セッション

検索結果は40件です。

後腹膜原発Solitary fibrous tumorの一例
安部 健太郎(大分赤十字病院)
【はじめに】Solitary fibrous tumor (SFT)は、比較的稀な間葉系腫瘍で、主に胸膜由来であるが胸膜外病変も様々な部位に見られる。今回我々は、後腹膜原発のSFTの一例を経験したので報告する。【症例】46歳女性。主訴は特になし。2008年7月の子宮癌検診にて右下腹部腫瘤を指摘され紹介となった。来院時、腹部は平坦・軟で腫瘤は触知せず。血液生化学検査では特記所見なし。下部消化管内視鏡...

第093回九州支部例会

非A非B型肝硬変発症後23年で肝細胞癌を発症した1例
島袋 活子(ハートライフ病院 消化器内科)
【はじめに】C型肝硬変やB型肝硬変の推定発癌率はそれぞれ10年で70-80%、30-50%前後と言われている。また、肝細胞癌未発症の進行肝硬変症例においては毎年1万人以上の人が死亡しており、原因のほとんどが肝不全(22%)、食道静脈留破裂を含めた消化管出血(10%)と報告されており、長期生存例は少ない。今回我々は非B非C型肝硬変と診断後23年の経過を経て肝細胞癌を発症した症例を経験したので報告する...

第093回九州支部例会

重症急性膵炎を合併したSchoenlein-Henoch紫斑病の1例
渡邉 元己(雪ノ聖母会 聖マリア病院 研修医)
Schoenlein-Henoch紫斑病(以下SHP)は通常小児に起きやすく、紫斑・腹痛・関節症状・腎機能障害など多彩な症状を呈する疾患であるが、当院に腹痛で救急搬送され、重症急性膵炎が判明し、発症にSHPが関与していたと考えられる症例を経験したので報告する。症例: 84歳女性。平成20年5月14日より嘔吐・食欲不振があり、5月17日当院救急搬送された。上下肢の紫斑・腎機能障害・13因子の低下があ...

第093回九州支部例会

下部食道malignant GISTの一例
杵嶋 奈々瀬(潤和会記念病院, 宮崎大学医学部付属病院卒後臨床研修センター)
【症例】今回我々は,まれな食道原発のgastrointestinal stromal tumor(以下GIST)を経験した.患者は60歳男性.2ヶ月前から固形物の嚥下時の違和感を自覚するようになり,嚥下困難となったため,近医にて内視鏡検査を試行された.食道下端に大きなSMT様所見を認めたため,精査加療目的にて当院紹介となった.当院で施行した内視鏡検査では,胸部下部食道から食道胃接合部に至るSMT様...

第093回九州支部例会

急速な転帰をたどり肺転移・肺出血にて死亡した肝血管肉腫の一例
井上 佑子(大分大学 医学部 消化器内科)
症例は80歳男性.2008年11月に突然の腹痛を来たし,近医にて腹部CT検査を施行.肝内血腫と診断され同院にて血管塞栓術を行なうも,出血コントロールが困難とのことで当院救急搬送された.当院にて緊急血管塞栓術を行い,その後再出血は認められず軽快退院となった.当時は数日前に階段から転落したというエピソードから,外傷性の肝損傷が考えられていた.その後も時折腹痛は認められていたが,定期的な腹部CT検査では...

第093回九州支部例会

術前診断に苦慮した早期胆嚢癌の一例
矢吹 慶(産業医科大学 消化器・内分泌外科 )
腹腔鏡下胆嚢摘出術が導入されて以降、胆嚢癌における早期癌の占める割合は増加傾向にあるが、その術前正診率はいまだ十分とは言えない。今回、我々は術前診断に苦慮した早期胆嚢癌の1例を経験したので報告する。(症例)79歳、女性。感冒にて近医受診時、偶然に胆嚢腫大を指摘され、当科紹介となった。EUS、ERCPにて胆嚢底部には約8mm大の表面隆起型を呈した腫瘍性病変を認めたが、胆嚢腫大の原因となる閉塞機転は同...

第093回九州支部例会

経肛門的直腸異物の一例
近石 宣宏(浦添総合病院)
【はじめに】消化管異物は日常診療の中で比較的に遭遇し、小児の玩具や老人の入れ歯まで様々なものがある。下部消化管異物の多くは誤飲によるものが多いが、直腸・肛門に異物が存在する場合は経肛門的に挿入されたものも少なくない。今回、救急外来にて軽肛門的に異物挿入を行い強い疼痛、脱出困難な症例を経験したので報告する。【症例】41歳、男性。特に既往、手術暦なし。自宅にて肛門内に異物挿入された。挿入された状況は本...

