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検索結果は61件です。
- 後腹膜血腫を契機に見つかった腹腔動脈狭窄症の1例
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前田 洋恵(福岡大学病院消化器外科)
症例は66歳女性。右下腹部痛を主訴に近医受診し、後腹膜血腫を指摘され当科紹介となった。腹部造影CTで、後腹膜血腫とその前方に動脈瘤と思われる所見を認め、動脈瘤破裂による後腹膜血腫と診断した。動脈瘤破裂に対し、血管造影および動脈塞栓術を施行した。血管造影検査では上腸間膜動脈からの造影で膵アーケード、胃十二指腸動脈を介して固有肝動脈が描出された。腹腔動脈からの造影では胃十二指腸動脈は求肝性血流のため描...
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- 抗血小板療法中の血友病A患者に発症した非外傷性小腸壁内血腫の1例
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宮里 公也(琉球大学附属病院 光学医療診療部)
非外傷性小腸壁内血腫は抗凝固療法の副作用や出血性素因を有する患者で発症することがある比較的まれな疾患で、抗血小板療法中の患者にも発症するとされる。主な症状は通過障害による腹痛、悪心、嘔吐であり、血腫の大きさにより絞扼性イレウスを発症し外科的治療が必要となる場合もある。今回我々は、抗血小板療法中の血友病患者に非外傷性小腸壁内血腫を発症し、内科的治療にて改善を得た症例を経験したので若干の文献的考察を加...
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- 重症潰瘍性大腸炎にニューモシスチス肺炎を合併した1例
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日高 梓(宮崎江南病院)
症例は66歳,男性.1日40回の下痢が出現し入院となった.大腸内視鏡検査(CS),CT所見より全大腸型の重症潰瘍性大腸炎(UC)と診断し,ステロイド強力静注療法,白血球除去療法を開始した.C7HRPが陽性であり,サイトメガロウイルス感染合併と診断しガンシクロビルを併用した.その後,症状は寛解傾向を示したが,1か月後のCSでは深掘れ潰瘍が残存していた.難治性であり外科的治療の適応と考えられたが,患者...
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- 早期の抗ウイルス療法併用により救命し得た潜在性B型肝炎の再活性化による急性肝不全の1例
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國本 英雄(福岡大学消化器内科)
症例は60歳男性。2011年11月に悪性リンパ腫(Diffuse large B cell type)と診断され、同年12月に近医にてR-CHOP療法を開始された。化学療法開始前にはHBs抗原陰性を確認されていた。2012年2月R-CHOP療法4コース目終了後より肝逸脱酵素の上昇を指摘されていた。同年3月より全身倦怠感の症状が著明となり、肝予備能の低下もみられたため、当院当科に紹介され緊急入院とな...
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- 脳死肝移植登録中にB型急性肝炎を発症した原発性胆汁性肝硬変の1例
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平江 麻衣(熊本大学大学院 消化器内科学)
症例は48歳、女性。2001年頃より肝障害を指摘されており、2010年に前医にて原発性胆汁性肝硬変(PBC)と診断された。肝酵素の高値が持続するため、2011年2月に当科紹介となり、UDCAおよびベザフィブラートにて治療を行っていたが、改善は乏しかった。診断当初よりALTは、100~150U/lと高値であることから、自己免疫性肝炎(AIH)の合併を疑ったが、病理所見を含めてPBC-AIH over...
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- 横行結腸癌による閉塞性腸炎の1例
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池田 浩子(済生会福岡総合病院 内科)
症例は80歳代、女性。高度な便秘症がありセンナを大量に内服していた。20XX年5月に腹痛を主訴に当院救急外来を受診し、CTでS状結腸から直腸にかけて腸管壁肥厚の所見より虚血性腸炎が疑われ入院となった。保存的加療で程なく症状は改善し、大腸内視鏡検査による精査を勧めたが拒否され、第5病日に退院となった。 その後症状なく経過していたが、同年7月某日夕より腹部全体に間欠的な疼痛が出現し、翌日には嘔吐...
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- 肝転移を伴った食道原発小細胞癌の一例
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萱嶋 善行(福岡大学消化器内科)
症例は65歳男性。2002年8月に進行胃癌 (poorly differentiated carcinoma)、リンパ管浸潤および静脈浸潤あり)に対して胃全摘術を施行された。術後化学療法にて完全緩解 (CR)となり、2010年まで約8年間再発なく経過したため、通院を終了していた。2012年5月中旬より上腹部痛、背部痛を自覚するようになり、近医を受診。腹部超音波検査にて肝内に多発する腫瘍性病変を指摘...
