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検索結果は21件です。

膵嚢胞性腫瘍で鑑別を要した膵頭部神経鞘腫の1例
田中 秀典(広島市立安佐市民病院 内視鏡内科)
膵嚢胞性腫瘍では,漿液性嚢胞腫瘍(SCN),粘液性嚢胞腫瘍(MCN),膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の鑑別が特に問題となる.今回我々は,膵嚢胞性腫瘍でこれらと鑑別を要し,病理組織から神経鞘腫と診断した1例を経験したので報告する.症例は70歳代女性.腹痛を主訴に近医受診し,腹部超音波検査にて膵頭部に嚢胞性病変を指摘されたため精査目的に当院紹介受診された.腹部超音波検査では膵頭部に25mm大の境界明...

第100回中国支部例会

難治性下痢で発症したEnterocolic Lymphocytic Phlebitis(ELP)の1例
國原 紗代子(県立広島病院 内視鏡内科)
症例は50歳代、男性。20XX年3月頃より1日10回/日の下痢、腹痛を認め、近医を受診した。大腸内視鏡検査にて潰瘍性大腸炎と診断され内服加療されていたが、症状の増悪を認め、20XX+1年2月当院に紹介入院となった。入院後の大腸内視鏡検査では、下行結腸から連続する粘膜浮腫と直腸に浅い潰瘍を認めた。CTでは、左側結腸の著明な壁肥厚と腸管粘膜の虚血、腸管周囲血管の増生を認めた。潰瘍性大腸炎の内視鏡像とし...

第100回中国支部例会

Ezetimibeによる胆汁酸代謝への影響:発癌促進性胆汁酸に対するパイロット研究
小林 知貴(広島大学病院 総合内科・総合診療科)
【目的】胆石形成に肥満や脂質異常症が寄与していることから、胆石症は生活習慣病の側面をもつ。これまで当教室ではコレステロール吸収阻害薬Ezetimibeが胆汁脂質に与える影響について催石性に注目し検討してきた。コレステロール代謝産物である胆汁酸のなかでも二次胆汁酸は肝臓癌や大腸癌などの発症・進展に関与することが解明されつつある。今回、Ezetimibeが胆汁酸代謝に与える影響について検討した。【方法...

第100回中国支部例会

メトロニダゾール投与治癒後に再発を来したアメーバ性大腸炎の1例
頼田 尚樹(広島市立 安佐市民病院 消化器内科)
【はじめに】アメーバ性大腸炎の治療はメトロニダゾールが極めて有効であり、日本では再感染の機会が少ないため、再発症例は極めて少ないとされている。今回、治癒後再発したアメーバ性大腸炎の1例を経験したので報告する。 【症例】症例は7●歳の男性。平成21年6月に便潜血陽性を指摘されたため大腸内視鏡検査を施行した。虫垂開口部近傍に単発性のびらんを認めたが抗凝固薬内服中であったため生検施行せず終了とした。9月...

第100回中国支部例会

内視鏡にて整復し得た急性短軸性胃軸捻転症の一例
石原 俊太郎(鳥取県立中央病院 消化器内科)
【症例】60歳代、男性【主訴】腹部膨満、嘔吐【既往歴】脳性麻痺、腹部手術既往歴なし【現病歴】脳性麻痺にて身体障害者施設に入所中、2日前より嘔吐が出現、前日から心窩部痛が出現したため近医受診した.白血球とCRPの軽度上昇が認められたため感染性腸炎として投薬されたがその後も頻回の嘔吐が持続.平成25年6月X日の朝より腹部膨隆も著名となり当院紹介となった.腹部手術既往歴もなくCTにて著名な胃拡張を認め、...

第100回中国支部例会

当院における閉塞性大腸癌に対する治療の現状
井山 拓治(鳥取県立厚生病院 消化器内科)
【はじめに】以前より大腸狭窄に対し肛門側からのイレウスチューブ留置術が行われていたが、2012年より大腸狭窄に対する金属ステント留置が保険適応となり、全国的に大腸狭窄に対するステント留置術が行われるようになってきている。当院でも2011年頃より大腸狭窄に対するステント留置術が徐々に行われるようになってきた。【対象・方法】今回、我々は当院において過去6年間に閉塞性大腸癌に対し、ステント留置術もしくは...

第100回中国支部例会

メサラジン製剤で急性心筋炎、胸膜炎を発症したと考えられた潰瘍性大腸炎の1例
塚野 航介(島根県立中央病院 消化器科)
メサラジンは潰瘍性大腸炎治療の重要な治療薬であり,比較的副作用も少ない.しかしながら,稀に呼吸・循環器系への重篤な副作用の報告もある.今回,メサラジン製剤により急性心筋炎を呈し,剤型変更での投与で胸膜炎を呈したと考えられた症例を経験した為,文献的考察も加え,報告する.
症例は26歳男性.2010年5月,23歳時に全大腸炎型潰瘍性大腸炎を発症した.中等症であり,経口ならびに経腸メサラジン製剤,...

