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検索結果は61件です。

肝生検組織での診断が有用であった慢性活動性EBウイルス感染症の一例
鈴木 翔(宮崎大学医学部内科学講座消化器血液学)
【初めに】今回我々は肝生検にて確定診断に至った慢性活動性EBウイルス感染症の一例を経験したため報告する。【症例】41歳女性。2011年3月の検診で肝障害を指摘された。同年9月にSweet病と診断され加療をうけたがその後肝障害の増悪(ALT 400台)がみられた。サイトメガロウイルス感染症と診断され、経過観察となり一旦軽快したものの2012年6月に発熱、倦怠感が出現。ALT 924、LDH 850、...

第100回九州支部例会

早期の血漿交換導入が奏効したO-157腸管出血性大腸炎に伴う溶血性尿毒症症候群(HUS)の一例
中野 みち子(宮崎大学医学部循環体液制御学分野, 古賀総合病院)
【症例】53歳、女性。【経過】生来健康、2011年11月初旬に焼肉屋でホルモンの食歴あり。同月10日より嘔気、発熱、水様性下痢が出現し、翌日より下痢回数の増加と血便を認めるようになった。11月12日当科を受診し、右下腹部に強い圧痛を認め、腹部超音波検査(US)およびCTにて回盲部から横行結腸にかけて非常に強い腸管壁の肥厚・腫大、周囲脂肪織への炎症波及を認めた。重症感染性腸炎と考え、当科入院の下、絶...

第100回九州支部例会

低蛋白血症を契機に診断しえた十二指腸出血の一例
東郷 政明(長崎大学病院消化器内科)
【はじめに】蛋白漏出性胃腸症は原因が特定できず治療困難となる症例も少なくない。今回、我々は低蛋白血症を契機に診断・治療しえた十二指腸出血の1例を経験したので報告する。 【症例】64歳男性、数年来持続する低蛋白血症と貧血のため近医にて経過観察されていた。C型慢性肝炎、心房細動、慢性心不全、僧房弁置換術後の既往があり、ワーファリンを内服していた。浮腫および腹部膨満感の増強を認めたため、近医受診したが採...

第100回九州支部例会

Weber-Christian病に腸間膜脂肪組織炎を合併した1例
府川 恭子(原三信病院)
症例は43歳女性。2012年3月中旬に発熱を主訴に近医を受診。上気道炎の診断で抗生剤、解熱剤による加療を行っていた。しかし38-40℃の発熱が持続し、腹痛、頸部痛も出現した為、3月28日当科外来を受診。診察にて頸部リンパ節腫脹と右上腹部の疼痛、全身に硬結を伴う小紅斑を認めた。血液検査にてWBC 19400 /μl及びCRP 20.6 mg/dlと高値を示し、尿検査にて尿潜血(3+)であった。体幹部...

第100回九州支部例会

稀な膵腫瘍の一例
下川 雄三(九州がんセンター 消化器・肝胆膵内科)
 症例は68歳女性。当院婦人科で59歳時に子宮体癌切除(Stage1a・根治術)を行われており、血液検査・画像検査など経過観察されていた。経過中の68歳時に腫瘍マーカーの上昇(CA125: 215U/ml)を認め、CTでは膵尾部から脾門部にかけておよそ8cm大の腫瘤を指摘された。 当科で精査を行ったところ、腫瘤は内部に充実成分を伴う嚢胞性腫瘤の様相を呈しており、境界は明瞭で壁は不均一に肥厚していた...

第100回九州支部例会

中心静脈栄養で腸閉塞に至った非特異性多発性小腸潰瘍症の一例
近藤 雅浩(九州大学病態機能内科学)
【症例】36歳、女性。【主訴】腹痛。【家族歴】両親が従兄弟婚、姉に非特異性多発性小腸潰瘍症あり。【現病歴】8才時より貧血と低蛋白血症を指摘されていた。2009年8月、低アルブミン血症の増悪を認め当院総合診療科に入院し、小腸X線検査と経肛門的ダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)で中部~下部回腸に管腔狭小化を伴う開放性潰瘍が多発していた。以上の臨床経過から非特異性多発性小腸潰瘍症と診断された。以後、...

第100回九州支部例会

来院時血清カルシウム値が正常範囲であった原発性副甲状腺機能亢進症が原因の急性膵炎の1症例
高松 悠(独立行政法人 国立病院機構 福岡東医療センター 消化器肝臓内科)
【はじめに】急性膵炎の入院加療中に,来院時正常であった血清カルシウム値が上昇し、副甲状腺機能亢進症の診断に至った症例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】症例は30歳代女性。主訴は腹痛。既往歴:特記事項なし。生活歴:飲酒は機会飲酒。現病歴:X年10月腹痛を自覚。近医を受診し、内服薬処方されるも症状は改善せず当院救急外来を受診。膵酵素上昇と軽度の膵腫大、腹痛のため、急性膵炎の診断...

