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検索結果は34件です。
- 胸腔-腹腔シャントが奏効した肝性胸水の1例
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夏田 孔史(長崎大学医学部・歯学部附属病院臨床研修センター)
【症例】71歳、女性【主訴】呼吸困難【家族歴】特記事項なし【既往歴】輸血歴なし【生活歴】常習飲酒家、60歳以降禁酒【現病歴】60歳時、腹部打撲で近医を受診した際に腹水を指摘された。アルコール性肝硬変と診断された。禁酒・利尿薬などで腹水は改善した。2006年1月頃より腹水が増加した。同年9月13日、腹水のコントロール目的で日赤長崎原爆病院に入院した。利尿薬・アルブミンの投与などを行ったが、腹水は改善...
第089回九州支部例会 >
- 下肢難治性潰瘍に合併したと考えられる続発性消化管アミロイドーシスの1例
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佐々木 威治(独立行政法人国立病院機構佐賀病院内科)
消化管は全身性アミロイドーシスにおいて、高頻度に傷害され、多くは、慢性関節リウマチや悪性腫瘍、結核等の慢性炎症性疾患に続発することが知られている。この他にもまれだが、長期間に及ぶ難治性皮膚潰瘍に合併する症例も報告されている。今回、我々は下肢難治性潰瘍に続発したと考えられる消化管アミロイドーシスの一例を経験した。若干の文献的考察を加え報告する。症例は52歳男性。既往歴として12歳時に末梢型知覚低下・...
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- 破裂により発見された肝細胞癌5例の検討
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野元 麻子(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 放射線科)
【はじめに】 肝細胞癌破裂は、肝細胞癌全体の10%前後で見られ、肝細胞癌の死因としても10%前後を占めると言われている。近年、肝細胞癌に対しては種々の診断法・治療法が発達し、早期発見し治療を継続していくことで、予後もある程度期待できるようになってきた。しかし未だに、破裂して初めて肝細胞癌と診断される例も少なくない。今回我々は、破裂により発見された肝細胞癌5例について、その背景、予後を比較検討したの...
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- 膵・胆管合流異常症に合併した分枝膵管型膵管内乳頭粘液性腺腫(Intraductal papillary-mucinous adenoma;IPMA)の一例
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甲斐 千晶(古賀総合病院 外科)
【症例】患者は67歳女性。自覚症状無し。糖尿病にて近医通院中、腹部超音波検査、CTにて膵頭部に約5cm大の嚢胞性腫瘤を指摘。2006年8月精査加療目的に当科受診。MRIで膵頭部に壁在結節を有する約5×5cm大の単房性嚢胞を認めた。ERCPでは主膵管は正常だが、副膵管の圧排所見を認め、嚢胞は造影されず。また、乳頭の開大や粘液排出はみられず。一方、膵管と胆管が十二指腸壁外で合流し、同時に描出された。総...
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- 繰り返す急性膵炎に原発性副甲状腺機能亢進症が強く関与した1例
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荒牧 聡(産業医科大学 消化器・代謝内科, 産業医科大学病院 臨床研修医)
症例は41歳男性。2004年7月(38歳)に急性膵炎(軽症)を発症し他医で加療されたが入院中に膵炎再発を繰り返した。同年8月より膵体尾部に多発仮性嚢胞を発症し増大したため同年12月に多発膵仮性嚢胞と膵体尾部の切除を受けた。術後1年9ヶ月間は、間欠的な上腹部違和感は時々出現したが、強い腹痛発作は出現しなかった。この間血清Ca値は10.6-12.3mg/dlで経過していた。2006年9月に急性膵炎を発...
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- 難治性イソスポーラ症に対し,ミノサイクリンが有効であった1例
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大内 元(琉球大学第一内科)
症例は60歳女性.基礎疾患に成人T細胞白血病(慢性型).H13年から下痢が出現し,H15年当科外来受診し,便検査にてイソスポーラ症と診断された.ファンシダールによる治療を開始され症状改善認められたが,駆虫困難で再発性であったため,バクタ,シプロキサンなどにて加療されていた.H18年6月頃より下痢の回数が次第に頻回となり,約10日毎に下痢が出現するようになったため,12月当科入院となった.入院後AT...
