セッション

検索結果は64件です。

大動脈十二指腸瘻の1例
小薮 雅紀(関西医科大学 香里病院)
症例は66歳、男性。既往歴として2002年に腹部大動脈瘤に対しYグラフト置換術を施行。慢性腎不全のため当院で透析中であったが、2011年2月28日タール便を主訴に当院入院。緊急上部内視鏡検査を施行したが出血は認めなかった。その2週後に下血を認めたため下部内視鏡検査を施行。S状結腸と上行結腸に憩室を認めたが明らかな出血源はなかった。しかし1週間後に再度下血し下部内視鏡検査再検するも出血源は不明であっ...

第095回近畿支部例会

PMX-DHPにて救命しえた急性閉塞性化膿性胆管炎の1例
中沢 和之(向陽病院 消化器内科)
急性閉塞性化膿性胆管炎は、敗血症性ショックから多臓器不全に陥る予後不良な疾患である。今回、我々は、意識障害を認め、播種性血管内凝固症候群をきたした急性閉塞性化膿性胆管炎の1例を経験し、 ポリミキシンB-エンドトキン吸着療法(PMX-DHP)を施行し、救命しえたので報告する。症例は55歳、男性。主訴、意識障害、右上腹部痛。体温39.6℃。血圧80/50mmHg。眼球結膜黄疸を認めなかった。血液検査で...

第095回近畿支部例会

急性肝炎で発症した自己免疫性肝硬変症の一例
西内 明子(笹生病院内科)
症例は70歳代女性。既往歴:約10年前より時々風邪に総合感冒薬服用。現病歴:2010/7/1より全身倦怠感あり、他人より眼瞼結膜の黄染を指摘され、7/2に近医受診。T.Bil8.5mg/dl、AST/ALT=989/941、急性肝炎と診断され、26日間入院。その後通院していたが、肝機能値が動揺するため、2011/1/11当院初診。画像検査では異常がなく、2/1に腹腔鏡肝生検目的にて入院。入院時検査...

第095回近畿支部例会

臍腸管遺残による絞扼性イレウスの1手術例
竹内 庸浩(川崎病院 消化器内科)
臍腸管遺残は、胎生期の卵黄嚢と胎児腸管を連絡する臍腸管が出生後にも閉鎖、消失せずに残存したもので、索状物、嚢胞、瘻孔、Meckel憩室などを形成する。無症状であることが多いが、腸閉塞、出血などの合併症を引き起こすことがある。今回、我々は、開腹歴のない成人男性で、絞扼性イレウスを発症し、開腹所見により臍腸管遺残による索状物が原因であると判明した1手術例を経験したので文献的考察を含めて報告する。【症例...

第095回近畿支部例会

胃若年性ポリープの1例
藤田 篤代(愛晋会 中江病院)
症例は68歳、女性。既往歴として高血圧、糖尿病がある。嘔気を主訴に2011年2月7日上部消化管内視鏡検査を施行、胃の噴門部に有茎性のポリープを認めたため内視鏡的切除目的にて紹介となった。2月17日に内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行。切除標本の病理組織学的所見では表層胃粘膜で過形成性、嚢胞状腺管を混じ、顕著な浮腫、滲出性変化、中等度のリンパ球・形質細胞、好中球浸潤を伴う若年性ポリープ相当の像を認め...

第095回近畿支部例会

成人に発症した特発性腸重積の一例
中島 智樹(済生会京都府病院 内科)
成人発症の腸重積は小児と比較して頻度は低く、さらにその多くは腸管の器質性病変に起因するため、特発性腸重積は極めて稀である。今回、われわれは成人に発症した上行結腸の特発性腸重積を経験したので報告する。症例:33歳、男性。既往歴:アトピー性皮膚炎のほか、普段から下痢気味で、他院で過敏性腸疾患を疑われたことがある。現病歴:平成22年8月8日から下痢軟便が出現。11日夜から間欠的にしめつけられるような痛み...

第095回近畿支部例会

粗大石灰化を伴った膵神経内分泌腫瘍の一例
佐々木 翔(淀川キリスト教病院 消化器病センター 消化器内科 )
症例は50歳代、女性。健診の腹部超音波検査にて膵尾部の石灰化を指摘され、当院で精査を行った。血液検査ではCEA、CA19-9、エラスターゼ1の上昇はなかった。CTでは、膵尾部に径12mm大の粗大石灰化と、径20mm大の辺縁に淡い造影効果のある腫瘤を認めた。MRIでは、DWIで高信号・T1WIで低信号・T2WIで等信号であった。EUSでは、膵尾部に径20mm大の低エコー腫瘤と、その尾側に石灰化を疑う...

