障害を認め、肝炎ウイルスマーカーはHBs抗原、HBc抗体、HCV抗体すべて陰性。腫瘍マーカーはAFP は正常だがPIVKA-2は92と軽度高値であった。腹部CTでは、単純にて内部に不均一な低...

第117回東海支部例会

心窩部痛で発症し内視鏡的切除により症状の消失が認められた胃ポリープの1例
市川 裕一朗(藤田保健衛生大学 消化管内科)
38歳男性,平成23年末から続く心窩部痛が出現し近医受診。上部消化管内視鏡検査で胃体下部大彎に径約25mm大の表面が発赤し、辺縁やや不整な隆起性病変が認められ、同部位からの生検でinflammatory granulation tissueと診断された。酸分泌抑制剤、胃粘膜防御製剤などで経過をみられていたが、症状の改善なく当院に紹介となった。当院の内視鏡検査でも胃体下部大彎に径約25mm大の表面発...

第117回東海支部例会

副腎皮質ホルモンが奏効したPerivascular epithelioid cell tumor(PEComa)の一例
石原 健二(愛知県がんセンター中央病院 内視鏡部)
症例は47歳男性。腹痛と1年間で25kgの体重減少を主訴に近医を受診し、CTで著明な腹水貯留と腸間膜に不均一に濃染する43mm×120mmの腫瘤を指摘され、精査加療目的に当院紹介となった。腫瘤は門脈、上腸間膜動脈、腹腔動脈を巻き込んでおり切除不能であった。組織学的評価のため腫瘤に対して超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診を行うも、リンパ球や中皮様細胞のみで腫瘍成分は認めず確定診断に至らなかった。次に外科に...

第117回東海支部例会

両側耳下腺腫脹疼痛を契機に膵外分泌機能低下と考えられる脂肪性軟便が1年間持続した習慣性飲酒の1例
廣藤 秀雄(かすみがうら クリニック)
【症例】56歳、男性〈主訴〉脂の浮く軟便(2-3行/日)〈既往歴〉飲酒2合、喫煙5本/日〈現病歴〉H23年5/7から両側耳下腺の疼痛腫脹が出現したため、5/14耳鼻咽喉科医院を受診。流行性耳下腺炎が疑われた。[ムンプスの既往癧なし、体温37.4度、血清アミラーゼ 226 U/L, 抗ムンプス抗体(HI)<8倍、CRP 1.81 mg/dL]6行/日の軟便も耳下腺の腫脹・口渇・食欲不振が改善してから...

第117回東海支部例会

内視鏡的十二指腸ステント留置術を施行した十二指腸神経内分泌腫瘍の1例
白井 修(土岐市立総合病院 内科)
症例は82歳、男性。主訴は左季肋部痛、腹部膨満感。既往歴は45歳時にじん肺。81歳時に鉄欠乏性貧血(Hb11g/dl台)を指摘。当時、上部消化管内視鏡検査(以下EGD)、下部消化管検査(癒着による挿入困難でS状結腸まで)+注腸検査、腹部単純CT検査を施行し、明らかな出血源は不明であった。家族歴に特記事項なし。平成24年7月中旬より左季肋部痛と腹部膨満感が出現し近医にてEGDを施行した。以前は指摘の...

第117回東海支部例会