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検索結果は52件です。

腹水穿刺後にエルカルニチンを静脈投与することによりこむら返りが改善した肝硬変患者の1症例
堀田 直樹(増子記念病院 肝臓内科)
はじめに:近年、カルニチンが潜在性肝性脳症(MHE)を有する肝硬変患者において血中アンモニア及び認知機能を改善するのに有用であることが示されている。本邦でもレボカルニチン製剤が医療用医薬品として発売されており「カルニチン欠乏症」に使用できるようになったので2次性のカルニチン欠乏症とされている肝硬変患者への使用は、可能になった。当院は、透析および慢性腎疾患の患者が多く通院しており、これらの患者におい...

第119回東海支部例会

若年女性に発症した充実性膵腫瘤の一例
小屋 敏也(静岡済生会総合病院)
症例は20歳代女性で、前年の健診で胆嚢ポリープ、腎嚢胞を指摘されていた。経過フォロー目的に施行された腹部エコー検査により膵体部腫瘤を認めたため当院を紹介された。既往歴、家族歴に特記事項はなく、身体所見にも異常は認められなかった。MDCTでは膵体部に20mm大の境界明瞭な腫瘤を認めた。腫瘤の中心には結節状の淡い高吸収域を認めた。主膵管は腫瘤により閉塞し、尾側膵管は拡張していた。腫瘤は膵実質より淡く造...

第119回東海支部例会

当院におけるトロンボモジュリン製剤の使用経験について
堅田 武保(豊川市民病院 外科)
【目的】DIC(汎発性血管内血液凝固症)は、造血器悪性腫瘍、敗血症を含む感染症、固形癌に多く合併し、年間6~7万人が発症することが報告されている。従来DICの治療はヘパリンやメシル酸ガベキサートなどの抗凝固療法が主体であったが、新たに遺伝子組換えトロンボモジュリン(rTM)という選択肢が加わった。rTMは第3相臨床試験ではヘパリンに対して有用性が示されたが、今回我々は消化器疾患領域におけるDICに...

第119回東海支部例会

胆管内乳頭状腫瘍の一例
池田 誉(静岡市立清水病院 消化器内科)
【症例】80歳台男性【主訴】肝機能障害【既往歴】糖尿病、高血圧、白内障【生活歴】飲酒1~2合/日60年、喫煙20本/日60年【現症】近医にてアルコール性肝機能障害のため経過観察中であった。2011/12月上旬に肝機能悪化したため精査目的で同月下旬に当科へ紹介受診。来院時特に自覚症状なし。【経過】来院時血液生化学検査にてWBC3100/μl、T-Bil 1.19mg/dl ALP892IU/l、AS...

第119回東海支部例会

鏡視下Hassab手術の治療経験
棚橋 義直(藤田保健衛生大学 肝・脾外科)
近年食道胃静脈瘤に対しては内視鏡的硬化療法(EIS)や内視鏡的静脈瘤結紮療法(EVL)が広く普及しており手術治療が選択されることが少なくなってきているが、内視鏡治療抵抗性の症例については胃上部血行郭清と脾摘術を行うHassab手術が有用な手段の1つと考えられる。しかし肝機能が低下している症例が多く、低侵襲な治療が望まれる。我々は食道胃静脈瘤に対しこれまでに鏡視下手術を4例に施行しているので、その手...

第119回東海支部例会

ステロイド抵抗性のCrohnkhite-Canada症候群にcyclosporineが著効した一例
大島 啓嗣(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学)
症例は71歳男性。2011年1月頃より両手指尖部のしびれ、上下肢の爪剥離、皮膚の色素沈着を自覚していた。4月に口腔内違和感と味覚異常出現、5月には嘔気、下痢と食欲不振が出現したため近医を受診した。上部消化管内視鏡検査、注腸造影にて胃と大腸にポリポーシスと、血液検査にて低蛋白血症を指摘された。6月に前医に入院し、上下部消化管内視鏡検査にて内視鏡像と病理像よりCronkhite-Canada症候群と診...

第119回東海支部例会

小腸重積をきたしたinflamatory fibrod polypの一例
柴田 孝弥(名古屋市立大学 医学部 消化器外科学)
患者は78歳男性。平成23年、近医で大腸ポリープのポリーペクトミーを施行した日の夜間に腹痛が出現した。翌々日に腹痛が増強したため、同医受診。ポリペクトミーによる大腸穿孔を疑われ、当院に救急搬送された。腹部CTを撮影したところ小腸にtarget signを認め、触診で腹膜炎症状も認められたため、小腸重積による腹膜炎の診断で緊急手術となった。開腹したところ回腸に腫瘍があり、これが先進部となって重積を起...