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- 胃大網動脈解離、仮性動脈瘤破裂による腹腔内出血を来たした1例
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有馬 浩太(天草地域医療センター 外科)
【はじめに】腹部内臓動脈瘤は稀な疾患であり、とくに胃大網動脈に発生する動脈瘤は稀である。今回われわれは胃大網動脈に広範な解離、および仮性動脈瘤の破裂による腹腔内出血の1例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】83歳男性。2012年7月下旬未明に腹痛、全身倦怠感を主訴に当院救急搬送となった。既往歴として慢性心房細動、慢性心不全に対し循環器内科にてワーファリン内服中であった。来院時...
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- 石灰乳胆汁をともなった総胆管結石・胆嚢結石にIncidental Gallbladder Cancerを合併した一例
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寺松 克人(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器内科)
石灰乳胆汁は、高濃度の炭酸カルシウムを含む稀な胆汁組成である。今回、我々は石灰乳胆汁をともなった総胆管結石・胆嚢結石にIncidental Gallbladder Cancerを合併した一例を経験したので文献的考察を含め報告する。症例は57歳、女性。20XX年5月安静時右季肋部痛のため当院を受診した。右季肋部に圧痛と肝胆道系酵素、炎症反応の上昇を認め、胆嚢・胆管炎が疑われたため、精査・加療目的にて...
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- 飲酒を契機にバルプロ酸による高NH3血症性脳症をきたした1例
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井戸 佑美(済生会熊本病院消化器病センター)
症例は38歳女性。アルコール多飲歴あり。4年前からてんかんに対してバルプロ酸400mgを内服していた。1月12日から嘔吐が出現し、17日意識障害を来したため救急搬送になった。来院時、JCSII-10で痙攣を疑われジアゼパム・フェニトインを投与されたが症状の改善は見られなかった。血清NH3値379μg/dlであり高NH3血症による意識障害を疑われ当科入院となった。血液検査ではAST106IU/l、A...
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- 下血をきたし腹部造影CTが診断に有用であった小腸動静脈奇形の1例
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畑山 勝子(田主丸中央病院消化器科)
症例は70歳代男性。2011年11月21日より黒色便が出現し11月24日近医を受診した。上部消化管内視鏡検査で異常なく、S状結腸内視鏡検査にて全結腸内に暗赤色の凝血塊を認めた。Hb:13.6g/dlと貧血はなく経過観察となった。11月26日に意識レベル低下し当院へ救急搬送された。搬入時Hb:7.7g/dlと貧血を認め、赤血球濃厚液を4単位輸血した。さらに輸血を行ったが11月28日Hb:8.3と低下...
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- 好酸球増多症を契機に肝トキソカラ症の診断に至った一例
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岩田 真悠子(国立病院機構 九州医療センター 消化器内科)
症例は70歳男性、主訴は特になし。近医で胆嚢ポリープに対し経過観察中の採血で好酸球増多症を認め、当院血液内科紹介受診。CTにて肝内多発腫瘤を認め、精査目的で当科紹介された。肺結核、肋膜炎の既往あり。家族歴特記事項なし。ビール500ml/日の飲酒歴、20本/日の喫煙歴あり、養鶏を職業とし、1年半前までは時々鶏の生肝を食べていた。現症は、BT36.6℃、バイタル問題なし。心音整・雑音なし、呼吸音清・ラ...
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- 腸閉塞を契機に発見された虫垂杯細胞カルチノイドの一例
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武田 輝之(福岡大学筑紫病院消化器内科)
症例は65歳女性.平成24年5月上旬,腹痛,嘔吐を主訴に近医を受診.腹部造影CT検査にて,終末回腸を閉塞起点とし,同部位より口側の腸管の拡張を認め,腸閉塞と診断された.前医のCT検査では,回腸末端のリンパ節腫脹,虫垂の軽度腫大を認めた.精査加療目的に,同日当院紹介入院となった.入院時,腹部は軟,膨満し,全体に軽度の圧痛を認めた.血液検査では,炎症所見の上昇を認め,腹部単純X線検査では,小腸鏡面像を...
