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検索結果は48件です。

胃低分化型腺癌と嚢胞状を呈した胃粘膜下異所腺を合併した1例
伊東 陽一郎(唐津赤十字病院)
【症例】65歳男性。【主訴】黒色便、倦怠感。【既往歴】胃潰瘍、左気胸、心房細動。【現病歴】2012年4月頃より黒色便と倦怠感を自覚。同年5月中旬、近医にて上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃体上部~下部にかけて巨大腫瘤を指摘され、精査・加療目的に当院へ紹介となった。【身体所見】vital sign安定。眼瞼結膜貧血あり。その他特記所見なし。【上部消化管内視鏡検査】体上部小弯に粘液の多い立ち上が...

第101回九州支部例会

BCG膀胱内注入療法により腹腔内に異所性BCG感染を発症し、肝結核を合併した1例
脇 幸太郎(熊本大学医学部附属病院消化器内科)
症例は79歳の男性。膀胱癌(UC,G2>G3,T1+Tis)に対してH24年10月25日よりBCG膀胱内注入療法を計2回施行された。11月6日に2回目を注入し、その5日後より39℃台の発熱が連日持続するようになった。11月13日に予定されていた3回目の注入は延期となり、11月20日に発熱が遷延するため外来を受診した。末梢血WBC 4200/μL、生化学検査AST 75U/L、ALT 65U/L、L...

第101回九州支部例会

腹部食道に発生した類基底細胞癌の一例
橋本 幸枝(北九州総合病院)
【症例】81歳女性。2012年9月、近医内科で逆流症状の精査目的に受けた上部消化管内視鏡検査で食道裂孔ヘルニアとEGjunction部にII型の腫瘤性病変を認め、当院での精査の結果、腹部食道癌squamous cell carcinoma cT3N0M0cStageIIと診断した。2013年11月に腹腔鏡下にて手術を施行し、最終診断は類基底細胞癌, pSM3, pHM0, pVM0, INFb, ...

第101回九州支部例会

Genotype A 急性B型肝炎の1例
普久原 朝史(浦添総合病院 消化器内科)
【目的】Genotype A急性B型肝炎の1例を若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】40歳、男性。【主訴】倦怠感、下痢。【現病歴】1週間前より倦怠感を自覚。1日前に下痢が出現し当院受診。黄疸著明で精査加療目的で入院。【臨床所見】意識清明、貧血なし、黄疸あり、肝腫大触知、羽ばたき振戦なし、腹水なし、四肢浮腫なし。【検査所見】T-Bil6.7mg/dl,D-Bil5.6mg/dl AST1123...

第101回九州支部例会

小腸-小腸瘻を形成した虚血性小腸炎の一例
井原 勇太郎(九州大学大学院病態機能内科学)
症例は80歳、男性。他院で慢性心房細動に対して抗血小板薬が投与されていた。平成24年10月31日夕方より右下腹部の鈍痛が出現し、11月1日に他院へ入院。腹部造影CTで上腸管膜動脈塞栓症と診断され、翌日当院へ救急搬送となった。当院で再検した腹部造影CTでは右結腸・中結腸動脈ならびに空腸動脈の近位空腸枝分岐部より遠位側で動脈閉塞を認めたが、さらに末梢側では側副血行路により腸管の血流は保たれていた。腹膜...

第101回九州支部例会

IgG4関連疾患(ミクリッツ病)の胃病変‐症例報告‐
山口 恵梨子(国立病院機構九州医療センター消化器センター, 国立病院機構九州医療センター臨床研究センター)
【症例】22歳女性【主訴】全身リンパ節腫張【現病歴】20××年冬よりレイノー症状を自覚。2年後検診で血液検査異常を指摘。同時期より労作時呼吸苦を自覚。3年後8月頃から左下肢湿疹が出現、4年後1月に近医皮膚科にてアトピー性皮膚炎と診断。症状改善なく左下肢腫脹・湿疹部の膿瘍形成、発熱も出現したため前医受診し入院。精査で全身リンパ節腫脹・IgG高値を指摘され、精査目的に当院血液内科紹介受診。【既往歴】小...

第101回九州支部例会

膵原発巨大脂肪肉腫の1例
古閑 悠輝(熊本大学大学院消化器外科)
【はじめに】脂肪肉腫は悪性軟部腫瘍(軟部肉腫)の一種で、脂肪細胞に似た腫瘍細胞が増殖するものである。中年~高齢者の四肢、ついで後腹膜領域に好発する。後腹膜領域の脂肪肉腫は緩徐に増大し、かなり大きくなった後に症状が出現し診断される。今回我々は、膵原発の巨大脂肪肉腫の切除例を経験した。【症例】24歳男性。腹部膨満感が出現し徐々に進行したため精査された。腹部造影CTで境界明瞭な乏血性の25×17×11c...

