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検索結果は30件です。
- 当院における内視鏡的止血術に至った下部消化管出血症例の検討
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秦 佐智雄(旭中央病院 内科)
【背景】当院は千葉県東部地域唯一の三次医療機関であり、下部消化管出血は臨床的によく遭遇する疾患である。内視鏡的止血術が第一選択であるが、時に手術やIVRによる止血術が必要になることもある腹部救急疾患の一つである。また、食の欧米化、高齢化社会における低用量アスピリンを含むNSAIDsの使用量の増加が下部消化管出血の発症に拍車を掛けている。【目的】下部消化管出血に対する緊急内視鏡検査の有用性と1次止血...
第327回関東支部例会 >
- 仮性動脈瘤破裂による膵管内出血から巨大仮性嚢胞を形成した慢性膵炎の1例
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貝田 将郷(東京歯科大学市川総合病院消化器内科)
今回我々は仮性動脈瘤破裂のため膵管内出血を繰り返し、巨大仮性嚢胞形成を来たした慢性膵炎の1例を経験したため、若干の文献的考察を加えて報告する。症例は49歳女性。2012年某月心窩部痛を主訴に近医を受診し精査・加療目的のため当院受診。来院時の腹部CTで膵尾部の主膵管拡張と内部に出血を疑わせる高吸収域を認め緊急入院となった。入院後緊急血管造影を施行したところ、横行膵動脈及び脾動脈膵枝から血流を受ける仮...
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- 高度の内部壊死により術前診断が困難であった直腸癌転移性肝腫瘍の1例
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清水 徹一郎(自治医科大学 消化器一般外科)
大腸癌肝転移巣は、画像所見では造影CT(門脈相)での辺縁部にリング状造影効果を示す腫瘤影、MRI(Gd-EOB-DTPA:肝細胞造影相のT1強調像)での低信号の腫瘤影、またPETでの原発巣と同様な異常集積像を特徴とする。今回、画像診断で非特徴的所見を示した直腸癌同時性肝転移症例を経験したので報告する。症例は46歳、女性。直腸癌同時性肝転移の診断で手術目的当科紹介となる。既往歴として更年期障害に対す...
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- 後腹膜原発炎症性線維肉腫の一例
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平山 みどり(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野)
【緒言】炎症性線維肉腫(Inflammatory fibrosarcoma:IF)は比較的新しい疾患概念であり、本邦での報告は数例のみである。今回我々は急速増大した後腹膜原発IFを経験したので報告する。【症例と経過】70歳男性。アルコール性肝硬変、高血圧症で通院中に腹部膨満感が出現してきたため外来受診した。腹部CTで後腹膜に巨大な腫瘍性病変を認め、精査加療目的に入院した。造影CTでは後腹膜に直径約...
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- PEG-IFNα-2a+ribavirin療法を施行したC型肝炎腎移植患者の1例
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小崎 浩一(国立水戸医療センター 臓器移植外科)
【はじめに】現在C型肝炎(HCV)治療の主体は、interferon(IFN)/ ribavirin(rib)療法であるが、透析患者では腎機能の問題からrib投与は原則禁忌でありIFN単独療法とならざるを得ない。しかし透析患者へのIFN治療はその効果・副作用の問題からIFN単独療法でさえ十分に行われているとは言えず、腎移植施行時にHCV未治療の患者が数多く存在し、しばしば腎移植後肝障害を生ずる。わ...
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- S状結腸癌を先進部とする成人腸重積症の1例
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上田 真裕(永寿総合病院 消化器内科)
成人の腸重積は稀であり、我々はS状結腸癌を先進部とする成人腸重積の症例を経験したため報告する。症例は81歳女性で、3週間前からの頭痛のため入院した。諸検査の結果、側頭動脈炎と診断しPSL内服を開始した。入院時よりヘモグロビン10~11g/dlと軽度の貧血を認め、上部消化管内視鏡検査では貧血をきたす病変は認めず、下部消化管内視鏡検査を行ったところS状結腸に全周性の狭窄病変を認め、2型進行大腸癌と診断...
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- 胃結腸瘻を形成した胃潰瘍の一例
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田中 秀典(原町赤十字病院 内科)
【症例】60歳男性【現病歴】夜間就寝中に便意を感じトイレに向かったところ大量の鮮血の下血があり、数分間意識を消失した。近医に救急搬送され、収縮期血圧60mmHg台で出血性ショックと診断され当院に転院となった。【既往歴】腰部脊柱管狭窄症、腰痛、高血圧症で内服治療中であり、NSAIDsを定期内服していた。糖尿病の既往なし。【身体所見】身長153cm体重47.1kgBMI20.1)、腹部は軟、平坦、腸蠕...