第100回九州支部例会

家族性大腸腺腫症のフォロー中に指摘された十二指腸乳頭部癌と膵漿液性嚢胞腺腫が合併した一例
秋山 泰樹(産業医科大学第一外科)
【はじめに】今回、我々は家族性大腸腺腫症のフォロー中に指摘された十二指腸乳頭部癌と膵漿液性嚢胞腺腫が併存した一例を経験したので報告する。【症例】75歳、女性。58歳のとき家族性大腸腺腫症に対し他院でS状結腸切除術を施行された。その後、1年に1回、消化管内視鏡検査でフォローされていた。十二指腸乳頭腺腫が指摘され、フォローされていた。今回、十二指腸乳頭部の生検でadenocarcinomaと診断され手...

第100回九州支部例会

潰瘍性大腸炎に合併した関節炎に対してインフリキシマブが有効であった1例
仲松 元二郎(琉球大学医学部附属病院 第一内科)
【緒言】潰瘍性大腸炎(UC)の腸管外合併症として関節炎が存在することはよく知られているが、本邦では末梢関節炎に比し軸性関節症(仙腸骨関節炎・強直性脊椎炎)は比較的少ないとされる。今回、我々はUC関連仙腸及び末梢関節炎に対して、インフリキシマブ(IFX)が有効であった症例を経験したので報告する。【症例】40歳、女性【現病歴】平成14年に腹痛と粘血便(10回以上)が出現し、前医で左側結腸炎型のUCと診...

第100回九州支部例会

女性ホルモン剤中止にて縮小した肝細胞腺腫の1例
東 哲生(熊本大学 消化器内科)
熊本大学大学院 消化器内科学
東 哲生、福林 光太郎、立山 雅邦、吉丸 洋子、渡辺 丈久、溝部 典生、川崎 剛、泉 和寛、田中 基彦、佐々木 裕

症例は29歳の女性。血小板機能低下症に対して当院血液内科に通院中である。9歳時に初潮があり、止血困難のため女性ホルモン剤の治療が開始された。平成18年に両親が女性ホルモン剤の長期投与による副作用に対する不安が強く、当院婦人科にて子宮摘...

第100回九州支部例会

異なる病像を呈した肝類上皮血管内皮腫の2例
森田 祐輔(飯塚病院 肝臓内科)
【症例1】32歳男性。2010年8月、心身症疑いにて心療内科を受診した際に、腹部超音波検査(US)で肝S8に径1.5 cmのbull's eye像を呈する腫瘤を指摘され当科を紹介された。腹部CTでは造影効果のない低吸収腫瘤で、S2、S6にも径1 cm弱の低吸収腫瘤を認めた。EOB-MRIではT1強調画像低信号であり、S8の主腫瘤はT2強調画像高信号で中心部がさらに強い高信号を呈するtarget s...

第100回九州支部例会

PEG-IFN/RBV併用療法により高度房室ブロックをきたしたC型慢性肝炎の1例
伊集院 翔(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学)
【症例】69歳,女性
【現病歴】56歳時にC型慢性肝炎と診断された.肝庇護療法で経過観察されていたが,2010年8月,C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療導入目的に当科入院となった.
【治療経過】入院時の血液検査ではWBC 4730/μl,Neutro 1987/μl,Hb 14.3 g/dl,Hct 42%,Plt 16.6万/μl, AST 81 IU/l,ALT 40 IU/...

第100回九州支部例会

感染性腸炎との鑑別に苦慮したHenoch-Schönlein 紫斑病の一例
井上 和彦(済生会川内病院)
症例は19歳男性。2012年5月19日より腹痛、嘔吐出現。5月21日症状の増悪を認め、救急搬送されたが、軽度の炎症所見を認めるのみで感染性腸炎疑いにて抗菌薬処方され経過観察。5月22日より黒色便を認め、5月25日近医受診。WBC 23000 /μl, CRP 12.0 mg/dlと炎症反応の上昇を認め、CTにて回盲部壁肥厚を認め、同院入院。その後、症状の改善乏しく、5月28日当院紹介入院。当院CT...