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- 最大径13mmの進行横行結腸癌の1例
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谷口 秀和(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は63歳、女性。虫垂炎に対して虫垂切除術の既往あり。家族歴、嗜好歴に特記すべきことなし。自覚症状はなかったものの、平成18年10月検診にて便潜血陽性を指摘されたため、同年10月前医にて大腸内視鏡検査を受けたところ、横行結腸に径10mm大の隆起性病変が認められた。生検にてGroup5 well differentiated adenocarcinomaの診断であったため、同年当院紹介となった。大...
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- 卵巣癌術後腹膜再発と鑑別を要した原発性小腸癌の一例
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佐藤 祐邦(福岡大学医学部消化器外科)
49歳女性。2005年5月左卵巣癌IIIc(粘液性腺癌)に対し手術及び術後化学療法を施行。2006年11月食後の嘔吐が出現。2007年1月嘔吐頻回となり近医受診するも確定診断は得られず経過観察とされた。その後、他院受診し入院、癒着性イレウスまたは腹膜再発の診断にて、イレウス管を挿入された。同月当科紹介入院。イレウス管造影にてトライツ靭帯付近の小腸に粘膜に顆粒状の変化を伴う狭窄を認めた。小腸内視鏡で...
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- アザチオプリンによる胆管破壊型の薬物性肝障害の1例
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轟木 渉(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院)
【症例】 54歳男性 【主訴】 肝機能障害 【家族歴】 母親:糖尿病 【生活歴】 飲酒なし 【現病歴】 2002年から慢性炎症性脱髄性ポリニューロパチー、糖尿病の診断でプレドニゾロン、インスリン、アザチオプリン等で外来加療中であった。2007年1月腹痛、肝機能異常を認めたため入院となった。 【入院時現症】 意識清明、眼球結膜黄疸なし、胸腹部異常なし、肝脾触知せず、深部腱反射軽度低下、四...
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- 糞線虫駆虫により軽快した潰瘍性大腸炎の一例
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金城 譲(那覇市立病院 内科)
症例は65歳女性。平成18年4月6日より1日5~6回の粘血便、排便後の腹痛・悪心を認め、翌日近医受診。下部消化管内視鏡検査を施行した結果、憩室炎、虚血性腸炎と診断され、入院の上欠食、補液、抗生剤にて経過観察。その後症状軽快し、外来フォローとなったが、6月26日に38℃台の発熱、下腹部の違和感・排便回数の増加が出現。再度近医入院し、前回と同様の治療を行うも改善みられなかった。そこで7月7日に下部消化...
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- 急速な増大を来し診断に苦慮した十二指腸水平脚の悪性リンパ腫の1例
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上谷 浩之(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は79歳、男性。平成18年2月14日、頻回の嘔吐のため近医入院。当初、胃管挿入にて症状改善するも再び増悪し、その後完全に閉塞症状を来すようになった。2月14日と21日に同院にて施行された腹部単純CT検査では十二指腸水平脚に内腔狭小化を認めたが、明らかな腫瘤は認められなかった。さらに、2月20日と3月1日に上部消化管内視鏡検査が施行され、十二指腸水平脚に粘膜面の腫脹を伴う狭窄を認めたが明らかな上...
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- 劇的な経過をみた重症出血性大腸炎の1剖検例
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丸山 誠代(千鳥橋病院 総合内科)
症例は58歳女性。気管支喘息、便秘およびてんかんで通院加療中であった。2006年5月頃より吐気、食欲低下、8月頃からは7-10行/日の水様下痢と37℃台の発熱を認め、この間20kgの体重減少あり。感染性胃腸炎の疑いで8月15日当科入院。入院時、腹部に軽度の圧痛と肛門部に可動性のある2cm大のポリープを認めた。8月21日の腹部造影CTでは、直腸壁に浮腫状肥厚を認めた。8月24日のTCFでは歯状線近く...
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- S状結腸・膀胱瘻の2例
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栗山 知之(九州医療センター 放射線科)
腸・膀胱瘻は、腸管と膀胱の間に瘻孔を形成する比較的稀な疾患であり、その原因としては、先天性・腫瘍性・炎症性・外傷性などが考えられている.今回我々は,炎症性が原因と考えられるS状結腸・膀胱瘻の2例を経験したので報告する。症例1は、59歳、男性。混濁尿・糞尿・気尿を主訴に、近医を受診。CRPの上昇及び細菌尿を認め、膀胱鏡では膀胱頸~右側壁に発赤・浮腫を認めた。注腸X線では、S状結腸に多発する憩室を認め...
