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検索結果は22件です。

FIB-4 indexの縦断的検討
北尾 武(NTT西日本北陸健康管理センター)
[はじめに]FIB-4 indexは肝線維化の進行度を非侵襲的的に測定するスコアとして、年齢、AST、ALT、血小板数のみから算出でき、簡便性は高い。人間ドック、検診受診者のFIB-4 indexを横断的、縦断的に算出して検討した。[対象と方法]平成23年度人間ドック、検診受診者で採血検査を受けた4706人(男性3141名66%、女性1565名34%)でFIB-4indexを測定した。スコアの高い...

第115回北陸支部例会

肝門部胆管癌との鑑別に苦慮したIgG4関連硬化性胆管炎の1例
大坪 公士郎(金沢大学附属病院 がん高度先進治療センター)
症例は74歳、女性。2011年12月検診で肝障害を指摘され、近医受診。肝門部胆管癌が疑われ、前医に紹介。しかし、病変は肝内U portion, P portionに及んでおり、手術不能と判断された。なお、ERCPでの擦過細胞診は陰性であった。2012年2月当科紹介となり、GEM 1000mg/m2+CDDP 25mg/m2 2週投与1週休薬による全身化学療法を開始した。ところが、経過中に施行したM...

第115回北陸支部例会

横隔膜上憩室合併食道アカラシアに対して腹腔鏡下憩室切除、筋層切開、噴門形成術を施行した1例
岡本 浩一(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科)
【症例】74歳男性。【現病歴】関節リウマチに対して近医通院中。2007年6月からの繰り返す食事のつかえ感につき2011年8月に上部消化管内視鏡検査を施行したところ、食道憩室を指摘された。2012年5月、食道透視にてLES 拡張不良を認め、食道アカラシアの疑いにつきCa 拮抗薬を内服開始したところ、食事の通過障害の改善を認めた。2012年6月、上部消化管内視鏡検査にて食道憩室の増大と通過障害の増悪を...

第115回北陸支部例会

肝浸潤を疑う特発性好酸球増多症の一例
大江 迪子(金沢大学附属病院 消化器内科)
症例:69歳女性 既往歴:脂質異常症、高血圧症、慢性副鼻腔炎 家族歴:特記事項なし 現病歴:2012年3月に発熱のため近医を受診し、血液検査で白血球上昇、肝胆道系酵素上昇が認められ、当院救急外来に紹介となった。来院後の経過:血液検査で好酸球増多を伴う白血球上昇23220/μl(好酸球数 15000/μl) 、AST127IU/L、ALT311IU/L、γGTP69IU/L、ALP569IU/Lであ...

第115回北陸支部例会

C型慢性肝炎に合併した高齢者肝悪性リンパ腫の1例
小栗 光(厚生連滑川病院 内科)
【症例】82歳、女性 【主訴】肝腫瘍の精査 【現病歴】高血圧、C型慢性肝炎にて近医通院中、平成24年7月、多発性肝腫瘍を指摘され、精査のため当科紹介、入院となった。【入院後経過】腹部超音波検査では最大径5cmまでの肝両葉に多発する境界明瞭で著明な低エコーを示す腫瘍性病変を認めた。腹部造影CT検査では、肝腫瘍はいずれの相でも周囲肝実質より低吸収を示し、また腫瘍内を血管が偏位なく貫通する所見を認めた。...

第115回北陸支部例会

高齢者大腸癌症例に対する化学療法の実際
根塚 秀昭(八尾総合病院 外科)
【背景】社会の高齢化と罹患率の上昇から、高齢者大腸癌患者が増加しており、化学療法が適応となる高齢患者も増加傾向である。しかし、高齢者は一般的に臓器障害や薬剤代謝能の低下を伴うことが多いため有害事象が重篤になる危険性がある。これまでの化学療法に関する多くの臨床試験は、75歳以下の非高齢者を対象に行われており、高齢者に対する治療戦略は未だ充分には確立されていない。近年、高齢者に対する減量した投与法に関...

第115回北陸支部例会

短期間に反復し、α-グルコシダーゼ阻害薬の関与が示唆された腸管嚢腫様気腫症の1例
渡邉 利史(八尾総合病院 外科)
腸管嚢腫様気腫症は、消化管壁に多房性の含気性嚢胞を形成する比較的稀な疾患であり、その成因には諸説がある。今回我々は、1か月以内という比較短期間に反復したもののいずれも保存的に改善し、α-グルコシダーゼ阻害薬の中止により症状が消失した1例を経験したため、文献的考察を加えて報告する。
症例は59歳男性。2型糖尿病加療のため当院内科通院中であり、2年前よりグリメピリドとアカルボースの処方を受けてい...

