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検索結果は27件です。

Ball valve syndromeをきたし、内視鏡下に整復後、切除した胃穹窿部GISTの1例
岡吉 倫弘(春秋会 城山病院 消化器センター 外科)
症例は76歳、女性。突然の心窩部痛、嘔吐を主訴に当院救急外来を受診された。上部消化管内視鏡検査所見では、胃穹窿部から索状物が認められ、幽門洞へ引き込まれていた。また腹部造影CT検査では、十二指腸球部に占有する5cm大の腫瘤陰影を認めた。まず、術前に用手圧迫を併用し内視鏡下に整復を行い、胃穹窿部から発生したGISTと診断し、小切開による胃部分切除術を施行した。病理組織学的にもc-kit(+)CD34...

第095回近畿支部例会

術後10年目にpulmonary tumor thrombotic microangiopathy (PTTM) を発症した早期胃癌の1例
小西 優輝(松下記念病院 )
67歳、男性。57歳時に他院で胃癌(por+sig, m, infβ, ly1, v0; T1N2M0, StageII)に対して幽門側胃切除術を施行。UFTによる術後化学療法を1年間施行し、術後5年間再発を認めず、終診となっていた。2009年11月より慢性咳嗽が出現し,近医で気管支喘息として加療されていたが、010年4月下旬より血小板の減少、ALPの上昇傾向を認め、2010年6月精査目的に当院紹...

第095回近畿支部例会

胆管浸潤による胆道出血を来たした肝細胞癌の一例
門谷 真里(和歌山県立医科大学 第二内科)
症例は80歳代男性。舌癌の肺転移、アルコール性肝硬変、肝細胞癌に対し積極的な治療を望まれず、経過観察されていた。平成23年2月上旬、発熱、嘔気、皮膚黄染を主訴に受診。採血上肝酵素の上昇とビリルビンの上昇を認めた。CT上肝内胆管の拡張を認め、肝細胞癌の胆管浸潤による胆道出血、それに伴う閉塞性黄疸と診断し、同日緊急入院となった。入院後、保存的に経過を追ったが、第2病日に貧血の進行を認め、胆道出血の進行...

第095回近畿支部例会

繰り返す低血糖を契機に診断されたインスリノーマの1例
木下 雅登(明石医療センター 消化器内科)
 症例は74歳の女性。2008年5月より繰り返す低血糖発作があったために近医で経過観察されていた。2010年12月症状改善しないため精査加療目的に当院に紹介となった。腹部造影CT施行したところ、膵体部から尾部にかけてHypervascularな腫瘤を認め、インスリノーマが疑われた。空腹時のインスリン測定では診断基準を満たさなかったが、選択的動脈内カルシウム注入試験(SACI test)を施行したと...

第095回近畿支部例会

肝癌腰椎転移に対してTAEを施行した1症例
山本 好子(大阪市立大学 医学部 卒後研修センター)
【背景】遠隔転移のある進行肝細胞癌に対する標準治療はソラフェニブの投与である。骨転移の症例に対しては、疼痛などの症状緩和目的に放射線照射などが施行されたり、病的骨折予防目的にビスホスホネート製剤の投与が施行される場合がある。今回、我々は、骨転移に対してTAEが症状緩和効果を示した症例を経験したので報告する。【症例】症例は63歳女性。1987年に慢性C型肝炎を指摘、2008年に肝癌の初発を認めRFA...

第095回近畿支部例会

核酸アナログ製剤未使用のB型肝硬変にエンテカビル投与中、YIDD変異により viral breakthrough を生じた一例
和田 佑馬(市立吹田市民病院)
【はじめに】本邦ではB型慢性肝疾患に対して、耐性変異出現率の低いエンテカビル(ETV)が核酸アナログ未治療症例の第1選択薬として用いられている。通常、ETV投与中にviral breakthroughを起こす場合、ETV耐性となる184、202、250番にアミノ酸変異を認める。今回ETV投与中にETV耐性変異を認めず、YIDD変異により viral breakthrough を生じた過去に核酸アナ...

第095回近畿支部例会

慢性咳嗽を契機に発見された進行胃癌の一例
鈴木 啓史(市立伊丹病院)
【症例】45歳女性。【主訴】慢性咳嗽。【既往歴】特記事項なく、3年前に禁煙。【現病歴】2011年1月より咳が持続したため複数の医療機関を受診。マイコプラズマ肺炎や気管支喘息との診断で加療されていたが、改善を認めなかったため、同年4月当院呼吸器内科受診。胸部CTにて中等量の両側胸水を認め、精査加療目的に入院となった。【入院時経過】入院前3か月で4kgの体重減少を認めていた。身体所見では37.1度の発...