第101回九州支部例会

出血を契機にカプセル内視鏡で発見された空腸原発成人T細胞白血病リンパ腫の1例
萱嶋 善行(福岡大学消化器内科)
症例は70歳代女性。2012年12月より黒色便を契機に近医受診し、貧血(Hb 7.9 g/dl)を指摘された。上部および下部消化管内視鏡検査にて、明らかな出血源を同定できず、当科紹介受診。当科入院後、カプセル小腸内視鏡検査にて空腸に出血を伴う潰瘍性病変を認めた。経口的ダブルバルーン小腸内視鏡検査にて、トライツ靭帯から20cm肛門側に著明な管腔の狭小化を伴った全周性不整形潰瘍性病変を認め、病変の口側...

第101回九州支部例会

術中内視鏡による空気塞栓症の1例
内原 智幸(熊本大学消化器外科)
【症例】59歳男性。【既往歴】22歳時に自殺企図で苛性ソーダを服用し、腐食性食道炎による食道狭窄のため、内視鏡的拡張術を繰り返されていた。【現病歴】2012年6月に食道胃管吻合によるバイパス術を施行し経過をみていたが、残胃瘻の閉鎖を希望されたため、残胃空腸バイパスを行うこととなった。2013年2月の入院時の採血でCEA 7.6、SCC 3.9と腫瘍マーカーの上昇を認め、またPET-CTで遺残食道の...

第101回九州支部例会

Virchow転移を伴った早期胃癌の一例
織田 枝里(熊本大学消化器外科)
【はじめに】胃癌に伴うVirchow転移はそのほとんどが進行胃癌に併発し、早期胃癌に伴うことは比較的稀である。今回、われわれは早期胃癌と診断し、Virchow転移を認めた症例を経験したので報告する。【症例】75歳、女性。心窩部不快感、左鎖骨上腫脹を主訴に近医を受診し、胃癌を指摘された。精査加療目的で当科紹介となった。上部消化管内視鏡検査では前庭部後壁に0-IIc病変(tub2)を認め、深達度はT1...

第101回九州支部例会

食道癌リンパ節転移と鑑別に難渋した食道平滑筋腫の一例
川越 浩輔(鹿児島大学腫瘍学講座消化器・乳腺甲状腺外科学)
【はじめに】食道良性腫瘍は稀であるが,非上皮性良性腫瘍の中では食道平滑筋腫の頻度が高く,食道内視鏡や食道透視で見つかることが多い.今回,食道内腔に所見がなく食道癌の治療方針決定のために行ったリンパ節転移診断に際して,上縦隔リンパ節との鑑別に難渋した食道平滑筋腫の一例を経験したので報告する【症例】75歳男性で,喉の違和感を主訴に前医を受診し,食道癌と診断され,加療目的に当科紹介となった.精査の結果,...

第101回九州支部例会

膵頭部癌による総胆管狭窄に対し経胆嚢管的に胆管メタリックステントを挿入した一例
伊波 悠吾(北九州総合病院 総合外科)
【症例】高血圧で他院通院中の83歳女性。2012年○月×日、1ヶ月続く食欲不振を認め、かかりつけ医を受診した。血液検査にて肝機能異常、ビリルビン値の上昇を認め、精査目的に当院外科を受診した。【身体所見】胸部:心音,呼吸音正常 腹部:soft 右季肋部に腫瘤を触知,圧痛なし【血液検査所見】T-bil4.02mg/dl,D-bil3.23mg/dl,AST 195IU/dl,ALT 331IU/dl,...

第101回九州支部例会

腸回転異常症の盲腸に発生した腸管子宮内膜症の一例
田淵 雅裕(出水総合医療センター消化器疾患センター, 鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学)
症例は44歳、女性。2011年12月頃から月経時にのみ頻回の便意と血便がみられるようになった。大腸がん検診の便潜血検査が陽性であったため、2012年11月下部消化管内視鏡検査を施行。横行結腸中央部と思われる部位に発赤した結節状隆起と強い狭窄がみられ、直腸にも発赤した結節状隆起がみられた。両部位の生検では悪性所見や内膜症所見はみられなかった。腹骨盤部CT検査・MRI検査で右側付属器領域に多房性の嚢胞...

