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検索結果は44件です。

広範な腹膜播種を呈し,イマチニブ投与後に腫瘍崩壊症候群を来たしたGISTの1例
寺田 修三(市立伊東市民病院 内科)
【はじめに】分子標的治療薬の出現により,従来化学療法への感受性が低いとされてきたGIST等の固形腫瘍においても腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome:TLS)発症の報告が増えてきている.今回我々はイマチニブ投与後にTLSを呈したGISTの1例を経験したので報告する.【症例】68歳男性.主訴:腹部膨満感.既往歴:特記事項なし.飲酒歴なし.現病歴:3か月前から日常動作が緩慢となり,腹...

第117回東海支部例会

術中内視鏡で確定診断できず小腸部分切除術を実施した小腸アニサキス症の1例
栗本 拓也(名古屋共立病院 消化器化学療法科)
【症例】47歳男性
【既往歴】特記事項なし
【現病歴】朝食で生イカを摂取したところ、昼より強い下腹部痛を間歇的に自覚するようになったため外来を受診した。来院時のバイタルサインは正常範囲内であったが、左下腹部に圧痛を認めた。造影CTでは痛みの部位に一致した骨盤内小腸の限局的な壁肥厚と、口側腸管の拡張を認めた。また造影効果が不良な腸管は認めなかったが、骨盤内には少量の腹水が貯留していた。採...

第117回東海支部例会

膵腺扁平上皮癌の1例
高田 淳(西美濃厚生病院 内科)
症例は86歳女性.認知症,廃用症候群にてグループホーム入所中であった.平成24年2月頃より上腹部皮下腫瘤認め,たびたび腹痛を訴えるようになった.6月に入り,摂食量低下してきたため,当科受診.腹部単純CT・USにて膵体部に充実部と嚢胞部が混在する76×70mm大の腫瘍を認め,その尾側には体部~尾部にかけて1.5~5cm大の,隔壁様構造によって区切られた多房性嚢胞を認めた.腹水も少量みられた.全身状態...

第117回東海支部例会

FDG-PET検査を契機に診断された胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)の1例
野尻 圭一郎(三重大学医学部附属病院 消化器肝臓内科)
症例は82歳の女性。2008年肺小細胞癌に対して右肺上葉切除術を施行された。術後化学療法施行の後、経過観察されていたが2011年4月施行のPET-CTにて肝門部にSUV3.5の集積が認められたため当科へ紹介入院となった。腹部エコーでは、肝内胆管前区域に17mm大の嚢胞性病変があり、その口側に約10mm大の高エコーの結節が認められた。膵ダイナミックCTでは、肝内胆管前区域に嚢胞性病変があり、エコーで...

第117回東海支部例会

直腸癌に併存したSCNの一例
森島 大雅(公立学校共済組合 東海中央病院 消化器内視鏡センター)
症例は64歳、女性。排便時の肛門痛があり近医を受診し、肛門鏡にて腫瘍を認めた為、精査加療目的に当院紹介受診となった。下部消化管内視鏡検査では直腸Rbにほぼ全周性の中心が陥凹した隆起性病変を認め、生検にてwell differentiated adenocarcinomaと診断した。注腸検査では直腸Rbに立ち上がり急峻な中心に陥凹を認める隆起性病変あり、側面像では台形状変形を認めた。病期診断の為に施...

第117回東海支部例会

内視鏡的に整復し得た胃軸捻転症の1例
稲垣 佑祐(名古屋市立西部医療センター 消化器内科)
症例は83歳男性。主訴は吐血。腹部膨満感を自覚し赤黒いものを吐いたためかかりつけを受診した。同病院で上部消化管内視鏡検査を行ったところ胃内に黒色の残渣を多量に認め、出血源は確認できなかったが上部消化管出血と判断し当院へ転院搬送となった。既往歴として肺癌による左肺全摘後、弁膜症による慢性心不全などがあった。また詳細は不明であったが他院で嘔吐による入院歴があった。緊急で上部消化管検査を行ったところ、前...

第117回東海支部例会

カプセル内視鏡検査が診断に有用であった広節裂頭条虫症の一例
鳥井 淑敬(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 内科)
【主訴】排便時に虫体を認めた.【既往歴】特記事項なし.【生活歴】生魚を好んで摂食していた.【現病歴】症例は41歳の女性.排便時に1メートル以上の白色調の紐状排泄物があったため当院を受診された.持参された虫体の一部から広節裂頭条虫と診断した.虫体の頭部は確認されなかった.血液生化学検査では特記すべき異常は指摘できなかった.糞便の虫卵検査は陰性であった.虫体の遺残を確認する目的でカプセル内視鏡検査を実...

