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検索結果は39件です。

直接浸潤による十二指腸狭窄をきたして発見された腎盂癌の一例
藤村 彰(板橋中央総合病院)
症例は67歳、男性。2013年5月初旬頃より食欲不振を認めた。その後、食後の嘔吐が出現し、食事摂取がほぼ不可能になり、近医を受診した。上部消化管内視鏡検査にて食欲不振の原因となる明らかな異常を認めず、精査目的で当院紹介受診となった。造影CTでは左腎盂の拡張と左腎盂尿管移行部に造影効果を認める壁肥厚、十二指腸トライツ靭帯近傍の著明な腸管狭窄とその口側の腸管拡張、周囲の腹腔内脂肪織に炎症性変化によると...

第326回関東支部例会

膵局所動注療法前後に膵Perfusion CTを施行した重症急性膵炎の一例
山宮 知(昭和大学 医学部内科学講座 消化器内科学部門)
【症例】60代,男性 【主訴】上腹部痛 【現病歴】2013年初夏,上腹部痛を自覚し,近医を受診.アルコール性軽症急性膵炎の診断にて入院となった.翌日,腹痛の増悪を認めたため,造影CT検査を施行したところ,膵頭部から体部の造影不良域を認め,当院へ転送となった.【既往歴】虫垂炎:12歳,十二指腸潰瘍:40歳,急性心筋梗塞:58歳 【飲酒歴】日本酒3合/日×42年 【入院時現症】体温38.1℃.腹部全体...

第326回関東支部例会

診断に難渋したびまん浸潤型食道扁平上皮癌の一例
高橋 慶太(東京慈恵会医科大学 消化管外科)
進行食道癌の肉眼的病型は隆起型、潰瘍限局型、潰瘍浸潤型、びまん浸潤型、その他の型の5種類に分類され、潰瘍限局型と潰瘍浸潤型がその大多数を占める。びまん浸潤型の食道扁平上皮癌はまれで、腫瘍細胞が粘膜下に広がるため初期診断が難しく、予後も悪い。今回、診断に難渋したびまん浸潤型食道扁平上皮癌を経験したので、文献的考察を加え報告する。患者は70歳代男性。嚥下障害と胸部違和感を主訴に2011年10月当科受診...

第326回関東支部例会

術前CTで診断に至った盲腸軸捻転の1例
田川 徹平(関東労災病院消化器内科)
【症例】34歳女性。【現病歴】2009年頃から強い下腹部痛を繰り返していた。便塊停滞による弛緩性便秘と診断されていたが、内服治療で症状は軽快していた。2013年2月、強い腹痛と腹部膨満感を主訴に近医を受診し、腹部超音波で小腸の拡張が認められ、腸閉塞を疑われ当院を受診した。【入院後経過】理学的に腹膜刺激症状はなく、強い腹痛と腹部膨満を認めた。血液検査では炎症反応は認められず、CPK、LDHも正常であ...

第326回関東支部例会

腹腔内髄膜腫の1例
雨宮 浩太(順天堂大学医学部附属順天堂練馬病院 総合外科)
症例は39歳、男性。主訴:腹部膨満感。現病歴:2013年の3月頃より臍周囲の膨らみを自覚し当院総合診療科を受診。腹部CT上多発腹腔内腫瘤、癌性腹膜炎を疑われ原発不明癌の診断で精査加療目的に入院となった。入院後精査するも原発同定し得ず、開腹生検目的で当科紹介受診となった。既往歴:30歳から高血圧、内服加療中。
身体診察上臍左の腹壁に弾性軟の腫瘤を触知した。入院時血算生化学所見ではカリウム、CR...

第326回関東支部例会

逆流性食道炎の経過観察中に生じた表在型バレット食道癌の1例
城間 翔(国立国際医療研究センター 消化器内科)
【症例】69歳男性邦人【既往症】高血圧、逆流性食道炎、肥満(BMI 27.3)【内服薬】Nifedipine 20mg、Valsartan 80mg、Lansoprazole 15mg【現病歴】数年前より逆流性食道炎の診断を受け近医にてフォロー中であった。その後、喉のひっかかる感じを自覚し、再度近医受診し上部消化管内視鏡検査施行。バレット食道(以下BE)の診断を得、BE粘膜内の発赤所見から生検でa...

第326回関東支部例会

肝腫瘍を契機に発見された胃神経内分泌癌の一剖検例
佐々木 典子(横浜南共済病院 消化器内科)
胃神経内分泌癌は胃癌全体の0.6%を占める稀な疾患である。神経内分泌腫瘍の中では悪性度の高い腫瘍であり、発見時には既に進行し遠隔転移を伴う例が多く、概して予後は不良である。今回我々は、肝腫瘍を契機に発見された胃神経内分泌癌を経験したので、文献的考察を加えて報告する。 症例は69歳の男性で、62歳で胃癌のため胃幽門側切除術の既往がある。上腹部膨満感のため前医を受診し、腹部超音波検査で多発性肝腫瘍を認...

