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検索結果は26件です。

粘膜下腫瘍様の形態を呈した特発性肉芽腫性胃炎の1例
佐々木 哲三(北里大学東病院 消化器内科)
症例は70歳代女性。自覚症状はなく、近医にて検診目的で上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃窮窿部大弯に粘膜下腫瘍様の病変を認め、生検にて非乾酪性肉芽腫を呈していたため、当院消化器内科に紹介受診となった。上部消化管内視鏡検査を施行したところ胃窮隆部大弯に約10mmの発赤を伴う立ち上がりなだらかな粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた。超音波内視鏡検査(EUS)では第1、2層の壁肥厚のみであった。生検に...

第328回関東支部例会

Fibropolycystic diseaseに合併した胆管癌の1例
神林 玄隆(東京女子医科大学病院 消化器内科)
Fibropolycystic diseaseとは、カロリー病・先天性肝線維症・胆管過誤腫などの一連の肝胆道系の線維性多嚢胞性疾患の総称である。今回、fibropolycystic diseaseの経過中に胆管癌を合併した症例を経験したので報告する。【症例】61歳、男性【既往歴】外傷性てんかん、虫垂炎手術後、高血圧、高尿酸血症【主訴】心窩部不快感【現病歴】2012年4月頃より心窩部圧迫感が出現し、...

第328回関東支部例会

サプリメント(金時しょうが®)による薬物性肝障害の1例
鈴木 悠平(群馬大学 大学院 病態制御内科)
【症例】70歳女性【主訴】黄疸、褐色尿【現病歴】1997年より洞性頻脈にて前医通院中であった。2013年4月から末梢の冷感、痺れに対してサプリメント(金時しょうが®)の内服を開始した。6月初旬上腹部違和感、食欲低下、褐色尿出現したため、金時しょうが®の内服を中止したが倦怠感強く、中止10日後皮膚黄染を自覚した。中止12日後前医受診し、肝胆...

第328回関東支部例会

若年B型慢性肝炎症例に対するPEG-IFN治療の検討
遠藤 佑香(がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科)
【背景】HBV持続陽性患者における抗ウイルス療法の長期目標はHBs抗原の陰性化であり、その治療方針は年齢、挙児希望の有無、血清ALT値、血中HBVDNA量、HBe抗原、genotype、感染経路、肝組織所見などを総合的に評価して決定されている。特に挙児希望のある若年のHBe抗原陽性B型慢性性肝炎患者に対してはIFN治療が第一選択となっている。今回、当院で経験した若年B型慢性肝炎に対するPEG-IF...

第328回関東支部例会

十二指腸潰瘍にアニサキス症を合併し、球部狭窄を来たし胃石を合併した1例
今井 雄史(君津中央病院)
【症例】55歳、男性【主訴】心窩部痛、嘔吐【既往歴】十二指腸潰瘍【現病歴】1週間前より心窩部不快感を認めていた。今回、イカ・マグロの刺身を摂取した翌日に、心窩部痛とコーヒー残渣様の嘔吐を繰り返したため当院受診となった。上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃内には食物残渣を大量に認めた。十二指腸球部は浮腫により幽門から胃内へと突出し、潰瘍を伴っていた。さらに潰瘍底にはアニサキス虫体を認め、鉗子にて...

第328回関東支部例会

消化管出血で発症し内視鏡的切除しえたBrunner腺過形成の1例
竹内 啓人(戸田中央総合病院 消化器内科)
【症例】45歳男性【主訴】黒色便【既往歴】特になし【現病歴】2013年11月上旬に黒色便が出現した。当科受診し、上部消化管出血の疑いで緊急入院となった。【経過】上部消化管内視鏡では、十二指腸球部前壁に径約25mm大の有茎性ポリープを認めた。茎部に潰瘍形成し、露出血管より湧出性出血(Forrest分類Ib)を認めた。後にEMRの可能性を考慮しクリップでの止血はせず、バイポーラ止血鉗子にて凝固止血を施...

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食道好酸球浸潤により特異な内視鏡像を呈した好酸球性胃腸炎の一例
大森 順(日本医科大学 消化器内科学)
症例は81歳男性。4か月程前よりつかえ感あり、他院で上部消化管内視鏡検査施行し食道癌が疑われたため精査目的で当科紹介となった。当科で施行した上部消化管内視鏡検査にて切歯27~31cmに一部白苔付着し発赤した粘膜を認め、表面凹凸不整で、6時方向中心に粘膜の平坦な隆起があり食道内腔の狭小化を認めた。NBI観察ではIPCLの拡張・蛇行あり、ルゴール染色でまだらに淡染する所見を認めた。食道造影検査では胸部...