第117回東海支部例会

胆嚢癌に対し肝拡大右葉尾状葉切除、下部胆管癌に対し膵頭十二指腸切除術を施行後の残膵体尾部癌に対し残膵全摘術を施行した1例
水谷 哲之(名古屋大学大学院 腫瘍外科)
症例は66歳男性。検診USにて異常を指摘され、精査加療目的で当科紹介となる。MDCTで、胆嚢頚部に腫瘍の主坐が存在し総胆管、門脈を圧排、さらに十二指腸下行脚、結腸肝彎曲と接し圧排していた。2010年11月に肝拡大右葉尾状葉切除、肝外胆管切除再建、門脈合併切除再建、十二指腸下行脚環状切除、右結腸切除を施行した。経過は良好で術後29日目に退院となった。病理診断は胆嚢癌:Gnb、乳頭型、Tubular ...

第117回東海支部例会

膀胱背側に膿瘍を形成した直腸癌の1例
足達 広和(木沢記念病院 消化器科)
【症例】83歳、男性。2012年2月に感冒症状で近医受診した際に貧血を指摘され、GIFが行われたが異常を指摘されず、それ以上の検索は行われなかった。同年5月に他の医療機関で貧血を指摘されたため、7日に精査目的で当院へ紹介入院となった。現症では眼瞼結膜に貧血を認め、腹部は平坦、軟で、圧痛は認めなかった。検査所見ではHb 7.3g/dlと貧血を、CRP 12.01mg/dl, WBC 13500/mm...

第117回東海支部例会

十二指腸乳頭部原発腺内分泌細胞癌の1切除例
西 鉄生(名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学)
症例は70歳女性。腹痛を主訴に近医を受診し、血液検査にて肝胆道系酵素の上昇を指摘された。Dynamic CTにて膵頭部に腫瘤を認め、ERCPで十二指腸乳頭部のSMT様隆起、下部胆管の狭窄を認めERBDを留置された。胆管病理組織検査にてadenocarcinomaと診断され、膵頭部癌の診断にて当科に紹介受診となった。当院での再検査では、ERCP・IDUSで主膵管及び胆管末端に狭窄を認め、腫瘍の主座は...

第117回東海支部例会

正常肝に発生し、B3肝内胆管狭窄を伴い、肝内胆管癌との鑑別を要したPeribiliary cystの1切除例
佐藤 梨枝(三重大学 肝胆膵・移植外科)
Peribiliary cyst は肝門部を中心に存在する多発嚢胞性疾患で、比較的太い胆管に発生する肝内胆管付属腺由来の貯留嚢胞と考えられている。基礎疾患として肝障害を伴う症例が多い。今回正常肝に発生し、胆管狭窄をきたし、胆管癌との鑑別を要したPeribiliary cystの1例を経験した。症例は46歳女性。生来健康であったが、来院半年前から心窩部痛を認め、近医を受診。肝外側区域に嚢胞性腫瘤を指...

第117回東海支部例会

原発診断に苦慮したAFP産生胃癌と多発肝転移の一例
宮良 幸子(名古屋記念病院 消化器内科)
【症例】64才男性。拡張型心筋症、閉塞性動脈硬化症で循環器内科に通院していたが、腹痛にて当院救急外来受診、腹部CTにて多発肝腫瘍を認め、精査加療目的に入院となった。腹部造影CT検査では、肝内の多発腫瘍はリング状に濃染され、転移性肝腫瘍が疑われたが、AFP値が327090と非常に高値だった。原発性肝腫瘍、転移性肝腫瘍の両方の可能性を考え全身検索を行ったところ、上部消化管内視鏡検査で胃角部に2型の隆起...

第117回東海支部例会

GERDによる食道狭窄に対し食道下部切除を施行し、経口摂取可能となり認知症状が改善された一例
丹羽 由紀子(名古屋大学消化器外科)
 認知症を有する高齢者の外科的手術患者数は増加している。手術の適応範囲を狭めることなく、術前に認知症を正確に評価することにより、適切な治療計画をたてることが重要である。 今回われわれは認知症を正確に評価し、術後経口摂取可能となり認知症状が改善された1例を経験したので報告する。 症例は80歳男性。既往歴は高血圧、糖尿病。現病歴は5年前からアルコール依存症と逆流性食道遠を発症するも、未治療のまま飲酒を...