第100回中国支部例会

頻回の腹痛発作を契機に発見された上行結腸脂肪腫の一例
亀山 和也(JA広島厚生連吉田総合病院 内科)
【症例】70歳代女性。主訴は腹痛、腹部膨満感。既往に高血圧症、脂質異常症。2011年より便秘症あり、センノサイド、マグネシウム製剤の定期内服を行っていた。2013年5月中旬頃より、腹痛、腹部膨満感増強し、食欲不振出現。処方されていた緩下剤を大量内服したが改善乏しく、外来受診。腹部レントゲン施行されるもniveau形成などは認めず、浣腸、漢方薬など処方され経過観察されていた。以後も、腹痛、腹部膨満感...

第100回中国支部例会

幽門狭窄を呈した胃異所性膵癌の一例
熊谷 健(倉敷中央病院 消化器内科)
【症例】53歳女性【主訴】つかえ感、嘔吐【現病歴】1ヶ月前よりつかえ感と嘔吐が出現し前医でEGDを施行。幽門狭窄の診断で前医入院となった。十二指腸球部前壁にA1期の潰瘍を認めたが、生検では悪性を疑う所見を認めず、幽門輪狭窄に対してバルーン拡張術を施行された。当院MRIで幽門輪に3cm大の多血性結節を認め、精査加療目的に当科に紹介、入院とした。EGD下での生検やEUS-FNABでは、異型細胞を認める...

第100回中国支部例会

原発性肝扁平上皮癌が疑われた一例
内川 慎介(中国電力株式会社 中電病院 内科)
原発性肝扁平上皮癌は非常にまれであり国内外で20数例、本邦に限れば7例と報告されている。今回、原発性肝扁平上皮癌が疑われた一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】86歳、男性【既往歴】C型肝炎、アルツハイマー型認知症【現病歴】2013年7月老健施設入居時、WBC 11400/μl、CRP 13.7mg/dl、軽度肝障害を認め抗生剤内服開始した。39.4度の発熱を認めたため7月1...

第100回中国支部例会

下部消化管穿孔症例の臨床的特徴像と術前の予後因子に関する検討
平井 伸典(川崎医科大学消化管内科学)
【背景】下部消化管穿孔は,上部消化管穿孔に比較して稀であるが,腹腔内遊離ガスの出現率が低いために診断が遅れると,容易に重篤な状態に陥ることが多いと報告されている.しかしながら,その詳細な臨床像および術前の予後因子については不明な点も多い.【目的】下部消化管穿孔症例の臨床的特徴像および予後因子を明らかにする.【対象および方法】2008年2月から2012年9月までの間に当院で外科治療を行った下部消化管...

第100回中国支部例会

インフリキシマブが著効した大動脈炎症候群合併潰瘍性大腸炎の1例
寺岡 雄吏(JA広島厚生連 尾道総合病院)
【症例】30歳代、女性。【既往歴】特記事項なし。【家族歴】特記事項なし。【現病歴】15歳時に全結腸型の潰瘍性大腸炎と診断。17歳時に高度の炎症が続き、胸腹部造影CTで上行大動脈瘤(50mm)と両側鎖骨下動脈閉塞・腹腔動脈と上腸間膜動脈の根部に狭窄の所見を認め、大動脈炎症候群と診断された。HLAはB-52、B-39が陽性であった。PSLと5-ASA製剤による治療を行っていたが、寛解と再燃を繰り返して...

第100回中国支部例会

保存的に加療できた門脈ガス血症の臨床的特徴
坂口 智紘(津山中央病院 消化器・内視鏡センター)
【背景】門脈ガス血症は予後不良の徴候とされるが、近年は保存的加療で軽快する症例の報告も散見する。しかしながら緊急開腹手術を行うか保存的治療を行うかの判断は容易ではない。【目的】門脈ガス血症症例の臨床的特徴について検討し、保存的治療の適応について考察した。【対象・方法】2009年4月から2013年7月に当院で施行したCT検査107787例のうち門脈ガスを認めた117例より心肺停止状態73例を除いた4...