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左心膜横隔静脈が主流出路の胃静脈瘤に対してバルン下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)が奏功した1例
石本 詩子(東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 消化器・肝臓内科)
【症例】81歳男性【主訴】胃静脈瘤治療目的【既往歴】25歳肺結核,78歳甲状腺機能低下症【現病歴】1995年よりHCV陽性のため他院にて経過観察中であった.2005年にHCCを認めPEIT施行. 2009年5月,HCC再発のため加療目的で当科紹介. TACE+RFA施行し,その後インターフェロン治療を行うもうつ症状にて中止.その後3度のTACEを行う一方で, 2013年6月の上部消化管内視鏡検査(...

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急速な転帰をとった多発肝腫瘤の一例
松野 高久(社会保険中央総合病院 消化器内科)
【症例】69歳 男性。
【主訴】右季肋部痛。
【現病歴】入院1ヶ月前から心窩部から右季肋部痛を認めたため当院内科外来を受診した。内服薬を処方され一旦帰宅したが、翌日痛みが増強したため救急要請した。血液検査で炎症反応と肝胆道系酵素上昇を認め、食欲不振もあることから,精査加療目的で入院となった。
【既往歴】50歳 関節リウマチ。
【生活歴】たばこ 5本/日 40年間、飲酒なし、...

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上腹部症状を契機に発見された胃石の一症例
草野 祐実(獨協医科大学越谷病院 消化器内科)
患者は76歳女性。平成25年3月、胃部不快感を主訴に近医受診し上部消化管内視鏡検査を施行された。胃内に胃石の存在をを疑われ当科に紹介された。再検査の上部消化管内視鏡検査では、胃体下部から前庭部にかけて5cmを超える黒色調の結石を認めた。深部への内視鏡挿入はスムースであった。鉗子で押すと結石は可動性はあるもののサイズが大きく非常に硬いため、内視鏡的な処置は困難であった。把持鉗子で一部破砕し検体を成分...

第328回関東支部例会

ERCP困難症例に対しRendezvous法による胆管アプローチが有効であった3例
上岡 直史(佐野厚生総合病院内科)
【目的】ERCPによる胆管アプローチ困難症例に対しWire-guided cannulation法や膵管guidewire pre-insertion法、プレカットなど様々な方法が試みられている。その一つとして経皮胆管ドレナージ(PTBD)を介したRendezvous法による胆管アプローチが知られているが、その侵襲性の高さからあまり普及していない。今回、当院におけるRendezvous法による胆管...

第328回関東支部例会

胆嚢との交通を有した感染性肝嚢胞の一例
南金山 理乃(千葉市立海浜病院 消化器内科)
【症例】71歳男性【現病歴】平成25年5月頃より右側腹部痛・全身倦怠感を自覚し近医受診し、高度の炎症を認め腹部感染症の疑いで精査加療目的のため当院外科に紹介となった。CTで感染性肝嚢胞が疑われ同日入院した。SBT/CPZにて加療するもCDTR内服に変更したところ炎症再燃したため、肝嚢胞ドレナージ目的で当科転科となった。【経過】外科入院時のCTで感染性肝嚢胞と胆嚢底部との間に交通が疑われた。経皮的肝...

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化学療法が著効し、切除可能となったS状結腸癌+肝転移の2症例
生方 泰成(群馬大学 医学部 臓器病態外科学講座)
今回我々は切除不能と診断されたS状結腸癌・多発肝転移に対しCetuximab+FOLFIRI療法を施行し著明な縮小により、切除可能となった2症例を経験したため、報告する。症例1は47歳男性。平成24年11月に前医でS状結腸癌・多発肝転移と診断された。CFではS状結腸に深達度MP、最大径約1.5cmの5型腫瘍を認め、CTでは肝両葉にまたがる最大径約28cmの巨大な腫瘍を認めた。切除不能と診断され、1...

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肝寄生虫症の1例
明杖 直樹(船橋市立医療センター)
【はじめに】 肝寄生虫症は比較的まれな疾患であり診断に苦慮する症例も多い。今回は画像所見で肝細胞癌との鑑別が困難であった肝寄生虫症の1例を経験したので報告する。【症例】60歳男性。【現病歴】C型慢性肝炎のため外来通院中であった。定期検査の腹部超音波検査で肝に低エコー病変を指摘された。CT検査では単純で低吸収域、造影の動脈相で部分的な造影効果をみとめ、門脈相では一部低吸収であり、平衡相で再度淡く造影...

