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検索結果は28件です。

単孔式腹腔鏡下手術で摘出した胆嚢多発ポリープに合併した線毛性前腸性肝嚢胞の1例
北村 祥貴(石川県立中央病院)
症例は41歳、女性。検診の腹部エコーで胆嚢ポリープを指摘され、当院を紹介受診した。腹部エコーで胆嚢に多発する亜有茎性ポリープを認め、体部に腺筋腫症を疑う壁肥厚を認めた。腹部CT所見では多発ポリープおよび胆嚢体部にくびれを伴う壁肥厚を認めた。多発ポリープのためか壁肥厚部の粘膜面は不整であった。腹部MRI所見もCT所見と同様で、肥厚した胆嚢壁内に小嚢胞はなかった。以上より、胆嚢ポリープおよび胆嚢腺筋症...

第116回北陸支部例会

胃癌患者における血清HER2値の検討 -化学療法の効果と血清HER2値変動の相関-
尾山 勝信(金沢大学 消化器・乳腺・移植再生外科)
【背景】HER2陽性胃癌に対するトラスツズマブの有効性が明らかとなり、biomarkerとしてHER2過剰発現をチェックすることは必須となっている。一般に腫瘍組織検体を用いた免疫組織染色やFISH法などが評価に用いられるが、HER2の細胞外ドメインは可溶性抗原として血清中に遊離され可溶性蛋白値(血清HER2)として測定可能である。乳癌領域ではすでに血清HER2のbiomarkerとしての有用性が報...

第116回北陸支部例会

Clear cell typeの肝細胞癌の2例
竹下 雅樹(高岡市民病院 外科)
はじめに: 肝細胞癌(hepatocellular carcinoma, 以下HCC)の中には淡明な細胞質を有するclear cell variantが存在する。HCCの一部にclear cellを認めることはあるが、腫瘍径の増大とともに減少するため、5cmを超える報告は比較的まれである。当院にて5 cmを超えるclear cell typeのHCCを2例経験したので報告する。 症例1: 72歳、...

第116回北陸支部例会

粘液型脂肪肉腫と脱分化型脂肪肉腫が併発した多発腸間膜脂肪肉腫の1例
大澤 武(福井厚生病院 消化器病センター )
【症例】61歳,男性。【既往歴】2型糖尿病(他院通院:経口薬治療)。【家族歴】特記すべき事項なし。【現病歴】2012年6月に当院人間ドックを受診し,腹部腫瘤を触知。精査目的に外科を受診。【血液検査】CEA 1.2ng/mL,CA19-9 11.1U/mL,sIL-2R 502U/mL。【腹部骨盤部造影CT】骨盤内右側に長径14cm大の境界明瞭・辺縁平滑な腫瘤を認めた。内部の濃度は水に近いが造影する...

第116回北陸支部例会

食道表在癌発見の変遷
竹村 健一(石川県立中央病院 消化器内科)
【目的】Mutoらは多施設ランダム化比較試験において,食道表在癌の早期発見におけるNBIの圧倒的な有用性を報告した.当院ではNBI市販直後に導入し,北陸におけるNBIの普及を目指し地方会等でその有用性を繰り返し報告してきた.NBIが市販されて6年以上経過し,拾い上げに貢献するクリニックや検診施設でもNBIが普及してきている.その現状を確認するため,市販前後における食道表在癌の詳細について当院及び紹...

第116回北陸支部例会

巨大な食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下噴門形成術の経験
森山 秀樹(石川県立中央病院 消化器外科)
【はじめに】当科では消化器癌に対する腹腔鏡手術を多数施行しているが,良性疾患においても積極的に腹腔鏡手術を施行している.最近当科で経験した巨大食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下噴門形成術の経験を報告する.【症例1】92歳,女性.巨大な食道裂孔ヘルニアによる通過障害のため頻繁に入退院を繰り返していた.2012年7月,夕食後に嘔吐を繰り返し救急搬送され,当院内科入院となった.外科的治療を希望され,待機的...

第116回北陸支部例会

NASHを背景に発症した細胆管細胞癌の一例
本藤 有智(厚生連高岡病院 消化器内科)
【症例】75歳男性。【現病歴】60歳時よりNASH、糖尿病、高血圧にて当院に通院していた。血糖コントロールは不良であり、肝障害が持続していた。2011年9月、CTにてS4に15mm大のSOLを認め、当科を紹介受診した。【生活歴】飲酒なし、喫煙40本/日×5年。【身体所見】結膜貧血なし、黄疸なし、肝脾触知せず、下腿浮腫軽度あり。【血液検査】AST 44 IU/l、ALT 40 IU/l、PT 96....