第326回関東支部例会

破裂巨大肝嚢胞に対し,腹腔鏡下肝嚢胞天蓋切除術を施行した1例
赤間 悠一(日本医科大学 消化器外科)
(緒言)肝嚢胞は、肝腫瘍の中で頻度の高い良性疾患であり、治療を要さず無症状のまま経過することが多く、破裂することは稀である。今回、手術予定であった圧迫症状を有する巨大肝嚢胞が術前に破裂し、その後、腹腔鏡下肝嚢胞天蓋切除術を施行した症例を経験したため報告する。(症例)65才、女性。上腹部圧迫症状を主訴に近医を受診し、精査加療目的に当科紹介となった。外側区域に径20cmの巨大肝嚢胞を認め、腹部症状を有...

第326回関東支部例会

短期間に特殊な形態変化をきたした、SMT像を呈する単発性の胃過誤腫性ポリープの1 例
花田 優理子(日本医科大学 消化器内科)
症例は67歳の男性.健診の胃X線検査で、胃体下部大彎側に隆起性病変を指摘され紹介となった。上部内視鏡検査(EGD)にて、同部にφ1.5cm大、頂部に小発赤をともなう表面平滑な粘膜下腫瘍(SMT)様の腫瘤を認め、Cushion signは陽性であった。腹部CTでは同部に胃内腔に突出する、造影効果伴う腫瘤として描出された。EUSでは,第3層を主座とする内部に数個の無エコーな領域をともなう低エコー腫瘤で...

第326回関東支部例会

腹腔内膿瘍を合併した腸結核の1例
新倉 利啓(東京都立広尾病院)
症例は85歳女性.2012年10月中旬より間欠的な腹痛と食思不振を認め,同時期より微熱と便通異常を認めた.近医受診し,精査加療目的に当院消化器内科に紹介受診となった.血液検査施行したところ,WBCは18200 /μl,CRPは22.6 mg/dlと著明高値を認めた.造影腹部-骨盤CTを施行し,腹腔内膿瘍,腹水貯留,リンパ節炎を認めたため,保存的加療目的に即日入院となった.結核性腹膜炎の既往があった...

第326回関東支部例会

Inflammatory fibroid polypにより発症した小腸閉塞の1例
柿原 知(大森赤十字病院 外科)
症例は65歳男性。平成25年2月より腹痛と嘔吐を頻回に認めたため近医を受診した。腸閉塞が疑われたため当院に救急搬送された。腹部造影CT検査で小腸に造影効果を伴う辺縁平滑な小腸腫瘍を認め、これより口側腸管が拡張していた。疼痛強く、重積や絞扼等の病態を否定できないため同日手術を施行した。術中所見では胃癌術後であることから腹腔内の癒着が強く、Treitz靭帯からの距離ははっきりしなかったが空腸・回腸の中...

第326回関東支部例会

胃、十二指腸、直腸、肝転移を認めた左脈絡膜原発の悪性黒色腫の一例
蜂谷 眞未(東京慈恵会医科大学 消化器・肝臓内科)
【緒言】眼内悪性黒色腫は100万人に0.025人、米国の1/20と本邦では非常に稀な疾患であり、皮膚原発と比較して肝転移を高率にきたし、予後不良であることが知られている。その診断時には肝臓に微小転移が存在する確率は約50%と言われる。今回我々は、左脈絡膜原発で右眼窩内、肝臓、消化管転移をきたした症例を経験したので報告する。【症例】症例は68歳男性、2012年9月に人間ドックで肝腫瘤を指摘され、精査...

第326回関東支部例会

C型肝硬変に対するリバビリン、PEG-IFNα2b併用療法中に化膿性膝関節炎を発症した一例
池田 良輔(横浜労災病院 消化器内科)
症例は61歳女性。C型慢性肝炎(serogroup2型、HCV-RNA5.7logIU/ml)に対して近医でSNMC投与による治療を受けていたが、抗ウイルス療法目的にて2010年9月に当院紹介され初診となった。既往として、33歳時に常位胎盤早期剥離にて輸血歴があった。ALTは60IU/l前後で推移していたが、PLT11万/μlと軽度の低下、γグロブリン30.0%と上昇、腹部エコーで脾腫を認めるなど...