第115回北陸支部例会

動脈塞栓術にて治療し得た, 左胃大網動脈瘤破裂の1例
岸本 佳子(戸田中央総合病院 消化器内科)
動脈塞栓術にて治療し得た, 左胃大網動脈瘤破裂の1例【はじめに】左胃大網動脈瘤は稀な疾患であり, 破裂例では外科的手術となる例が多い. 今回,腹部血管造影下CTで診断し, 動脈塞栓術で治療し得た,左胃大網動脈瘤破裂の1例を経験した.【症例】60歳, 女性.  【既往歴】特記すべきことなし.【現病歴,経過】自転車で転倒後, 腹痛を認め救急外来受診し, 便秘の診断にて帰宅. 1週間後に再度腹痛, 嘔吐...

第115回北陸支部例会

胃癌術後の気管支胆汁瘻による胆汁性肺炎に対してPTCDチューブより施行した塞栓術が奏功した一例
東 勇気(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科)
症例は64歳男性、胃癌の多発リンパ節転移、多発肝転移を指摘され、当院で化学療法後に、胃全摘術D2廓清、膵体尾部・脾臓合併切除、結腸部分切除、肝部分切除を施行した。術後1年半で肝S8に再発をみとめ、肝部分(S8)切除術を施行した。その際に、高度の癒着のため、右横隔膜および肺損傷をみとめた。初回手術から3年3ヵ月後、肝に再々発をみとめ、化学療法を再開したところ、発熱をみとめた。精査の結果、気管支胆汁瘻...

第115回北陸支部例会

肝生検にて診断しえた肝硬化性血管腫の一例
澤崎 拓郎(厚生連高岡病院 消化器科)
 症例は62歳女性。4年前に健康診断にて高血圧を指摘されていたが放置していた。1週間ほど前より視力障害を自覚し近医を受診、高血圧を指摘され降圧薬が開始となったが改善に乏しいため当院内科紹介となった。副腎腫瘍除外目的で施行した腹部単純CTにて肝S7にSOLを指摘され当科受診、造影CTでは動脈相で辺縁のみ淡く濃染され、平衡相では低吸収を呈し胆管細胞癌や転移性肝癌を疑う所見であった。HBs抗原陰性・HC...

第115回北陸支部例会

HER2陽性胃癌3例の検討
大井 章史(金沢大学 医学部 分子細胞病理学, 公立加賀中央病院)
2009年の第45回米国臨床腫瘍学会年次学術集会(The American Society of Clinical Oncology)ではヒト化抗HER2モノクローナル抗体Trastuzumab をHER2陽性胃癌に用いたphase III臨床試験の結果(ToGA試験)が発表され、その延命効果が証明された。我が国では、2011 年に3月に「HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌...

第115回北陸支部例会

家族性アミロイドポリニューロパチーに対して血液型不適合生体肝移植を施行した1例
中沼 伸一(金沢大学 消化器・乳腺・移植再生外科)
【はじめに】常染色体優性遺伝の形式をとる家族性アミロイドポリニューロパチー(Familial amyloid polyneuropathy:以下FAP)は、主に肝臓にて産生された変異Transthyretin(以下TTR)の重合によりアミロイドが形成され、末梢神経や全身臓器に沈着する致死性の疾患である。肝移植を行うと変異 TTRの産生が阻止され、臨床症状の進行が抑制されることより、本疾患の根本的な...

第115回北陸支部例会

多発性肝転移、多発性肺転移を伴ったS状結腸原発肝様腺癌の1例
伊井 徹(厚生連滑川病院 外科・胃腸科)
【症例】51歳、男性【主訴】発熱、上腹部痛、全身倦怠感【現病歴】平成24年6月下旬より発熱、上腹部痛、全身倦怠感を認め、7月上旬に近医を受診し採血にて白血球増加と肝機能障害、腹部CTにて肝左葉の腫瘍を指摘され当院に紹介された。【入院時検査結果】白血球 12000 /μl, CRP 30.62 mg/dlと高度な炎症所見とAST 140 IU/l, ALT 139 IU/l, γ-GTP 207 I...