第116回北陸支部例会

多発肝転移を伴う進行大腸癌に対しCmabの再投与が奏功した1例
根塚 秀昭(八尾総合病院 外科)
【はじめに】抗VGFR抗体・抗EGFR抗体等の分子標的治療薬を併用した化学療法戦略により、多発肝転移を伴う大腸癌の治療成績は飛躍的に向上している。2012年3月、Annals of Oncologyに分子標的治療薬(抗EGFR抗体)のRe-Challengeに関する臨床試験結果が報告され、高い治療効果が示された。今回我々は、多発肝転移を伴う進行大腸癌に対して、Cmabの3rd-line以降の再投与...

第116回北陸支部例会

C型慢性肝炎に合併し、自然消褪傾向を認めた肝脾悪性リンパ腫の一例
飯田 文世(金沢社会保険病院)
【症例】81歳女性【現病歴と経過】C型慢性肝炎、高血圧などで当科に通院中であった。C型肝炎についてはUDCA内服を継続されていたが、概ねALT31未満で良好に経過していた。2013年1月定期経過観察目的の腹部CTで肝脾に多発する腫瘤を偶然指摘された。腫瘤は単純CTで低吸収で造影効果は早期・後期とも一貫して弱く、また超音波検査ではhaloを伴わない均一な低エコー腫瘤であった。血液検査でLDHは高値(...

第116回北陸支部例会

P0CY1stage4胃癌に対し化学療法後、根治術を施行し長期生存を得た1例
渡辺 徹(富山大学大学院 医学薬学研究部 消化器・腫瘍・総合外科)
【症例】68歳女性【主訴】下腿浮腫【現病歴】2006年7月、下腿浮腫を主訴に受診した医療機関にて貧血を指摘され上部消化管内視鏡検査を施行。胃体中部から前庭部にかけて全周性の4型胃癌(por1/sig)を指摘され精査加療目的に同年9月当科紹介受診。【画像所見】腹部CTにて胃体部全周に不規則な隆起性腫瘍を認め、大弯小弯側にリンパ節腫大、少量の腹水を認めた。【診断と治療】治療方針決定目的に同年9月審査腹...

第116回北陸支部例会

当科で経験した膵リンパ上皮嚢胞の4例
寺川 裕史(金沢大学 消化器・乳腺・移植再生外科)
膵リンパ上皮嚢胞(以下、膵LEC)は、膵嚢胞性疾患の中でも比較的まれな良性疾患であり、他の膵嚢胞性疾患との鑑別が臨床上問題となる。2004年から2012年に当科で経験した膵LECの4例について検討した。症例は男性3例、女性1例、平均年齢は55歳であった。腫瘍の部位は膵頭部1例、膵体部1例、膵尾部2例であり、腫瘍の大きさは平均62.5mmであった。3例が多房性、1例が単房性であった。いずれの症例にも...

第116回北陸支部例会

大腸ESDの短期および長期成績
山田 真也(石川県立中央病院消化器内科)
【目的】大腸ESDもようやく保険収載されたが、現時点では長期予後を含めた安全性・有効性は十分に実証されていない。当院の成績を長期成績も含め検討する。【方法】2002年11月~2012年12月までにESDを行い3ヶ月以上経過観察された大腸上皮性腫瘍(カルチノイドは除く)260病変を対象に一括切除率、R0切除率、偶発症率と遣残再発率・腸管温存率・全生存率に関する成績を検討した。なお、高~中分化型でSM...

第116回北陸支部例会

膵内副脾に生じた類表皮嚢胞の1例
松永 正(福井県立病院 外科)
症例は39歳女性,既往歴は2年前にITPにて現在ステロイド5mg内服にてコントロール中.健診にて肝腫瘍を指摘され紹介医を受診。CT、MRIにて、肝多発血管腫と膵尾部嚢胞性腫瘤を認めたため精査目的に当院消化器内科を紹介受診された。CA19-9 655と高値を認め当院のCTでは膵尾部に2cm大の嚢胞性腫瘤を認め、壁の信号が脾臓の信号と類似することから、膵内副脾に生じた類表皮嚢胞が疑われた。増大傾向のあ...

第116回北陸支部例会

原発性肝癌に対する繰り返す局所治療後に横隔膜浸潤再発をきたした1例
正司 政寿(金沢大学 消化器・乳腺・移植再生外科)
【はじめに】肝腫瘍,特に肝細胞癌に対する経皮的ラジオ波焼灼療法(以下RFA)は肝切除と比して低侵襲であり,標準治療として広く施行されるようになってきている.その一方で,局所コントロールに難渋する症例も経験される.今回我々はRFAを中心とした局所療法を繰り返し施行し,最終的に横隔膜浸潤を有する腫瘍として横隔膜合併切除を要した1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.【症例】75歳男性.72歳時...

