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検索結果は46件です。

遺伝性消化管ポリポーシス症候群に対する小腸病変の検討と検索ツールとしての小腸カプセル内視鏡検査の有用性
石川 和真(札幌医科大学 腫瘍・血液内科)
【目的】遺伝性消化管ポリポーシス症候群は遺伝性に腫瘍性(Familial adenomatous polyposis(FAP)、ガードナー症候群など)、または、過誤腫性(Peutz-Jeghers 症候群(PJS)、Cowden 病など)の多発性ポリープを来たす疾患であり、大腸のみならず、十二指腸以下の空腸・回腸においてもポリープや癌が発生することが知られている。しかし、小腸ポリープの頻度や臨床的...

第114回北海道支部例会

反復性急性膵炎を契機に診断したLPL欠損症の一例
石上 敬介(市立室蘭総合病院 消化器内科)
急性膵炎は膵臓の急性炎症により上腹部痛などの症状を呈し,重篤化すると致死的疾患となる.急性膵炎のリスクファクターとしてアルコールや胆石,内視鏡治療,薬剤などに加えて高トリグリセリド血症が知られているが,急性膵炎全体に対する寄与率は明らかではない.血中トリグリセリド値が500mg/dL以上になるとカイロミクロンが出現してくるとされ,何らかの機転で膵リパーゼが活性化すると脂肪酸を急激に遊離し,高濃度の...

第114回北海道支部例会

便潜血反応陽性が発見の契機となった特発性腸間膜静脈硬化症の一例
平田 裕哉(KKR札幌医療センター 消化器内科)
特発性腸間膜静脈硬化症は1991 年に小山らによって初めて報告され,1993 年に岩下らにより新しい疾患概念として提唱された比較的稀な原因不明の腸疾患で,腸間膜静脈硬化症(石灰化)に起因した血流障害による慢性的な虚血性大腸病変とされている。また病因としては未だ明らかにされていないが,漢方薬内服歴を有する症例の報告が散見される。今回我々は特発性腸間膜静脈硬化症の一例を経験したので報告する。症例は50...

第114回北海道支部例会

原発性膵癌との鑑別が困難であった上行結腸癌,膵臓・胆道・腹膜転移の1例
平山 大輔(札幌医科大学附属病院 消化器・免疫・リウマチ内科)
【症例】症例は54歳,女性.2013年7月,黄疸を主訴に前医を受診.CT・MRCPで上下部胆管の狭窄と肝内胆管・主膵管の拡張を認め,膵頭部癌あるいは胆管癌が疑われたが明らかな腫瘍を指摘できなかった.ERCPが施行され,十二指腸乳頭近傍と胆管狭窄部からの生検で共に上皮下に腺癌を認めた.FDG-PETで膵頭部と上行結腸に異常集積を認め,大腸内視鏡検査にて上行結腸癌が指摘され当科紹介となった.造影超音波...

第114回北海道支部例会

IgG4関連疾患に門脈圧亢進症を来した2例
赤保内 正和(札幌医科大学附属病院 消化器・免疫・リウマチ内科学講座)
【症例1】50代女性. 両側眼瞼腫脹, 両側顎下腺腫脹を認め, 近医にてIgG4関連疾患が疑われ, 2013年当科紹介受診となった. 高IgG4血症を認め, 左顎下腺摘出による病理所見にてIgG4/IgG:80%と高値のため, IgG4関連疾患と診断した. CT検査にてφ20mm大の脾動脈瘤, 内視鏡検査にて胃穹窿部にF3相当の胃静脈瘤を認め, 門脈圧亢進症と診断した. 脾動脈瘤に対しcoilin...

第114回北海道支部例会

Cronkhite-Canada症候群の治療後に顕在化した大腸癌の一例
石川 麻倫(独立行政法人労働者健康福祉機構 釧路労災病院 消化器内科)
症例は70歳代男性。水様便、体重減少、味覚異常を主訴に前医受診。下部消化管内視鏡検査(CF)にてポリポーシスを認め当科紹介となった。理学的所見では脱毛、手掌色素沈着と爪甲萎縮を認めた。当院にてCF施行したところ、全結腸域において発赤した小隆起性病変が瀰漫性に多発しており、いわゆるイクラ様外観を呈していた。生検では腺管の嚢胞状拡張と瀰漫性の炎症細胞浸潤を認めた。上部消化管内視鏡検査においても、胃粘膜...