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- Barrett食道腺癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行した1例
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久田 友哉(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は80歳、女性。高血圧と逆流性食道炎にて、うえの胃腸科内科で経過観察中であった。同院にて平成17年5月上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃食道接合部右側に発赤扁平隆起を認めた。同部位の生検では悪性像はなく経過観察していた。しかし翌年5月の上部消化管内視鏡検査で隆起の増大を認め、同部位の生検結果で異型腺管を認めたため、治療目的で当院紹介となった。内視鏡所見としては、食道裂孔ヘルニアと口側に連...
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- 長期経過観察中の家族性大腸腺腫症の1例
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西村 淳(人吉総合病院 消化器科 )
【目的】25年前に家族性大腸線腫症と診断され、sulindacを投与後10年間経過観察中の1例を報告する。【症例】1999年に当院、木村らが日本臨床外科学会雑誌に家族性大腸線種症(Gerdner 症候群)に対して回盲部切除、部分切除、超低位前方切除後の残存大腸(25cm)にsulindacを投与して1年の経過を報告した。症例報告時(投与1年目)の時点ではポリポーシスは消失して、その間癌発生はなかっ...
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- ダブルバルーン小腸内視鏡により止血しえた空腸angiodysplaの一例
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由茅 隆文(麻生飯塚病院・消化器内科)
症例は82歳男性。心臓弁膜症,うっ血性心不全,ペースメーカー植え込み術後のため抗血小板薬,抗凝固薬内服加療中であった。H18.12.17より黒色便とふらつき、転倒を認めるようになったため12.22近医を受診。Hb 3.8g/dlと著明な貧血を認めたため、上部(EGD)及び下部(TCS)消化管内視鏡検査を施行したが、出血源は不明であった。徐々に貧血が進行するため繰り返し輸血(MAP計24単位)を施行...
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- 後腹膜に発生したdesmoid腫瘍の1例
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徳永 健太郎(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は68歳、女性。右下腹部痛で平成18年11月救急外来を受診した。その際の腹部単純CTで盲腸背側の後腹膜内に直径4.5cm大の腫瘤を認め、精査加療目的で入院となった。既往は急性虫垂炎と右肩脂肪腫の手術歴があり、基礎疾患に糖尿病があった。大腸内視鏡検査では盲腸部に異常は認めなかった。腹部超音波検査では病変は約4.5cm大の境界明瞭、辺縁不整、内部不均一な低エコー腫瘤として描出された。腹部造影CTで...
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- 脳出血を契機に発見されたインスリノーマの1例
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坂上 祐樹(長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 外科)
【症例】75歳、男性【現病歴】平成18年5月30日脳梗塞発症し、入院加療を受け、その後近医にて経過観察されていた。平成18年7月19日脳出血を発症し、内科入院。約2週間昏睡状態であったが覚醒し、経口摂取可能となった。脳出血発症後28日目、振戦、発汗を認め、血糖値を測定すると33mg/dlと著明な低下を認めた。【現症】血圧:124/74mmHg、脈拍:90/分整、体温:37.4℃。JCS:10~20...
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- 止血に難渋した後胃動脈瘤出血の一例
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野田 麻衣子(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター)
症例:49歳男性。 主訴:吐血。 既往歴:25歳時;十二指腸潰瘍に対して幽門側胃切除術施行。現病歴:H19年2月突然の吐血出現し近医受診。同日当科紹介入院。現症:体温36.7℃ 心拍数:107/分 血圧:117/89mmHg 眼瞼結膜:貧血なし 腹部:平坦,軟,腹痛(-)。 検査結果:WBC11,000/μl,RBC369万/μl,Hb11.8g/dl,Ht34.2% 経過:上部消化管内視鏡にて穹...
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- ESDにて切除しえたBarrett腺癌の一例
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村田 勝一郎(ハートライフ病院 消化器内科)
本邦で開発された内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection 以下ESD)は病変の大きさや局在を問わず、任意の範囲で確実な一括切除が可能な手技であり、主に早期胃癌の内視鏡的治療として普及しつつある。また、術前の病変部の進展範囲診断に対し、通常観察に加え色素内視鏡検査、狭帯域内視鏡システム(narrow band imaging 以下NBI)を用いることで...
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