第095回近畿支部例会

回腸憩室炎が穿孔をきたした一例
猪股 久美子(財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター 外科)
小腸憩室は非常に稀な疾患であり,その頻度は剖検で0.3~4.5 %と報告されている.今回我々は,腹部CTにて回腸憩室炎と診断し,腹部超音波検査にて腸間膜膿瘍を認めた症例を経験したので,多少の文献的考察を加えて報告する.症例は70歳代男性.2日前より持続する右下腹部痛と発熱を主訴に受診された.来院時,右下腹部に限局した腹膜刺激徴候を認め,WBC 10700 /μl CRP 16.7 mg/dlと炎症...

第095回近畿支部例会

腹腔鏡下に切除した肝副葉の一例
岡 亜希子(三田市民病院 外科)
症例は38歳の男性。2年前より肝機能障害を指摘され、当院内科でフォローされていた。H22年12月に腹部CTを行ったところ、左上腹部に腫瘤を認めたため加療目的に当院外科紹介となった。腹部は平坦かつ軟で腫瘍は触知しなかった。血液所見では、LAP 144、 ALP 2116と高値であった。腫瘍マーカーの上昇は認めなかった。腹部造影CTでは肝左葉外側区域より突出し、静脈相まで造影効果を受ける80mm大の類...

第095回近畿支部例会

バリウムによる上部消化管造影後に小腸イレウスを呈した子宮広間膜ヘルニアの1例
亀田 慎也(三田市民病院 消化器科)
【症例】51歳, 女性.  【主訴】腹痛  【既往歴】腹腔鏡下右卵巣嚢腫術後【現病歴】平成22年4月28日に健診にて上部消化管造影を施行。その後、腹痛を認めたため29日に当科救急外来を受診。腹部X線にてバリウム貯留・niveau像を認めたためイレウスの診断にて緊急入院となった。【経過】入院後、絶食点滴加療を行うも改善無く、4月30日に下部消化管内視鏡検査(CS)施行し、大腸内のバリウムを可能な限り...

第095回近畿支部例会

5FUによる高アンモニア血症の2例
山崎 友裕(兵庫県立尼崎病院 消化器内科)
(症例1)79歳男性。S状結腸癌でH20年S状結腸切除+D2郭清施行、H21年に多発肝転移認め、以後外来全身化学療法(アバスチン+mFOLFOX6各250mg.420mg.2800mg)を施行中。H21年7月5コース目Day2に意識障害(JCS20)を主訴に救急受診。羽ばたき振戦を認めた。(検査結果)WBC2500/mm3、Hb12.1g/dl、PLT26.1×104/μl、GOT27IU/l、G...

第095回近畿支部例会

肝細胞癌と類似した免疫染色の結果を示し、Sorafenibにて加療した原発不明癌の一例
井上 知子(市立豊中病院 消化器内科)
【症例】57歳男性【主訴】背部痛【既往歴】特記事項なし【現病歴】2010/10/20に突然背部の激痛を自覚し、近医受診。MRIにて脊椎腫瘍疑われ、11/5当院内科及び整形外科を紹介受診。内科的に原発巣は確定できず、11/30整形外科にて骨生検施行され癌転移の診断となるも癌腫の確定診断に至らなかった。12月の脊椎MRIにて腫瘍増大し、新たな骨病変出現を認めたため、12/16整形外科入院となった。 第095回近畿支部例会

十二指腸狭窄で発症し、診断に難渋した総胆管癌の1例
齊木 浩二(市立豊中病院 消化器内科)
症例は74歳、男性。主訴は嘔吐。平成22年12月下旬頃より心窩部不快感が出現。近医受診し、上部消化管内視鏡検査を施行したところ胃内に多量の残渣あり。同時期より食事摂取できず、嘔吐も出現するため平成23年1月初旬当院紹介され、精査加療目的にて入院となった。上部消化管内視鏡検査では、上十二指腸角付近から第二部にかけて全周性の狭窄が認められた。狭窄は高度であったが比較的軟らかい印象で、ファイバーの通過は...