第117回東海支部例会

小腸カプセル内視鏡における小腸通過時間と加齢性変化についての検討
名倉 明日香(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学)
【目的】近年、消化管運動能の指標としてSmartPillや磁性体追跡システムが用いられている。今回、消化管運動機能の指標として、カプセル内視鏡の胃・小腸通過時間を用い、消化管運動能の加齢変化を調べ、さらに消化管運動能と栄養状態との関連性を検討する。【方法】2003年6月から2012年5月までに当院でカプセル内視鏡を施行した640例中、胃・小腸に異常所見を認めなかった172例(年齢:58±18歳、1...

第117回東海支部例会

肝硬変,慢性腎不全合併の胃癌食道癌患者に対し2期分割手術を行い安全に切除しえた1例
平田 明裕(名古屋大学大学院 腫瘍外科)
症例は66歳男性.2010年7月の検診で異常を指摘され近医で食道癌,胃癌と診断された.アルコール性肝硬変,慢性腎不全のリスクのため当院へ紹介となった.ICG15分値:20.6%,K値 0.109.BUN/CRE 49/1.89,GFR 46であった.食道癌【TNM7th;MtT3N1(106recR)M0 cStageIII】,胃癌【TNM7th;T2(MP)N0M0stageIB】であった.慢性...

第117回東海支部例会

腸閉塞発症後約5か月にわたりQOLを維持できた膵癌の一例
松下 知路(岐阜赤十字病院 消化器内科)
【症例】49歳,女性 【主訴】食欲不振 【既往歴】甲状腺機能低下症、糖尿病 【現病歴】H22年8月頃より腹痛、食欲不振、全身倦怠感にて当科紹介受診入院となる。【現症】貧血 (-),黄染 (-) 腹部は平坦,軟,圧痛 (-)臨床経過】入院時、腎前性腎障害、脱水を認めた。また、精査により膵体部癌Stgae4a(T4 DU(+) RP(+) PV(+), N0, M0と診断した。また、十二指腸浸潤に伴う...

第117回東海支部例会

当科における癌性腹水に対するCARTの有効性
松下 直哉(JA静岡厚生連 遠州病院 消化器内科 )
 CART(Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy)とは腹水症(胸水症を含む)患者の腹水(又は胸水)採取後に濾過、濃縮し患者に再静注する治療法である。当科では2009年7月よりCARTを導入し、2012年8月現在で21症例に施行した。内2症例を提示する。【症例1】2011年5月心窩部痛を主訴に当院受診。腹部CTで膵尾部腫瘍、門脈浸...

第117回東海支部例会

門脈再建術後の吻合部出血に対して門脈ステントにより止血を試みた一例
白根 尚文(静岡県立総合病院 消化器内科)
症例は79歳男性。2003年胆嚢摘出術の既往あり。2012年4月肝胆道系酵素の上昇認め前医受診、胆嚢管癌と診断され化学放射線療法予定であった。2012年5月当院紹介 根治的治療を希望され手術の方針となった。右肝動脈、門脈浸潤を認めたため拡大右葉切除予定としたが残肝volumeが少なかったため、術前に門脈塞栓術を行った後2012年7月13日に手術を施行した。術後1病日 出血性ショックとなり再度開腹、...

第117回東海支部例会

進行乳頭部癌を伴ったFAPの症例
重友 美紀(静岡県立総合病院 消化器内科)
[症例]39歳男性[主訴]皮膚の掻痒,褐色尿[現病歴]2011年4月より主訴を自覚し,近医受診。同院の採血で肝胆道系酵素の上昇を認めたため当院に紹介となった。 [既往歴]特記事項なし[家族歴]兄がFAPで結腸亜全摘実施。母が大腸癌で逝去。母方の祖父が大腸癌。[身体所見]皮膚と眼瞼結膜の黄染以外に特記事項なし。 [検査結果]T-Bil=4.4,AST140,ALT270,γ-GTP680.と肝胆道系...

第117回東海支部例会

外科切除を行った肝転移を伴う高分化型膵内分泌癌の症例
重友 美紀(静岡県立総合病院 消化器内科)
[症例]61歳男性[主訴]血痰[現病歴]血痰を主訴に近医で実施したCTで膵体尾部腫瘤を認め紹介となった。[既往歴]特記事項なし[身体所見]特記事項なし[検査結果]腹部超音波検査にて膵体尾部に35mmの低エコー腫瘤を認め,腹部ダイナミックCTでは体尾部に突出する67mmの分葉状腫瘤で,早期相から不均一に濃染し,一部は石灰化していた。MRIではT1強調画像で低信号,T2強調画像/diffusionで高...

第117回東海支部例会