第093回九州支部例会

超音波検査用ゼリーによる接触皮膚炎の1例
坂元 裕一郎(鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学)
患者は71歳、男性。2007年7月、前立腺癌の診断を受け、転移巣検索のために、当科で腹部超音波検査を施行した。肝内に明らかな転移巣は認めなかったが、検査後24時間後より腹部に掻痒を伴う皮疹が出現した。翌日、当院皮膚科へ紹介した。皮膚所見は腹部超音波検査時、検査用ゼリーを塗布した部位に一致した浮腫性紅斑であり、接触皮膚炎が疑われた。検査用ゼリーのパッチテストが陽性で、さらにゼリーの原料別に行った成分...

第093回九州支部例会

Papillary adenocarcinomaにcarcinoid tumorが混在した早期胃癌の1例
中川原 英和(済生会福岡総合病院 外科)
<はじめに>胃癌の組織型は、癌取り扱い規約では一般型と特殊型に分類される。一般に、特殊型に分類されるCarcinoid tumorは単独で発生することが多いが、今回我々は一般型であるPapillary adenocarcinomaにcarcinoid tumorが混在した症例を経験したので報告する。<症例>80才 男性。術前91日に突然背部痛が出現したために近医受診し入院精査していた際に、貧血の精...

第093回九州支部例会

小腸内視鏡検査にて術前に診断し切除した出血性メッケル憩室の一例
三宮 一朗(宮崎大学腫瘍機能制御外科)
メッケル憩室は先天性の憩室で、胎生期の卵黄管の近位端が遺残したものであり全人口の約2~3%に発生する.多くは無症状で経過するが,15~30%で憩室炎や腸重積,出血などの合併症を併発するといわれており、特に成人では術前に原因であるメッケル憩室を診断することは一般に困難である.今回,ダブルバルーン小腸内視鏡検査で確認し、腹腔鏡下で切除したメッケル憩室の一例を経験したので報告する.症例は19歳男性で持続...

第093回九州支部例会

原発性胆汁性肝硬変経過中に自己免疫性肝炎を発症したoverlap症候群の1例
安永 有希(国立病院機構 長崎医療センター 消化器科)
【症例】43歳,女性.【主訴】全身倦怠感【現病歴】1995年頃より健診で肝機能異常を指摘されていた.2006年12月頃から徐々に肝胆道系酵素の上昇を認め,2007年3月に初回肝生検を施行,Scheuer stage Iの原発性胆汁性肝硬変(PBC)と診断された. UDCA 600mgの投与開始後,胆道系酵素は正常化していた.2008年3月頃から徐々に肝逸脱酵素の上昇を認め,2008年10月,精査目...

第093回九州支部例会

進行食道癌手術当日に心室細動を発症した一例
下川 能(福岡東医療センター 外科)
【はじめに】食道癌術後合併症の一つとして不整脈が知られている。今回われわれは進行食道癌の手術当日に致死的不整脈である心室細動を発症した症例を経験したので報告する。【症例】81歳男性。平成20年3月より嚥下障害出現。症状が増悪するため7月4日近医を受診し、胃内視鏡検査の結果、胸部中部食道に隆起性の病変を認めたため当院を紹介された。精査結果Stage3(T3N2)の進行食道癌と診断され手術目的で外科転...

第093回九州支部例会

イマチニブ服用中に心不全をきたした胃GISTの1例
安田 恵美(済生会八幡総合病院 臨床研修部 )
【はじめに】イマチニブの開発により消化管間質腫瘍の治療成績は飛躍的に向上したが、Neoadjuvant therapyとしての位置づけや副作用対策など治療における問題点は残されている。今回胃の巨大GISTの切除後早期の再発例に対しイマチニブ投与を行ったところ、心不全を発症した1例を経験したので報告する。【症例】症例は81歳男性。食欲不振と体重減少があり近医を受診したところ胃に最大径20cmの粘膜下...

第093回九州支部例会

大腸内視鏡検査により発見された有茎性虫垂腺腫の1例
川野 雄一朗(済生会熊本病院消化器病センター)
症例は60歳、男性。2008年8月に健診にてS状結腸までの大腸内視鏡検査を受けたところ、約10mmの大腸ポリープを指摘され、精査のため当科受診となった。大腸内視鏡検査を行ったところ、盲腸底部に虫垂内から突出する約4mm大の隆起性病変を認めた。病変は観察中に虫垂口の奥に戻り、生検は困難であった。表面は淡赤調の拡張した腺管構造を有し、腺腫が疑われた。生検目的で、後日再度内視鏡検査を行ったが、病変は同様...