第119回東海支部例会

消化管原発Plasmablastic lymphomaの一例
大林 友彦(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学)
70歳代男性【主訴】貧血精査【既往歴】特発性間質性肺炎、COPD、顕微鏡的多発血管炎(MPO-ANCA関連腎炎、PSL 11mg内服中)、ステロイド糖尿病、解離性大動脈瘤、白内障【現病歴】ANCA関連腎炎にて、当院腎臓内科通院中であった。平成24年7月頃より徐々に貧血が進行し、11月頃より労作時呼吸困難の症状を認めるようになった。12月20日、定期外来受診時の血液検査にてHb:6.6 g/dLと高...

第119回東海支部例会

肝pseudolymphoma切除2年後に悪性リンパ腫を発症した1例
武藤 久哲(JA愛知厚生連 海南病院 消化器内科)
【症例】66歳男性【既往歴】虫垂炎、大腸粘膜内癌(内視鏡的に切除)【現病歴】HBV既往感染を伴うアルコール性肝硬変として当科で経過観察中であったが、定期検査の採血でPIVKA-2の上昇を認め、腹部超音波検査、CT、EOB-MRIで肝S3とS5の肝細胞癌が疑われたため、当院外科にて2011年5月に肝部分切除術を施行した。病理組織像は、肝細胞には異形成がなく、小型リンパ球が密に集簇しながら浸潤しており...

第119回東海支部例会

カプセル内視鏡とダブルバルーン小腸内視鏡にて観察しえたメッケル憩室内翻による小腸出血の1例
井深  貴士(岐阜大学 医学部 消化器病態学)
症例は80歳男性.2010年2月頃血便を認め前医で上下部内視鏡検査施行するも原因不明であった.2013年5月初めより血便を認め,前医にて再度上下部内視鏡検査施行するも原因不明であったが,1週間後に再度血便を認めた.ヘモグロビン値は11.0g/dlと低下しており,正球性正色素性の貧血であった.小腸精査目的にて当院転院となった.カプセル内視鏡検査にて回腸に発赤調の隆起性病変を認めた.ダブルバルーン小腸...

第119回東海支部例会

A型胃炎に伴った胃神経内分泌腫瘍をESDで切除し得た1例
安田 諭(土岐市立総合病院 内科)
症例は58歳、男性。主訴は上腹部痛。既往歴、家族歴に特記事項なし。嗜好歴は喫煙20本/日、飲酒なし。現病歴は1カ月前より上腹部痛を自覚して平成25年5月13日に当科受診となった。5月13日に上部消化管内視鏡検査(以下EGD)を施行した。胃粘膜は前庭部に比し胃体部を中心に萎縮性胃炎を認め、体上部前壁に長径約7mm程度の隆起性病変を認めた。病理組織学的には比較的小型の細胞が索状配列を基本として胞巣状に...

第119回東海支部例会

当院におけるクローン病に対する治療経験
小川 和昭(大同病院消化器内科)
【目的】クローン病に対し、発症早期からインフリキシマブを導入する治療方法(Top down療法)が提唱され、またインフリキシマブと免疫抑制剤の併用により上乗せ治療効果、さらにはインフリキシマブの自己抗体抑制、infusion reactionや効果減弱を軽減できる点からもその有用性が報告されている。当院における治療成績と問題点について検討した。【対象と方法】対象は、2009年1月から2013年9月...

第119回東海支部例会

急性炎症を伴った巨大肝血管腫の一切除例
藤井 武宏(三重大学 肝胆膵・移植外科)
巨大肝血管腫の多くは無症状であるが、稀に、発熱、腹痛、肝機能異常を三徴とする急性炎症を伴うことが指摘されている。われわれは経過観察中、急性炎症を惹起した巨大肝血管腫の一切除例を経験したので報告する。【症例】52才男性。6年前の検診で肝右葉の巨大血管腫を指摘されたが、症状なく近医で経過観察されていた。入院1ヶ月前から38度台の発熱と右側腹部痛および肝機能異常が出現し、当科紹介された。当科受診時CRP...

第119回東海支部例会

岐阜赤十字病院のヘリコバクター専門外来の報告  -保険適応拡大前の状況-
高橋  裕司(岐阜赤十字病院 内視鏡科)
【はじめに】2009年日本ヘリコバクター学会による「H.pylori感染の診断と治療のガイドライン改訂版」にて広く、H.pylori感染症が除菌推奨された。また最近では胃癌検診でABC検診が普及しつつあり、ピロリ感染者に対しては保険適適応外でも対応に迫られる場面が増加してきた。当院でも2010年6月より保険適応外の除菌希望者に対しヘリコバクター専門外来を開設した。今回は2013年2月に除菌保険適応...