第095回近畿支部例会

肝細胞癌の治療経過中に偶発的に発見された腸間膜線維腫症の一例
吉田 裕幸(西神戸医療センター 消化器科)
【症例】60歳代男性。【現病歴】2004年よりB型肝硬変で当院通院中であり、2005年に初発の肝細胞癌に対して肝動脈塞栓術を施行した。その後、再発病変に対して肝動脈塞栓術やラジオ波焼灼術を繰り返している。2011年2月、AFP 496.8 ng/ml、PIVKA-2 1250 mAU/mlと腫瘍マーカーの上昇を認め、腹部造影CTにて肝内再発病変と回盲部に6cm大の腫瘤を認めたため、同年3月に肝動脈...

第095回近畿支部例会

Klebsiella肝膿瘍に両側眼内炎を併発し急速に失明に至った症例
大岩 容子(京都大学 医学部 附属病院)
【症例】62歳男性【主訴】発熱、両側視力低下【既往歴】特記事項なし
【現病歴】2011年3月30日より39度の発熱がみられた。4月2日より視力低下が出現し、3日当院救急外来を受診、同日眼科入院となった。前房水よりGNRが検出され、その後肝S6に膿瘍を指摘された。肝膿瘍に伴う細菌性眼内炎と診断し、緊急PTAD施行し当科転科となった。
【経過】MEPMの全身投与、眼内注射を行うも視力低下は...

第095回近畿支部例会

診断に苦慮した後腹膜腫瘍の1例
花田 宗一郎(近畿大学医学部 奈良病院)
【症例】66歳の男性。【既往歴】糖尿病、高血圧、うつ病【主訴】全身倦怠感【現病歴】糖尿病で前医に通院中に、感冒症状が出現したため、抗生剤(TAZ/PIPC)を投与された。しかし、症状の改善を認めなかったために、精査目的で前医に入院となった。入院後、腹部CT・MRIを施行したところ、後腹膜腫瘍を認めた。入院後より全身状態の悪化を認めたために、精査加療目的にて当院に転院となった。【入院後経過】転院後に...

第095回近畿支部例会

CA19-9高値を呈した成人Tailgut cystの一例
寺崎 慶(京都第一赤十字病院 消化器科 )
【症例】61歳、女性。2008年健診にてCA19-9 77.9U/mlと上昇を指摘されたため、同年12月腹部CT施行したところ、仙骨前面・直腸右背側に30×40×60mm程度のcystic massを認めた。また同時に、膵体尾部に14×11mm大の多房性腫瘤(IPMN)も認めた。MRIで精査したところ、cystic massはdermoid cyst、epidermoid cyst、Tailgut...

第095回近畿支部例会

超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNAB)にて診断し得た十二指腸原発悪性リンパ腫の1例
具  潤亜(神戸大学 医学部 消化器内科)
症例は62歳女性。健診にて潜血反応陽性を指摘され、上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部に25mm大の粘膜下腫瘍様隆起を認められたため、精査加療目的で当科紹介となった。入院時現症、血液検査では特記すべき異常を認めなかった。腹部造影CTで、十二指腸下行脚に全周性壁肥厚を認め、十二指腸乳頭部に一致して腫瘤を認めた。腫瘤は比較的均一に造影され、周囲の十二指腸壁との境界は不明瞭であった。総胆管や膵管には拡張...

第095回近畿支部例会

急性咽頭炎から多発肝膿瘍を合併し、ドレナージが有効であった一例
小和 貴雄(市立豊中病院)
【症例】68歳男性【主訴】発熱【既往歴】脳出血(2004年)【現病歴】2011/2/14咽頭痛にて近医耳鼻科受診。2/17、咽頭痛が持続するため再度同耳鼻科受診し、扁桃腺炎との診断にて内服加療していた。咽頭痛は軽快したが、発熱、全身倦怠感が持続するため2/21当科受診となった。【身体所見】血圧131/82mmHg、脈拍87/分、体温38.5℃、口腔内扁桃腺腫大(-)、発赤(-)、Murphy(±)...

第095回近畿支部例会

肝細胞癌(HCC)を合併したAIH/PSC overlap sydromeの一例
宮本 和明(市立池田病院 消化器内科)
【背景】原発性硬化性胆管炎(PSC)は肝内、肝外胆管に原因不明の線維化による狭窄をきたし、胆汁うっ滞性肝障害を起こす疾患である。PSCは胆管癌の合併が多いとされているが、HCCの発症は比較的稀である。また、自己免疫性肝疾患である、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)やPSCはoverlapすることが知られている。今回、AIHの経過中にPSCのoverlap syndromeと診断...

第095回近畿支部例会