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- 深達度診断が困難であった1+2b型胆嚢粘膜癌の1例
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小路 裕(国立病院機構 東京病院 消化器内科 )
症例は73歳男性。他院で胆嚢ポリープ経過観察していたところ増大傾向にあるため精査目的で当院紹介入院となった。腹部超音波では、胆嚢底部に広基性で約16mm大の隆起性病変を認め内部は均一であった。MRCPでは横断面T2で胆嚢内に約15mm大の広基性の無信号領域認め、胆嚢管より中枢の総胆管の拡張を認めた。造影CTでは同部位に腫瘤を認め造影早期にて濃染し、超音波内視鏡行ったところ15x10mm大の1型隆起...
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- シネMRIで診断し、ルビプロストンが奏功した巨大結腸症の一例
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河村 晴信(小田原市立病院 消化器内科)
【背景】難治性便秘症は病的腸管拡張を伴うものと伴わないものに分類されるが、巨大結腸症は、慢性偽性腸閉塞症(CIPO)と並び腸管の病的拡張を伴うものの代表的疾患である。今回我々は、様々な内服治療に抵抗性であったがルビプロストンが奏功した巨大結腸症の1例を経験したので報告する。【症例】47歳女性。アルコール3合/日の摂取歴がある。もともとアルコール性肝障害で近医かかりつけであったが、2013年6月頃か...
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- 進行性に多発増大し肝腫瘍との鑑別に苦慮したPeliosis hepatisの一例
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松本 高明(北里大学東病院 消化器内科)
【症例】77歳男性.2010年2月前立腺癌と診断され,内分泌療法及び放射線療法施行,以後経過観察されていた.2012年3月,定期的な腹部超音波検査にて肝右葉に腫瘤像を認め,当科紹介となった.血液検査では肝胆道系酵素の軽度上昇を認めるのみ,腹部超音波検査では肝S6,S7にそれぞれ3cm,5cm大の内部に高エコーを有する不整形な低エコー腫瘤を認めた.腹部造影CT上は,同腫瘤は動脈相から静脈相にかけて中...
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- PPI服薬中GERD患者における症状残存の現状
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内藤 純行(千木良診療所)
【はじめに】GERD診療ガイドラインでは第一選択薬として、プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)が推奨されている。しかし、臨床においてGERDに対するPPI治療の満足度が低いという現状が、近年報告され、GerdQ問診票を用いた調査では、48.8%~71.8%に週に1日以上の症状残存が報告されている。この高い症状残存率は、実際の臨床現場の実感とはやや乖離がある。我...
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- 退形成性膵管癌(破骨細胞型)の1例
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高木 泰介(杏林大学 医学部 消化器一般外科)
症例は82歳男性。腹痛を主訴に前医を受診した。既往歴は高血圧と緑内障。CTで、膵体部の腫瘤と尾側膵管の拡張を認め当科紹介となった。身体所見は異常なく、CTにて膵体部に17mmの乏血性腫瘍と主膵管の拡張を認めた。MRIでは、膵体部の同部位にT1 low、T2 lowの腫瘍を認め、末梢の主膵管は拡張していた。腹部超音波では、主膵菅の嚢状拡張を認めたが、腫瘤は指摘できなかった。血液検査上、リパーゼ87....
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- 全身化学療法により長期生存を得た原発不明のPoorly differentiated neuroendocrine carcinoma (PDNEC)の一例
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奥山 浩之(国立がん研究センター東病院 肝胆膵内科)
75歳女性.検診にて肝機能障害を指摘され,近医を受診した.CTにて多発肝腫瘍を指摘され,転移性肝癌の疑いで2009年12月に当院紹介受診となった.造影CTでは,肝に最大14cmのリング状造影効果を伴う多発腫瘍を両葉に認めたが,その他に腫瘤性病変は指摘できなかった.上・下部消化管内視鏡検査では原発を示唆する所見は認めなかった.肝腫瘍生検にて,N/C比の高い腫瘍細胞を含む胞巣状集塊を形成する上皮性腫瘍...
