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検索結果は39件です。

仮性膵嚢胞による閉塞性黄疸及び十二指腸狭窄の経過中に、嚢胞の十二指腸への瘻孔形成により自然治癒を得た一例
近藤 春彦(上尾中央総合病院)
症例は48歳、男性。主訴は数日間続く嘔吐と食事摂取困難。既往歴は特記事項なし。大量の飲酒歴あり。2013年6月に上記主訴にて近医を受診し上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行したところ、十二指腸狭窄による胃内の食物残渣の大量貯留を認め、精査加療目的にて当院へ紹介となった。来院時採血では脱水によるBUN/Creの上昇と、血中膵アミラーゼ・肝胆道系酵素の上昇を認めた。腹部単純CTを施行したところ、膵腫大...

第326回関東支部例会

著明な高コレステロール血症を呈した蛋白漏出性胃腸症の1例
石井 玲子(横須賀共済病院 消化器病センター内科)
症例:61歳、女性。現病歴:平成25年4月に健診で右胸水を指摘され当院呼吸器内科を受診した。受診時検査:胸水は漏出液・細胞診Class1、血清アルブミン(Alb) 2.9g/dl、T-Cho 338mg/dl。経過中にAlbはさらに低下し、両側胸水とともに腹水が出現した。消耗性疾患やネフローゼ症候群による低Alb血症は否定的であり、蛋白漏出シンチで腸管への漏出所見が認められた。このため蛋白漏出性胃...

第326回関東支部例会

保存的加療で軽快した胆石イレウスの1例
宮坂 俊光(日本医科大学多摩永山病院 外科)
今回われわれは,保存的加療にて改善の得られた胆石イレウスの1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】80歳、女性【主訴】腹痛、嘔吐【既往歴】28歳 卵巣嚢腫(手術あり)、77歳 左大腿骨頸部骨折、高血圧、糖尿病【現病歴】以前より胆石胆嚢炎を指摘されていたが、手術拒否にて経過観察となっていた。突然、腹痛、嘔吐が出現し、入院となった。【入院時現症】体温 37.8度、血圧 118/72...

第326回関東支部例会

3剤併用によるインターフェロン治療が奏功したC型慢性肝炎の肝外病変(紫斑病)の一例
川上 智寛(順天堂大学医学部附属浦安病院 消化器内科)
C型慢性肝炎の治療は3剤併用療法(ペグインターフェロン+リバビリン+テラプレビル)の出現により高い治癒率が得られるようになったが、テラプレビルによる皮膚症状や腎機能障害等の重篤な副作用が問題となっている。今回、C型慢性肝炎の肝外病変と考えられる紫斑病が3剤併用療法により改善した症例を経験したので報告する。【症例】56歳男性。両上下肢、体幹部中心に紫斑が出現し、皮膚科を受診。皮膚生検でアレルギー性紫...

第326回関東支部例会

当院における総胆管結石に対する内視鏡的乳頭大口径バルーン拡張術の治療成績
若松 徹(キッコーマン総合病院 内科)
【目的】2012年5月より保険適用となった大口径バルーンによる乳頭拡張術の有用性を明らかにするため当院における治療成績について検討した。【対象・方法】総胆管結石治療目的に内視鏡的乳頭大口径バルーン拡張術(EPLBD)を施行した10例を対象とした。対象の年齢は75.2±17.1歳、中央値78歳(40~96歳)。性別は男4例、女6例。胆石の最大径は18.4±6.8mm、中央値16.3mm(11~31...

第326回関東支部例会

Campylobacter腸炎の経過中に急性膵炎を発症した一例
小林 瑠美子(自治医科大学附属さいたま医療センター 消化器科)
【症例】25歳,男性 【主訴】下痢,右側腹部痛,発熱 【現病歴】来院3日前より右側腹部痛,水様下痢便が出現した.来院前日に38度台の発熱あり,近医で酪酸菌製剤とアセトアミノフェンを処方されたが,1日20行以上の下痢と発熱が持続し,精査加療目的に当院を紹介受診した.【既往歴】15歳時に虫垂炎に対し手術 【生活歴】機会飲酒,喫煙なし 【入院時現症】体温39.1度,脈拍 86bpm,血圧107/58mm...

