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検索結果は28件です。

経動脈的血栓溶解療法を用い保存的に軽快した上腸間膜動脈塞栓症の一例
志村 和政(社会保険山梨病院 消化器内科)
上腸間膜動脈塞栓症は急性腹症の鑑別すべき疾患のひとつで、早期に適切な治療が行われなければ腸管壊死を来し、予後不良となる疾患の一つである。治療は壊死腸管の切除か腸管壊死がなければ血行再開通術となるが、発症直後は特徴的な所見に乏しく、早期診断は実際には困難なことが多い。そのため、結果的に広範な腸切除が行われることが多い。今回われわれは、経動脈的血栓溶解療法を用い保存的に治癒した上腸間膜動脈塞栓症の一例...

第052回甲信越支部例会

抗菌化学療法が奏功し、臨床的にWhipple病と診断し得た1例
堂森 浩二(厚生連長岡中央綜合病院 消化器病センター内科)
症例は76歳、男性。下痢と体重減少を主訴に外来を受診した。血液検査上は、著明な低蛋白血症、炎症反応高値、貧血などを認めた。止痢剤など対症療法を開始するも、症状は軽快しなかった。CTでは、全小腸に限局して、びまん性の浮腫状壁肥厚と反応性リンパ節腫大を認め、蛋白漏出性疾患などが疑われた。徐々に、低蛋白血症の増悪が進んだために入院した。上下部消化管内視鏡検査にて、十二指腸と終末回腸に、びまん性に白色絨毛...

第052回甲信越支部例会

大腸癌化学療法中に高アンモニア血症による意識障害をきたした一例
佐藤 宗広(新潟市民病院 消化器内科)
【背景】切除不能・進行再発大腸癌に対する化学療法として5-FUおよび様々な抗癌剤が加わり,生命予後の改善を認めている.しかし,時に重篤な副作用をきたすことがあり注意が必要である.今回,mFOLFOX6療法中に高アンモニア血症による意識障害をきたした症例を経験したので若干の文献的考察をふまえて報告する.【症例】70歳代,男性.臍部腫瘤の精査目的に近医を受診.腫瘍マーカー(CEA,CA19-9)の上昇...

第052回甲信越支部例会

大腸癌術後再発に対してパニツムマブ+FOLFOXが著効した1例
柘植 善明(町立辰野病院 外科)
症例は、76歳女性。2010年9月(73歳)、便潜血陽性のため大腸内視鏡検査を行い、横行結腸癌を発見し、横行結腸切除術を施行した。切除標本の病理結果は、35×28mmの2型、tub2、pT3pN1のstageIIIaであった。その後、ホリナート・テガフール・ウラシル療法で経過観察していたが、2011年5月にCEA11.1ng/mlと高値を示し、6月のPET検査で後腹膜・左鎖骨上窩リンパ節転移、腹膜...

第052回甲信越支部例会

IgG4関連疾患と考えられた腸間膜脂肪織炎の一例
野澤 優次郎(新潟県立吉田病院 消化器内科)
 症例は80歳代、男性。2012年12月黒色便、左下腹部痛を主訴に近医を受診した。上部消化管内視鏡検査で異常を認めず、腹部エコーで左下腹部に高エコーの腫瘤性病変を指摘された。精査加療目的に当院を紹介受診した。血液検査ではCRPの上昇、アルブミン・グロブリン比の低下を認めた。CTでS状結腸間膜脂肪織の濃度上昇とS状結腸の全周性壁肥厚を認めたが、大腸内視鏡検査では浮腫状の狭窄を認めるのみで、粘膜面に異...

第052回甲信越支部例会

十二指腸穿孔に対して保存的加療後、腹腔内デスモイド腫瘍を発症した一例
大野 晃一(厚生連篠ノ井総合病院)
症例は31歳男性、平成23年2月に十二指腸穿孔、腹腔内膿瘍にて当科で保存的加療された。外来フォローアップ中再度膿瘍形成あるも抗生剤加療にて軽快していた。平成24年11月、フォローアップCTにて腹腔内左側に10cm大の腫瘤を指摘された。増大傾向を示し、MRIでは周囲浸潤は見られず、PET-CTにて集積有り、肉腫の疑いであったため、平成25年1月に腹腔内腫瘍切除術を施行した。病理組織診断では増殖細胞間...

第052回甲信越支部例会

自己免疫性膵炎の兄弟例
小口 貴也(信州大学)
【症例1:兄】59歳、男性。2003年11月閉塞性黄疸にて当科紹介受診。血液検査では肝胆道系酵素の上昇に加え、IgG4 206 mg/dlと上昇し、CT・MRIにて膵はびまん性腫大と被膜様構造を呈し、また縦隔・肺門リンパ節腫脹を呈した。PETでは膵尾部および両側肺門部に集積を認めた。ERPでは膵管はびまん性不整狭細像を呈した。以上より自己免疫性膵炎(以下AIP)と診断し、治療はプレドニゾロンを 0...