第116回北陸支部例会

術中選択的血管造影とICG蛍光内視鏡により切除病変を同定し得た小腸内分泌腫瘍疑診の1例
渡邉 利史(金沢大学付属病院 消化器・乳腺・移植再生外科)
Indocyanine green (以下ICG)蛍光法を用いた手術ナビゲーションは、乳癌のセンチネルリンパ節同定法や冠動脈バイパス手術時の血流評価法として臨床応用され、近年その有用性に関する報告が増加している。今回我々は、小腸内分泌腫瘍を疑われた微小病変に対して、術中選択的血管造影とICG蛍光内視鏡観察により切除病変を同定し得た1例を経験したため報告する。
症例は45歳女性。人間ドックで指...

第116回北陸支部例会

膵腫瘍との鑑別が困難であった腫瘤形成性自己免疫性膵炎の1例
増永 高晴(KKR北陸病院 消化器内科)
膵腫瘍と腫瘤形成性膵炎の鑑別は困難伴うことがある.今回,CTとMRIにて多血性腫瘤陰影を認め,内視鏡的逆行性膵管造影(ERP)において膵尾部主膵管閉塞所見のみを呈し,膵腫瘍との鑑別が困難であった腫瘤形成性自己免疫性膵炎の1例を経験したので報告する.症例は70歳代 男性.糖尿病,GERDにて近医通院し投薬にて血糖コントロールされていた. 明らかな自覚症状はなかったが定期検診のCTにて膵尾部に腫瘤陰影...

第116回北陸支部例会

超音波ガイド下経皮的膵生検が診断に有用であった、腫瘤形成性膵炎を合併した膵頭部癌の1例
又野 豊(国民健康保険 小松市民病院 内科)
症例は60歳代、女性。高血圧症、脂質異常症等にて他院に通院中、201X年1月初旬より口渇、全身倦怠感を自覚するようになった。他院に受診したところ高血糖を指摘され、腹部単純CT検査にて膵尾部腫瘤を指摘されたため、精査加療目的に当科に紹介となった。理学所見上特記すべき所見を認めず、採血では腫瘍マーカーの高値(CEA 371.5ng/ml,CA19-9 7161U/ml)を認めたがIgG4を含めた免疫グ...

第116回北陸支部例会

膵癌術後、輸入脚の悪性狭窄に対する内視鏡治療の経験
波佐谷 兼慶(福井県立病院 消化器内科)
【はじめに】輸入脚症候群の治療は外科的治療が一般的であるが、近年、内視鏡治療の有用性の報告が散見される。悪性輸入脚狭窄に関しては、金属ステントが留置される場合が多いが、本例では金属ステントとプラスチックステントの併用が有用であった。同様の報告はこれまでに無く、貴重な症例と考えられ報告する。
【症例と病歴】67歳女性。平成22年に膵頭部癌に対して膵頭十二指腸切除が行われ、II型再建が行われた(...

第116回北陸支部例会

鏡視下切除が可能であった食道癌術後胃管癌の1例
岡本 浩一(金沢大学 消化器・乳腺・移植再生外科)
鏡視下食道癌手術後の再建胃管に発生した胃管癌に対して、低侵襲的手術が可能であった1例を経験したので報告する。【症例】69歳女性。胸部表在型食道癌の診断にて、2004年12月に胸腔鏡下食道切除、腹腔鏡補助下胃管作成、後縦隔経路胃管挙上頚部吻合、頚胸腹部郭清を施行した。病理結果はUtMt type 0-IIa+IIc, pT1a pN0 M0 pIM0 pStage 0 D2 Cur pA であった。...

第116回北陸支部例会

Capecitabine + CDDP + trastuzumab併用療法を施行したHER2陽性胃癌の治療経験
原 泰将(富山県立中央病院 内科)
【背景】HER2 陽性胃癌に対し、trastuzumabの生存改善効果がToGA 試験で明らかになった。胃癌の領域においても個別化治療の時代となり、HER2 陽性と陰性それぞれの治療戦略を立てることが求められる。今回当科で施行したCapecitabine + CDDP + trastuzumab併用療法(以下XP+ trastuzumab併用療法)に関して検討した。【対象】当院でHER2陽性胃癌と...

第116回北陸支部例会