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- 肝細胞癌に対する定位放射線療法後に門脈血栓症を発症した一例
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川平 真知子(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学)
【はじめに】肝細胞癌に対する定位放射線療法は、従来の放射線治療に比べ、高い局所制御率を保ちながら、周辺臓器の組織障害を軽減できる治療として有用性が報告されている。しかし、合併症や長期予後に関しては不明な点が多く、それらの評価が課題となっている。今回我々は、肝細胞癌に対して定位放射線療法を行い、門脈血栓症を来した症例を経験したので報告する。【症例】75歳女性。背景肝はC型肝硬変。2008年10月に肝...
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- 胆嚢癌との鑑別が困難であった膿瘍形成を伴う胆嚢腺筋症の一例
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豊田 真理(公益社団法人鹿児島共済会南風病院消化器内科)
症例は70歳代男性、2011年6月心窩部痛を主訴に近医受診。同院で施行した採血にて肝障害を指摘され腹部造影CTを施行したところ胆嚢壁肥厚認めた。胆嚢癌が疑われ精査を勧められていたが、患者が積極的な精査を希望されずその後の経過で臨床症状・採血結果ともに改善傾向にあったため経過観察となっていた。2012年1月PET検診を施行した際に胆嚢の異常集積を認め胆嚢癌が疑われたため、精査目的にて当科紹介となった...
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- クローン病の病勢との関連が示唆された深部静脈血栓症の一例
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社本 多恵(鹿児島共済会南風病院)
静脈血栓塞栓症は発症するとその後の生活に多大な影響を与えるため、炎症性腸疾患において十分に認識しておく必要がある消化管外病変の一つである。今回われわれはクローン病の病勢との関連が示唆された深部静脈血栓症を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。【症例】21歳女性。【経過】2004年(12才時)発症の小腸大腸クローン病。栄養療法、内服治療で寛解が得られず、2005年にインフリキシマブ療法を導入し...
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- インターフェロン・リバビリン・テラプレビルの3剤併用療法中にStevens-Johnson症候群を発症したC型慢性肝炎の一例
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中村 吏(九州医療センター消化器内科 臨床研究センター)
<症例>70歳男性<病歴>小学5年生頃に輸血歴あり。40歳頃に肝機能障害を指摘され、HCV陽性と診断。これまでにIFN療法・IFN/RBV併用療法・PEGIFN/RBV併用療法と3回治療を行うもいずれもNSVRであった。20XX年4月に3剤併用療法目的で当科入院。血液検査でHb12.0mg/dLと低下しており、テラプレビル1500mg、リバビリン600mg、ペグインターフェロン100μgにて治療を...
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- IFN長期投与により肝線維化の著明な改善を認めたC型慢性肝炎の1例
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草永 真志(産業医科大学 第3内科)
【症例】25歳、男性【主訴】特になし【現病歴】母親はB型肝炎キャリア。生後2カ月にB型劇症肝炎となり、血漿交換、GI療法、ステロイド投与等の治療が行われた。生後10カ月で食道静脈瘤を指摘され、肝生検でも肝硬変の像であった。2歳時には食道離断術を施行され、同時期HCV感染も指摘された。2歳時にC型肝炎に対してIFNβを1ヵ月間投与された。5歳時にはIFNαを約6ヵ月間投与された。HCV-RNA陰性化...
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- 当初は肝腫瘍が疑われた悪性腹膜中皮腫の一例
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高城 克暢(社団法人天草郡市医師会立天草地域医療センター外科)
【目的】悪性中皮腫は体腔を覆う漿膜に発生する比較的稀な腫瘍の一つである。胸膜に発生することが多く、次いで腹膜、心膜、精巣鞘膜での発生が報告されている。今回、当初は肝腫瘍が疑われた、右横隔膜の腹膜由来と考えられる悪性中皮腫の一例を経験したので報告する。【症例】67歳、女性。検診の腹部超音波で肝S7に低エコー腫瘤を認め、当科を受診した。超音波では肝S7に55mm大の低エコー腫瘤を認めたが、造影MDCT...
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- 妊娠中に発症し胎児に腹水を認めた自己免疫性肝炎の1例
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伏見 崇(久留米大学内科学講座消化器内科部門)
症例は30歳、女性。毎年、職場の健康診断を受けており、異常を指摘されたことはなかった。2011年10月の健康診断時に肝機能異常(ALT 80 U/L程度)を指摘されたが、11月には正常化していた。12月には第2子の妊娠が成立している。2012年3月初旬(妊娠14週頃)より皮膚そう痒感と不眠を自覚し、近くの産婦人科、皮膚科を受診したが、外用薬と抗ヒスタミン薬で経過観察となった。4月14日頃(妊娠20...
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