第326回関東支部例会

Mekel憩室と肝細胞癌を同時切除した一例
村杉 瞬(東京女子医科大学病院 消化器病センター)
症例は68歳、男性。アルコール性肝障害で当院通院中であった。以前より年1回程度の下血を認め、憩室出血・痔出血などを疑われ経過観察されていたが、明らかな出血源は同定できていなかった。2013年にスクリーニング目的で施行した腹部超音波で肝S8領域に50mm大の側方陰影を伴う腫瘤影を認めた。CTでは肝S8領域に動脈相で不均一に造影され、平衡相でのwash outが不明瞭な45mm大の占拠性病変を認めた。...

第326回関東支部例会

インフリキシマブにより発熱性好中球減少を認め治療に難渋した潰瘍性大腸炎の1例
荒井 亮士(埼玉医科大学総合医療センター 消化器・肝臓内科)
【症例】63歳女性【主訴】下痢、血便【現病歴】40歳時、潰瘍性大腸炎を発症しサラゾピリンで治療されていた。平成24年5月下痢血便悪化し、ペンタサに変更、プレドニン30mg投与するも改善せず、7月当院へ入院した。アサコール3600mgに変更しプログラフにて寛解導入、9月退院となった。プレドニンは漸減中止した。11月から脱毛が出現し、プログラフの副作用と考え、中止したところ下痢8回と悪化、GCAPを週...

第326回関東支部例会

限局性結節性過形成様の画像所見を呈し自然壊死を来したと考えられた肝細胞癌の一例
高田 ひとみ(武蔵野赤十字病院 消化器科)
症例は45歳男性、人間ドックの腹部超音波検査で肝S3に15mm大の低エコー病変を認め受診した。既往歴は特記事項なくHBs抗原、HCV抗体は陰性であった。結節は造影CTでは動脈相でやや不均一に濃染し、平衡相で低吸収を呈し中心部に一部高吸収な領域を伴った。Gd-EOB-DTPA肝細胞相では高信号を呈し中心部に小低信号域を伴った。Sonazoid造影超音波検査では腫瘍中心から辺縁に向かって造影される腫瘍...

第326回関東支部例会

ペグインターフェロン・リバビリン療法後にリバウンドし、その後ウイルスの自然排除が成立したC型慢性肝炎の1例
有本 純(横浜市立大学附属病院 消化器内科)
症例は49歳、男性。8歳から出血傾向を認め、von Willebrand(vWD)病の診断で血液製剤の投与を受けていた。vWDについて当院血液内科で経過観察されていた。20歳代でHCV陽性を指摘されたが、ALTは正常であったため経過観察となっていた。48歳の時に上部消化管出血疑いで血液内科より当科紹介受診となり、この時HCV-RNA陽性を再度指摘された。C型肝炎ウイルスはGenotype 2b、H...

第326回関東支部例会

ワクチン接種が誘因となった急性肝不全の一例
林 将史(昭和大学藤が丘病院消化器内科)
【はじめに】ウイルス疾患の予防にワクチン接種は不可欠であるが、持続感染するウイルスの一部には自己免疫性疾患を惹起するものが知られている。 今回HPVワクチン接種後に重症の自己免疫性肝炎を発症し、経過中に肝性昏睡を併発して急性肝不全昏睡型となった一例を経験したので報告する。 【症例】16歳の女性で元来健康であった。夏休み前にHPVのワクチンを接種し夏休みに3週間ほどアメリカに留学した。 帰国後より倦...

第326回関東支部例会

腸管内膜症から発生した癌の一例
鈴木 麻衣子(順天堂大学 医学部 消化器内科)
【症例】62歳、女性【既往歴】子宮筋腫【経過】生来健康、子宮筋腫の指摘はあるものの、子宮内膜症などの症状なく経過していた方。半年前からの血便・排便困難・便の狭小化を主訴に当科外来受診となった。大腸内視鏡検査で、肛門縁から12cmの直腸Rsに易出血性の全周性2型病変を認め、病理診断では中分化腺癌の診断であった。病変はファイバー通過可能であり、注腸検査では、長径約4cmのapple core sign...

第326回関東支部例会

出血を繰り返した基礎疾患を有する大腸憩室出血の2例
内田 久美子(東京医科大学病院 消化器内科)
大腸憩室出血は下部消化管内視鏡検査(TCS)施行時には止血されており、出血点の同定がなされずに症状改善して退院することも多い。一方で基礎疾患を持つ場合には出血が遷延し止血に難渋することも経験するが確定した止血法の推奨はない。【症例1】8●歳女性、狭心症、C型肝硬変(Child C)で当院通院中、二ヵ月前の大腸憩室出血の既往。今回、少量の下血を主訴に当科受診し、大腸憩室出血の再発を疑い、入院にて保存...