第093回九州支部例会

多臓器転移を来し、急速な転帰を辿った原発不明癌の1例
阪上 尊彦(久留米大学病院臨床研修管理センター)
症例は67歳の男性.平成21年1月,左側腹部痛を認めたため,近医を受診.血液検査でHb:9.5g/dlと貧血を認め,当院消化器病センターを紹介受診となった.下腹部痛および食欲不振が増悪したため緊急入院となった. 上部消化管内視鏡検査ではVater乳頭より肛門側の十二指腸下行脚に境界明瞭,立ち上がりの急峻な発赤調の隆起性病変を認め、十二指腸原発の癌と診断した.また十二指腸,胃穹隆部や胃体上部に小潰瘍...

第093回九州支部例会

Docetaxel+TS-1併用療法が著効し根治術可能となった腹膜播種を伴う進行胃癌の一例
坂田 和也(熊本大学 消化器外科)
症例は59歳の男性。平成20年5月、3ヶ月間で10kgの体重減少を主訴に近医を受診した。上部消化管内視鏡検査にて胃体上部後壁に3型胃癌(tub2)を認め、精査加療目的にて当院へ紹介受診となった。術前精査にてMU領域の 3型胃癌、 T2(SS)N1H0P0M0 cStageIIと診断された。6月、胃全摘術予定で開腹した。深達度はSEであり、腹腔内に広範に腹膜播種を認め、また術中腹水細胞診も陽性であっ...

第093回九州支部例会

術前肝動脈化学塞栓療法を併施した門脈塞栓術により、著名な塞栓葉の梗塞と非塞栓葉の肥大が得られた一例
原田 和則(熊本大学大学院 消化器外科学)
46歳男性、B型慢性肝炎および2年前、肝細胞癌に対する肝S5部分切除術の既往歴有り。肝S8に多発再発病変を認め、肝動脈化学塞栓療法(TACE)を施行した。左肝に病変を認めず、1ヵ月後に右肝切除を目的とした経皮経肝門脈塞栓術(PTPE)を施行した。施行後1日目総ビリルビン1.9 mg/dl、2日目AST 2366 IU/L、ALT 5031IU/Lと上昇を認め、CTにて後区域を主体とした広範な肝梗塞...

第093回九州支部例会

17か月の経過で残存直腸に粘膜下層浸潤癌の発生を認めた家族性大腸腺腫症の一例
山村 いずみ(九州大学大学院病態機能内科学)
症例は48歳の女性。3歳時より四肢・体幹・頭部に皮膚嚢腫が多発しており、23歳時に2人の兄とともに家族性大腸腺腫症と診断された。以後腺腫に対して、内視鏡切除意を施行していた。28歳時に大腸癌発生の予防目的に大腸亜全摘術および回腸直腸吻合術を施行し、スリンダック内服下に毎年消化管を含めた全身の検査を行っていた。2009年2月に施行したサーベイランスの大腸内視鏡検査では、残存直腸に12mm大の粘膜集中...

第093回九州支部例会

陥凹型早期十二指腸癌の一例
児玉 健士(鹿児島共済会南風病院 消化器科)
症例は74歳男性。既往歴は糖尿病・高血圧で内服治療中。スクリーニングの上部消化器内視鏡検査で十二指腸に陥凹性病変を指摘された。生検で高分化型腺癌と診断され、精査・治療目的で当院に入院した。上部消化管内視鏡検査で十二指腸下行脚に辺縁隆起を伴う不整形陥凹性病変が見られた。拡大内視鏡観察では陥凹面および隆起部に不整な異常血管が認められた。低緊張性十二指腸造影では十二指腸下行脚Vater乳頭対側に不整形の...

第093回九州支部例会

特発性腸間膜静脈硬化症の1例
中野 正子(鹿児島共済会南風病院 消化器科)
 特発性腸間膜静脈硬化症の1例を経験した。症例は70歳男性。高血圧症、慢性腎不全にて他医に通院中であったが、体重減少、食欲不振、貧血、便潜血陽性を認め、精査目的にて当科に紹介となった。腹部CTにて上行結腸から横行結腸にかけての壁肥厚と周囲血管の石灰化を認め、静脈硬化性大腸炎が疑われ、大腸内視鏡検査および注腸造影にて盲腸から横行結腸にかけて潰瘍の多発、浮腫の所見を認め、生検にて特発性腸間膜静脈硬化症...

第093回九州支部例会