第119回東海支部例会

S状結腸癌の腹壁穿通により壊疽性筋膜炎を発症した1例
大見 関(名古屋市立東部医療センター 外科)
今回我々は、S状結腸癌腹壁穿通により壊死性筋膜炎を発症した1例を経験したので報告する。【症例】64歳女性【主訴】腹痛【既往歴】帝王切開術後【現病歴】2か月前から腹痛があり、ときどき血便が出ていた。症状が増悪し、動けなくなり救急来院した。【経過】来院時バイタルは血圧:71/54mmHg、体温:37.4℃、心拍:114回/分、SpO2:97%(room air)でありショックバイタルであった。左下腹部...

第119回東海支部例会

腹腔鏡下に修復しえた巨大胃潰瘍穿孔の1例
越智 靖夫(名古屋市立東部医療センター)
症例は83歳女性。黒色調の吐血を主訴に、当院内科外来受診した。既往歴は認知症と高脂血症を認め、非ステロイド性消炎鎮痛剤の内服歴があった。CTにて肝周囲にfree airを認め、WBC/CRP=25980/8.4、上部消化管穿孔・穿孔性腹膜炎の診断にて外科紹介となった。高齢および血圧低下を認め、同日緊急手術の方針となった。手術直前の上部消化管内視鏡検査(GIF)では、前庭部前壁に胃潰瘍が存在し、周囲...

第119回東海支部例会

クローン病患者の穿孔性腹膜炎に対する緊急手術で診断された回腸・S状結腸癌の一例
加地 謙太(岐阜県立多治見病院 消化器内科)
【症例】43歳男性【既往歴】クローン病、十二指腸潰瘍【主訴】下腹部痛【現病歴】H18年よりクローン病(小腸・大腸型)にて当院通院中であった。5-ASA内服+成分栄養療法を行っていたがH19年腹痛症状の増悪あり、注腸および小腸造影検査より結腸・回腸瘻を認めた。手術を勧めたが希望されず、アザチオプリンの内服を追加しフォローしていた。H24年8月下腹部痛を主訴に当院を受診した。【現症】体温:37.6℃ ...

第119回東海支部例会

ダブルバルーン小腸内視鏡が術前診断に有用であったMeckel憩室の1例
安藤 拓也(中野胃腸病院)
症例は60歳男性。2010年4月黒色便にて当院受診し、同日精査目的に入院となった。入院時Hb10.4g/dlの貧血を認めた。入院後に施行した上部・下部消化管内視鏡にて異常所見を認めなかった。出血源検索のために施行したカプセル内視鏡検査にて回腸に粘膜下腫瘍を疑う所見を認めた。経肛門的アプローチによるダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)を施行したところ、回腸に憩室を認め点墨にてマーキングした。99m...

第119回東海支部例会

胆石イレウスに対し小腸切開縫合閉鎖+胆嚢摘出術+十二指腸瘻孔閉鎖術を施行した1例
服部 かをり(名古屋市立東部医療センター 外科)
今回我々は,典型的な胆石イレウスの1 例を経験し良好な経過をたどっているので報告する.症例は59歳男性,元々胆嚢結石症が指摘されていた.既往に特発性後腹膜線維症があり,今回嘔吐と経口摂取不良を主訴に受診し,CTにて胆石イレウス,胆嚢結石症,胆嚢十二指腸瘻と診断.同日小腸切開縫合閉鎖+胆嚢摘出術+十二指腸瘻孔閉鎖術を施行した.腹腔鏡下に小腸閉塞部を検索し,小開腹して同部の小腸を切開し約3cmの結石を...

第119回東海支部例会

特異な形態を示した胃型腺腫の1例
藤吉  俊尚(愛知県がんセンター中央病院 消化器内科)
【症例】60歳代、女性【主訴】自覚症状なし【現病歴】貧血精査のため前医にて施行された上部消化管内視鏡検査で、穹窿部に広範に広がる病変を認めたため精査加療目的に当院紹介となった。【経過】通常内視鏡所見では、高度な萎縮粘膜を背景として、胃噴門部直下大弯から前壁にかけての丈の高い乳頭状の0-I病変と、その周囲に広範に広がる丈の低いビロード状の0-IIa病変を認めた。病変の大きさは約8cmであった。NBI...

第119回東海支部例会