第326回関東支部例会

超音波内視鏡下ドレナージを要した慢性膵炎・膵仮性嚢胞の一例
村川 綾(せんぽ東京高輪病院 消化器内科)
【症例】 症例は46歳男性。2012年1月にアルコール性急性膵炎で1週間の入院歴あり。2013年2月、腹痛を主訴に当院初診。CT上、Groove領域の炎症の他、膵頭部に4cm大の仮性嚢胞、体尾部主膵管の拡張を認め、急性膵炎(慢性膵炎増悪)及び仮性嚢胞と診断したが、超音波内視鏡(EUS)では嚢胞内に壁在結節様の所見が見られ、分枝型膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)との鑑別を要した。内視鏡的逆行性胆管膵...

第326回関東支部例会

肝膿瘍破裂後の肝被膜下膿瘍に対して腹腔内ドレナージを施行し、救命しえた一例
戸塚 雄一朗(横浜市大附属市民総合医療センター)
症例は77歳男性。【主訴】上腹部痛。【現病歴】30年前にC型肝炎を指摘され、IFN治療を施行したがSVRとならかった。その後は、治療を自己中断していた。2012年9月肝細胞癌破裂にてTACE施行。以降外来で経過観察されていた。2013年4月にて発熱、意識障害にて当院へ救急搬送された。敗血症に伴う血圧低下を認め、腹部単純CTでは上行結腸憩室炎と肝膿瘍を疑った。精査加療目的で当科入院となった。【既往歴...

第326回関東支部例会

下部消化管内視鏡で診断した特発性腸間膜静脈硬化症の1症例
佐々木 翔一(日立製作所 日立総合病院)
【症例】症例は65歳、女性。嘔気,腹痛を主訴に当院受診。受診時右下腹部に圧痛,反跳痛を認め,血液検査では炎症反応の上昇を認めた。造影CT施行したところ上行結腸、S状結腸に壁肥厚を認めた。右下腹部痛の症状が強いため入院となった。保存的加療を開始したところ、腹部症状は徐々に改善し、食事開始後も症状再燃は認めなかった。下部消化管内視鏡検査では、回腸末端には軽度発赤を認めるのみであったが、上行結腸から横行...

第326回関東支部例会

門脈ガス血症を伴う虚血性小腸炎の2例
松村 梓(JR東京総合病院 消化器内科)
【症例1】主な既往として糖尿病、心筋梗塞がある8 3歳女性。夕食時に突然心窩部痛、嘔吐が出現し、同日救急搬送された。腹部造影CT検査で門脈ガス、回腸末端の壁肥厚を認め、虚血性小腸炎が疑われた。小腸の腸管壁の造影効果は保たれていたため腸管壊死はないと判断し、保存的加療の方針とし絶食、補液を行った。入院後、血便を認めたが腹痛などの症状は改善傾向となった。小腸カプセル内視鏡検査では回腸末端においてほぼ全...

第326回関東支部例会

急性胃拡張を契機に発見された十二指腸follicular lymphomaの1例
野村 舟三(駿河台日本大学病院 消化器肝臓内科)
嘔吐を主訴に来院し、腹部CT検査から急性胃拡張と診断し、原因精査のために行われた経口的小腸内視鏡検査で十二指腸follicular lymphomaと診断した1例を経験したので報告する。【症例】65歳、男性。既往歴:大腸ポリープ。嘔吐を主訴に外来を受診し、上部消化管内視鏡検査を施行しようとするも、噴出性嘔吐で中止した。同日行った腹部CT検査では胃から十二指腸下行脚にかけて著明な液体の貯留を認め、急...

第326回関東支部例会

膵管ステント留置術が有用であった腎癌膵転移による閉塞性膵炎の一例
松井 綾子(群馬大学 消化器内科)
【症例】50歳代男性【既往例】多発性嚢胞腎【現病歴】右腎癌術後、多発肺転移・骨転移にて当院泌尿器科で外来化学療法施行中、腹痛・膵酵素上昇あり当科紹介となる。多発性嚢胞腎に伴う腎機能低下を考慮のうえ施行された単純CTで膵腫大・主膵管の軽度拡張を認めた。急性膵炎に対して保存的加療を開始、後日のMRI検査にて膵頭部に腫瘤を認め、同腫瘤から上流の膵管拡張を呈していた。腎癌の膵頭部転移による閉塞性膵炎と診断...

第326回関東支部例会