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検索結果は31件です。

閉塞性黄疸を発症したgroove pancreatitisの1例
奥野 充(岐北厚生病院 消化器内科)
症例は40代、男性。連日アルコールを摂取していたが2012年3月下旬に心窩部痛を主訴に当科を受診し、血液検査上黄疸を認めた。腹部造影CTにてgroove領域(膵頭部と十二指腸下行脚、総胆管に囲まれた領域)に液体貯留と33x28x24mmの遅延性濃染を伴う腫瘤および膵体部に膵炎像を認め、MRIでもgroove領域にT1強調像で低信号、T2強調像で高信号を示す腫瘤を認め、精査加療目的にて入院となる。内...

第117回東海支部例会

左気管支閉塞をきたした食道癌のQOLを劇的に改善した1例
館 正仁(岐阜大学医学部附属病院 腫瘍外科)
症例は68歳、男性。平成23年12月初旬より嚥下痛を認め、内視鏡で門歯より30cmの部位に2型の進行食道癌を認めた。CTでは左の気管への浸潤を認め、リンパ節転移も疑われた。化学療法を施行したが腫瘍縮小はほとんど認めず、経口摂取も不可能となったため4月下旬に食道バイパス術を施行した。気管浸潤も認めることから呼吸器合併症の可能性も考慮し、気管切開術を同時に施行した。術後、人工呼吸器管理のもとICU入室...

第117回東海支部例会

中等症胆管炎に対する内視鏡的ドレナージ時期に関する検証
野尻 優(名古屋第二赤十字病院 消化器内科 )
【背景】我々は急性胆管炎の重症度分類に、日本語版ガイドライン『科学的根拠に基づいた急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン』を用いている。ドレナージ時期は、Tokyo consensus meetingにおいて、特に中等症に関して一致をみない。当院では中等症胆管炎のドレナージは、原則待機的に平日日勤帯に行っている。【目的】当院における中等症胆管炎のドレナージ時期について検証する。【対象】2010年5月...

第117回東海支部例会

同時性大腸転移をきたした胃癌の1例
杉山 智哉(春日井市民病院 消化器科)
【症例】71歳、女性【主訴】検診異常精査目的【既往歴】特記すべき事項なし【現病歴】平成24年の検診にて胃体部大彎の壁不整像及び、便潜血反応陽性を指摘され、精査目的にて当院受診となった。【現症】腹部は平坦、軟で腫瘤は触知せず。表在リンパ節触知せず。【経過】血液検査では、CEA:215.1ng/mlと上昇を認めた。上部消化管内視鏡検査では、胃体部大彎に深い潰瘍を伴う粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた。病...

第117回東海支部例会

進行胃癌術後腹膜播種再発による消化管狭窄に内視鏡的ステント留置が有効であった一例
鳥井 貴司(愛知医科大学 消化器内科)
【症例】65歳、女性。【主訴】腹痛。【既往歴】特記すべきことなし。【現病歴】平成21年7月、当院にて進行胃癌に対する胃全摘術(T3N1M0)後、5FU+CDDPによる術後化学療法を6コース施行された。平成23年5月、腹部CT検査にて胃癌によるKrukenberg腫瘍と診断されたため、卵巣切除術を施行された。平成24年5月7日、間欠的腹痛が出現、腹部CT検査にて大腸イレウスと診断されたため同日入院と...

第117回東海支部例会

胆道狭窄を伴った十二指腸潰瘍の一例
堀口 徳之(社会保険中京病院 消化器科)
【症例】51歳男性【主訴】右季肋部痛【現病歴】他院にて統合失調症で通院中。リスペリドン3mg/日内服中。2010年7月24日より右季肋部痛が出現。7月27日に腹痛の増強を認めたため当院救急外来を受診。来院時、発熱は認めないが腹痛は持続。腹部エコーと腹部CTにて胆嚢腫大、胆嚢壁の肥厚を認めたが明らかな胆石を認めず。血液検査で炎症反応高値、肝胆道系酵素の上昇を認めたため無石胆嚢炎の診断にて緊急手術を検...

第117回東海支部例会

血管内コイル塞栓術にて止血し得た特発性大網出血の一例
加藤 潤一(岐阜市民病院 消化器内科)
【はじめに】今回我々は、上腹部痛で発症し、血管内コイル塞栓術にて止血し得た極めて稀な特発性大網出血の一例を経験したので報告する。【症例】患者は56歳、男性。起床時に上腹部痛を自覚したが、徐々に増悪するために同日昼過ぎに当院救急外来を受診した。来院時は血圧161/89mmHg、体温36.3℃、意識レベル正常とバイタルサインは正常範囲内であった。しかし、理学所見上で上腹部正中線の臍上1横指に限局した圧...