第052回甲信越支部例会

食道内圧測定検査で診断し内視鏡的拡張術が有効であったアカラシアの一例
中村 真一郎(信州大学 医学部 附属病院 消化器内科)
症例は70歳代男性、生来健康であった。6年前から食事の際につかえ感を自覚するようになり、5年間で20kgの体重減少を認めた。嚥下困難が増悪したため前医を受診し、食道造影検査で食道胃接合部の拡張不全とその口側の拡張・蠕動亢進を認めた。上部消化管内視鏡検査では食道胃接合部の狭小化を認め、超音波内視鏡検査で最大12mmの食道壁肥厚を認めた。造影CTやFDG-PETで悪性腫瘍は否定的と考えられた。また、胸...

第052回甲信越支部例会

経乳頭的ドレナージ、経皮的ドレナージおよび手術的ドレナージが奏功した仮性膵嚢胞による縦隔膿瘍の1例
青木 洋平(新潟県立新発田病院)
例は60歳、男性。大酒家。2012年6月ころから胸痛を自覚していたが放置していた。また、飲酒も続けていた。同年8月7日、近医を受診しCTにて縦隔膿瘍、腹腔内膿瘍を疑われ当院胸部外科を紹介受診した。CTでは、膵頭部に主膵管から連続する嚢胞性病変を認め、肝門部を中心とした腹腔内を介し、食道裂孔から縦隔内へ進展しており上縦隔まで占拠していた。慢性膵炎に伴う仮性膵嚢胞による縦隔膿瘍と診断し入院した。縦隔膿...

第052回甲信越支部例会

食道静脈瘤破裂により自然退縮したC型肝硬変を背景とした肝細胞癌の一例
青柳 智也(新潟県立がんセンター新潟病院ンター新潟病院)
症例が84歳男性2005年より当院にてC型肝炎にて経過観察中。2007年よりS6S8にHCC出現しTACE2007.5 TACE(Epi+Lipio)2008.6.(79歳)CTにて(S6+S8)再発+S2→2008.7. TACE(Epi+Lipio+Gel)2010.5(81歳)  CTにてS4+S2 10mm,8mmHCC→2010.7 TACE後(Epi+Lipio   +Gel)血圧60...

第052回甲信越支部例会

FOLFOX6療法施行中に間質性肺炎を発症した1例
小林 由夏(立川綜合病院 消化器センター 消化器内科)
【はじめに】FOLFOX療法は、進行・再発大腸がんの一次治療、二次治療、補助化学療法としてひろく使われている。呼吸器系副作用の頻度は0.2%と報告される。【症例】79歳、男性【主訴】咳嗽【現病歴】平成23年7月、便潜血陽性と貧血を指摘され当院受診した。下部内視鏡検査にて2型盲腸腫瘍を認め、9月回盲部切除術を行った。術後、0-IIa重複大腸がんおよび1群リンパ節転移を認めたため、術後補助化学療法とし...

第052回甲信越支部例会

難聴で発症した進行食道癌による癌性髄膜症の一例
小松 信俊(市立甲府病院 消化器内科)
症例は76歳男性。右肺結節の経過観察のため当院呼吸器内科に通院中。2012年9月頃から難聴、歩行障害が出現し耳鼻科に通院したが症状は増悪傾向で、翌月からは次第に視力障害も出現した。2ヶ月後には右耳はまったく聞こえなくなり、頭痛も出現してきたため、頭部の造影CT検査を施行したところ、右後頭葉に転移性脳腫瘍を疑う8mm大の病変が認められた。肺の結節が転移を起こすような病変とは考えにくい状況であったため...

第052回甲信越支部例会

Paclitaxel腹腔内投与併用化学療法が著効し切除し得た高度の腹膜播種胃癌の1例
會澤 雅樹(新潟県立がんセンター 新潟病院 外科)
症例は37歳,女性。腹部不快感を契機に上腹部消化管内視鏡を施行。胃体部後壁のType 4胃癌を認め,生検は腺癌(tub2)で,当科へ加療依頼となった。入院時の血液生化学所見では,CA125値が上昇(667.7 U/ml)していた。腹部造影CTでは原発巣に一致して胃壁が肥厚し,所属リンパ節の腫大,大網内の濃度上昇,腹水貯留像を認めた。審査腹腔鏡を施行したところ,腹腔全体に腹膜肥厚と播種結節を認め,T...