第100回中国支部例会

診断に苦慮した多臓器転移を伴う肝血管肉腫の1例
森尾 慶子(山陰労災病院消化器内科)
【症例】40歳代女性。【主訴】呼吸苦、背部痛、右季肋部痛。【既往歴】20歳代時:不妊症(ホルモン治療)、30歳時:早期閉経、高血圧、40歳時:食道静脈瘤破裂、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)。【家族歴】兄・妹:小児期死亡。【生活歴】飲酒なし、喫煙なし【現病歴】2010年1月よりNAFLDの経過観察のため外来通院していた。2012年4月、造影CTにて早期~後期に濃染する肝内多発結節を指摘され...

第100回中国支部例会

グリセリン浣腸により直腸穿孔、急性腎不全を発症した1例
津島 健(呉共済病院 消化器内科)
症例は50代女性。既往歴は尿路結石、虫垂炎術後、内痔核。現病歴は、1年前に大腸内視鏡検査にてadenoma認め、HOTバイオプシーを施行し、今回、再検査目的で大腸内視鏡検査の前処置を行っていた。検査前に残便が残っていたためグリセリン浣腸(120ml)を施行した。施行後、鶏卵大の内痔核の脱出があり、外科医に依頼し、用手還納した。大腸内視鏡検査を中止しその日は帰宅となった。翌日気分不良と血尿、嘔吐で再...

第100回中国支部例会

当院における非B非C型肝細胞癌の臨床的検討
山下 賢(独立行政法人国立病院機構 呉医療センター 中国がんセンター 消化器科)
【目的】近年本邦でのNBNC HCC (HBs抗原陰性かつHCV抗体陰性肝細胞癌) 患者の増加が知られている。当院においても最近3年間の肝細胞癌新規患者数の割合 (2010年:B型 15 %、C型 63 %、NBNC 22 %、2011年:B型 4 %、C型 69 %、NBNC 27 %、2012年:B型 17 %、C型 54 %、NBNC 29 %) は増加傾向である。このため当院における最近3...

第100回中国支部例会

回腸S状結腸瘻を合併したクローン病の一例
住元 旭(広島記念病院 内科)
クローン病は全消化管に潰瘍性病変を生じる疾患であるが、出血、狭窄、穿孔などの腸管合併症を生じることで外科的手術が必要になることがある。今回我々は、初回診断時に回腸S状結腸瘻を合併していたため、外科手術を行った一例を経験したので報告する。患者は20歳代男性。平成○年5月から下痢、腹痛、37℃台の発熱、血液検査で炎症反応増加があった。紹介医での上部消化管内視鏡検査は異常なく、大腸内視鏡検査は疼痛のため...

第100回中国支部例会

肝内多発腫瘤像を呈し、転移性肝腫瘍との鑑別に苦慮した結節性脂肪肝の1例
上田 直樹(松江市立病院 消化器内科)
【症例】50歳代、男性。【既往歴】特記事項なし。【生活歴】喫煙20本/日、飲酒3合/日。【現病歴】検診で施行された腹部超音波検査で肝内に多発する腫瘍性病変を指摘され当科紹介となった。血液検査ではγ-GTが181IU/lと軽度上昇を認めたほかは肝胆道系酵素の上昇は認めなかった。腹部単純CT検査を行ったところ、肝両葉に2~3cm大の類円形の低吸収腫瘤が多発しており、転移性肝腫瘍がまず第一に鑑別に挙げら...

第100回中国支部例会

急性膵炎を契機に発見された膵粘液癌の一例
岡本 雄貴(岡山済生会総合病院)
症例は70歳代女性。朝食後に嘔吐と心窩部から背部に疼痛を認め近医受診。血液検査にて膵炎を指摘され、当院紹介となった。血液検査で膵酵素が上昇し、CTにて膵腫大、周囲の少量の液体貯留を認め、急性膵炎CT grade1と診断。絶食、補液、抗生剤、蛋白分解酵素阻害剤の投与で改善を認めたが、MRIにて膵体尾部に16mm大のSOLを認め膵体部癌が疑われた。内視鏡的逆行性膵管造影(ERP)では、膵体部に主膵管の...

第100回中国支部例会

Trousseau症候群を契機として診断された胃癌の1例
中村 真也(市立三次中央病院 消化器内科)
【症例】75歳、女性【既往歴】胆石症、急性膵炎【家族歴】特記事項なし【現病歴】X年12月3日、構音障害、左上下肢の脱力を主訴に近医を受診した。12月6日脳血管障害が疑われ精査目的に当院脳神経外科を紹介受診した。頭部CT、MRIによる検査の結果両側小脳、両側大脳に散在性に梗塞像を認めたため加療目的に同日脳神経外科に入院した。【経過】散在性脳梗塞に対して心原性脳塞栓症が疑われ、未分画ヘパリン、ワルファ...

第100回中国支部例会