第326回関東支部例会

シクロスポリンが奏効した重症自己免疫性肝炎の一例
堀内 宏倫(東京慈恵会医科大学 葛飾医療センター 消化器肝臓内科)
【症例】76歳、女性【既往歴】慢性肝障害、高血圧症、脂質異常症【家族歴】特記事項なし【飲酒歴】なし【常用薬】バルサルタン、プラバスタチンNa、ウルソデオキシコール酸、プロトポルフィリン二Na【現病歴】2013年3月下旬より、尿の黄染を自覚していた。4月に入り下腿浮腫と全身倦怠感が出現し、経口摂取がほとんどできない状態となった。家族に皮膚黄染を指摘され、4月15日当科紹介受診。高度の肝障害,黄疸を認...

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肝機能異常、ネフローゼ症候群を契機に診断された早期梅毒の1例
山崎 允宏(東芝病院 消化器内科)
特に自然気胸以外の既往を持たない26歳男性。2012年12月初旬より心窩部痛あり、近医で上部消化管内視鏡検査を受けたが異常を認めなかった。その後同月13日咽頭痛出現、15日に体幹部の皮疹が出現、18日には下腿浮腫を認めるようになったため23日に同院再受診、血液尿検査にて肝胆道系酵素の上昇、尿蛋白強陽性、26日腹部超音波検査にて腹水を認めたため、肝機能異常、ネフローゼ症候群の診断で精査加療目的に12...

第326回関東支部例会

続発性Budd-Chiari症候群を合併した下大静脈血管平滑筋肉腫の1例
久田 裕也(国立国際医療研究センター 消化器内科)
下大静脈壁原発の血管平滑筋肉腫は比較的稀な疾患であり、そのうち肝静脈流入部から頭側に分布する上部発生例は4%と極めて稀とされる。我々は初診時に続発性Budd-Chiari症候群を呈した上部下大静脈平滑筋肉腫の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】53歳女性【主訴】心窩部不快感【現病歴】201X年2月より心窩部不快感を自覚したため近医を受診し、腹部超音波検査にて肝部下大静脈内に...

第326回関東支部例会

進行胃癌の播種性骨髄癌症に対するメトトレキサート+5FU療法により全身状態およびDICの改善が得られた1例
寺崎 正彦(筑波大学附属病院 消化器内科)
【背景】胃癌が骨髄に転移すること(播種性骨髄癌症)は稀であり、播種性血管内凝固(DIC)を来した場合、予後は数週間とされている。全身状態が不良なことが多くbest supportive care(BSC)も十分考慮する必要があるが、化学療法が著効することでDICや全身状態が改善することが報告されている。播種性骨髄癌症を合併した進行胃癌に対するメトトレキサート+5FU(MF)療法が著効した症例を経験...

第326回関東支部例会

大量の消化管出血をきたし急激な転帰をたどったAL型アミロイドーシスの一例
好川 謙一(独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院 消化器科)
【症例】51歳女性【主訴】下痢、血便【現病歴】1か月程度持続する下痢、血便、食事摂取不良を契機に他院を受診し、上部・下部消化管内視鏡検査にてアミロイドーシスと診断された。食事摂取不良に対して完全静脈栄養として、2か月入院の後精査加療目的に当院へ紹介された。当院初診時下痢、血便は比較的落ち着いており静脈栄養継続のうえ外来での経過観察の方針となっていた。しかし初診より1ヶ月後意識障害、呼吸苦を呈し救急...

第326回関東支部例会

胆管との交通を認めた巨大感染肝嚢胞に対して経皮的エタノール注入療法が奏功した一例
門 輝(さいたま赤十字病院)
【症例】60代男性【主訴】右側腹部痛【現病歴】2011年7月下旬に右側腹部痛が出現し、CT検査で肝右葉に25cmの巨大肝嚢胞を認めた。腹部超音波で内容液のエコーレベルが高く、出血、高粘調な内容であると考えられた。嚢胞穿刺で、7リットルの褐色、膿性の悪臭を伴う排液があった。排液後塩酸ミノサイクリンを注入し嚢胞の縮小があり外来観察となった。3ヶ月後右側腹部痛が再発し入院した。【既往歴】特記なし【嗜好】...

第326回関東支部例会

異所性腺組織を背景として発生した十二指腸第二部癌の一切除例
木村 祐太(東京都立墨東病院 外科 )
【目的】十二指腸癌は消化器癌の中では頻度が少なく、臨床病理学的特徴が明らかになっていない。特に、異所性胃粘膜由来の十二指腸癌の報告は少なく、ほとんどが球部である。今回、十二指腸第二部に多発した異所性腺組織を背景とする十二指腸癌に対し、膵頭十二指腸切除を行った一例を経験したので報告する。
【症例】62歳、男性。黒色便を主訴に当院救急搬送された。上部消化管内視鏡検査にて十二指腸下行部のVater...

第326回関東支部例会