第117回東海支部例会

自然還納を認めた閉鎖孔ヘルニアの2例
市川 健(済生会松阪総合病院)
【症例1】80代男性。腰背部の違和感を主訴に救急外来受診。身体所見では腹部は軽度膨隆しており、右腰部から背部にかけての自発痛を認めHowship-Romberg sign(H-R sign)は陰性。腹部CTで小腸イレウス像に加え右閉鎖孔に嵌入する26mm大の軟部組織陰影を認め小腸の嵌頓を疑う所見であった。検査後に症状自然軽快したため再度CTを施行した所、小腸の拡張は改善し閉鎖孔内の軟部陰影は消失。...

第117回東海支部例会

全身浮腫、腹水貯留を契機に膵IPMNと診断され、膵全摘術を施行した1例
原 圭吾(富士市立中央病院 外科)
全身浮腫、腹水貯留を契機に膵IPMNと診断され、膵全摘術を施行した1例原 圭吾  竹下 賢司  黒河内 喬範  熊谷 祐  石山 守 共田 光裕  坂本 太郎   谷島 雄一郎   小山 友己   良元 和久 梶本 徹也  柏木 秀幸富士市立中央病院 外科症例は78歳男性。全身浮腫を主訴に前医を受診。CTで腹水貯留を指摘され当院内科紹介受診。造影CTで膵IPMN(intraductal papil...

第117回東海支部例会

EUS-FNAにて診断し部分切除術を施行した十二指腸水平脚GISTの2例
井上 匡央(岐阜県立多治見病院 消化器内科)
【諸言】十二指腸GISTは比較的稀な疾患であり、特に水平脚が原発の場合は解剖学的位置から診断、術式の選択に苦慮することが多い。今回術前にEUS-FNAにて診断し、十二指腸部分切除術を施行した水平脚原発GISTの 2例を経験したので報告する。【症例1】57歳、女性。貧血精査目的に施行した上部消化管内視鏡検査にて下十二指腸角から水平脚にかけて頂部に発赤、浅いびらんを伴う粘膜下腫瘍を認め当院紹介となった...

第117回東海支部例会

消化管出血を契機に発見,外科的切除にて確定診断を得た十二指腸原発カルチノイド腫瘍の一例
横山 晋也(JA愛知厚生連 豊田厚生病院 消化器科)
【患者】67歳女性.【主訴】ふらつき,黒色便,倦怠感.【現病歴】2012年X月,入院の前日より倦怠感を自覚した.入院日夕方にふらつきあり,当院に救急搬送された.【入院時身体所見】血圧90/54mmHg,心拍数112/分,体温37.1度,冷汗あり.眼瞼貧血あるが,黄疸なし.呼吸音清,心雑音なし.腹部平坦,軟,圧痛を認めない.直腸診で多量黒色便あり.【入院時検査所見】BUN35.3mg/dl,Cre0...

第117回東海支部例会

増大傾向を認めたFNHの1例
内田 元太(刈谷豊田総合病院 内科)
症例は22歳,男性.主訴は右側副部痛.既往歴は2006年感染性腸炎にて入院.飲酒歴,常用薬なし.2012年1月30日に右側副部痛が出現し,近医を受診,採血にてWBC 12800/μl, CRP 4.3mg/dlと炎症反応を認めた.抗生剤で改善しないため2月7日に当科紹介受診,腹部単純CTで右副腎破裂と肝左葉に長径6cmの腫瘍を疑い,同日入院となった.副腎出血は保存的に止血し,その後肝腫瘍精査を施行...

第117回東海支部例会

乳癌術後タモキシフェン内服により肝機能の悪化を認めたNASHの一例
大城 昌史(藤田保健衛生大学 医学部 肝胆膵内科)
【症例】49歳女性。162.cm、66.kg、BMI25.2。近医にて高脂血症、脂肪肝、逆流性食道炎、過敏性腸症候群に対しプラバスタチンナトリウム、ラベプラゾールナトリウム、ドンペリドン内服にて治療中であった。2011年5月右乳癌と診断され6月16日右乳癌に対し乳房温存術を施行。7月7日より放射線治療を1ヶ月間施行し、7月20日よりタモキシフェンを開始した(AST89、ALT74)。2012年6月...