第052回甲信越支部例会

ヨード過敏症、慢性腎不全を伴った肝細胞癌に対し、透析施行下に炭酸ガス血管造影およびガドリニウムを用いた肝動脈塞栓術(CO2-DSA+Gd-TAE)を施行した1例
宮林 千春(千曲中央病院 内科)
【症例】70歳男性【現病歴】前医でC型慢性肝炎、糖尿病の加療中、2005年(63歳時)にS7に肝細胞癌(HCC)を指摘され肝部分切除を受けた。2007年糖尿病性慢性腎不全にて透析導入し肝動脈塞栓術(TAE)を5回行った。2010年頃よりヨード過敏症が出現しその後のTAEは困難となった。2011年5月にS3,S4,S6,S7(再発)部分切除後を施行。術後のMRIにてHCC再発を認めUFTを投与したが...

第052回甲信越支部例会

著明な白血球高値を伴い感染症との鑑別に苦慮したが、ステロイド治療が奏功した重症型アルコール性肝炎の1例
渡辺 和彦(日本歯科大学医科病院 内科)
症例は57歳、女性。アルコール性肝硬変で当科通院中であったが発熱、倦怠感、食欲低下を主訴に2012年8月下旬に当科に入院した。血液検査で好中球優位の白血球上昇、ビリルビン及び肝胆道系酵素の上昇、凝固能の著明な低下を認めた。腹部CT、US検査で肝腫大、脂肪肝の所見を認めた。当初は細菌感染症を疑い抗生剤治療を行ったが白血球はさらに上昇した。その後白血球高値は重症型アルコール性肝炎に伴うものと判断、第1...

第052回甲信越支部例会

診断に苦慮した大腸癌術後孤立性右卵巣転移の1例
松村 任泰(NHOまつもと医療センター 松本病院)
症例は40歳代女性。38歳時に両側乳癌手術の既往がある。41歳時に下行結腸癌に対し、結腸部分切除+D2リンパ節郭清を施行。病理所見ではD,55x35mm,環周率78.6%,type2,adenocarcinoma(tub2>tub1>pap>muc),pSE,int,INFb,ly3,v2,pN2(4/22),H0,P0,M0,stage 3b,pPM0,pDM0,curAであった。Adjuvan...

第052回甲信越支部例会

肝臓由来のChronic expanding hematomaの一切除例
小松 範也(まつもと医療センター 松本病院 内科)
Chronic expanding hematomaは、全身のいたるところに発生するが、日本では胸腔内の報告が多い。今回肝臓由来の症例を経験したので報告する。【症例】64歳、女性。17歳時、列車に接触し、肝破裂、膿胸の既往歴あり。H24年9月、腰痛にて近医を受診。脊柱管狭窄症の精査目的で施行したMRIで肝腫瘤を指摘され当院紹介となった。身体所見では右側胸部に手術痕を認めるが、右季肋部に自発痛、圧...

第052回甲信越支部例会

繰り返す胆道出血をきたしたHCCの1例
清水 雄大(佐久総合病院 内科)
【症例】80歳男性。
【既往歴】十二指腸潰瘍術後(幽門側胃切除、Billroth-I 再建)。虫垂炎術後。糖尿病。慢性心房細動(ワルファリン内服中)。不安定狭心症。非B非C型肝硬変。76歳時、多発HCCに対しTACEおよびRFAを施行した。
【経過】心窩部不快感を主訴に受診し、血液検査上、肝胆道系酵素の上昇を認めたため、当科入院となった。CTにて、肝S7の多血性HCCから連続する胆道内...

第052回甲信越支部例会

術前化学療法により根治切除が施行し得た食道胃接合部癌の1例
小山 佳紀(長野県立木曽病院 外科)
【緒言】術前化学療法(CPT-11+CDDP⇒S-1+CDDP)を施行し、根治切除が施行し得た食道胃接合部癌の1例を報告する。【症例】患者は76歳の女性で、嚥下困難を主訴に来院した。EGDにて食道胃接合部に狭窄を認め、かろうじてスコープの挿入が可能で、噴門直下に不整な潰瘍形成を認めた。下部食道から胃体上部前壁の3型病変と判断し、生検にて低分化腺癌の診断を得た。CTでは遠隔臓器転移はないが、胸部下部...

第052回甲信越支部例会

化学療法を施行した細胆管細胞癌の1例
玉井 方貴(飯田市立病院 消化器内科)
症例は60代男性。25歳時に非A非B型慢性肝炎を指摘されたが自己判断で通院していなかった。60歳時に再発性多軟骨炎で当院皮膚科を受診し、その際にHCV抗体陽性が判明し、C型慢性肝炎の診断で当科に通院していた。初診時の腹部CT検査で肝S2、S8にそれぞれ2cm大の不染体領域を認めたが悪性腫瘍と断定できず経過観察とした。63歳時に施行したCTで増大傾向が見られたため肝細胞癌と診断した。S2病変はRFA...

第052回甲信越支部例会