第115回北陸支部例会

壊死性膵炎を呈しtype2 AIPが疑われた1例
内藤 慶英(福井県立病院 消化器内科)
症例は28歳の女性。2011年12月より1日10行の水様下痢、血便を認めていた。2012年4月より近医にて腸炎として内服処方を受けていたが改善なく、7月上旬当院紹介となる。下部消化管内視鏡検査にて左半結腸型潰瘍性大腸炎と診断し5ASA製剤を開始。下痢症状は一旦改善認めたが、7月下旬再び増悪みられ入院となった。絶食輸液にて多少の改善は認めたが、1日10行の下痢、血便も持続したため顆粒球除去療法を予定...

第115回北陸支部例会

保存的に軽快した門脈ガス血症の一例
佐藤 幸浩(かみいち総合病院 内科)
症例は86歳女性 主訴は腹痛、嘔吐、下痢既往に婦人科の手術歴あり。高血圧、糖尿病にて内服加療中。現病歴は デイサービス利用中に突然 腹痛、嘔吐、下痢が出現し救急車を要請、搬入された。来院時身体所見では身長146cm 体重55kg 血圧148/66mmHg  脈拍62/分 整 体温36.1℃ 結膜 貧血 黄疸なし 頸部リンパ節腫脹、甲状腺腫触知せず 胸部 ラ音なし 心雑音聴取せず。 腹部 腸音やや亢...

第115回北陸支部例会

メサラジンアレルギーを認めた潰瘍性大腸炎の1例
山田 和俊(加登病院 消化器内科)
【背景】メサラジン製剤は,軽症から中等症の潰瘍性大腸炎に対する第一選択薬として,寛解導入療法として使われ,その後の寛解維持療法においても中心となる薬剤である.しかし,時に副作用により高熱や消化器症状の増悪を認め,病勢の悪化と間違えられることがあるため注意が必要である.今回我々はpH依存性メサラジン放出調節製剤を開始後に高熱,炎症反応の増加を認めた症例を経験したので若干の文献的考察を含め報告する.【...

第115回北陸支部例会

DICまで合併した胆管炎を背景に発症した肝炎症性偽腫瘍の1例
水上 敦喜(富山県立中央病院 内科)
【症例】77歳、女性【既往歴】45歳 胃全摘術(胃癌)【現病歴】3日前からの倦怠感、腹痛、下痢を認め、近医受診し感冒の診断で補液を受けた。改善なく、食事摂取も不能となったため当院を受診した。【入院時現症】体温38.8℃、右上腹部に自発痛、圧痛なし【検査結果とその後の臨床経過】血液生化学検査では、白血球数11600,分画Neut 90%,Hb 11.2g/dL,Plt 89000,AST 279IU...

第115回北陸支部例会

癌性髄膜炎を合併した残胃癌の一例
稲邑 克久(市立砺波総合病院 消化器科)
【症例】71歳男性【主訴】頭痛、食欲不振【既往歴】15歳時十二指腸潰瘍にて胃切除(B2再建)【現病歴及び臨床経過】糖尿病にて近医通院中であった。1カ月前から頭痛、食欲不振があり平成24年6月に当院紹介となった。採血ではコントロール不良な糖尿病とC型慢性肝炎を指摘された。上部消化管内視鏡を施行したところ吻合部に壁外性圧迫様変化による狭窄及びそぞう粘膜を認めた。深部浸潤を来たした吻合部残胃癌が疑われ精...

第115回北陸支部例会

角化を伴う食道癌の臨床的特徴
竹村 健一(石川県立中央病院 消化器内科)
【背景と目的】上部消化管内視鏡検査において食道に角化傾向を認めることは珍しくないが、その中には角化を伴う食道癌も存在する。今回当院で経験した角化を伴う食道扁平上皮癌の臨床的特徴について報告する。【対象と方法】これまでに食道ESDを施行した212病変中、表面に強い角化傾向を認めた11例について、部位、形態、深達度、NBI拡大観察の可否、ルゴール不染の有無、経時的変化の有無について検討した。【結果】病...

第115回北陸支部例会

当科で経験したLymphocytic colitisの1例
濱田 和(金沢医科大学病院 内視鏡科)
【緒言】Microscopic colitis(MC) は1か月以上続く慢性の水様性下痢を認め、肉眼上はほぼ正常の腸粘膜であるが病理組織学的に慢性炎症所見を認める疾患であり、Collagenous colitis(CC)、Lymphocytic colitis(LC)の総称として位置づけられている。近年、本邦におけるMCの報告例が増加しているが、CCと比べてLCの報告例は少ない。今回、LCと思われ...

第115回北陸支部例会