第095回近畿支部例会

経皮的ラジオ波焼灼術後の後出血予防における穿刺経路焼灼の有効性の検討
早石 宗右(近畿大学 医学部 消化器内科)
【背景】肝癌に対する経皮的治療としてラジオ波焼灼術(RFA)が広く行われるようになったが、治療成功に到るには十分な合併症のコントロールが肝心である。特に、早期合併症として腹腔内出血は注意すべき事象である。その腹腔内出血を予防する手段として穿刺経路の焼灼が有効との意見があるが、十分に検討されているわけではない。【目的】当院では治療後の穿刺経路焼灼について2人のRFA指導医の異なる見解から経路焼灼を付...

第095回近畿支部例会

術前診断が困難であった肝血管肉腫の一例
足立 哲平(近畿大学 医学部 消化器内科)
症例は72歳、男性。前医で胃癌のため平成21年10月に幽門側胃切除(Roux-Y再建)が施行された。平成23年8月の腹部造影CTで肝S4を中心に肝内に多発する腫瘍を認めたため精査したところ、針生検による免疫染色でCD34、CD31および第8因子関連抗原が陽性であったことから肝原発の類上皮血管内皮腫と診断され、経カテーテル的肝動脈化学塞栓術(TACE)が施行された。継続治療を目的として平成22年10...

第095回近畿支部例会

α-グルコシダーゼ阻害薬が関与した腸管気腫症に伴う門脈ガス血症の一例
寺部 寛哉(国家公務員共済組合連合会 大手前病院 消化器内科)
症例は86歳男性。糖尿病、高血圧、慢性心不全、心房細動等で他院通院加療中であった。平成23年1月、腹痛を主訴に当科紹介受診となった。腹部は軽度膨隆し全体に自発痛および圧痛はあるが腹膜刺激症状は認めなかった。血液検査では炎症反応上昇と腎機能低下を認めた。腹部CT検査では肝内に樹枝状の門脈ガス像、腸間膜静脈内にもガス像、小腸全域にわたり腸管内にガス貯留、下部小腸の腸管壁内に気腫像を認めた。以上より、こ...

第095回近畿支部例会

門脈腫瘍塞栓を合併した肝細胞癌に対してCDDP動注と放射線治療が奏効した一例
生田 武蔵(公立学校共済組合 近畿中央病院)
症例は55歳男性。慢性B型肝炎・肝硬変があり、右季肋部痛を主訴に来院。腹部CTで肝硬変とびまん性肝細胞癌、門脈右枝塞栓を認め、門脈腫瘍塞栓合併びまん性肝細胞癌 (VP3) に対しCDDP動注と放射線治療を施行した。AFP、PIVKAは著明に減少、画像上も腫瘍と門脈腫瘍塞栓が縮小した。その後肝動脈化学塞栓療法(TACE)を追加し、血管造影上腫瘍濃染像が消失した。門脈腫瘍塞栓を合併した進行肝細胞癌に対...

第095回近畿支部例会

膵巨細胞癌と膵粘液性嚢胞腺癌を合併した1例
生田 耕三(兵庫県立尼崎病院 消化器内科)
【初めに】膵巨細胞癌、膵粘液性嚢胞腺癌は、それぞれ、膵癌全体の1%、3%程度とされ、比較的稀である。今回我々は、同一腫瘍内に巨細胞癌と粘液性嚢胞腺癌の両方の所見を認める、稀な膵癌を経験したため報告する。【症例】70歳男性【主訴】心窩部痛【現病歴】上記主訴にて上部消化管内視鏡を施行され、5cmの粘膜下腫瘍様隆起を認め当科紹介。【既往歴】前立腺肥大症、糖尿病、十二指腸腺腫(切除)【家族歴】特記すべき事...

第095回近畿支部例会

CTAのdefectがHCC診断の唯一陽性所見であった高分化型HCCの一症例
音野 由美(神戸朝日病院 消化器科)
≪症例≫69歳男性。DMの既往あり。Non B non C アルコール性LCを背景に肝内に2個(S4、S7に1cm大 低エコー結節)SOLあり。腫瘍マーカーはAFP 3.7ng/mL、AFPL3分画 検出不能、 PIVKA-2 18mAU/mLであった。S4、S7とも造影CT、ソナゾイド造影US、EOB造影MRIも早期相で濃染はみられなかった。造影CTにて後期相でwashoutなし、造影USにてK...