第117回東海支部例会

腹部症状より下肢紫斑が先行し、全消化管を観察しえたHenoch-Schönlein紫斑病(HSP)の1例
安江 祐二(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化器内科)
症例は37歳女性、主訴は腹痛、下肢の紫斑であった。既往歴として10年前に帝王切開術を受けている。現病歴は入院1ヶ月前に上気道炎症状があり感冒薬内服にて軽快していた。入院2日前より両下肢に紫斑が出現し、その後腹痛、下痢を認めたため、当科を受診し精査加療を目的に入院となった。現症としてバイタルサインは異常なく、腹部は心窩部から臍部にかけて圧痛を認めたが、反跳痛は認めなかった。両下肢に点状の紫斑を認めた...

第117回東海支部例会

精巣癌治療後9年を経て、上部消化管に多彩な病型を呈した未分化大細胞型リンパ腫の1例
丸田 明範(岐阜県総合医療センター 消化器内科)
【症例】48歳、男性。【既往歴】2003年に左精巣癌手術および放射線治療を受けていた。【現病歴・臨床経過】2012年7月に心窩部痛、腹部膨満感を自覚し近医受診。内服で様子見るも症状の改善無く、当科紹介受診となった。血液データ上は炎症反応の上昇なく、腫瘍マーカーはCEA、CA19-9とも正常範囲内であった。CTで後腹膜腔に74mm大の不均一な造影効果を示すSOLを認め、内部には壊死を疑う低濃度域を伴...

第117回東海支部例会

IVR-CT併用での塞栓術が奏功した胃動静脈奇形様病変の一例
海野 修平(聖隷浜松病院 消化器内科)
症例は67歳男性。2008年に原因不明の上部消化管出血での入院既往がある。2012年1月他院にて脊椎動静脈瘻に対し脊椎硬膜動静脈塞栓術を施行。術後両下肢不全対麻痺・神経因性膀胱が残存するため、近医にてリハビリ中であった。3/29タール便と、Hb15から9への低下がみられた。上部消化管内視鏡(GIF)で胃内に黒色残渣を認めたが出血源の特定はできず。保存的治療後も再出血がみられたため。4/10当院転院...

第117回東海支部例会

腹腔鏡下胆嚢摘出術後、長期経過して合併したクリップ迷入による総胆管結石と遅発性胆汁瘻の1例
野村 翔子(JA岐阜厚生連 東濃厚性病院 内科)
【はじめに】現在、胆嚢結石に対する標準術式として腹腔鏡下胆嚢摘出術は広く普及しているが、胆嚢管や胆嚢動脈を切離する際には金属製クリップが用いられることが多い。近年、術後合併症としてこのクリップ迷入による総胆管結石症の報告例が散見されるようになった。一方、腹腔鏡下胆嚢摘出術後に胆汁瘻を合併することもあるが、その多くは術後早期の場合が多い。今回、われわれは腹腔鏡下胆嚢摘出術後6年を経て、胆嚢管処理に用...

第117回東海支部例会

Sequential biopsyからみたC型慢性肝炎IFN治療SVR後の肝発癌の特徴
飯田 忠(小牧市民病院 消化器科)
【目的】ここ数年C型慢性肝炎に対するIFN治療によるSustained viral response(SVR)率は向上し、さらに新たな抗HCV療法が確立されつつあり飛躍的に今後SVR率は上昇すると期待されている。しかし、一方で少数ながらSVR後に肝発癌が発生しているのが現状である。そこで我々は発癌危険因子を特定するために、SVR前後の肝線維化変化からみたSVR後の肝発癌例の特徴を非発癌例を対照に比...

第117回東海支部例会

前立腺癌の食道転移の1例
金子 雅直(浜松医科大学 医学部 第一内科)
症例は79歳男性。2010年12月前医にてcT3bN1M1b、stageD2の前立腺癌と診断され、ホルモン療法などを開始された。676.70ng/ml とPSAの上昇と全身多発骨転移(頭蓋骨・椎体骨・骨盤骨など)出現を認めたため、2011年11月当院泌尿器科へ紹介された。以後、ドセタキセル化学療法を5回施行するも、2012年4月にはPSAは1564ng/mlまで上昇したため、治験薬を開始されたが、...

第117回東海支部例会

特発性腸間膜静脈硬化症の1例
浅野 剛(名古屋市立東部医療センター 消化器内科)
【症例】75歳、女性【既往歴】副鼻腔炎、白内障【現病歴】平成23年8月X日に腹痛を主訴として、近医より当院紹介受診した。前医施行の腹部X線CTで上行結腸の壁肥厚を認めたため、9月Y日に大腸内視鏡検査を施行した。盲腸から横行結腸の肝弯曲部にかけて粘膜は浮腫状で暗青色を呈し、上行結腸に多発するびらんと潰瘍を認めた。また上行結腸に10mm大のLSTを認めた。9月Z日に注腸検査を施行した。上行結腸から横行...

第117回東海支部例会