第101回九州支部例会

妊娠中の特発性血小板減少性紫斑病に対し摘脾を行った一例
伊地知 徹也(鹿児島大学 消化器・乳腺甲状腺外科学)
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は薬剤などの原因や基礎疾患が明らかでないにもかかわらず,血小板破壊が亢進し,血小板減少を呈する後天性疾患である.標準治療法としては,まずステロイド療法,次いで摘脾とされる.今回,妊娠後の感冒を契機にITPを発症し,ステロイド治療および免疫グロブリン大量静注療法(IVIG)が行われたが寛解せず,妊娠24週時に脾摘を行った症例を経験したので報告する.【症例】29歳,女...

第101回九州支部例会

術前に診断し得た膵神経内分泌腫瘍(pNET)の1例
田嶋 健秀(産業医科大学第一外科学)
症例は42歳、女性。2012年11月14日嘔気と下痢を自覚され近医受診したところ触診にて腹部腫瘤を触知された。腹部エコーにて膵頭部に腫瘍性病変を指摘され当院紹介受診。上腹部に卵円形で弾性硬な腫瘤を触知。血液検査ではCEAが12.2と高値であった。腹部USにて膵頭部に61×50×42mm大の内部均一なhigh echoic lesionがあり主膵管の拡張はなかった。腹部CTでは膵頭部に径5cm大の緩...

第101回九州支部例会

MF療法が奏功した胃癌骨髄癌腫症の一例
川平 正博(鹿児島大学 消化器疾患・生活習慣病学)
【症例】20歳代の女性、2013年1月、微熱、紫斑、腰痛が出現したため整形外科を受診し、椎間板ヘルニア疑いと診断された。その後鼻出血、紫斑の増大と出血傾向が出現したため、近医血液内科を受診した。血液検査でDICを伴うleukoerythroblastosisを認め、骨髄穿刺でdry tapであったことから骨髄癌腫症が疑われた。CT、MRIで有意な所見は無く、原発不明であった。更なる精査加療目的で当...

第101回九州支部例会

術前に胆嚢穿孔と診断し得た特発性胆嚢穿孔の一例
吉村 哲広(済生会二日市病院)
胆嚢穿孔は急性腹症の一疾患であるが, 大部分は有石性胆嚢炎を原因として生じる. 稀に明らかな基礎疾患無しに胆嚢穿孔を起こし, 胆汁が無菌で胆石が無く, 胆嚢炎が無いかごく軽度の事があり, 特発性胆嚢穿孔として定義されている. 症例は59歳男性で, 糸球体腎炎に対して約10年間の透析歴がある. 突然の心窩部痛を主訴に救急外来を受診された. 受診時には腹部全体の圧痛があり, 腹膜刺激症状は認めなかった...

第101回九州支部例会

胃迷入膵に発生した急性膵炎の1例
竹口 真隆(済生会熊本病院消化器病センター)
【はじめに】
 迷入膵はほとんどが消化管に発生し、十二指腸・胃・空腸に後発する。胃疾患における切除例の異所性膵の頻度は0.25-0.93%とされているが、症状を起こすことはほとんどない。今回我々は、検診異常にて発見され、迷入膵の診断にて外来経過観察中に急性膵炎を発症した1例を経験したので報告する。
【症例】
 患者は37歳女性。既往歴に特記事項なく、焼酎1合/日の飲酒歴あり。入院...

第101回九州支部例会

分枝型IPMNとの鑑別を要し手術に至った膵漿液性嚢胞腺腫の一例
谷口  竜太(産業医科大学 医学部 消化器内分泌外科)
【症例】85歳、女性。2013年1月、近医で下部消化管内視鏡を施行した際に、上行結腸に全周性の3型腫瘍及び、同時に施行されたCTで上行結腸腫瘍の他、膵体尾部に多房性嚢胞性腫瘍を認めたため、精査加療目的に当院紹介受診となった。糖尿病や膵炎の既往、また膵癌の家族歴はなかった。【検査所見】採血結果ではCEAの上昇、Hbの低下を認める以外、特記所見は認めなかった。CTで膵尾部の径60mm大は、微小嚢胞によ...

第101回九州支部例会

回腸に発生したPyrogenic granulomaの1例
梅崎 直紀(熊本大学大学院 消化器外科学)
Pyogenic granuloma(化膿性肉芽腫)は小葉性毛細血管腫で殆どが皮膚に発生し、口腔粘膜表面に見られることもあるが消化管内に生じることは極めて稀である。今回我々は回腸に発生したpyogenic granulomaからの消化管出血を経験したので文献的考察を含めて報告する。症例は61歳、男性。主訴は労作時動悸・息切れ。症状が強くなったためかかりつけ医を受診し、循環器疾患を疑われ、精査を行う...

第101回九州支部例会