セッション

検索結果は49件です。

十二指腸GISTの臨床病理学的検討
田村 達郎(大阪市立大学大学院 腫瘍外科)
【はじめに】十二指腸GISTは比較的稀な疾患であり、GISTの約4%とされている。今回、当院にて診断加療された十二指腸GIST症例について臨床病理学的特徴を検討した。【方法】1993年から2012年までに、当科にて手術を施行した十二指腸GIST症例7例を対象とし、臨床病理学的背景および治療成績について検討した。【結果】手術時の平均年齢は57.3歳(35‐76歳)で、性別は男性6例、女性1例であった...

第100回近畿支部例会

S状結腸周囲膿瘍を併発した大腸型クローン病に対しアダリムマブが著効した1例
長井 健悟(大阪大学  消化器内科)
症例は50代男性。1996年に大腸型クローン病と診断され、5-ASA製剤2250mg/日、低残渣食、経腸栄養療法(ED)で当科加療していた。2013年1月より食後の下腹部痛が徐々に増悪し、CPFX 400mg/日投与を開始したが腹痛は改善せず入院となった。既往歴として2007年に胃癌pT1N0M0、pStageIに対し胃全摘術がある。入院時のCDAIスコアは181点で、腹部CTでS状結腸と左骨盤側...

第100回近畿支部例会

経過を観察できた異所性肝細胞癌の1例
太田 高志(NTT西日本大阪病院 消化器内科)
症例は80歳代男性。COPD、糖尿病、高血圧症のため当院に通院中であった。スクリーニングの胸部CTで左横隔膜下にSOLを認め、精査目的で当科紹介受診となった。造影CTでは脾臓の腹側に5cm大の分葉状の腫瘤を認め、早期相で不均一な造影効果を認めた。周囲臓器との連続性は認められず腸間膜由来の腫瘍性病変が疑われた。同時期に撮影したPET-CTでは左横隔膜下の腫瘍に弱いFDG集積を(SUVmax=2.1)...

第100回近畿支部例会

診断に難渋した胆管狭窄の1例
由利 幸久(兵庫医科大学 内科学 肝・胆・膵科)
【症例】60代、男性【主訴】黄疸【現病歴】平成24年3月、黄疸を自覚し近医受診。腹部CT検査では肝門部胆管および下部胆管に不整な狭窄が疑われ、肝内胆管の拡張も伴っていた。MRCPでは同様に肝門部胆管および下部胆管に狭窄像を認めるものの、肝内胆管は軽度の拡張のみでびまん性狭窄等の異常所見は見られなかった。胆管狭窄精査目的にて内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)を施行。ERCPでは肝門部胆管はなだらか...

第100回近畿支部例会

初発肝細胞癌治療後の異所再発例についての検討
澤田 保彦(奈良県立奈良病院 消化器内科)
【目的】肝細胞癌は多中心性発癌を特徴とするが、今回、初発肝癌に対してRFAを施行し局所制御が確認できた症例で、異所再発に寄与する因子について検討した。【方法】2002年4月から2013年6月にRFAを施行した348例中、初発HCCに対しRFAを施行し、画像で追跡しえた89例を対象とした。RFA後再発症例のうち局所再発例を除いた異所再発例(A群)と、再発を認めない無再発例(B群)とで背景因子を比較検...

第100回近畿支部例会

当科における切除不能胃がんに対する化学療法の治療成績
渡辺 昌樹(公益財団法人田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科)
【背景と目的】切除不能胃がんに対する化学療法はTrastuzumabなどの分子標的治療薬の登場により進歩はしては来ているものの、切除不能胃がんの予後は今もって厳しい。当科における切除不能胃がんに対する化学療法の治療成績について検証し、今後の診療の一助とすることを目的とした。【対象と方法】対象は2007年4月より2013年10月までに当科において切除不能胃がんと診断した84例のうち化学療法を導入した...

第100回近畿支部例会

炎症性腸疾患合併消化器癌に対する化学療法の経験
内藤 敦(大阪大学 医学部 消化器外科)
【はじめに】クローン病(CD)や潰瘍性大腸炎(UC)といった炎症性腸疾患(IBD)罹患者では非罹患者に比べ小腸癌,大腸癌発生率が高いことが知られている.通常の進行大腸癌に対する化学療法は近年成績の向上が報告され,多様化している.一方,IBD合併大腸癌に対する化学療法は大腸全摘術や小腸切除,腸管機能障害の為,有害事象が発生しやすいと予想されるが,化学療法に関する報告はほとんどみられない.今回我々はI...