第100回九州支部例会

腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行した高度進行虫垂癌の1例
岡田 怜美(長崎大学大学院 移植・消化器外科)
【背景】原発性虫垂癌は比較的希な疾患であり、術前に虫垂炎や卵巣癌との鑑別診断が困難なこともある。多くは虫垂炎や盲腸周囲の膿瘍などで発見され、早期には特異的な症状を呈さないことから発見時にはすでに進行していることが多い予後不良な疾患である。今回我々は、回腸へ壁外浸潤をきたした高度進行虫垂癌症例に対し腹腔鏡補助下に回盲部切除を施行したので報告する。【症例】60代、男性。労作時の息切れおよび動悸を主訴に...

第100回九州支部例会

2施設における切除不能進行肝細胞癌に対するソラフェニブの治療成績
星野 訓一(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
【目的】進行肝細胞癌に対するソラフェニブ投与の有効性および有害事象について検討を行った。【対象と方法】2009年8月-2012年5月に2施設(当院および琉球大学附属病院)にてソラフェニブを投与した進行肝細胞癌17例。年齢(歳):65.2±3.8、性別(男/女):14/3、背景肝(HBV/HCV/NBNC):4/2/11、Child-Pughスコア(A/B/C):14/2/1、肝癌臨床病期(II/I...

第100回九州支部例会

ソラフェニブ治療により著効が得られたアルコール性肝硬変に合併したStage IIの肝細胞癌の一例
柚留木 秀人(八代総合病院消化器内科)
症例は60歳台男性。2005年頃よりアルコール依存症、高血圧に対して近医に通院中であった。2011年12月定期の腹部超音波検査で肝S4に径34×2mm大の辺縁低エコー帯を伴うモザイク状の腫瘤性病変認めた。腹部造影CT検査では40mmの腫瘤は早期濃染、後期洗い出し像を示し、PIVKA-IIは404mAIU/mLと上昇していたため肝細胞癌(Stage II)と診断した。HBs抗原陰性、HCV抗体陰性で...

第100回九州支部例会

S状結腸癌、胆嚢癌、胃MALTリンパ腫を合併した1例
本成 永(浦添総合病院 消化器病センター 外科)
症例は59歳女性。2ヵ月前からの便秘と血便を主訴に近医受診し、大腸内視鏡検査でS状結腸の腫瘍性病変を指摘され当科紹介受診となった。S状結腸に半周性で易出血性の2型腫瘍を認め、生検では高分化腺癌であった。術前の腹部超音波検査で、胆嚢体部に11mm×10mmの有茎性ポリープを認めた。また上部消化管内視鏡検査では、胃角部前脚に15mm大のIIa+IIc型の病変を認め、生検でMALTリンパ腫(H.Pylo...

第100回九州支部例会

胸腔鏡補助下腫瘍核出術に内視鏡的粘膜下層剥離術を併用した食道粘膜下腫瘍の1例
中山 正彦(長崎大学大学院 移植・消化器外科)
背景:食道平滑筋腫は比較的まれであるが、食道に発生する非上皮性良性腫瘍のなかでも最も多いとされている。今回我々は、胸部中部食道に発生した平滑筋腫に対し、内視鏡的粘膜下層剥離術を併用し胸腔鏡補助下腫瘍核出術を施行したので報告する。症例:40代、女性。以前より嚥下時のつかえ感と体重減少を自覚していた。職場健診にて透視検査を施行され、胸部中部食道の気管分岐部直下に44mm×40mmの粘膜下腫瘤を認めた。...

第100回九州支部例会

ESDにて切除しえた腎癌胃転移の一例
榊原 重成(久留米大学消化器内科)
【背景】悪性上皮性腫瘍の消化管への転移は比較的稀であり、そのほとんどが多臓器転移症例で発見される。今回、腎細胞癌術後2年目に、孤在性の胃転移を認め、ESDにて切除しえた一例を経験したので報告する。【症例】70歳代男性【現病歴】2010年5月に右腎細胞癌に対し、右腎尿管全摘術を施行。以後明らかな再発なく、当院泌尿器科で経過観察中だった。2012年4月に近医でスクリーニングの上部消化管内視鏡検査を施行...

第100回九州支部例会

diverticular colitisから潰瘍性大腸炎に進展した一例
松野 雄一(福岡赤十字病院消化器内科)
症例は69歳女性。2008年6月、排便時の下血で受診、S状結腸に粘膜の肥厚と発赤を認め、注腸X線検査でS状結腸に多発する憩室と伸展不良を認めた。大腸憩室炎の診断で抗生物質などの投与を行ったが、内科的治療に抵抗するため、2009年1月にS状結腸切除術を行った。しかし、2010年2月に再び下痢が出現し、大腸内視鏡検査で吻合部口側のS状結腸に区域性にびまん性の粗造粘膜を認めた。2010年6月には、下痢・...

第100回九州支部例会