第114回北海道支部例会

当院における大腸憩室出血の現状
佐々木 基(市立室蘭総合病院 消化器内科)
【背景・目的】当院は西胆振地区において唯一脳神経外科と循環器内科の両科を備える総合病院である。必然的に来院患者における抗血栓薬内服患者数の割合は高くなると考えられ、下部消化管出血の中でも特に抗血栓薬内服の影響が大きいとされる大腸憩室出血の動向に関して、今後の診療に役立てていく為、現状評価を行った【対象と方法】2010年4月から2013年3月までの間に大腸憩室出血(疑い含む)により入院となった29例...

第114回北海道支部例会

消化管粘膜下腫瘍に対するEUS-FNAの診断能に関する検討
高橋 慶太郎(旭川厚生病院 消化器科)
【背景】2010年にEUS-FNAが保険収載されて以降、当科では主に膵腫瘍に対してEUS-FNAを施行してきたが、消化管粘膜下腫瘍に対しても質的診断目的にEUS-FNAを施行している。過去1年間の当科での消化管粘膜下腫瘍に対するEUS-FNAの診断能に関して検討した。【対象と方法】対象は2012年10月から2013年10月までにEUS-FNAを施行した消化管粘膜下腫瘍9例。男性8例、女性1例で平均...

第114回北海道支部例会

胃全摘後に発生し転移性肝癌と鑑別を要した肝S4限局性脂肪肝の1例
那須野 央(市立釧路総合病院 消化器内科)
今回我々は胃癌による胃全摘後8か月目に新規に発生した肝S4の限局性脂肪肝の1例を経験したので報告する。患者は40歳代、男性。平成24年4月頃より時々胃痛あり、同年12月に近医受診。胃内視鏡検査で胃角部の進行胃癌と診断され、同年同月当科に紹介となった。当科の精査で、胃角部小彎中心の3型進行胃癌、明らかな遠隔転移、リンパ節転移なしと診断し、平成25年1月に当院外科で胃全摘術、Roux-Y再建術を施行し...

第114回北海道支部例会

脊髄炎に対するステロイドパルス療法後に発症したサイトメガロウイルス腸炎の一例
石井 貴大(旭川医科大学病院 第3内科)
症例は70歳、男性。2013年8月、早朝より誘因無く突然右下肢の脱力、歩行困難が出現し当院救急外来へ救急搬送された。脊髄炎の診断となり当院神経内科に入院となった。脊髄炎に対してステロイドパルス療法を2回施行後より血性下痢が出現したため消化器内科を受診した。両下肢麻痺のためS状結腸内視鏡検査を施行したところ、直腸からS状結腸にかけて浮腫状の粘膜と縦走潰瘍を認めた。虚血性大腸炎を疑い腸管安静としたとこ...

第114回北海道支部例会

早期胃癌、大腸癌重複例に対してDual Port(DP)法で腹腔鏡下胃全摘、下行結腸切除術を施行した一例
松井 博紀(北海道大学大学院医学研究科 消化器外科学分野I)
従来の腹腔鏡手術よりも創を減らしたReduced Port Surgeryが注目されている.通常5か所のポートと小開腹創を要するが,創を2か所に減らしたDual Port(DP)法を早期胃癌、大腸癌重複例に対し施行した一例を報告する。症例は76歳、男性。腹部膨満にて近医を受診。胃体上部小彎のtype0-IIc病変、結腸脾彎曲のtype0-Is病変を指摘、生検にてpor、tub1の診断で、ともにsm...

第114回北海道支部例会

上行結腸に穿通した虫垂癌の1例
佐藤 昌則(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・腫瘍内科)
原発性虫垂癌は比較的まれな疾患であり、特徴的な症状や検査所見がなく術前診断は困難であることが多いとされている。今回、我々は術前に上行結腸に穿通し、虫垂炎と診断し手術を施行した結果虫垂癌と診断された1例を経験したので報告する。
症例は、64歳女性。高血圧症、甲状腺機能亢進症にて当院循環器内科通院中であった。3週間前から続く、右側腹部痛を主訴に平成24年12月当科受診となった。血液検査にて炎症反...

第114回北海道支部例会

増大する肝過形成結節を認めた先天性門脈欠損症の一例
福田 昂一郎(札幌医科大学 消化器・免疫・リウマチ内科学講座・免疫・リウマチ内科学講座)
 症例は33歳男性。1982年(2歳)食道静脈瘤破裂を契機に、前医小児科にて特発性門脈圧亢進症(IPH)と診断され、1996年から当科で経過観察されていた。2001年CTにて肝S3に2cm大の低吸収域を認め、過形成結節を考え経過を見ていたが、2003年には6cmに増大したため肝外側区切除術を施行。病理組織学的診断では、結節は限局性結節性過形成(FNH)様結節と診断し、背景肝は門脈域における著明な門...