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肝硬変による難治性腹水に対するトルバプタンの検討
秋山 慎太郎(虎の門病院肝臓センター)
【目的】肝硬変による体液貯留に対して、バゾプレシンV2 受容体阻害薬であるトルバプタンが使用可能となった。そこで、当施設でのトルバプタンを使用した肝硬変による難治性腹水の症例について治療成績、有害事象を検討した。【対象・方法】対象は2013年9月から現在までにトルバプタンを導入した肝硬変による難治性腹水12例とした。症例は、男性7人、女性5人、年齢は56-79歳、原疾患は、C型7例、アルコール性4...

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悪性を否定できず腹腔鏡下膵中央切除術を施行した膵体部膵内副脾の1例
栗山 翔(日本医科大学 消化器外科)
【はじめに】副脾は脾元基の癒合不全の結果生じる脾臓の組織塊で脾門部や膵尾部にしばしばみられる。副脾は剖検例の10%にみられるといわれている。その80%は脾門部に発生するが、それ以外は横隔膜下から骨盤腔まであらゆる部位にみられる。特に膵内に存在する副脾は膵腫瘍との鑑別が問題となる場合がある。今回我々は術前精査で悪性を否定できず腹腔鏡下膵中央切除術を施行した膵体部膵内副脾の1例を経験したため報告する。...

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術前診断に難渋した小腸GISTの一例
芳賀 慶一(順天堂大学附属順天堂医院 消化器内科)
【症例】65歳、男性【既往歴】虫垂炎術後、高血圧症、前立腺肥大症【経過】生来健康の方。他院で前立腺肥大を指摘され、腹部CT及び腹部MRI検査施行したところ骨盤内に腫瘤性病変を認めたため当科紹介受診となった。腹部造影CT及びMRI検査では直腸膀胱窩に45mm大の小腸に接する腫瘤性病変を認め、腫瘍内部は大半が血腫性部分から成っており一部充実領域を伴っていた。腹部3DCT及び血管造影検査を施行したところ...

第328回関東支部例会

当院健診における便中ピロリ菌検査導入後の初期評価について
竹内 千尋(日立製作所日立総合病院 内科)
【目的】当院の健診はこれまで胃透視による判定を施行している.2013年2月に慢性胃炎に対するピロリ菌除菌が保険適応となり、オプション検診として便中ピロリ菌抗原検査を6月より導入した.健診データから現在のピロリ菌感染の疫学傾向、並びに諸背景因子の相関を解析するとともに、その後に当院で加療を希望された受診者については、内視鏡画像と健診での胃透視画像の比較とその後のピロリ菌除菌の結果を検討する。【方法】...

第328回関東支部例会

術前診断が困難であった,IgG4関連動脈周囲炎の1切除例
富田 俊也(千葉徳洲会病院 内科)
【症例】70歳,男性【主訴】下腹部痛【現病歴】2012年9月初旬,心窩部痛のため近医を受診.鎮痛剤を処方され経過観察されていたが,9月中旬に下腹部痛がみられるようになったため,再診し,当院を紹介受診.【既往歴】15歳,虫垂炎【現症】血圧131/84mmHg,脈拍70,整.体温35.8度.右下腹部に腫瘤触知.【経過】血液検査ではWBC正常値,CRP4.23mg/dlと軽度上昇.肝,胆道系酵素,アミラ...

第328回関東支部例会

病態の改善と共に著明高値を示した腫瘍マーカーが低下した自己免疫性膵炎の1例
三好 正人(横須賀共済病院 消化器病センター 内科)
今回、発症時に腫瘍マーカー(シアルルイスグループ糖鎖抗原)が著明高値を示し、悪性疾患の合併が疑われたが、プレドニゾロン(PSL)治療による病態改善と共にこれらが低下した自己免疫性膵炎(AIP)症例を経験した。症例:79歳、女性。主訴:食思不振、全身倦怠感、黄疸。現病歴:1ヶ月ほど前より特に誘因なく皮膚黄染が出現。その後食思不振、全身倦怠感の出現と増悪を認め近医を受診、黄疸を指摘され当科紹介入院とな...

第328回関東支部例会