第100回近畿支部例会

甲状腺乳頭癌を契機に発見された家族性大腸腺腫症の1例
南堂 吉紀(兵庫医科大学 内科学 上部消化管科)
【症例】18 歳、女性【主訴】前頸部腫瘤【既存症】甲状腺乳頭癌【家族歴】父方の祖母が大腸癌【現病歴】平成 24 年頃より前頸部腫瘤に気付き近医受診した。近医で経過観察されていたが、セカンドオピニオン目的で平成 25 年 7 月他院を受診した。頸部エコーにて甲状腺に腫瘤を認めたため、甲状腺吸引細胞診を施行したところ、甲状腺 Cribriform-morula variant 型乳頭癌と診断された。同...

第100回近畿支部例会

橈骨動脈アプローチ法による肝動脈塞栓化学療法(trancecatheter arterial chemoembolization:TACE)の術後止血におけるヘリックスバンドの有用性
高田 亮(加納総合病院 内科)
【目的】肝細胞癌に対するTACEは、大腿動脈からのアプローチが多いが、尿道カテーテル留置や術後安静の必要性などの問題がある。心臓血管系のカテーテル検査は最近では上腕あるいは橈骨動脈からのアプローチが主流となっており、当院でも患者の負担軽減のため、平成24年より橈骨動脈アプローチ法によるTACEを導入している。この際のカテーテル抜去時の止血バンドにはとめ太くん®をこれまで使用していたが、これ...

第100回近畿支部例会

腹部超音波検査が診断に有用であった腰ヘルニアの1例
中川 泰生(寺元記念病院 外科)
患者は70代男性。肝硬変にて本院通院中であった。発症時期は不明であるが、右腰背部に8×6cm大の柔らかく比較的扁平な皮下腫瘤を認めていた。他院にて脂肪腫と診断されており痛みや違和感などの自覚症状が無く、本人も治療を希望しなかったため経過観察を行っていた。肝硬変に対する定期的な腹部超音波検査の際、右腰背部腫瘤の検査も行ったところ腫瘤の中に腸管様構造物および腹膜の線状高エコーの断裂を認め、またプローベ...

第100回近畿支部例会

長期間のインターフェロン療法にて完全著効となったC型肝硬変の1例
田中 寛人(和歌山県立医科大学附属病院 紀北分院 内科)
C型肝硬変に対するインターフェロン療法は、投与量によっては副作用出現による治療の完遂が困難である。今回、我々は難治性C型肝硬変患者に対しインターフェロン療法を行ったが、副作用発現に対してインターフェロン量やリバビリン量の調節投与を行い、長期間に投与することで完全著効(SVR)が得られた症例を経験したので報告する。症例は、52歳、男性である。AST 125IU/L、ALT 178IU/L、血小板7....

第100回近畿支部例会

経過中に後天性第V因子インヒビターを発症した進行膵癌の1例
日比野 千尋(大阪厚生年金病院 消化器内科)
【症例】40代男性【主訴】心窩部痛【現病歴】2013年4月頃より食欲不振と心窩部痛が出現。症状増悪するため、6月末に近医で上部消化管内視鏡検査を受け、十二指腸球部腫瘍からのoozingを指摘されたため、精査加療目的に紹介受診。理学所見では、心窩部に約5cmの腫瘤を触知し、眼球結膜・皮膚黄染を認めた。入院時血液検査所見:WBC 11200/μL, RBC 488万/μL, Hb 15.7g/dL, ...

第100回近畿支部例会

細径鉗子Endo Reliefを用いたreduced port surgeryの特徴と整容性
松岡 翼(大鵬会 千本病院 外科 )
【はじめに】 現在、腹腔鏡下手術において整容性の向上を目的とする単孔式腹腔鏡下手術とReduced port surgeryが急速に普及してきている。当施設でも近年積極的に導入しており、胆嚢摘出術、ヘルニア根治術、虫垂切除術から、良性大腸疾患までその適応を拡げている。我々は2013年9月より細径鉗子Endo Reliefの使用を開始した。Endo Reliefは、1、ジョー把持部が通常の5mm鉗子...

第100回近畿支部例会

直腸癌多発肺肝転移に対しUFT/LV療法でCRが得られた1例
竹内 庸浩(川崎病院 消化器内科)
72歳女性。2007年9月より排便時に血液が混じるようになり、10月当院受診した。大腸内視鏡で、直腸S状部に1型および2型腫瘍を認め、生検にて高分化型管状腺癌と診断。術前の全身CTで両下肺に肺転移を認めたが、肝転移は明らかではなかった。2007年11月直腸癌に対し、低位前方切除術を施行した。術1ヶ月後の血液検査で、CEA 283ng/mlと高値を示し、造影CTにて肝S2に27mm、S5に17mmの...