第114回北海道支部例会

治癒切除不能結腸直腸癌に対する原発巣切除群と非切除群の比較検討
宮本 秀一(北見赤十字病院 消化器内科)
【背景】治癒切除不能結腸直腸癌に対しては,原発巣切除群が原発巣非切除群より予後が良いとの報告を認める.しかし,腸閉塞症状を有さず待機的に手術可能な場合は,現在JCOG1007で臨床試験が進行中であるように化学療法と原発巣切除のどちらを先行するべきかについては統一した見解が得られていない.【目的】当院における治癒切除不能結腸直腸癌症例から原発巣切除群と原発巣非切除群との予後を比較検討する.【対象・方...

第114回北海道支部例会

胃内に逸脱したメタリックステントを留置スネアを用いて摘出し得た胃噴門部癌の1例
在原 洋平(伊達赤十字病院 消化器科)
食道狭窄に対するメタリックステント (self-expandable metallic stent; SEMS)留置後の逸脱は2.9~9%と報告されており、最も頻度の高い偶発症のひとつである。逸脱を来したSEMSの摘出方法に関しては各症例に応じて検討する必要があるが、内視鏡的に回収することは、出血、穿孔などを来すことが報告されており、必ずしも容易ではない。今回、胃内に逸脱したSEMSを、留置スネア...

第114回北海道支部例会

クローン病に対するインフリキシマブ維持投与の有効性持続期間に関する検討
宮川 麻希(札幌厚生病院 IBDセンター)
【目的】インフリキシマブ(IFX)は極めて有効なクローン病(CD)治療薬であり,5mg/kgを8週毎に維持投与することで長期にわたる寛解維持を得ることが可能となった.一方,維持投与中に治療効果が減弱する,いわゆる二次無効をはじめとする治療困難例が少なからず存在することが現状の課題である.今回我々は,IFXにより治療されたCDを対象に,IFX維持投与の有効性持続期間とそれに影響する背景因子について検...

第114回北海道支部例会

減圧PEGを施行しQOLの改善を認めた終末期膵癌の1例  
小西 徹夫(時計台記念病院 消化器センター)
【はじめに】減圧を目的とした経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)は、嘔吐など消化器症状の改善や経鼻胃管による咽頭不快感から解放されること、さらに形態は限られるが経口摂取が可能となることでQOL向上につながる可能性がある。今回、膵癌から十二指腸狭窄を来たした終末期がん患者に対して減圧PEGを施行しQOLが改善した症例を経験したため検討を加え報告する。【症例】症例は80代女性。近医で糖尿病治療中、急激な血...

第114回北海道支部例会

腹腔鏡下に残胃全摘術を施行した残胃癌の1例
安田 尚美(札幌医大 消化器・総合、乳腺・内分泌外科)
【はじめに】胃癌に対する腹腔鏡下手術は切除範囲を問わず近年増加傾向にあるが、残胃癌に対する腹腔鏡手術の報告は少ない。今回、当科で経験した腹腔鏡下残胃全摘術について報告する。【症例】患者は70代男性、43年前に胃潰瘍の診断にて幽門側胃切除術が施行されていた(手術の詳細については情報入手不能だった)。貧血の進行を認め上部消化管内視鏡を施行したところ、残胃吻合部近傍にSMT様隆起を伴う陥凹性病変を認め、...

第114回北海道支部例会

Stent-in-stent techniqueによりpartially-covered self-expanding metallic stentの抜去が可能であったと考えられた下部胆管癌の1例
池田 裕貴(伊達赤十字病院 消化器科)
非切除悪性胆道狭窄に対するcovered self-expandable metallic stent (SEMS)留置後に食残やsludgeなどにより閉塞を来すことはまれではない。その対処法として種々の手技が報告されているが、可能であれば抜去後にSEMSを留置することが望ましい。しかし、tumor overgrowthやtissue hyperplasiaにより抜去不可能であることも経験する。今...

第114回北海道支部例会

急性肝炎様に発症した自己免疫性肝炎急性増悪の3例
永井 一正(手稲渓仁会病院 消化器病センター)
【はじめに】自己免疫性肝炎(AIH)は緩解と再燃を繰り返す慢性活動性肝炎であるが、時に急性増悪し急性肝炎様の経緯で発見されることがある。急性増悪するAIHの臨床像は不明な点が多く、診断に苦慮することが少なくない。今回、自己免疫性肝炎の急性増悪が疑われた3例を経験したので報告する。【症例1】36歳男性。2009年1月に黄疸を主訴に急性肝炎として当科紹介となる。AST1328IU/l,ALT1274I...

第114回北海道支部例会