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- 直腸静脈瘤出血を合併した特発性門脈圧亢進症の一例
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清野 宗一郎(千葉大学医学部附属病院 消化器内科)
特発性門脈圧亢進症(IPH)は非硬変性門亢症の代表的疾患で、食道静脈瘤を高率に合併する。今回我々は、直腸静脈瘤出血を来したIPHの一例を経験したので報告する。症例は66歳、女性。全身性エリテマトーデスの診断にて近医でステロイド治療を受けていた。2005年に肝機能異常ならびに食道静脈瘤を指摘され、2008年に食道静脈瘤(F2)に対して内視鏡的硬化療法・結紮術の予防治療が行われた。2011年に残便感...
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- 陽子線治療が著効したVp4肝細胞癌の一例
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井澤 直哉(獨協医科大学 消化器内科)
【症例】66歳男性 【既往歴】臍ヘルニアで手術歴あり。2012年9月より慢性腎不全にて維持透析。3年前まで大酒歴あり。輸血歴なし。 【現病歴】透析開始2か月後より時々臍周囲や背部に疼痛あり、透析施行中の病院で腹部超音波と腹部CTを受け、肝硬変と少量の腹水、および肝尾状葉に8cm大の肝細胞癌を認め、門脈本幹に腫瘍栓を形成していた。精査加療目的に2012年11月当科紹介入院。 【身体...
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- S状結腸癌に合併した閉塞性大腸炎の一例
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木村 聡(帝京大学医学部附属病院 内科)
症例は72歳女性。左下腹部痛を主訴に当科受診。血液検査にて小球性貧血と炎症反応上昇、脱水所見を認め、直腸診では凝血塊付着を認めた。CT検査では横行結腸から下行結腸にかけての壁肥厚と周囲脂肪織濃度上昇を認め、虚血性腸炎が示唆され、禁食・抗生剤投与で治療開始した。第8病日に大腸内視鏡検査を施行したところ全周性2型のS状結腸癌を認め、CTにて壁肥厚を認めた部位に一致して腫瘍より口側の粘膜肥厚、発赤、潰瘍...
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- 化学療法中に門脈ガス血症を発症し、保存的に軽快した胃小細胞癌の一例
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新井 裕之(千葉県がんセンター 消化器内科)
門脈ガス血症(hepatic portal venous gas:HPVG)は腸管壊死などの重篤な病態の際に認められる比較的まれな病態で、予後不良とされてきた。しかし、最近HPVGは腸管壊死のみならず多彩な病因で起こり、腸管壊死を伴わなければ保存的治療が可能な症例も報告されている。これまでに化学療法による有害事象として報告されたHPVGは検索しえた限り、8例のみである。今回、我々は化学療法後にHP...
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- 急性胆嚢炎に対する経皮経肝胆嚢ドレナージ術により形成された胆嚢動脈瘤の一例
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宅間 健介(東邦大学医療センター 大森病院 消化器内科)
87歳男性。心房細動および慢性心不全にて近医で加療されていた。2013年8月右季肋部痛を認め当院紹介受診、検査にて急性胆嚢炎と診断した。高齢で手術を希望されないため内科的治療の方針となった。経皮経肝胆嚢ドレナージ術を行い保存的加療で軽快した。第14病日にドレナージチューブ抜去、第16病日抗凝固剤再開とし退院となった。退院20日後右季肋部に間欠的な鈍痛が出現し、その後3回の血便を認め再入院となった。...
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- 鏡視下に切除した直腸癌術後膵転移の1例
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小笠原 康夫(横浜市立大学付属市民総合医療センター 消化器病センター)
症例は69歳、女性。 2009年9月に直腸癌Raに対し開腹低位前方切除術を施行した。病理診断は高分化型腺癌,pSE,ly0,v0,pN1,P0,M0,StageIIIaであった。術後補助化学療法としてホリナート・テガフール・ウラシル開始したが、肝機能障害を認めたので、1クールで中止となった。術後1年4ヵ月目に左肺転移(S10)に対し胸腔鏡下左肺下葉部分切除術、術後2年2ヵ月目に左肺転移(S9...
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- 細胆管細胞癌様組織像を含む原発性肝癌の検討
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高野 公徳(東京医科大学八王子医療センター 消化器外科・移植外科)
細胆管細胞癌(CoCC)は原発性肝癌取扱い規約第5版において肝内胆管癌(CCC)の特殊型から独立し、「肉眼的にCCCに類似するが、約半数は慢性肝炎あるいは肝硬変を合併する。異型に乏しい小型、類円形の腫瘍細胞が、豊富な線維性間質を伴い、増生細胆管やHering管に類似する小管腔構造を示し、それらが互いに吻合するように増殖し、増殖先端部では腫瘍細胞は肝細胞索と連続している。CCCと異なり粘液産生を認...
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