第100回近畿支部例会

結腸穿孔をきたしたcollagenous colitisの1例
黒田 顕慈(市立柏原病院 外科, 大阪市立大学大学院 腫瘍外科)
今回我々はcollagenous colitisから結腸穿孔に至った症例を経験したので報告する。症例は72歳の男性。突然の腹痛と水様便を認めたため,当院を受診した。既往歴に高血圧と大動脈弁置換術後があり,降圧薬,抗凝固薬及びプロトンポンプ阻害薬を内服している。来院時の理学的所見として,発熱はなく,左側腹部に圧痛と筋性防御を認めた。血液検査では白血球数及びCRPは正常値であったものの,好中球分画の増...

第100回近畿支部例会

上・下腸間膜静脈閉塞を伴った腸間膜脂肪織炎の一例
若原 佑平(大阪市立総合医療センター 消化器内科)
【症例】41歳 男性.【既往歴】31歳 十二指腸潰瘍で開腹手術【現病歴】4カ月前からの泥状下痢便と左側腹部痛を主訴に前医に入院,S状結腸憩室炎の診断で抗生剤投与(CTM2g/day)が開始された。下部消化管内視鏡検査を施行されたが直腸S状部の狭窄が強く口側への内視鏡挿入が困難であり,注腸造影では左半結腸に広範な狭窄像を認め,拇指圧痕像を伴っていたため虚血性腸炎が疑われた.38℃台の発熱と腹痛が改善...

第100回近畿支部例会

当院で経験した特殊型膵癌の検討
南 竜城(京都大学医学部消化器内科)
【背景】特殊型膵癌は比較的稀な腫瘍であり、診断が困難である。今回、当院で経験した特殊型膵癌について検討した。【方法】2010年4月~2013年8月に当院で組織学的に特殊型膵癌と診断した8例(腺扁平上皮癌5、退形性癌3)を対象とした。検討項目は、腺扁平上皮癌と退形成癌での、1) 発見契機、2) 発生部位と腫瘍径中央値、3)CTでの造影効果、4)EUS画像の特徴(a;境界、b;辺縁、c;内部エコー、d...

第100回近畿支部例会

免疫学的便潜血反応検査を契機に診断された潰瘍性大腸炎の臨床的特徴
垣内 伸之(大津赤十字病院 消化器科)
【目的】大腸がん検診受診者の増加に伴い、免疫学的便潜血反応検査(FOBT)陽性を契機として潰瘍性大腸炎(UC)と診断される症例が増えてきており、その臨床的特徴を明らかにするため検討を行った。【方法】2006年4月から2013年10月までの間に検診でFOBT陽性となり下部消化管内視鏡検査(CS)を施行した症例のうち、UCを疑う粘膜病変を認めた16例について検討した。【成績】最終的にUCと診断した群(...

第100回近畿支部例会

肝膿瘍を併発していた劇症型アメーバ性虫垂炎の一例
神藤 理(社会医療法人寿楽会 大野記念病院 外科)
【緒言】アメーバ大腸炎は赤痢アメーバ嚢子の経口摂取による感染症で大腸炎、赤痢、肝膿瘍などを発症する。多くは慢性に経過するが、一部に病状が急激に進行し腸管穿孔、腹膜炎などの重篤な経過をたどる劇症型がある。【症例】41歳、男性。約10日前より発熱、下痢、腹痛あり、近医を受診されたが症状が軽減せず、当院に紹介された。CT検査にて虫垂の腫大と肝膿瘍を認め、炎症反応は著明に高値で腎不全も伴い重症感染症と判断...

第100回近畿支部例会

大腸内視鏡検査にて虫垂開口部からの排膿が観察された慢性虫垂炎の1例
高塚 聡(大阪市立十三市民病院 外科)
大腸内視鏡検査にて虫垂開口部からの継続的な排膿が観察された患者に対して虫垂切除術を施行し,病理組織学的検査にて慢性虫垂炎に微小なカルチノイド腫瘍が合併していた稀な症例を経験したので報告する.患者は40歳代の男性.2013年3月血便と右側腹部の熱感の為に近医より当院消化器科に紹介された.大腸内視鏡にてポリープと内痔核を認めた以外に,虫垂開口部の発赤と浮腫を認め,鉗子による圧迫にて膿汁が流出した.血液...

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