第095回近畿支部例会

膵管癌との鑑別に苦慮した膵膿瘍の一切除例
島本 真里(京都第二赤十字病院 消化器科)
【症例】60歳代女性【主訴】腹痛【既往歴】平成19年より急性膵炎を繰り返していた。【現病歴】膵炎の原因検索を目的に前医で施行されたMRCPで膵管癒合不全が疑われ、精査加療を目的に当科へ紹介され入院した。【現症】腹部平坦、軟、自発痛・圧痛なし。【経過】入院時血液検査では血算、肝胆道系酵素、膵酵素、腫瘍マーカーに異常は認めなかった。ERCPで膵管癒合不全及び胆管合流型の膵・胆管合流異常と診断し、膵炎の...

第095回近畿支部例会

上腸間膜静脈原発平滑筋肉腫の一例
久野 寧子(京都市立病院 消化器内科)
【症例】77歳、女性【既往歴】高血圧、モヤモヤ病にて他院通院中。膵IPMNにて2年前より当科受診歴があった。【現病歴】便秘を主訴に近医受診され、臍上部に腹部腫瘤を指摘された。血液検査にてAST58IU/ml、ALT57IU/ml、LDH398IU/ml、γGTP344IU/mlと肝胆道系酵素上昇を認めた。腹部US、CTにて上腸間膜静脈壁に連続して存在する腫瘤および、肝両葉に多発腫瘤性病変を認め、精...

第095回近畿支部例会

化学療法先行により、腹水濾過濃縮再静注法による腹水コントロールが可能となった虫垂原発腹膜偽粘液腫の1例
武田 康宏(日本バプテスト病院 消化器内科)
今回、われわれは腹膜偽粘液腫による難治性腹水に対し、化学療法を先行させることにより、腹水濾過濃縮再静注法(Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy:CART)による腹水コントロールが可能となった1例を経験したので報告する。症例は75歳女性、ドック受診時に大量腹水を指摘され当科紹介受診となった。虫垂炎による虫垂切除の既往あり。初診時の...

第095回近畿支部例会

ソラフェニブが著効した進行肝細胞癌の一例
渡辺 昌樹(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科)
【症例】73歳男性【主訴】黄疸【既往歴】急性虫垂炎手術、子宮筋腫手術、脳梗塞、高血圧症【現病歴】C型慢性肝炎(1型高ウイルス量)にて肝庇護療法を行っていたが、2009年12月のCTで肝S3に30mm、S4に17mm大の肝細胞癌(HCC)を認め、肝動脈塞栓療法(TACE)およびラジオ波焼灼術(RFA)を行った。2010年5月のCTでmultiple HCCを認め、ミリプラチンによるTACEを施行した...

第095回近畿支部例会

小腸イレウスで発症した回腸子宮内膜症の一例
中山 雅臣(医療法人同仁会 京都九条病院 消化器内科)
【症例】35歳女性【主訴】腹痛・嘔吐【既往歴】婦人科疾患の既往や手術歴なく、特記事項なし【現病歴】2週間持続する腹痛・嘔吐を認め、当院を紹介受診した。血液検査で炎症反応の上昇(WBC 15,300/μl, CRP 11.1mg/dl)を認めたが、腹部造影CTで閉塞機転はなく小腸浮腫像のみを認めたため、急性腸炎としてFOM 3g内服などで1週間経過観察をしていた。その後も腹痛・微熱が持続し、CTRX...

第095回近畿支部例会

膵炎との鑑別が困難であった膵鉤部癌の一例
池澤 賢治(大阪大学 消化器内科)
症例は72歳、女性。既往歴に特記事項なし。2010年5月下旬より全身倦怠感・食思低下、6月初旬より黄疸を認めたため、精査目的にて前医入院となる。閉塞性黄疸に対しては内視鏡的胆道ドレナージが施行された。腹部CT検査では石灰化を伴う膵頭部の軽度腫大を認めたが明らかな腫瘍性病変は認めず、脈管侵襲も認めなかった。また腹部MRI・ERCPにて膵頭部の主膵管の途絶は認めなかった。胆汁・膵液細胞診が陰性で、Ig...

第095回近畿支部例会

胆嚢腺筋腫症に合併した胆嚢粘膜内癌の一例
籔内 洋平(和歌山日赤医療センター 消化器内科)
【症例】症例は77歳女性。H20年9月1日より下腹部痛出現し、当院ER受診。採血にて肝胆道系酵素・炎症反応軽度上昇とCTにて胆嚢結石と総胆管結石認め、総胆管結石による急性胆管炎と診断。緊急ERCP施行し、ドレナージチューブ留置し緊急入院となった。入院後は速やかに症状改善。炎症鎮静後。9月11日に再度ERCP施行。EST中切開し、バスケットおよびバルーンで採石行った。その後、胆嚢摘出術目的で9月19...

第095回近畿支部例会